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2012-02-28

[]歴史修正主義における否定論の分類

南京事件否定論従軍慰安婦否定論など史実を否定しようとする主張を歴史修正主義と呼びます。

この呼び名はホロコースト(ナチスによるユダヤ人虐殺)否定論を主張した人々が歴史修正主義を自称したことに由来します。

歴史修正主義は学問としての歴史を嘘扱いする嘘であり似非歴史学とでも呼ぶべきものです。

学問としての歴史を主張する史実派と学問としての歴史を嘘扱いする否定派の論争は学問における正と誤の争いです。当然、それは思想の左右の対立ではありません。


歴史修正主義における史実の否定には様々なタイプがあります。

私の経験に基づき以下に簡略に分類します。

素朴否定論

「そういう事実は無かった」という主張。

南京事件でいえば「当時の南京の人口は20万人。20万人のところで30万人は殺せない」というように南京安全区の人口である20万人を南京市全体の人口であるかのように偽ることで相手が不可能なことを主張しているとする嘘をつくなど、自らが作り出した虚像を虚構として否定することで歴史的事実自体を否定しようとする主張です。

無論、南京事件当時の南京市全体の人口が20万人ということはなく、虐殺の事実は戦闘詳報や日記など日本側の記録にも裏づけられているわけで、このような否定論は学問的にはまったく成り立ちません。

解釈否定論

「そういう事実はあったが非難されるようなことではない」という主張。

条約史料などに対して学問的には通用しないような独自解釈(あるいはそういう独自解釈の受け売り)を行うことにより、歴史的事実自体ではなくその犯罪性や非人道性を否定しようとします。

ハーグ陸戦条約の独自解釈の例では「南京事件においては指揮官が逃亡していたことにより投降兵は捕虜になる資格を失っていたので無裁判処刑しても虐殺ではない」「南京事件において軍服を脱いだ敗残兵は捕虜になる資格を失っていたので無裁判処刑しても虐殺ではない」などがあげられます。これらは条約の義勇兵の部分、つまり正規兵でなくてもこういう条件を満たせば交戦者資格を認められ正規兵同様の保護を得られますよという部分を正規兵にあてはめるという過ちをおかしています。

政治的否定論

「認めることが不利益となるので事実であろうと認めない」という主張。

「認めると日本人が劣等民族視され非道い目にあわされかねないので認めない」「認めると賠償を求められるのでたかられないために認めない」など「そういう事実があったことは知っているが対外的には認めるわけにはいかない」と史実を否定しようとします。

この手の主張が間違いであることは明らかでしょう。

ナチスのホロコーストとドイツ人の関係を見れば史実を認めても劣等民族視されるというわけではないことは明らか*1ですし、南京事件でいえば中国は戦争自体の賠償を放棄していますし、そもそも史実を自省するなら求められなくても自ら謝罪し償いをするのが筋で、自らが勝手に想定したそれを相手のたかり扱いすること自体が人として醜悪な考えというものです。

それに既に歴史的事実として諸外国に認知されていることに対して認めるも認めないもないでしょう。

どのように認知されているかについて南京事件の場合の例を挙げます。

Japanese Invation of China

LOCATION China

DATE July 1937-January1938

FORCEs Chinese:2,150,000;Japanese/Manchurian:450,000

CASUALTIES Total at Shanghai: c.200,000;Chinese at Rape of Nanking:c.250,000

On July,1937,a clash between Japanese and Chinese troops at Beijing's Marco Polo bridge precipitated a fullscale war in which the Kuomintang and the communist Chinese fought as allies against the Japanese. The heaviest fighting occurred at Shanghai,where Japanese troops carried out amphibious landings with strong naval and air support from August 13. By September 12 Japanese forces were inside the city,but fierce Chinese resistance continued from street to street. In early November Chinese forces carried out a fighting withdrawal. With Shanghai in their hands, the Japanese advanced on Nanking, where Chinese soldiers failed to put up substantial resistance, despite outnumbering their enemy. The Japanese subjected the city to aerial bombardment and then unleashed six weeks of brutality and massacre upon civilians and prisoners of war alike. Between 200,000 and 300,000 People were killed,many after rape or torture.


中国における日本軍の侵攻

場所 中国

日付 1937年7月〜1938年1月

軍隊 中国軍:215万人、日本軍(中国東北部):45万人

犠牲者上海での総犠牲者:約20万人、南京事件での中国人犠牲者:約25万人

1937年7月、北京の盧溝橋での日本軍と中国軍の衝突は国民党共産党の中国人が同盟して日本に対して戦う全面戦争を生じさせた。最も激しい戦いは上海で起こった。そこへ日本軍は8月13日から強力な海空の支援とともに陸海軍共同での上陸を行った。9月12日までに日本軍は市街に入っていたが、激しい中国人の抵抗は街中で続いた。11月上旬に中国軍は撤退を実施した。上海を手におさめると、日本軍は南京に向かって進んだ。中国軍兵士は人数において日本軍を上回っていたのにかかわらず、そこで強固な抵抗を示せなかった。日本軍は南京市に空爆を行い、それから、6週間の蛮行と虐殺を民間人にも捕虜にも同様にくりひろげた。20万人から30万人の人々が殺害され、多くの人々が強姦や拷問の後に殺害された。

「BATTLE(R.G.GRANT)」P293より引用。翻訳は引用者による。

Battle: A Visual Journey Through 5,000 Years of Combat

「BATTLE」は古代から現代までの戦争の移り変わりについて概ね通説に基づいて大まかに書かれた本。*2

「南京事件での中国人犠牲者:約25万人」というのは表記の簡略化の際に20万人と30万人の中間値をとったものでしょう。南京事件の犠牲者については東京裁判検察側最終論告*3では「六週間に南京市内とその周りで殺害された概数は、二十六万乃至三十万で、全部が裁判なしで残虐に殺害されたのであります」とされており20万人から30万人と書かれることもありますから。*4

南京事件に関するこのような記述はこの本に限らず、既に連合国史観において南京事件はこのように20万人から30万人の人々が惨たらしく殺害された事件として扱われています。日本が対外的に認めるか認めないかなど関係はありません。

では、それによって日本人が惨たらしい振る舞いをする劣等民族として虐殺されても仕方がない対象として見られているかといえばそうではありません。このようなことが歴史的事実として知られたとしても、それをもって劣等民族と思われることはなく、被虐殺リスクともなりはしないわけです。

むしろ、従軍慰安婦の歴史的事実を否定しようとした広告「THE FACTS」とその結果の日本に対する非難決議のことを考えれば歴史的事実を認めようとしない方が国際的な非難をまねくのが現実です。

「認めると日本人が劣等民族視され非道い目にあわされかねない」というのはヘイトクライムの対象となる恐れを利用して他者を操作しようとする試みなわけですが、それは世界の人々をヘイトクライムを行うレイシスト扱いすることによってしか成立しえず、そして世界の人々はそういう人ではなかったということです。

私は、この手の主張をしてしまうのは凶暴性や残虐性を出自によるものとするような心性の持ち主、つまり民族差別を行うような心性の持ち主なのではないかと思います。自らが自らの価値観において差別される側になることを恐れていればこそ、そのような主張を行ってしまうのではないでしょうか。

ただ、仮にそうだとして、そのような主張もまったくゆえないことというわけではないでしょう。

ユダヤ人に対するポグロムなど、確かに歴史には民族差別由来の虐殺の例がありますから。

しかし、そのような民族差別由来の虐殺を未然に防ぐ方法は民族差別問題の可能な限りの解消であって、差別主義者に民族差別の根拠とされてしまうような負の歴史を何が何でも認めないことではないというものでしょう。

民族差別由来の虐殺が発生する可能性を下げたいなら民族差別自体を悪いこととして否定するような価値観を広めるべきなのです。

そして、現代は既に民族差別が悪いこととして認識されている時代の筈です。

私は南京事件は民族によるものではなく状況がそうさせたものであることを知っていますし、仮に知らなくても凶暴性や残虐性を出自に帰すような思考をしません。

フレンチ・インディアン戦争でのイギリス軍の天然痘毛布を非道と思いますが、それでイギリス人を虐殺されても仕方がない人々と思うこともありません。

私はそのように思うことが当たり前であるべきと考えます。


歴史問題をめぐる人間の反応についてはまだまだ書きたいことがあるのですが、長くなったのでここで一旦切ります。

犠牲者数値切り論や不可知論への逃走といった否定論ではなくても加害責任矮小化論ではある人についてはまた別の機会にでも。

*1東欧などに取り残されたドイツ系混血児の扱いを考えると絶対というわけではないですが、私はそれを普遍的な「敵の子」の問題と思います。そして、そのような「敵の子」に対する扱いは人道的に許されないこととも思います。

*2:それゆえ個々の戦争に関する記述は簡略なものになりがちで物足りない部分が多い

*3http://kknanking.web.infoseek.co.jp/mondai/maisou.html#h2

*4東京裁判の20万人説(実際は約26万人〜30万人の切り捨て)と中国の30万人説(実際は約34万人の切り捨て)の両方に配慮したものというわけではないでしょう。

2012-02-23

[]南京事件犠牲者数40万人説は蒋介石秘録(産経新聞社)にも載っている昔からある話

南京大虐殺について書かれている蒋介石秘録12巻が発売されたのは1976年。

犠牲者数について「三十万人とも四十万人とも」としています。

つまり犠牲者数40万人説は近年のものではないということ。

40万人説の存在をもって「南京事件の犠牲者数は増やされ続けている」なんて主張するのはただの嘘にすぎません。


yingze 中国, 南京事件

半年振りに孫宅魏の本積んでるの思い出したけど、また積んどきそう・・・/fut573 孫宅魏以前にも40万人説があったのか。 2012/02/23

http://b.hatena.ne.jp/yingze/20120223#bookmark-82029777

後、上記引用ブックマークコメントのようにid:yingzeさんが「孫宅魏以前にも40万人説があったのか」と孫宅巍が40万人説を主張したかのように書いていますが、それも嘘です。

孫宅巍は研究のために地理的範囲を広げた概念である「大南京」での犠牲者数を40万人としていますが、それをもって南京大虐殺での犠牲者数を増やすつもりはないことを明言していますし、彼自身は30万人説を主張し続けています。

この件についてはyingzeさんの根拠を翻訳してみた - 模型とかキャラ弁とか歴史とかでも書き、yingzeさん自身が

yingze 中国, 南京事件

D_Amon 自身で翻訳されていたようで今気付きました。今週末に本が届くので、来週くらいには報告を。/「从没有见过“大南京”的提法」は孙宅巍の発言ですね私の間違いです。 2011/07/12

http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/D_Amon/20110711/p1

とブックマークコメントを書いているわけですが、昨年の7月12日に「来週くらいには報告を」と書いておきながら半年経って「本積んでるの思い出した」と書いているのは人としてどうかと思います。

2012-02-14

[]ミニブログとしてのはてなブックマーク

http://d.hatena.ne.jp/genovese33/20120213/1329144863

に対する返答。

問題はあるとは言わんけど、なんというか、それってどういう意味があるのかなあと。

私のはてなブックマークコメントをチェックしている人に読んでもらうため。

はてなブックマークをコメントを読んでもらうためのミニブログとしても使っているというだけの話ですね。

http://b.hatena.ne.jp/D_Amon/20120204

での私が2012年2月4日にしたブックマークコメントを読んでもらえれば言及対象のブックマークコメントに至る流れがわかりやすいのではと思います。

D_Amon もしかして括弧付きhttp://bit.ly/zO862Oの意味から説明が必要なのかとブコメを見て思った。普通の人はそういうことはしないが反差別・反貧困・反歴史修正主義に対して否定的な形で意見したがる「普通の人」はいる。事例集 2012/02/04

注:文末の事例集というのはこの後にしたブックマークコメントが事例集という意味ではなく、対象URLでブックマークコメントしている人々の一部が事例集になっているという意味。

D_Amon セルクマ こんなことを書いていたのか…。自称中道レイシスト・歴史修正主義者に対する「風刺」/「普通の人」Ver.2007。正面きってはそういうことをあまり言わなくなったあたりに進歩を感じる。嫌味な書き方なのは認める。 2012/02/04

注:「進歩を感じる」というのは「普通の人」の言動に対して。「嫌味な書き方」というのはこのブックマークコメント自体に対してではなく言及対象の自分の記事自体に対してのもの。

D_Amon 普通とか中立とか中道とかを自称しながら言動から滲み出る欲望的に全然そうでない人々を私は括弧付きの「普通の人」とか「中立」とか自称中道と呼ぶ。彼らはマジョリティという強者を詐称することに逃避する卑怯者。 2012/02/04

これらのブックマークコメントはある意味セットです。

これらについてですが、私が中立と括弧付きの「中立」を異なる意味で使っていることは言及対象のブックマークコメントだけでも明らかでしょう。

はてなブックマークを私のはてなブックマークコメントをチェックしている人且つ括弧付きの意味の説明が必要な人に対して説明するための道具として使用したというだけの話。


まあそれはどうでもいいんですが、問題はコメントですよね。だって最後で「卑怯者」だもの。まあ何のためにつけたのかすら他人の目からわからんはてブのコメントでいきなり「卑怯者」ではそりゃあ人様からは痛々しくも見えますって。自分の言う「薄っぺらい」ってのもそういうところから出た感想。

貴方にはわからなかったのなら「他人の目から」ではなく「自分には」と書くべきですし、貴方自身の価値判断なら「人様から」ではなく「自分から」と書くべきだと思います。

「彼らはマジョリティという強者を詐称することに逃避する卑怯者」というように卑怯者と判断する理由つきの文に「いきなり」と思うのも貴方自身の内面の問題だと私は思います。

これは結果論になっちゃってあれですけど、あれでかえって別のキチガイに補足されて絡まれて、そんでなんだろ、命がどうとかっていう話になって、そして別の人にTogetterよろしくまとめられて(ようやると思うけど)、そこでまた面倒なの(俺含む)を引き込むって、申し訳ないけど世話ねえなとは思うよ実際。

「別のキチガイ」というのがid:Midasさんのことなら彼の反応は私のはてなブックマークが「コメントを読んでもらうためのミニブログ」として機能していることを証明するもので私の望み通りの結果です。

アクセス解析の結果やWebでの反応から考えて、私のはてなブックマークをお気に入り登録以外の方法でチェックしている人はおそらく何人かはいて、Midasさんは高い蓋然性でその一人です。「2008年当時のブクマが並んでる後にいきなり」の私のコメントに対する反応の早さなど彼の過去の反応がそのことを示しています。私をはてなブックマークのお気に入りに登録しているわけでもないのに最新記事でもホッテントリ入りでもない記事のブックマークコメントに短時間で反応するというのはそういうことなんでしょう。彼の過去の言動から考えて彼はおそらくApemanさんのブックマークコメントもそのようにチェックしているでしょうね。「補足されて絡まれて」というより前々から目の敵にされ続けているようです。

「面倒なの(俺含む)」については、あっさりと「そして幾分はあの記事では批判的な物言いになってたのかなと思うと申し訳なかったと思います」と言うような人間は「面倒なの」ではありえないと思いますね。

というか、「黙れ」に対して「黙らない」ってのを、半ば命張ってやったわけっしょ?だけどその「黙れ」って言われた言論って何?それって命張ってまで「黙らん」と主張し通さなきゃイカンものなの?

これは価値観や思想信条やリスク評価の問題ですのでそれらを共有しない人にはいくら長く説明しても無駄だと思います。

例えば登山、特に雪山登山は金と時間をかけて命張ってやることなわけですが何故そのようなことをするかわからない人にはわからないでしょう。その場合、質問自体が価値観を共有してないことを示すような質問に対しての答えは「そこに山があるから」で十分ではないかと思います。

ただ、色んな場合に「黙れ」と言われるのでその都度「黙らない」と答える必要があり、「黙らない」というのはあの発言単体の問題ではないということは答えておきます。

そういうトコから考える必要ってあると思うんですよ。そういう命の張り方って正しいのかって。まあ本当に相手が絶対タマ取るわけないって踏んでたからあんな事言う勇気あったんでしょうけど。

「絶対タマ取るわけないって踏んでた」ということはないですね。死ぬ可能性はあると考え、死んだ場合の準備もしてました。戻れなかった場合のための書置きを残して出発しましたし、到着時のはてなハイクへの投稿もそういう仕込みの一つです。確率自体は低いと考えてはいてもその低い確率に当たる可能性も考えて行動していたわけです。

2012-02-12

[]極論すれば「黙れ」に対して「黙らない」と答えた話

scopedogさんが

http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20120207/1328634169

でまとめてくださった件についてですが、

watapoco

ちょっと待ってミダスさんは最初に亜門さんを卑怯者呼ばわりしてないよね?何でそれ前提で話が進んでるの??/その誤解を解かず煽ったり住所教えたりするのも意味分からんが 2012/02/09

http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/scopedog/20120207/1328634169

id:watapocoさんにまで言われるのは心外ですので説明します。


Midas ↓他人さまを卑怯者よばわりする行為こそ世の中に禍いの種を振り撒く最大の原因だと気付くべき。理由「D_Amonは銃をとって「卑怯者」を殺してくるべき。こんなとこで吠えてるお前が1番の卑怯者だ」が成り立つから 2012/02/04

http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/D_Amon/20080109/p1

id:Midasさんのこの発言単体の意味は、まあ、明快ですね。

「他人さまを卑怯者よばわり」した者自身が卑怯者でない証を立てるには「銃をとって「卑怯者」を殺してくる」必要がある。さもなくばその者が「1番の卑怯者だ」が成り立つから。よって「他人さまを卑怯者よばわりする行為」は暴力の応酬を生み「世の中に禍いの種を振り撒く最大の原因」となる。ゆえに他者を卑怯者と呼んではいけない、ということなのでしょう。

導き出される結論だけを見れば御立派な意見だとは思います。

しかし、Midasさん自身が他者を卑怯者よばわりしてきた過去*1を考えれば「はぁ?!」と思わざるをえません。

彼の過去の発言を考えれば仮に文意がそうでも彼の真意は「卑怯者と言ってはいけない」にあるわけがありません。気に入らない相手に「黙れ」と言うための理屈として理不尽に高いハードルを設定しただけなのではないかと私なんかは思うわけです。これは「気に入らない相手に黙れと言うための公正」であって普遍的に適用されるべき公正であるわけがないと。

で、私は反論して「黙らない」と答えることにしたわけです。


結論ではなく前提の部分を否定すれば反論には足りる

では、その反論方法は?ということになります。

「他者を卑怯者と呼んではいけない」という結論は「理由」以下の理屈から導き出されているわけですから、反論するにはその部分を否定すれば足りるわけです。

あの論争は最初から結論ではなく結論を導くための前提の正否をめぐって行われていたということですね。


それには前提となる思想信条が嘘であることを示せばいい

結論を導くための前提の部分、「理由「D_Amonは銃をとって「卑怯者」を殺してくるべき。こんなとこで吠えてるお前が1番の卑怯者だ」が成り立つから」はMidasさんの思想信条の問題です。私自身は卑怯者と呼んだ相手を殺してこない者こそ卑怯者だとは考えません。

「他者を卑怯者と言った者はその卑怯者を殺してくるべき。さもなくば口で言うだけのその者こそ一番の卑怯者」というのは「Midasさんの思想信条に基づく価値判断」であって私にはそれに従う義理はありません。よって立つ思想信条が違うわけです。

しかし、私がそのような思想信条の違いを述べたところでMidasさんや「Midasさんの思想信条に基づく価値判断」に同意する人は「黙れ」と言い続けるでしょう。

このような相手の主張を否定するにはその根拠となる思想信条を打ち崩す必要があり、その効果的な方法はその主張された思想信条自体が嘘であることを示すことです。例えばその思想信条を主張した人間自身がその思想信条に準じた行動を取らないことを示すという形で。

ここで私の勝利条件はMidasさんの言行の不一致を示すこととなったわけです。


だが過去の発言との矛盾を指摘することはその発言の対象を危険にさらす可能性があった

その一番簡単な方法は主張された思想信条と主張した本人の過去の言動との矛盾を示すことです。

Midasさんは本当に「他者を卑怯者呼ばわりしてはいけない」という価値観の持ち主だろうか - 模型とかキャラ弁とか歴史とかに引いたようなMidasさんの過去の発言を示し「Midasさんの思想信条的にMidasさんが一番の卑怯者であることは確定ということで。一番の卑怯者であるMidasさんは自らの思想信条に従った行動をしてください」とでも書けばいいでしょう。

そうした場合、過去の経験から考えてMidasさんが口先だけの人であることは明らかですから、Midasさんは九割九分九厘「ぐぬぬ」的ブックマークコメントを残して引き下がっていたことでしょう。*2

しかし、千が一あるいは万が一それに対して「わかった。そいつら殺しに行くわww」とでも答えられたら私の方が狼狽せねばならないことになります。それに対して「できるもんならやってみろ」ということは、いくらそうなる確率が低かろうと、他人の命を賭け金にすることに他なりませんから。

引き起こされうることの重大性を考えれば過去の言動との矛盾の指摘はその時点ではできませんでした。思想信条の部分が嘘であることは確実と確認できない限り、それは私にとって使用できない選択肢だったわけです。


ゆえに私はMidasさんの思想信条的に一番の卑怯者であることを受け入れた

そこで私はMidasさんの発言の根拠となる思想信条の真偽を確認するための賭け金として自分の命を使うことにしたわけです。

私の「貴方の流儀実践しましょうか」発言に対してMidasさんが「ほんとにお前ひとりの責任でやりにくるんだったら教えてやるからメッセよこしなww2言はないという条件でおひきうけしますがw」と答えたことで「貴方の流儀実践」が(その彼我はさておき)「卑怯者を銃殺すること」であることをMidasさん自身が理解していることを確認できました。

私は「私自身は暴力反対ですが」「私は他者を卑怯者と呼びますがそうであることで殺そうとは思いません」などの発言により「理由」以下のMidasさんの理屈において「一番の卑怯者」であることを受け入れ、Midasさんもそれを否定しませんでした。

「理由「D_Amonは銃をとって「卑怯者」を殺してくるべき。こんなとこで吠えてるお前が1番の卑怯者だ」が成り立つから」という発言が示すMidasさんの思想信条に彼自身が従い彼が卑怯者でないならば、彼は自らが卑怯者でないことを示すために「銃をとって私(D_Amon)を殺してくるべき」となる条件がここに成立したわけです。

Midasさんの発言の根拠となる思想信条の真偽を示すためのチキンレース開催。Midasさんが「その誤解を解かず煽ったり住所教えたり」したのはMidasさん自身がこのチキンレースが結論を導くための前提となる思想信条をめぐってのものであることを理解していたからだと思いますよ。でなければ、「誤解を解くことで途中で降りる」ということをしなかった理由がわかりません。

そして、私が「相手の住所まで移動する」という私にとっては許容範囲のデメリットを自ら設定することで最後まで突っ切る準備ができていたのに対し、Midasさんは(降りる機会は何度もあったのに)あれだけの罵倒と煽りを繰り返し続けておきながら最後にへたれ、その結果、Midasさんは自らの発言の根拠となる思想信条に自らが従うつもりはまったくなかったということが証明されたわけです。勝利条件達成。

かくして「他者を卑怯者と言ってはいけない」の根拠は崩れ、私がそれに従わないことで非難されるいわれも無くなりました。

根拠として主張された思想信条が嘘であることが証明されたことから安心して「Midasさんが「理由」以下の内容の理屈が成立すると思ってる人間なら彼自身がそれに従うべき」*3という発言もできるようになりました。

だいたいこのぐらいが私視点から見たこの件に関するまとめです。

こんなことのためにこんな手間隙をかける自分自身を常軌を逸していると思いますしバカだなとも思いますけどね。ネガティブな評価をされても仕方がないと思います。

*1http://d.hatena.ne.jp/D_Amon/20120208/p1

*2:Midasさんはネット弁慶ですらないブコメ弁慶とでも呼ぶべき人だと私は思います。理由:記事コメント欄に書き込むなりはてなハイクに返信するなりすればいい状況でもひたすらメタブックマークでのコメントを繰り返し、コメント欄に書き込むことを求めてもそれに応じることはないから。

*3http://b.hatena.ne.jp/D_Amon/20120209#bookmark-79977665

2012-02-08

[]Midasさんは本当に「他者を卑怯者呼ばわりしてはいけない」という価値観の持ち主だろうか

hal9009

Midasさんて最初から卑怯者よばわりを否定してるので○○が卑怯者だ、って成り立つはずないんだがw。まぁまとめ主と賛同する連中の思考能力の程度がよくわかって面白いわw 2012/02/08

http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/scopedog/20120207/1328634169

この手のid:Midasさんは「卑怯者よばわりを否定している」という形の擁護はid:hal9009さん以外にもいくつか見られましたので彼の過去の発言を確認してみました。

以下、idコールを省略して引用。

Midas バカ発見, ああ恥ずかしい

↓ちゃんと自分の意見ははっきり言おうねww適当な印象論で陰口を叩くのは卑怯者のやる事。内容批判をしましょうomi_k いついかなる時でも慎重であるべきwwApeman 故にお前らは人間のクズのエセ左翼ww 2011/11/23

http://b.hatena.ne.jp/entry/b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/D_Amon/20111118/p1

Midas

「対等」とか言ってるお前が1番の卑怯者w>toled/↑我々が想像してるよりずっと早くオウム原理主義仏教として市民権を得るだろうけど「血族」が後継者じゃその時期が遅れるだけだしなw 2009/09/26

http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/toled/20070912/1189542154

どうやらMidasさん御自身が「世の中に禍いの種を振り撒く最大の原因」の当事者であるようです。

私にしてみれば、Midasさんは自分が他人を卑怯者よばわりするのはOKでも、自らが擁護すべきと思っている対象が卑怯者呼ばわりされるのは気に入らないのでポジショントークでああいうことを言っただけだと思います。

事実として彼は他者を卑怯者よばわりすることを否定するどころか自らが卑怯者よばわりの実践者ですから。

とりあえずMidasさんは他者の言葉づかいに対してどうこう言う前に自らの言葉づかいを直すべきですし、彼の発言を擁護する人も他人の読解にどうこう言う前に彼に対してまずそう忠告すべきだと思いますよ。「戦略が悪い」「そんな言葉では届かない」というように。「真意を読解できない方が悪い」というのに否定的な人は尚更。

2012-02-03

[]無責任であることに無自覚な「普通の人」

「普通の人」は反差別・反貧困・反歴史修正主義のことをサヨクと呼びます。

そしてサヨクに対して「アドバイス」をしたり「『アドバイス』通りに行動するなら助力しないでもない」と言ったりすることはあっても通常それらの問題に対して自発的には行動したがりません。「普通の人」自身が差別・貧困・歴史修正主義を悪いことと認識しているのにも関わらずです。

差別・貧困・歴史修正主義は思想の左右の問題ではありません。「普通の人」も所属する「私たちの社会」の問題です。

つまり「普通の人」はそれらの問題に対し自らが所属する社会の当事者として良識に基づいて行動することをサヨクと呼び、「普通の人」自身から切断しているのです。

「普通の人」はそのようにして「私たちの社会」の問題に対応する責任をサヨクに丸投げし、「私たちの社会」の当事者として振る舞う責任から逃避しているわけです。その方が楽ですもんね。

これは実に無責任な振る舞いなのですが「普通の人」はそのことに無自覚です。それどころか「私たちの社会」の当事者として良識に基づいて行動することを求められることを理不尽な要求と受け取りがちです。

このことは「普通の人」が自らが所属する「私たちの社会」に対する当事者意識を欠いていることを示しています。自らが所属する社会の構成員としての自覚を欠いていると言ってもいいですね。民主主義社会の構成員としてまるで成熟していない。

このような「普通の人」は差別・貧困・歴史修正主義の問題に対して自発的に行動したがらない一方、サヨクに対して「差別主義者や歴史修正主義者を排除するな。宥めろ。大同団結しろ。味方にしろ」と「説教」するのは大好きだったりします。そういう姿勢は反差別・反貧困・反歴史修正主義を「サヨクのやること」として「普通の人」自身が当事者意識を持って為すべきことから排除することにより成立しています。

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