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Chikirinの日記 RSSフィード

2016-09-01 「寄せ集め型プロジェクトの運営ノウハウ」という価値

去年、堀江さんのサロンで対談をした時、「最近、ちきりんさん何やってるんですか?」と聞かれたんで、「スーツケース売ってます」って答えたんです。


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私はずっとソフトスーツケースの使いやすさを力説してて、ちきりんセレクトというサイトで絶賛してるんですけど、(→ スーツケースを買い替える前にコレを読もう!

堀江さんから「ソフトケースはデザインがイマイチ」と言われ、「そーなんですよ。だからイケてるデザインで作れば大きなビジネスチャンスなんです!」と答えたところ、

一年半たってつい最近、堀江さんのサロン(今は 堀江貴文イノベーション大学)の有志メンバーが実際にそういう商品を開発したと聞いたので、さっそくお話しを伺ってきました。

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会う前に思ってたのは「ここまでたどり着くの、大変だっただろうな」ってこと。

今や「いいアイデア」なんてのはその辺に転がってる。違いは「やるかやらないかだけ」というのは堀江さんもよく言われてて、私も本当にそのとおりと思うのだけど、

その「実際やる & 最後までやりきる」のがマジ大変。

話を聞いてみると、このプロジェクトもやっぱ苦労の連続だったみたい。

でもね。だからこその苦労や学びが「価値」になるわけで。


たとえばあたしが彼らから聞き取った 「ヒエラルキーや強制力の無い“寄せ集め型プロジェクト”で結果を出すための秘訣」はこんな感じ。

1.民主的な運営を行わない

熱量とコミットを伴う発言は重く、とりあえず言ってみただけの傍観者発言は軽く扱う。すべての発言を平等に扱うという民主的なアプローチではプロジェクトは動かない。

2.アウトプットがプロジェクトの推進力になる

最初にいくら盛り上がっても、その熱量は少しずつ減っていく。プロジェクトの推進力になるのは「アウトプット」。ほんのちょっとしたコトでもいいから、盛り上がったらすぐになんらかアウトプットする。するとそのアウトプットが新たな熱量を呼び込み、プロジェクトが前に進み始める。

3.早めに意思決定プロセスを確立する

寄せ集め型プロジェクトには、社長や上司のような人がいない。だから意思決定システムが機能し始めるまでに膨大な時間が浪費される。それに早めに気づき「誰がどう決めるのかを決める」と立ち上がりが早い

4.自分のアジェンダを持って動ける人だけが残れる

いつでも脱退できる寄せ集め型プロジェクトでは、自分の中のアジェンダ(目的意識)がある人でないと続かない。意見を言う人はたくさんいるが動く人は少ない。だからこそ動く人に価値がある。

5.キーパーソン巻き込みの鍵はコミット

ノウハウや技術、専門性、そしてネットワークや信用力をもつ人がプロジェクト成功には不可欠だが、そういう人はプロジェクトに参加すると必然的にリスクを負うことになる。

他のメンバーはそのことを理解し、コミット(あなたをおいて逃げ出したりはしないという覚悟)を示す必要がある。それがないとキーパーソンを巻き込めない。

6.コミュニケーションメソッドは意識して使い分ける

順調に進んでいる時はメッセージ(テキスト)で話合えばいいが、問題が起こったら電話(スカイプ)で解決する。さらに、リスクテイクをする決断の際には必ず集まる。つまり、

・テキストでやること

・リアルタイム音声で確認すること

・会って face to face で確認すべきこと

を意識的に分けると生産性が上がる。反対に目的とツールを間違うと、時間をかけて話合っても話が進むどころか混乱とトラブルが増す。

など、みんないろいろ学んでいました。


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<サンプル商品 青いテープがかなりいい感じ>


それにたいして私からのアドバイスはふたつ。

ひとつは、「こういう実体験からの学びにこそ価値がある。価値があるってことは売れるということ。どうやったら売れるか、売れる形にできるか、スーツケースを売る話とは別に考えるべき」

もうひとつは、

「こうやって学びを言語化し、プロジェクト運営の生産性をこれまでの何倍にも上げること。高い成果を出してる人はみんなそうやってスピードを上げていくのよ」ってこと。

一点目はこの本(↓)に書いた「価値に気がつく能力」の話で、二点目の話は今書いてる、次の本のテーマです。


→ Kindle 版

→ 楽天ブックス


あとはいつものように「グローバルな目標を持て!」と煽りまくりました。

サンプル商品を見ましたが、このスーツケースのいいところは、そのアレンジのしやすさだと思います。

これ、迷彩(カモフラ)柄部分とブルーのベルト部分だけ替えれば、ガラッと雰囲気の違ういろんな商品展開ができるでしょ。

今のは 20代 30代男性向きデザインですが、ここを替えるだけで全く違うマーケットにもアピールできる。


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<真ん中はステッカーを貼るスペースとして敢えて黒に>


もうひとつ、ステッカーを貼るってアイデアもいいですよね。私なら“ちきりんの顔イラストシール”を真ん中にどーんと貼って使うかな。

今、世界中ポケモンを探して歩いてる人がいるけど、レアなステッカーが手に入るなら、あそこの観光地行ってみようか的になる「スーツケース GO」とか「ステッカー GO」な使い方もありそう。

具体的にどんなアドバイスをしたのかは省略しますが、「やりようによってはかなりイケる」と思いました。


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< 4輪のストッパー付きはホント便利>


9月末まで早期予約で安く買えるメリット付きのクラウドファンディングをやってるみたいなんで、興味のある方はこちらをどうぞ。(追記:応募は終了しています)

CAMPFIRE クラウドファンディングサイト 多機能ソフトスーツケース「CARRYCO」キャリコ登場! 

まずは 1000個売るのが第一歩だし、そのための「価値の訴求方法」にももっと工夫があってもいいかな。


たとえば・・・10個まとめて買うっていうオプションが載ってるんだけど、これって「どういう価値」があるんでしょう?

あたしだったら寧ろ、「次回の商品企画会議に参加できる権利」付きの商品を売るかも。

成功するかどうかわからないプロジェクトに入りたい人は少ないけど、「動き出したプロジェクトや成功軌道に乗り始めたプロジェクトに参加したいと思う人」はたくさんいる。

ってことは、それが「価値」なんだから「その価値を売る」って発想。

この「価値」の話がわかってない人は、さっき紹介した『マーケット感覚を身につけよう』をしっかり読んどいてね。今の時代、この感覚なしに何かに成功するのはほんと無理だから。


というわけで、可能な限り煽っておいたので、また次の展開にも期待したいと思います。


「ソフトタイプスーツケースの何がそんなにいいの?」という人はこちらをどうぞ 

→ 「スーツケース選びについて ソフトとハードの違い


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そんじゃーね!



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