哀歌

　舊譯聖書讀破キャンペーンの一環。亡國のかなしみをうたうが、エレミア書によれば自業自得といふことになるのでつづけて讀むとをかしな感じである。

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　卷末の廣告を讀んで本書の登場人物が他作からの寄集めであることを知る。これが一番のおどろきであつた。それはともかく、かなり風がはりな小説を書くひとがゐたものだ。そしてそれはけつこうな發見である。ミステリとしては弱いけどね。

　ひとことでいへばうさんくさい小説である。ただのおとぎ話として讀めばおもしろいけれども、さういふ讀まれかたはされないのだらうなあ。