Dr. Radialistからの便り

湘南鎌倉総合病院 心臓センター循環器科

2012-01-26

疲れたー

05:38

今朝は早くに羽田空港に向かい、そのまま札幌徳洲会病院心臓センター入りです。雪で飛行機が遅れなければ良いのですが・・

昨日はその前日の三例のTAVI症例と、それに対する準備態勢を自ら構築することにやはり疲れ切ってしまいましたが、それに加えて昨日も朝から夜まで予定がフルにつまり、もうフラフラとなってしまいました。

朝から慢性完全閉塞症例、しかも最近一ヵ月湘南鎌倉総合病院は満床が続き、予定入院すらままならない状況なのです。このためその日の朝から治療予定の患者さんですら、その日の朝病院にいらして頂き、カテ室直行で経皮的冠動脈インターベンションに入る、そんな状況になっています。これって、まるでアメリカですよね。アメリカの場合、入院すればその事実のみで、一日につき10万円以上の患者支払が発生すると共に、実際に病院の経費もそれ以上にかかり、かつ保険ではカットされるため、昔から患者さんは近隣ホテルに泊まり、そしてその日の朝に病院に来る、そんなシステムでした。

まあ、それはアメリカの事情であり、日本は違います。しかし、何しろ満床だし、かつ治療は続けねばなりません。従って、このようなことに当院ではなっているのです。

昨日も9:00AM前には患者さんにカテ室までいらして頂き、そして僕自ら案内してカテ室に入って頂きました。もちろん、患者さんとは顔馴染です。そして両側大腿動脈穿刺で、CTOの治療に入りました。その前日のTAVIから自らの精神状態の緊張が続き、ハイになっているのが分かります。そんな時には、思わぬミスをしがちとなります。そのことに思いを巡らし、"Be cool!"とジョージ・チャキリスのように思いながら、自らの気持ちを鎮めるのです。冷静な心が必要です。

戦うこと1時間余り、ばっちり大成功。薬剤溶出性ステントを3個植えて、あれほど痛んでいた冠動脈は生まれた時の姿のように綺麗になりました。

そして、引き続き今度は冠動脈バイパス手術を受けたにもかかわらず術後すぐにそれらのバイパス血管が機能しない、という患者さんに対する治療です。冠動脈バイパス手術はもちろん当院で行われたのではなく、他院で行われました。当院の心臓血管外科医の技術はもっとしっかりしています。

バイパスが機能していませんので、PCIも危険な手技となります。それでもPCIで治して差し上げねば患者さんの状態は常に危険に曝されてしまうのです。

この方に対しては、結局 薬剤溶出性ステントを5個用いることになりましたが、きちんと予定通り治療を行うことができました。

ずっと気持ちが張りつめ、緊張状態に置かれます。そして、休む間も無く、もちろん昼食もとらずに、そのまま午後の外来に入りました。その前日のTAVIのため、外来予定を急遽キャンセルしましたので、その分の患者さんにもこの日に移って頂いてもいるのです。ですから、外来予定も満杯です。何か月振り(多くは半年振りです)にいらして頂く患者さんです。きちんとした丁寧な対応をするのが当たり前です。従って当然のこと、一例一例時間がかかります。それだけでなく、その患者さんそれぞれに対して、全精力を傾けて、色々なことを考え、話をせねばなりません。これも別の意味での緊張状態です。

そして、5:00PM頃にやっと外来診療終えて、そのまま北京からいらし、昨日の午後に入院された患者さんに対する冠動脈インターベンションに入りました。この患者さんは香港のお医者さんたちに、「あなたの治療は難しいので、日本で齋藤 滋に治療してもらいなさい」と、言われて来日されているのです。左冠動脈前下行枝の慢性完全閉塞で、石灰化高度です。これに対しても前から後ろかアタックして、最終的にはロータブレーターも行い、薬剤溶出性ステント2個で大成功です。

疲れました。帰宅すれば、9:00PMを回り、食事して入浴して、バタンです。

そして、今朝も早起きして、羽田空港に行かねばなりません。

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