幽鬼の源

2007-03-18

[]【+2】連続攻撃

まさに狐狸妖怪の類の仕業と言っておかしくない話である。

本道と待避所に置かれた車の位置関係がわかりづらかったのが難であったが、突撃してくるあやかしの描写が的確だったので、怪異の内容を壊すところまでいかなかった(むしろ細々した表記になるため、書かなかった方が良かったかもしれない)。

全体的に描写力を必要とする怪異であったが、読んでいておおむねイメージしやすかったと思う。

特に体験者が恐怖で目をつぶる瞬間のあやかしの姿を描写した文は、この作品全体の面白さを生み出す原動力になっていたと思う。

問題は多くの指摘のある通り、体験者の「化かしやがって」の悪態であろう。

あやかしの内容から推察すれば、大概の読者は「化かされた」と思うのが当然である(マニアであれば、狸と限定することも可能だ)。

だがそれを体験者自身から切り出されると、途端に不機嫌になる。

自信満々の解答を用意して待っているところに、さも誰もが解けない問題であるかのように教師が得々と正解を述べている時の生徒の気分といったところである。

大半の読者が容易に想像が付く解釈を作者が作品中で書くことは、特に“実話怪談”の場合、禁じ手としても良いかもしれない。

以前から指摘されている問題点なので、しっかりと減点させていただいた。

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