2011-10-18
【追憶の】後の伝説を語る男【グランドヴぁいぱ】
さぁ今宵語られますはある一人の名もなき個人投資家のお話であります。
〜『やるからには勝つ』ってのは一見もっともらしいが、目先に勝負がなくても常に備えていられる奴が真の強者なんだ。〜
少年は勝利を確信していた―
それは敗北と呼べる敗北を経験した事の無さからくる経験不足だったのかもしれない。
それは自信から生まれ過信によって育まれた慢心からくるものだったのかもしれない。
駅構内にある小さな書店で少年は「あしたから株が買える!株入門」という本を買った。
少年が生まれてはじめて買った投資関連書籍である。
個人投資家のほとんどは負ける―
少年がどこからともなく得た知識では個人投資家で勝ち越しているのは10%ということらしい。
上位10%というその数字は正規分布を前提として考えた場合偏差値としては60と少し、少年の勝利への確信は負ける訳の無いという不滅の理にまで昇華していた。
〜事を行うにあたって、「いつから始めようか」などと考えているときには、すでに遅れをとっているのだ。〜
「あしたから株が買える!株入門」を読み終えた少年はすぐに書店にある投資コーナーにある株関連の書籍を数冊購入した。
株を買ってから株が値上がりすれば儲かると言う程度の知識だった少年は買った書籍を興味深く読んだ。
それらの書籍を読み終わる頃には、株式投資にはテクニカル分析とファンダメンタル分析というものがある事を知る。
また、株雑誌などを読む限りちゃんと企業を分析してから買っていないと思わしき人のインタビューや失敗談も載っていた。
自分の父親や祖父も株をやっているが、ファンダメンタル分析やテクニカル分析というような高尚な分析をしているようには思えなかった。
ファンダメンタル分析をしている可能性は十分あったが、少なくともテクニカル分析と併せて分析していると思えなかった。
さまざまな株関連の書籍を読んだが、大抵テクニカル派とファンダメンタル派に分かれていた。
しかし少年の目から見た世の中の個人投資家はテクニカル分析・ファンダメンタル分析以前にそもそも企業分析をしていない者が大半に思えた。
さらに分析をしている人たちでもファンダメンタル派、テクニカル派に二分されてしまっている。
〜盲目の国では片目の男が王様だ〜
ファンダメンタル分析とテクニカル分析を同時に行えばもっと高度な企業分析ができるに違いない!
株の売買は金持ちのスポーツという偏見から株は知的なマネーゲームという偏見に変わるのにそう時間はかからなかった。
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