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2005-12-31

[]M47A2容器使用100ポンド黄燐焼夷弾

12月23日の記事の添削について

マメにチェックしている人はお気づきでしょうが12月23日の記事に対し年末に添削を行いました。

年末にふと読み直したとき、自分の書いた文章が必要以上に侮辱的で挑発的で不快な文章で、かつ余計な部分や書き足りない部分のある文章であることに気づき、私自身が自分が思っていた程には冷静でなかったことを思い知らされたからです。(一部は自らの愚行の証として残しましたが)

件の記事を含む一連の記事を書いていたとき、私自身は相手を誘導するためのヒントと伏線と挑発を上手く配置した記事だと思っていました。そして、それでトンデモさん達を誘導して決定的な失言を引き出し、その上で貶めてやろうと考えていました。

冷静に考えれば愚かなことです。

疑似科学を疑似科学と暴くこと、トンデモをトンデモと暴くことは、そこに精神生活の支柱を置く人の心を傷つけることではあっても、概ね公共善の行為です。

しかし、憎悪に憎悪、侮辱に侮辱で応えることは、不毛な自分で自分を貶める行為にほかなりません。

口汚い言葉で冷静さを失い報復のための策を弄するなど、己の人間性の未熟さの表れというもので恥ずかしい限りです。

米国戦略爆撃調査団収集資料

米軍による日本への戦略爆撃への黄燐焼夷弾の使用については決定的証拠があります。

国立国会図書館が米国立公文書館から購入所蔵している米国戦略爆撃調査団収集資料がそれです。(元々はトンデモさん達からたっぷり迷言を引き出した上で公開する予定でしたが、そんなことをしても私的な復讐心を満たすだけの醜い言葉の応酬になるだけですし、そんなことを考えていたこと自体に自分自身で呆れています)

資料は非常に多く該当部分を探すだけでも大変ですが、日本への戦略爆撃については第21爆撃機集団(XXI Bomber Command)に関する資料に戦術から使用兵器や戦果に至るまで見ることができます。

そして、それには米軍による日本への戦略爆撃に他の焼夷弾と共にM47A2容器使用の100ポンド黄燐焼夷弾が使用されたことが記されています。

戦略爆撃を行ったB-29編隊の基本戦術は、まず先導機が後続機のための標識を兼ねてM47A2で爆撃を行い、続いて後続機がM50やM69の収束焼夷弾で爆撃を行うことでした。それに使用されたM47A2はしばしば白燐充填型でした。

多分、同じような情報を参考にしていると思うのですが、第21爆撃機集団任務要約任務番号第308号とかでもM47A2容器使用の100ポンド黄燐焼夷弾が日本に使用されたことが判ります。

結局、日本への戦略爆撃に黄燐焼夷弾が使用されたのは歴史的事実ということです。

東京大空襲等、日本への戦略爆撃に関する記載のある公刊書籍に他の焼夷弾に混じって黄燐焼夷弾の使用に関する記述があるのも、それが決定的証拠となる資料に裏づけされた事実であるからです。その事実を認めるのに右も左も関係ありません。

トンデモさん達の浅ましい姿

トンデモさん達は「当時の米軍は黄燐焼夷弾を装備していなかったし、日本への戦略爆撃に使用していなかった」と主張していました。

事実は、白燐充填型のM47A2の存在が示すように米軍は黄燐焼夷弾を装備していましたし、後続機のための標識も兼ねて日本への戦略爆撃に使用していました。

そしてそれらの事実を認めず私を中傷していたトンデモさん達の醜く浅ましい姿は「obiekt.seesaa.net/article/10446115.html」とかで見ることができます。

私自身も報復を企てることで、例え事実に基づいた主張だとしても、人を不快にする侮辱的で挑発的な言動という醜く浅ましい姿を曝すところでした。

というより既に曝していますね。コピペ脳とかいう中傷や挑発的な文章で。

根拠が無いわけではないですが(「M74が黄燐焼夷弾ではないから日本への戦略爆撃には黄燐焼夷弾は使われていない」なんて珍説が載っているのは「obiekt.seesaa.net/article/9941732.html」とそれを写したと思われる「mltr.e-city.tv/faq01h02.html」くらいですから)、冷静になって考えれば我ながら品の無い中傷と思います。

トンデモさん達の検証

私は知らないこと自体は悪いこととは思いませんが、自分の知らないことをデマ扱いして中傷するのは悪いことと思います。

さて、ジュネーブ条約や黄燐焼夷弾においてトンデモさん達は珍説を垂れ流すことで自身の知識の薄っぺらさを証明してくれました。その上、それらの珍説が誤りであることを証明する事実を示すと、そのことについて、さも以前から知っていたかのように振舞うことで自ら恥の上塗りをしてくれました。そして、それにより彼ら自身が恥知らずな卑劣漢であることを自ら証明してくれました。

結局、トンデモさん達は薄っぺらな知識を尊大で横柄な態度とネタで糊塗して虚勢を張っているだけだったのです。その様まさに礼儀正しく謙虚であることを美徳とする日本人の品格を穢す日本の恥。

支持者の存在は彼らを正当化しません。珍説を主張しても多くの「信者」を獲得できることは様々なカルトが証明しています。

世の中には内容の伴わない「いいかっこしい」や「強がり混じりのヨタ」に騙される人がたくさんいるのです。

プロパガンダの奴隷となる人が多いからこそプロパガンダは有効な訳で、それが人間社会の実態なのです。

トンデモさん達が信用に値しないことは明らかです。

例えば「mltr.e-city.tv/faq08f.html」には「焼夷弾の全体の約10%を占めるE48(AN-M47油脂焼夷弾、10lb黄燐焼夷弾、ナパームなど38発集束)、E28、E36に詰め込まれていました。」なんて何重にも間違えている情報が載っていたりします。(M47はM74の誤りで、カッコ内は黄燐油脂焼夷弾の勘違いでしょうか)

こんな基本的な誤りを誰も気づかないままそのまま掲載しているという点でもこれらのサイトが信用できないことは明らかでしょう。

結論

黄燐焼夷弾に関する情報の過誤は以下のことを証明します。

「週刊オブイェクト」は珍説とそれに基づいた誹謗中傷を垂れ流すトンデモサイト。

「軍事板常見問題 Daily FAQ in 2CH Military BBS」は無根拠な書き込みを精査せずにそのまま載せる信用度2ch級サイト。

願わくばトンデモな珍説に惑わされる人が少しでも減りますように。

関連記事

白燐弾報道をデマとするデマに対して

焼夷兵器−焼夷弾は化学兵器か通常兵器か

国立医薬品食品衛生研究所のサイトより

2005-12-24

[]コメント欄休止のお知らせ

年末年始は多忙につきコメント欄を休止します。再開は1月中旬の予定です。

トラックバックは可能ですので即座に意見したい方は御自分のブログからどうぞ。

それでは皆さん、メリークリスマスアンドアハッピーニューイヤー!

たまたまこの記事を見ただけの人にも、年末の平日でも一日に何回も何十回もこのブログをチェックしているような人にも、全ての人に幸せが訪れますように。

2005-12-15

[]黄燐焼夷弾という言葉の存在自体が黄燐を主剤とした焼夷弾の存在証明

米英軍は他の焼夷弾や爆弾と共に黄燐焼夷弾も戦略爆撃に用いました。

無差別戦略爆撃で黄燐焼夷弾が大量使用された例としてハンブルク空襲が挙げられます。

http://web311.pavilion.net/2WWhamburg.htm

http://www.diplo.jp/articles03/0308-5.html

1943年7月24日。チャーチル首相が目をかけていたイギリス空軍爆撃司令官ハリス大将、通称ボンバー・ハリスは、ドイツ第二の都市であり主要港を抱えるハンブルクに対し、史上初の絨毯爆撃を開始した。天からの火によって滅びた旧約聖書中の町の名を取ってゴモラ作戦と名付けられた爆撃は10日間に及び、 5万5000人の民間人犠牲者を出し、町の半分を叩きつぶすことになる。300機から1000機の編隊による爆撃が、昼間はアメリカ軍、夜間はイギリス軍によって繰り返され、当時の大量破壊兵器である黄燐焼夷弾が数千トン投下された。それは時速300キロの爆風を引き起こし、燃焼温度は1000度に達した。戦争史上初めて火の玉が街路のアスファルトを燃やし、過熱した空に車や木々を吹き飛ばし、防空壕に襲いかかって避難民たちを生きたまま焼き殺し、別の者たちが安全だと信じて逃げ込んだ水路を数キロにわたって沸騰させた。

「時速300キロの爆風」は焼夷弾の大量使用によるファイヤーストーム現象であり、黄燐焼夷弾特有の現象ではありません。

黄燐の燃焼温度は高く、その高熱は時には金属を溶かし、時にはレンガを粉塵に変えます。

使用された黄燐焼夷弾は代表的なものでは30ポンド焼夷爆弾と棒状黄燐焼夷弾。(爆弾や焼夷弾はしばしば重量と爆弾形式が正式名称となります)

ハンブルクへの戦略爆撃には棒状黄燐焼夷弾数百万個、黄燐焼夷弾数万個(30ポンド焼夷爆弾等、他形式黄燐焼夷弾。8万個から9万個が通説)を含む、各種の爆弾や焼夷弾が使用されました。

黄燐焼夷弾には二硫化炭素溶液に黄燐を溶かしたものを使用したものや、燃焼中に再度爆発して消火に来た人間を殺傷するものもありました。

黄燐焼夷弾の識別は容易です。黄燐の燃焼による白煙と爆発で遠距離に飛ぶ火沫という黄燐焼夷弾の特徴は、広い面積から黒煙をあげる油脂焼夷弾や、火柱を吹き上げて火沫を撒き散らすエレクトロン焼夷弾とは明らかに異なるものですから。

二硫化炭素溶液型の黄燐焼夷弾は燃焼時に二硫化炭素や亜硫酸ガスといった毒性ガスを発生させました。

これらのハンブルクでの黄燐焼夷弾使用については昭和18年後半の新聞を読むといいでしょう。(当時での読みはハンブルグ)

図書館によってはこういう古い新聞を読めるところがあります。

旧字旧かなを読めないと厳しいですが、当時の新聞はかなり振り仮名がついているので基本的な日本語力があれば大丈夫と思います。

ハンブルク、ドレスデン東京等、これらの戦略爆撃に他の焼夷弾や爆弾と共に黄燐焼夷弾が使用されたのは歴史的事実です。

  • 兵器には必ずしも型式名はありません。

爆弾(焼夷弾を含む)はしばしば名目上の重量や爆弾形式がそのまま爆弾の呼称や正式名称となります。

よって、必ずしも型式名があるわけではありません。

また、アメリカは、当然のことですが、自国の所有する秘密兵器や人道的に印象の悪い兵器のことを公開したがりません。(しばしば、追求されてもしらばっくれます)

で、アメリカが型式名まで公開している装備がアメリカの全ての装備だと思い込んでいるのがCCW氏などの人々。(彼らの頭ではF-117のようなかつての秘密兵器も型式名が公開されるまでは存在しなかったのでしょうね)

  • 焼夷兵器による死亡は焼死だけではありません。

焼夷兵器による死亡ですが、燃焼範囲や引き起こされる火災の範囲で焼死が発生するのは当然ですが、燃焼によって生じる毒性物質(一酸化炭素とか焼夷兵器の燃焼物とか)による中毒死、酸欠による窒息死、建造物倒壊による圧死、焼夷兵器の爆発による破片にあたっての死亡などが挙げられます。

http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20051109

(死体画像があるので注意)

上記のURLの上の画像の青黒い死体は致命傷になるような外傷無しに死亡していることから、中毒死もしくは窒息死の可能性大。鼻血を出した形跡があることから中毒死の可能性の方が大。(死体は焼夷兵器の作り出す条件によっては燻製状態になります。黒い死体はそれかもしれません)

下の画像は焼け爛れて骨まで露出した死体。炭化が目立たないことから、高温で蒸発するかのごとく燃焼した可能性大。

ちなみに、犬などの動物に食われた死体でないことは明らかです。動物は人体の柔らかいところから食べます。腹、頬、内腿といったように。(鳥ならば目玉とかも)

硬くて毛も多くて食べにくい頭髪部分から好んで食べることなど考えられません。

で、動物に食べられた死体がどうなるかも知らずに適当な受け売りを言っているのがCCW氏であり、焼夷兵器による死亡が焼死だけに限らないということに思い至らず「青黒い死体は焼死した死体ではない」なんて見当外れな引用をしてきたのもCCW氏。

  • 焼夷兵器の使用は古くから強固な構造物内の標的に有効な戦術とされてきました。

第二次世界大戦においても米軍は、建造物内のドイツ兵殺害のために、あるいは洞窟内の日本兵殺害のために焼夷兵器を用いました。

強固な建造物内の標的への火攻めは古来より戦術の基本。

で、そんな戦術の基本も知らずに「榴弾の方が有効」なんてトンデモな主張をしていたのがCCW氏とか複数の人。

  • 焼夷兵器はその無差別殺戮性において化学兵器と変わることはありません。

その無差別殺戮性において焼夷兵器は化学兵器と同じくらい非人道的な兵器です。

また、人が溶けるかのように燃える風景、現場に残された多数の外傷の無い死体(おそらくは中毒死か窒息死)から、焼夷兵器の効果を知らない人が見れば化学兵器と勘違いするのも無理はありません。

この辺の資料としては基本的なところでは、「戦争の科学」、「図説 東京大空襲」あたりを読むといいでしょう。

http://www.kamiura.com/report.html

ベトナム戦争白リン弾は対人用として使われています。155ミリ榴弾砲の白リン発煙弾は元々、場所を示すために設計されましたが、状況に応じて対人兵器として用いられてきたというのは色々な軍関係の文書に書いてあることで、ある文書には「対人用の壊滅的兵器」と書かれています。これを“攻撃用兵器”と呼ばずしてどうするのかと思います。

先に引用した※1の中に、ファルージャ戦で白リン弾が使われた新たな証拠を見つけました。海兵隊員たちが作った手製の武器を紹介する中に白リン弾を使ったものがありました。60ミリか80ミリの迫撃砲の白リン弾に、C4(プラスティック爆弾)の4分の1か半分を添えて 起爆コードを3回巻き付けたものです。戦闘が室内で起きた時に、敵を焼き尽くすために使うのです。これは白リン弾が砲兵隊だけでなく、市内に入った兵士が持参していたことを示すといえるので、白リン弾が広範に使われた証拠といえそ うです。

※1 http://www.military.com/forums/0,15240,79595,00.html

この広報官は、広報誌の「Army's Field Artillery magazine」の2005年3・4月号の記事を引用し、ファルージャ戦に参加した砲兵部隊の兵士の言葉を紹介しています。その兵士によれば、WP(白リン弾の略語)は効果的かつ多目的な武器で、HE弾(爆発性の砲弾)で効果が出ない場合に、武装勢力の塹壕やトンネルに対して用いたということです。

国際条約集」より

ジュネーブ条約第一追加議定書

第三編 戦闘の方法及び手段並びに戦闘員及び捕虜の地位

第一部 戦闘の方法及び手段

第三五条(基本原則)1 いかなる武力紛争においても、紛争当事者が戦闘の方法及び手段を選ぶ権利は、無制限ではない。

2 過度の傷害又は無用の苦痛を与える兵器、投射物及び物質並びに戦闘の方法を用いることは、禁止する。

3 自然環境に対して広範、長期的かつ深刻な損害を与えることを目的とする又は与えることが予測される戦闘の方法及び手段を用いることは、禁止する。

第三六条(新しい兵器)締約国は、新しい兵器又は戦闘の手段若しくは方法の研究、開発、取得又は採用に当たり、その使用がこの議定書又は当該締約国に適用される国際法の諸原則により一定の場合又はすべての場合に禁止されているか否かを決定する義務を負う。

ダムダム弾のように特定の手段を規制しても新兵器や秘密兵器には無意味。ゆえに兵器をその効果で規制するのがこれらの条約

黄燐(白燐)の対人使用は米軍人が言うようにジュネーブ条約違反。

書籍からの引用で分かるように、アメリカがこの追加議定書を批准していなくても米軍は(形式だけでも)条約を守る姿勢を見せています。

まあ、米軍兵士もいざ自分が捕虜になったときにジュネーブ条約による保護を受けられないのは嫌なのでしょうね。

アメリカ自体、イラク侵略戦争時、イラク兵捕虜を虐待しておいて、逆に自軍の兵士が捕虜となって虐待された途端、ジュネーブ条約違反なんて言い出したわけで、ジュネーブ条約の運用においても相変わらずのダブルスタンダード

で、こういう極当然な軍事常識を知らずに様々な迷言を残してくれたのがCCW氏。今更になって誤魔化そうとしても無駄です。何をさんざん言っていたのというのでしょうね。

ああ、それと資料から書き写したようなことをどれだけ書こうと、CCW氏、貴方の軍事における基本的知識の不足は明らかですので悪しからず。

関連記事

白燐弾報道をデマとするデマに対して

焼夷兵器−焼夷弾は化学兵器か通常兵器か

国立医薬品食品衛生研究所のサイトより

追記

この記事は当時の私の無知による事実誤認が数多く含まれています。

あまりにもひどい部分については修正・削除しました。

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