『聖闘士星矢Ω』で解き放たれた影の闘法

 原作ファンの不評を買いながらも長々と続いている『聖闘士星矢Ω』。今日、1人の強敵を倒す為に、紫龍や貴鬼といった原作キャラを含む黄金聖闘士ゴールドセイント3人がアテナエクスクラメーションを使うシーンが放映された。
 アテナエクスクラメーション……黄金聖闘士ゴールドセイントが三位一体で発動させる究極の影の闘法。3人がかりで1人の敵を葬ることから正義の戦いには好ましくないと女神アテナに禁じられており、この闘法を使用した者は聖闘士セイントの証を剥奪され、未来永劫に渡って鬼畜にも劣る賊の烙印を押される――そんな技。
 かつてサガ、シュラ、カミュがシャカを退ける為に使った時は、五感を剥奪される直前まで使用するのを躊躇い、血の涙を流しながら使ったのだが……(尺の都合があるとは言え)今回は軽かったなぁ。酷すぎる。サッカー選手に対するイエローカード程度の覚悟しか感じられなかったぞ(影の闘法を使わなければならない程に追い詰められたようには見えなかったし)。
 っつーか、紫龍や貴鬼ではなく、パチもん黄金聖闘士ゴールドセイントハービンジャーインテグラに使わせれば良かったのに。


 糞糞アンド糞。2年前から思っていたことだけど、『Ω』製作陣には、原作をきっちり読んで理解してから『聖闘士星矢』に携わってほしかったなぁ。若しくは、原作の人気キャラを使いこなす力量が無いなら、舞台を原作の100年後とかに設定して、オール新キャラで作れば良かったのでは?
 子供向け朝アニメのテンプレートを1話1話なぞっているだけ……って感じだな。ストーリー全体の整合性も取れず、話にもキャラにも感情移入できない。……残念だ。

映画『空の境界 未来福音』を観てきた

 「俯瞰風景」、「殺人考察(前)」、「痛覚残留」、「伽藍の洞」、「矛盾螺旋」、「忘却録音」、「殺人考察(後)」、「終章/空の境界」……と、これまで3D以外は全て映画館で観てきた『空の境界』。勿論、「未来福音」も観に行った。
 相変わらずufotableは良い仕事をする。詳細は語らないけど、TYPE-MOONファンなら是非とも劇場に足を運んでほしい。原作小説&漫画が綺麗に映画化されていて、月厨でも大満足の仕上がりだと思う。ばきゅーん。

もはや麻雀漫画ですらなくなった『アカギ』

 はよ終われ。作者は今の展開(鷲巣vs鬼)を面白いと本気で思って描いているのか?
 『カイジ』にしろ『零』にしろ、最近の福本漫画は全く面白くない。『銀と金』や『カイジ』初期のようなキレは、もう戻ってはこないのかな。残念だ。

『君のいる町』感想・其の十一

 ……何と言うか、この漫画にアニメ化される程の需要があるってのが理解できない。いや、リア充は爆ぜろという非モテの嫉妬が全く無いなどと言うつもりは無いけど、漫画作品として普通につまらないと言うか。リア充らがひたすらキャンパスライフを謳歌しているだけの、中味スカスカの漫画になっちまってるからなぁ。主人公もヒロインも、復縁してから魅力0になっちまったし……どうしてこうなった?
 中学生や高校生は、この漫画を読んで「俺も大学生になったらこんな萌え性活を満喫してやる!」と受験勉強に全力を注ぐのだろーか?ww

映画『Steins;Gate 負荷領域のデジャヴ』 感想

物語は劇場へ収束する!



※ネタバレあり。


 ロードショーから1週間遅れで、Steins;Gate 負荷領域のデジャヴ』を観てきた。ひたすら紅莉栖にブヒりたいファンなら満足できる内容だったが、原作のようなタイムトラベルサスペンスを期待していたファンにはちょっと物足りないかも。
 原作ゲームかアニメ本編を知っていないとストーリーの核心を理解できない映画だったけど、そもそも『シュタゲ』ファン向けの映画だから、それでいいのかな。



物語は本編のTrue Endから1年後
 鳳凰院凶真を始め、相変わらずのラボメン達。
 岡部&紅莉栖は、後日談(アニメ第25話)の空気そのままに、お互いにツンデレのバカップル状態。9年後の『Robotics;Notes』でも結婚はしてなかったっぽいので、この2人はずっとこんな感じのままなのだろうか?ww



錯乱する岡部
 かつて別の世界線で経験した悲劇がフラッシュバックして、中二病どころか狂人さながらに慌てふためく岡部。
 後から思ったけど……あの時、ミスターブラウンの前でSERNやラウンダーがどうこうとか口にしていたら、ヤバかったな。せっかく辿り着いたシュタインズ・ゲート世界線で、悲劇が再来するところだったかも……(色々と無かった事になってはいるけどミスターブラウンはれっきとしたSERNの手駒)。


 ところで、復讐鬼と化した綯さんがタイムリープしてきた件や、鈴羽の想い出を消したくないが為にタイムリープの無限地獄に陥った件は、アニメでは省略された筈だけど……劇場版は原作とアニメを融合させた世界線の追加エピソードとでも解釈しとけばいいのかな。



宮野真守今井麻美の演技が素晴らしい
 タイムリープマシンを作ったと言う紅莉栖に色々と捲し立てる岡部とか、岡部の消失を観測した直後に泣き出す紅莉栖とか、声優さんの名演が光っていた。



岡部の世界線移動
 シュタインズ・ゲート世界線から0.000001%だけズレたr世界線。映画の描写だと、岡部がパッと並行世界へ移動したように見えるけど、『シュタゲ』では多世界解釈は否定されていた筈。あれは、世界全体がシュタインズ・ゲート世界線とr世界線を行ったり来たりしていたと認識すればいいのかな?
 鈴羽の説明も、負荷がどうとか世界線の揺らぎがどうとか、抽象的だったからな……よくわからない。
 ↓とある考察スレに、しっくりくる推測が書かれていたので抜粋。


 r世界線は、観測者が1人であることで発生する問題から産まれた揺らぎなのだと推測。
 所謂「シュレーディンガーの猫」は、箱を開けて観測者が観測した瞬間に事象が確定するという理屈なんだけど、観測者が1人であるが故に、観測結果が揺らぐだけで事象が固定化できなくなる。
 観測者が観測するまでは「生と死が重なり合っている」状態だから誰にも先がわからない=シュタインズ・ゲート世界線だとすると、観測者の岡部が観測することで存在を確立できる。今回は観測者の岡部がリーディングシュタイナーの暴走で見えたデジャヴを現実と錯覚してしまう事により観測結果がぶれ、観測対象が結果が重なり合っていて確定させられないって事態が生じ、その結果「シュタインズ・ゲート世界線の観測者としての視点が存在する事象固定前の空間」=r世界線に移動した。だから、r世界線には観測者たる岡部以外の観測者足りえる可能性を持つ存在がいない。
 でも、観測者Aが死んでると観測してても、観測者Bが観測した結果生きてると観測した場合に、箱の中に居た状態と同様に「生と死が重なり合っている」状態に戻せる。それと同時に、観測者Bが観測者Aを観測し固定化することができる。その結果観測者Aが観測した結果を固定化させることもできる。
 だから紅莉栖が観測者Bとしての資格を得ることでその視点へ入門することができ、引き戻すことが可能になり、尚且つ観測者の視点を損なわずに未来を確定していない世界として継続できるようになった……と解釈できる。



鈴羽が未来からタイムトラベルしてきた理由
 SERNによる世界のディストピア化を回避する為でもなく、第三次世界大戦を回避する為でもなく、素直になれない紅莉栖にムカついたから。未来においてどうしても岡部を存在させねばならない具体的な理由があったのかもしれないけど、この辺がよくわからなかった。と言うか、シュタインズ・ゲート世界線は、タイムマシンが存在しない世界線だった筈では……?



過去の岡部に直接干渉してタイムパラドックスは発生しないのか?
 2005年、まゆりは祖母の死を受け入れられずにいた。そこで岡部は自身を「狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真」とし、彼女を人質という名目で傍に置き、その心を救った。これは原作ゲームでもアニメでも語られた事実(TVで観たマッドサイエンティストの真似をしたとのことだった)。
 今回、紅莉栖は悩める岡部少年に色々アドバイスした後、キスをした。傍目には見知らぬ痴女にいきなりキスされて逃げ出す少年という図だったワケだけど、そんな事より重要なのは、この時点でタイムパラドックスが起きるのではないかという事。


 元々、α世界線でもβ世界線でも、岡部少年は見知らぬ痴女にキスされたことがあった……ってことか(世界線の収束)。紅莉栖が痴女と自分とをすり替えて、シュタインズ・ゲート世界線が他の世界線の記憶とは違うと印象付けたと。



 ――深く考えすぎると悶々としてしまうけど、ファンなら観て損は無い『助手タインズ・ゲート』だったと思う。今は色々と多忙なのだけど、時間ができたら『線形拘束のフェノグラム』も買おうかなぁ。

TVアニメ『Robotics;Notes』#22 Q&A

・原作未プレイの視聴者向け補完Q&A。
・後の展開のネタバレは無し。




#22 「ここからは、俺たちのゲームだ」




Q.ガンつく1をたった一晩で戦えるようにするってのは……無理があるような……。


A.ガンつく1の他、スローモー連発、超高性能アプリの数々、子供を最前線に送る大人達etc.……と、ご都合主義の多さは原作ファンの間でも賛否が分かれていますww




Q.みさ希は罪に問われないの?


A.君島コウの殺害については立証不可能かもしれませんが、万博会場での大暴れについては罪を問われるかもしれません。
この世界において「悪人の思念に支配され操られる」という現象を法的に証明できるかどうか次第でしょうが、原作でもその辺は明らかにされてはいません。




Q.海翔は宇宙飛行士になったの?


A.そうとも受け取れる描写でしたが、詳細は不明です(原作では無かった描写です)。
世界を救ったヒーローが高校卒業後に進路不定のフリーターでは締まらないので、その解釈で良いのではないでしょうかww




Q.『Steins;Gate』の映画はまだ?


A.4月20日ロードショーです。楽しみに待ちましょう☆

TVアニメ『Robotics;Notes』#21 Q&A

・原作未プレイの視聴者向け補完Q&A。
・後の展開のネタバレは無し。




#21 「ガンヴァレル発進!」




Q.昴は車椅子生活になったの?


A.原作では、そのような描写はありませんでした。あの車椅子は、怪我が完治してないから無理をするな……という意味の心遣いでしょう。




Q.愛理はA.I.の記憶を引き継いでいたの?


A.君島コウが自分自身のデータ化に成功していることからも、おそらく引き継いでいるものと思われます。
Chaos;HEAd』のノア2で使われた技術が300人委員会 → 君島コウへと伝えられた(=行舟愛理の妄想具現化を疑似的に『居ル夫。』で再現したのがA.I.の愛理)……という解釈もあります。ゲジ姉が初登場時に「その目だれの目?」と言ったこととの辻褄も合いますね(自身と行舟愛理の関係を西條拓巳と将軍に掛けた)。




Q.澤田が渡したのはARを見せる装置だったのでは……?


A.あの装置が何故海翔の発作を引き起こすのかは、原作でも不明です。ぶっちゃけ、最終決戦前に神様が与えてくれた主人公補正ですねww




Q.で、チートアプリ「DG297 3rd EDITION ver.4.11」の「DG」って何の略?


A.「ダル・ガジェット」の略だという説が有力です。スーパーハカーが作ったアプリだと思えば、多少のご都合展開にも納得してしまうのではないでしょうか?ww