2007-03-07
■[超−1]【+1】ぐるぐる
書きようによっては、かなり出来の良い怪談話になっていたかもしれない。
よく似たパターンはかなり多いのだが、怪異の描写部分が非常に克明で、しかもその内容が形容の仕方によってありきたりのものから抜け出ていると感じた。
また中国のホテルから霊を拾ってきたというのが興味深い。
体験者自身の体験談だけでもそれなりに怪談話として成立しただろうと推測する。
体験者の話に確証を与え、恐怖感を増強させる意味で弟の後日の証言が出てくる訳だが、この部分に問題点が集中する。
まず弟一人に真相を語らせすぎたため、つまり弟の独白だけで延々と説明させたために、テンポがおかしくなってしまっている。
特にその間延びした後に体験者自身の感想が述べられているから、ストーリーの幕切れとしてはかなり凡庸な印象が強い。
さらにこの部分だけなぜか関西弁が使われている。
“関西弁=お笑い”という印象が強い分だけ、何か強引にオチを作ろうとしているように感じる。
特に「さぶいぼ」は大半の読者にとって、言葉そのものがウケ狙いにしか見えない(関西では日常使っている普通の言葉なのであるが)。
前半の怪異現象重視の書き方と、後半の関西弁丸出しの書き方との間ではかなり印象の差が激しく、チグハグ感を感じざるを得なかった。
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