2006-12-03
お人好しすぎたのか?
地域に医師が足りずそのために患者が不都合や不利益を強いられる事態が報道されることが本当に多くなってきた。表面化する以前から危機感を持っていた医師は個人レベルでは警告を発していたが世間に届いていたとは思えない。根本的な要因が国策にも関わってくるので問題が大きすぎて個人の手には余る面もある。医師という人種が一般論として自己アピールだとか団体交渉が不得手なためかも知れないし,世間の医師に対する偏った先入観が壁となったのかも知れない。
医師というのは考えてみれば現場責任者に過ぎず,診療行為に関する裁量は持っているが医師数の不足や病院の経営,ましてや医療費増大といった問題に関して口出しする権限はほとんどない。病院経営者や行政職がたまたま医師であったりすることはあるだろうけどほとんどは一労働者である。さらにいえば医師側が医師の人事をコントロールする医局というシステムは完全に機能低下に陥っている。過去はいい意味でも悪い意味でも圧力団体として機能していた医師会も今や国策に逆らう力はない。
もっと言えば単に医師という専門職としては労働条件が合わなければ他に行けばいいだけの話で自分で危機感を煽る義務だってないわけである。医師が足りなくなったり病院の機能が麻痺して困るのは誰かといえば医師ではなく患者であり住民である。ではなぜあえて主張をするのかと言えばまず一つには自分自身も職務を離れたら一住民として自分や家族が医療を受けることもある訳で,できれば今の医療は崩壊して欲しくないから。もう一つは人として目の前の患者を切り捨てられないという,ありきたりな言い方だが医師としての良心である。自意識過剰な書き方で心苦しいのだが,自分一人の考えだけでなくこれまで接してきた周囲の医師の言動やネットでされている主義主張のあり方を見ていても大きく間違ってはいないように思う。
悲しいのはそういう良かれと思ってした主張が悪意で解釈されることだ。いわく医師が医療費削減や混合診療解禁に反対するのは自分たちの収入が減るからだろうとか,いわく労働条件を改善しろなどと医師の良心に反しているだとか。そういう声を耳にすると,完全に医療が崩壊しなければ分からないんだろうなという気持ちになる。そうなると医師が数少ない場で声を上げているのは何の意味があるのか...とも考えてしまう。最近はさすがに危機感を持った意見が非医療者にも見受けられるようになってきたが,サイレントマジョリティーに浸透しなければ国策は変わらないわけでまだまだ予後不良。
自分に出来る数少ない選択肢として,もう少しの間このブログを続けます。医局脱出まであと118日。
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- 1 http://search.yahoo.co.jp/search?p=医師に対する先入観&ei=UTF-8&fr=top_ga1_sa&x=wrt
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