ミクロの決死圏とノーベル賞

ゴールデン映画劇場や日曜映画館で心ときめかして観た映画
SF小説の映画化だったと後に知った
1時間だけごく小さな宇宙船のようなものにドクター達が乗り込んで
人の体に入って治療するという夢物語だった


でもSF小説とは必ず実現するという可能性をもって
あたかも作家の予言を確約しているのだと
この度のノーベル賞受賞者の「怒り!!!」を聴いた


青色発光ダイオードの使用可能性の広さ深さは驚異的だ
サンマ船の灯りから 高層タワーの色どり 電気料金は三分の一


しかも今あるカプセル錠剤程度のサイズのカメラを患者が飲んで
長い小腸の患部を探しあてる作業ができる
患者の検査の苦しみはほとんど軽減され
外科手術をするだけで済む 快癒する可能性が大きいのだ


まるでカプセルは「ミクロの決死圏」と同じだと思った
生きぬくことは実に大切だ なにがなんでも生きねばならぬ
この発明によって命の危機から逃れ健康になれる希望の喜び


もしや しかしと私は想う
このカプセルが「細胞」ほどのサイズに作られて脳に入れられたらどうだろう
精神の病は治せるかもしれない それは実に望ましい
だが 一部の権力者の手の内に入った場合


またもや「ヒットラー」があらわれることになる
脳を操作されかねない 思想を奪われ愚民どころかただの偲儡とされる
出産直後に施される小さな細胞の埋め込み


小松左京氏の「日本沈没」はあらかた予言実現となった
そして今 画期的な発明が危機に面している


何もかもが平和利用と銘うたれながら戦争に使われた経緯をみれば
この不安は当たるかもしれない


犯罪者の取り調べはなくなるだろう 
被害者の被害者になるべきだった理由も判明するだろう
煩雑な役所の夥しい書類は無為となる
その程度の軟な現実なら まだよし


権力をもった生き悪霊たちは本物のサタンとなって
この世は地獄となるだろう



ノーベル賞 おめでとう おめでとう おめでとう


「怒りです!怒りです!怒りです!」の受賞者のコメントの通り
彼はこの後 悩むかもしれない
どう利用されるか それを知らない訳はないからだ
「怒り」=「ダイナマイト&核」



あぁ またもや昨日に引き続きの悲観的ブログアップ
神の領域を侵すということへの見かえりを
まだ正しい使われ方であるうちに
私はここを去りたい




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