極道めし

極道めし 1 (アクションコミックス)

極道めし 1 (アクションコミックス)

知る人ぞ知る、B級グルメマンガの帝王・土山しげるが新たなる境地を拓きました。舞台はなんと刑務所の中。映画化もされた花輪和一の獄中実録コミック「刑務所の中」で、受刑者の食生活について綿密に描かれていましたが、この作品は、また違う方向から「受刑者と食欲」の業の深さを表現しています。

同室になった一癖も二癖もある受刑者たちが、毎年クリスマスの日に、自分がシャバで食べた一番美味しかった食事のことを、お正月のおせち料理を賭けて語り合う。ルールは簡単。自分の話で食欲が刺激され、何人の喉が鳴ったか数を競い合うというもの。すごく高級な美食や、珍しい食べ物の体験を語っても聞いている方が味を想像できなければ勝利は困難だ。庶民的で伝わりやすいの話を、どのように語るかが勝負の肝となる。

多くの料理バトルでは「どちらが美味しい料理を作るのか競う」という形が基本フォーマットですが、このマンガでは「どちらが旨そうな話を表現するのか競う」という、斬新な対決パターンを提示しました。新しいグルメバトルの開幕です!