幽鬼の源

2007-03-01

[]【−4】顔

この作品も、後半から既存のあやかしのイメージ先行で説明を始めてしまったために大減点である。

せっかく前半で自分なりのイメージで描写していたものが、後半の記述によって、水木御大描くところの“つるべおとし”の妙に口を曲げた髭面のイメージしか出てこなくなってしまった。

名前こそ出さなかったが、怪異を愛でる者がこの作品に説明されている内容で正体が分からない訳がない。

怪異に名前が付けば妖怪となる高説の通り、この怪異も妖怪の仕業と誰もが認識してしまうことになる。

そして名前を付けることで恐怖や驚きを和らげる作用があるというもう一つの高説の通り、あやかしの持つ怪奇性が失われてしまった。

既存イメージに完全に依存している訳ではないので、最低評価だけは付けずにおいた。

妖怪図鑑の蘊蓄を語らずにいれば、もう少し評点は上がっていたと思う。

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