2011-07-16
■[mystery]透明人間の納屋
- 作者: 島田荘司
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/07/30
- メディア: 単行本
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「ぼく」が小学生の頃、真鍋さんという印刷業を営む男性が隣に住んでいた。
真鍋さんになついた「ぼく」は、博学な真鍋さんからあらゆる知識を
学んでいった。
そんな頃、「ぼく」が住むF市で辛島真由美という女性が蒸発するという
事件が発生した。
彼女は真鍋さんと知り合いであり、また「ぼく」の母親と対立関係にあった。
「ぼく」は真鍋さんが常々から言っていた「透明人間の薬」を使って
彼女を消したのではないか、と想像するが……。
島田荘司という作家は、「見せ方の妙」というものをもっているな、ということを
つくづく感じさせられる。
本作のテーマは「○○○○○○の悲劇」ということになるのだろうが、
それを別アングルから描くことによって、最終的にはサプライズにまでもっていくことが
できるのだから。
トリックにしてもそう。
本作のトリックは、ちょっと無理が過ぎるというものではあるが、
メインである女性消失事件に寄与していればそれでいいのである。
こういうトリックの使い方を、最近の島荘はよく行っている。
ただ、本作が「講談社ミステリーランド」という、子供を読者として想定した
叢書に向いているかどうか、というと疑問。
前述の「○○○○○○の悲劇」なんかは、子供からするとポカーンではないだろうか。
今、書きたいことを書いてしまう、という島荘の欠点が出てしまったかたちだ。
個人的には、奇想とまではいかなくても、トリッキーな作品を期待していただけに、残念。
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