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拷問ポルノとケロイドの両面宿儺 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter



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111117

 キャラが勝手に動き出す

 今週の(あっもう先週になるのかっ)『激マン!』で、永井の豪ちゃんが、「飛鳥了は元々サタンという設定ではなく、物語を動かしていく上で、おお、身近にこんな素晴らしい素材が居ったではないか! という天啓を得、晴れてサタンになっていただいた、という旨のことを白状しておった。

 これは荒木飛呂彦が言うところのキャラが勝手に動き出す、言わば作中の「重力」とも呼ぶべきもので、自分が、自分と読者のために描いておるものなのに、明らかに自分からは絶対に出てこないようなアイデア、言動をキャラが取り、作者をたびたび吃驚させるという。


 この吃驚を占める成分のほとんどは、自分が持ち合わせていないはずの素地から何かが生まれた! ということに由来すると思うのだが、でも、やはり、その手の「キャラが勝手に動く」現象は、自分の経験とか知識とか、そうしたパーソナリティとは切り離して考えることはできないと思うのだな。


 今日は『インモータルズ』を観てきたのだが、これも監督ターセム・シンの映像作家という作家性とは半歩ずれた部分で、キャラが勝手に動いておる映画だった。


 結局、何かを創るに費やすエネルギーを生み出す素地は、自分の好奇心や素養、個性で織られた一枚の布の如きものである。『インモータルズ』では、石岡瑛子がデザインした鎧を纏ったアテナがスパ4のアドンみたいな蹴り投げをし、デビルマンでは、それまで拵えたちゃぶ台をひっくり返してまでサタンという神話性を取り入れた。ここに異文化、興味や経験の幸福な交流があり、それこそがキャラを勝手に動かせる原動力になっておるのではないのかと睨んでおる。


 例えば学校での勉強、歴史や数学が生きていく上で何の役に立つのか、という青少年なら誰でも一度は抱える悩みがあるわけだが、これが実際生きていく上で役に立つのである。とは言い条、徳川家の代々将軍の名前を言えたら100万円プレゼントとか、そういう話ではなく、記憶力、応用力というものは常に鍛えられるものであるからして、年号や数式を頭に叩きこんでおけば当然その分脳味噌は鍛えられ、忘れたころに……例えば将来漫画家になるとかして、自分のキャラが勝手に動き出し驚いておったら、それはあの頃叩き込んだ数式や年号が媒介となり、記憶の彼方の何かと結び付いた結果であった……なんて事例もあるのかも知れないし、あるんでしょう、きっと。


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