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Ctenophoraの日記

2006-08-25

[]メッセージ 01:12

自分の論文の一番重要なメッセージは何か。

最近そればかりを考えている。手持ちのデータを有機的につなげる作業と強く相関する。主張を認めていただけるようにデータを配置するための、骨子を浮かび上がらせる作業だと思う。骨子をもとに主張を展開する。

タイトルがメッセージである。そしてアブストラクトはその骨組み。あとは自然に筆が(キーボードが)動くんじゃないか。そういう状態を目指して思考を練り続けている。

[]空虚な徒然 01:12

大学院生は相転移を起こすという話を以前どこかでされた。確かに初めてが連続する研究生活の中で、思考する対象が変化して行くことに伴って、組み立てる思考内容が変位していく。研究という職務内容への理解が深まることによる、各工程の抽象化に基づく理解が相転移の原動力になっているような気がする。

自分の系では、まず解析対象の現象がすでにボスによって提示されていた。つまり今のテーマはボスによって与えられたものである。現代生物学では、現象にアンカーポイントを打ち込む「遺伝子」を同定し、「遺伝子の機能を破壊」することにより、現象を分子を基準にして分割していく。これがアプローチになるが、実現方法はいくつかある。アプローチ決定に関して自分のアイディアを受け入れていただいたことはありがたかった。そして着目した遺伝子を破壊し、その機能を推測できるような実験をデザインする。

  1. 解析現象の決定
  2. 現象の記載
  3. 関連分子の同定
  4. 分子の機能推測
  5. 分子機能に基づく現象の再記述

この一連の過程で常に利用されるのが、過去の知見と利用可能な研究資源である。仮説と検証にまつわる情報収集と処理の諸技術の獲得により、指向性の高い思考ができるようになるような気がする。最も簡単な現象の説明に近づく為の思考プロセス。空虚な論と検証可能な科学的思考の差はここで現れてくるのではないか。

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