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 問わず語り

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2014-10-22

One more time,One more chance


山崎まさよしさんという歌手がいる

夕べ歌謡番組で 大竹しのぶさんと昭和34年の「黄昏のビギン」を

デュエットしていた 

彼の声 彼の顔 いつも想っていた 

18歳の太郎を家から追い出した時    

寝ても覚めても明けても暮れても

「太郎 太郎 太郎 太郎 太郎・・・」

チャイムが鳴ってドアを開ければ そこに立っているのではないか

買いものの道の向こうに 太郎が居るのではないかと

何年も想い続けて 足は地につかず浮遊していた

その頃に 山崎まさよしさんの歌を聴いた



      これ以上何を失えば 心は許されるの

      どれほどの痛みならば もう一度君に会える

      One more time 季節ようつろわないで

      One more time ふざけあった季節よ


      いつでも探しているよ どっかに君の姿を

      明け方の街 桜木町で

      こんなとこに来るはずもないのに

      願いがもしも叶うなら 今すぐ君のもとへ

      できないことは もう何もない

      すべてかけて抱きしめてみせるよ


      いつでも探してしまう どっかに君の笑顔を

      急行待ちの 踏切あたり

      こんなとこにいるはずもないのに

      命が繰り返すならば 何度も君のもとへ
 
      欲しいものなど もう何もない

      君のほかに大切なものなど



CDを買って繰り返し聴いては泣いた 泣いた 泣いた

歌で泣いたのは初めてだった

山崎まさよしさんの顔は次郎と似ている

違うところは口元 次郎は口角が上がっている

ギターをもった姿をみて 懐かしい気持ちでいっぱいになった


どれほどの力を尽して子を育てたことだろう

それは一生続くのだ 子を生した痛みとともに

シンパシーではない シンクロなのだ!



       One more time, One more chance






      ・


      

2014-07-16

ソフトクリームの魔女

いろんなお店があって
そこにテーブルと椅子が設置され
ゆっくりできる場所がある。
まあ、子供らが走り回り
幼子が泣き、ジジババたちはかまびすしい!
珈琲一杯で本を半分読むのに
文句も言っていられまい。


見回すと!目が釘付けになった!
魔女が二人で顔を近づけ何事か
何語かで絶え間なく
おまじないか呪いか知らぬが
呟き続けている
しかも合間にソフトクリームを
舐めつついる


どこで売っているのだろう
とんがり帽子はクタクタで
もう一人は黒っぽい花とチュール
服はだらんとして、似合っている
まだまだまだ。。。
仲間入りは無理のよう


ふんっと鼻であしあわれそうだ
雰囲気ややゾッとしつつ
なかなか減らないソフトクリームが
実に不可思議だった
杖もホウキも無かったな
どうやって飛んできたかしら
本はそっちのけ コーヒーは冷め
でもおとぎ話みたいで
おもしろかった!


また遇えるかな
いや、会えるかしら








*

2014-06-29

小さな物語り



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           おやっ なんでしょう



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        EPOMさんに聞いて来てみたのよ まあ!



        f:id:EPOM:20140629043320j:image

       あらあら お友達を連れて来ましょう



        f:id:EPOM:20140629043435j:image

        ねえ びっくりでしょ! わあ きれい!



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ただ見ていただけなのに きのこさん疲れたのかしら
そっとしておけば良かったわね
EPOMさん がっかりしていたわね
名前も訊かず話しかけもせずに 淋しかったのかもしれないわ
たった4日間で しおれてしまう それならうんと仲良くするのだったわね






               キノコ

        

2013-04-19

ちょっと・ショート(13)螺子巻き時計


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いまどき好きだからといって なんとも頼り無い時計を見つめ


そして思い惑うこと しばしば


「今 何時でしょうか?」と尋ねようとすると


その二人連れの一方が「今10時何分?」と一方に訊いた


「15分よ」との声に


黙って自分の時計を合わせることができた


なに幾分だろうといっこうにかまわぬのだが


時折り しきりに気になることもある


物語の最期に 空に向かって腕時計をほおり投げるシーンがあった


何か知らぬが自分を絶えず縛っていたもののように感じての行為


「白愁の時」夏樹静子著


アルツハイマーに罹った男の切ない話だった


この病気を主題にした初作品ではなかったろうか


さて 私は毎朝 螺子を巻き 時に忘れてしまってもなんら困らぬ


日の高いうちに帰ってきて 光の中で手仕事をする


傾く夕日を窓から眺め 明日も良い天気だとあかい空に見入る


ささやかな食事の用意をし 夫を待つ


木曜日ともなれば疲れた様子の顔に「趣味は会社」を見る


さあさあ 早く休みましょう


私は朝まだき 起きだし暗さを楽しむ


夜の暗さとは違う静けさが安心で自由な時だ


私に時計を投げ捨てる時は来るのだろうか


いや その前に 螺子を巻く指が利かなくなるだろう


大きな竜頭に付け変えなければ・・・


時計と同じくらいの竜頭がついたら巻き易かろう


どこかにそんな若者職人は居ないか!


クラシカルなままで ばかに大きな竜頭のウォッチ


BLANCPAINは不滅なり


遥か遠い時を刻み続ける愛しきものよ



       



        (朝そぞろ書きにて推敲なし)



               ・

2013-03-15

ちょっと・ショート  夢jya


子供の頃からむやみにめったやたらに本を読みつつ成人し
そして老齢期に近づいてくると・・・いや 真っただ中か?・・・
人生が物語なのか事実なのか混同しないまでも作り話にしてみたくなる



誰でももれなく思春期に陥るファミリーロマンスのようなもの
「私にはこの愚かな親ではない立派な両親が居るはずだ」の類であるし
少女小説の中の美しい名前 絵梨香、真理奈、百合亜であり
実はとみ子であるのだ 苗字は田中 結婚したらすこしは
風変わりな苗字になるかと期待していたら「佐藤」に会ってしまい
「佐藤とみ子」じゃこの特徴の無い顔と性格からして
同級生の誰からも忘れ去られてしまう
もしや認知症にでもなったら真っ先に自分の名前を忘れるだろう



そううだそうだ 私は息子を二人産んだのだが
それは夢だったことにしたいのだ
ならばそうしてみよう
出産から子育て あらゆるイザコザが全て夢の中の出来事だった
私は優しい夫と二人暮らしで心豊かに裕福までついている
夫は友人達と度々ゴルフやヨットなどを楽しみ
私は私でアクセサリーの素材をさがして世界中を旅してまわる
やはり独りが好みであるらしい



ある時 夢に二人の男が出てきて「お母さん」と呼ぶ
「はぁ?どちらさまですか?」見憶えの無い男に母と呼ばれる違和感
やっぱりね そうらしい 二人は小声で言っている
とぼけてるのか知らんぷりなのか あり得るよなあ・・・
「キミ達!グレたらボケてやるわよ」って言ってたもんね
お父さんは解ってるんだろうか 気付いてないんじゃないか
慣れてるもんな あんなフリばっかりだったもん


私は夢の中ながら声をかけた
「キミ達 喧嘩してたんじゃなかったの?」 そうそう
夢jya  夢jya 夢degozaru〜〜〜


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開花です!
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                 黒花器10×3                 





                ・

2013-01-19

ちょっと.ショート  I My ミー



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ホームの向こうから手を振っている 懐かしい愛しい恋しい人
走り寄る 目と目が合う しっかりと優しく抱きしめてくれる腕の温もり
逢いたかった 話したかった
あれはいつのことだったろうか もう何十年も前
私たちは猫と暮らしていた とても穏やかな日々
お日さまに干したお布団の匂いのする ミー
いつもいつもミーに顔をうずめて「ミーよ ミーよ」と呼んでいた
日の明け暮れはミーと共にあり
ミーは私たちをつつむ柔らかな紗の布のようだった



なぜ? ちゃんと鍵をかけて 窓も閉めていたのに
「ミー! ミー! ミー!」 ミーがいない
ベットの下 お気に入りの出窓のカーテンの裏 クローゼットの中
もしやとベランダ キッチンのひき出しまで開けて 呼んでさがしても
居ない 居なくなった ミー



あの人がミーの亡きがらを抱いて帰ってきた・・・
なぜ? どこに? どうして?
私と一緒に 私を追ってドアから出たの?
そんなはずはない そんなことはありえない
ミーのからだに傷はなく 愛くるしい目は見開かれたまま
ただ お日さまの匂いだけが消えていた
そして


心をつつんでいた温もりも安心も愛も失い 離ればなれに彷徨った私たち
時はとどまることはない 彼とミーを失った悲しみは深く辛く
冷たい雨にうたれるように刻々と過ぎ走り去る月日は凍てついていった


しかしその時の流れはすこしずつ氷をとかし 
水がぬるむように想いをうすめていった
ミーを愛しむ心だけを共有していたのではなく
私たちは惹かれあい 同じ風に吹かれていたのだ
いや 同じ心の病の中にいたのだ
あの紗の布は鉄格子であり ミーはぬいぐるみだった


私たちは談話室で隣り合わせ気の合う仲だったのだ
そして やっと認可され処方された薬は劇的に効いた
「あなたには良く効いたようです 合っているようですからね
 気楽に血圧の薬をのむようなものと考えてゆったりいきましょうか」
ドクターの言葉は納得できたし安心もした 腑に落ちた


あの人の名前は・・・居所は・・・
測りがたい偶然 神の啓示がもたらされ 私たちは再会した
歩いて 歩いて 歩いて 手を合わせては語り合い
また手を合わせては歩き歩きして 
日が傾くまで私たちは歩きつづけた
高いビルにのぼり人智のおよばぬ入り日を見た 横顔が照らされてあかい
日はとっぷりと暮れ
暗い夜の中に
身も世もなく切なく心惹かれつつ   別れた




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               .

2012-11-03

ちょっと・ショート  グレーテルその後

ハガキの書き方を知らないので それを教える授業が小学校で
なされているそうだ 例をあげれば
郵便番号欄には携帯電話番号を余り書きし
住所と名前を左右あるいは上下反対に書き
なかには名前だけ書けば届くと思っている子もいるらしい
これは携帯メールとインターネットの普及の弊害だろう
果たして私は習って憶えたものだったろうか・・・


今 読んでいる本から盗作描写するとこうなる
「いばらの荒野か昼なお暗い森の中に一人残された心地です
 ヘンゼルなきグレーテルであります」(男児の場合)


おそらく生涯でたった一度 主役を演じたことがある 幼稚園
「ヘンゼルとグレーテル」のグレーテル役 「ぐれてる」ではありませぬ
ですから真面目にお婆さんを燃え盛る炉に突き飛ばしました 役!


事実わたしには二人のヘンゼル兄ちゃんがおり
頼りにならないし 便りも無い 
風の噂に聞けばカラオケで「ボクの妹」を歌っているとか
歳が離れているのでずいぶん大きくなるまで
「この二人は誰だろう」と思っていた 名前で呼んでいたものだからね


「人生をなめちゃいけないのだが、人生になめられちゃいけないんだ」
私を甘く見ないでね 葉書一枚書けないくせに

迷子にならないためにパンをまいてはダメ 木々の枝にハガキの
切れ端を刺しましょう あぁ お家には怖いお母さんがいるのだった

わたしは何処へ行けばいいのでしょうと悩んだ時代もあったけれど
大丈夫グレーテルは長じて魔女になり 物知らぬ子を待っている
お菓子をたんまり食べさせて太らせて煮込みにするのだ 大鍋で


なに?ヘンゼル? とうの昔に食べてしまったよ
ツイッターも無かったし暗い森の中だったからね


どなたか お返事下さいな お葉書で 住所は「暗い森」です
そうそう 郵便番号は 666−6666 


きょうは 怖くてわかんないお話でした ごめんなさいね。











              ・

2012-10-21

ちょっと・ショート  喪中欠礼


これだけは自分でつくる気になれないのでプリントショップに頼んだ
3月20日逝去 享年89歳 絵柄を選び 名前を記入
申込用紙を見直して差し出しながら



        「胃が痛い」



おじいちゃん あなたが逝ってしまってからなのよ
私はずっと本調子ではない
頑張ってばかりで休憩する気になれない
どうしてだろう 夫の父親なのに
一緒に暮したのはほんの三年ばかりだ
転勤であちこちの地から年に三回帰省する程度だった


遺品を片づけながら 初めて見た若かりし日の義父の顔
新婚当時の義父母の姿 はにかむ母
まだ子供が居なかったのだから「お母さん」ではなかったのだけれど・・


そして写真は家族の歴史を物語る
義父の八十九年をドキュメントで見たようで、そっとなぞったようで
私は実の父の死よりも濃くそれを受け止めてしまった
いや 理解できる年齢に今 自分が至ったということなのだと思い知る


幾度 繰り返しただろう
人との久遠の別れの悲しみをこらえてしまい心に体に溜めこむ癖


刷り上がった葉書に宛名を書いて投函して
そして ほんとに終わりにしたい
「おじいちゃん 長生きなさいましたね お休みください」
さようなら またね と


考え方の癖を直すのはむずかしい
もし変えられるものならば それを受け入れる心の平静を
そして変えるべきことを変える勇気を 力を
それらを正しく見分ける英知をお授け下さい 神様




               ・

2012-09-23

ちょっと・ショート ─ 〔


夫を座卓にしばり付け 動き出さぬよう座卓ごと大型冷蔵庫にはりつけた
そうでもしなければ いつまでたっても片がつかぬと思ったからだ
どんな力が出てそのような荒事が出来たのかは解らないが
気がつくとその有り様だった
そして妻は覚悟していた 火を放つ算段だ
私の目がそれを見ていた じっと見ていた


くたくたにぐだぐだに起き上がれないほどに疲れて目が覚めた
同じ夢を二度見た
それほどに 何を訊いても「いや まだいい」
すこし動けば「まだ さわるな」 その繰り返しだったのだ
夫の目を盗んで妻は亡父母の衣類や夥しい物の数々を処分した


たくさんの人形 こけし ぬいぐるみは捨てるにしのびなかったが
人形供養の寺に持ち込む術も時間もなく
全部並べて夫をうながし香をたき二人で手を合わせ
シーツにくるみ 幾包みも燃えるごみに出した
可哀想に ごめんなさいね ずっと父母を見守ってくれていたのに


夫は言った
「オレも夢をみたよドアを開けたらものがまだいっぱいあったんだ」


私は両の手にロープを握りしめ ピンと張った






              ・

2012-08-21

ちょっと・ショート Аヽ擇靴ぅ妊献メライフ


この節 北鎌倉から電車に乗ると満員です
それも半裸の女の子たちのグループがいっぱいで
どれが誰やら見分けがつかぬのですが
片肌脱いだ遠山の金さんがいたり 背中全部を出していたりと
いったいどこから乗ってきたのか 寒くないのか案じてしまいます
カップルの場合も男女の差だけは解りますが似たりよったりです


鎌倉駅に着くとほとんどが降りて駅は大混雑です
そしてみんなが海に向って歩き出します
ゆっくり歩いて20分 後姿のピチピチした肌、足は撮り放題です
シャッターを押しながらついて行きます


浜辺を歩きながら波とたわむれ遊ぶ女の子たちは可愛いです
寝そべって日焼けしている姿もいいなあと思います
白い足に薔薇のタトゥーは実にきれいです


場所を移動して海を眺めてたたずんでいたら
男の人が声をかけてきました

   
   「あのー すみません 撮ってましたよね 来て下さい」

       え?・・・・・

   「これはいけません 消去しないと通報することになりますよ」

       どうして 私が?・・・・


    わたしは大声で叫んだ


「なんで俺のコレクションを削除しなきゃなんないんだよォ!!!」
  


                 ・

2012-06-30

ちょっと・ ショート Α,蠅椶鵑里弔屬笋



        f:id:EPOM:20120630040707j:image:w640


あたし りぼん
ビックリしないでね あたし もう死んじゃうんですって
26日までは元気だったの
急に具合が悪くなってEPOMお母さんが病院に連れて行ってくれて
血液検査をしたら ドクターが
「とても悪い数値です 人間なら人工透析を要する状態です
 このままだと数日 入院して点滴投薬すれば半年くらいです」と
こう仰った お母さんの顔は紙みたいに白くなって震えたけど
ドクターの言葉をかみしめていた
夕方から夜8時まで点滴してもらったけどお家に帰りたかった
お母さんが迎えに来てくれて嬉しかった

7歳かと思ってたけど あたしカルテには8歳3カ月ってかいてあった
人間なら50歳くらい ちょっと若い 更年期の女性ってところ


あたしは良く覚えていないけれど 気がついたらお母さんと一緒だった
小さかったから3時間おきにミルクをつくってお母さんが飲ませてくれた
いっぱい飲んだ お母さんは段ボールで迷路や爪とぎを作ってくれた
落ち着きのないお母さんだから お昼寝はお父さんの膝が安心だった
二つ季節が過ぎてみけっていうチビの妹がやってきた
全然似てない姉妹だった 挨拶はしたけど仲良くはしなかった


次郎兄ちゃんが帰ってきたときはあんまり痩せていて驚いた
でもとっても可愛がってくれた
それから どうしてだか太郎兄ちゃんまでコバを連れて帰ってきた
コバは大きな猫で最初はシャーシャーッと威嚇していたけれど
やがてあたしたちは女3人静かにくらすようになった
一定の距離をおいてね


もうご飯が食べられなくなって三日目の朝
でもどこも痛くない すこし疲れてるだけ
お母さんと次郎兄ちゃんは優しくしてくれる
お父さんは会社から携帯メールで「りぼんはどう?」と訊いてきた


あたしはお家が大好きだから 病院にはいかずに居たいと思ったし
みんなもそうしようって話し合ってた


時々EPOMお母さんがブログであたしを紹介してくれてたみたいで嬉しい
でももう時間がないみたい とってもだるいの
お家で眠りたい お母さんお父さん次郎兄ちゃんのいるお家で
静かに眠りたいの

あたしのこと忘れないでね りぼんよ りぼん

2012-06-20

ちょっと・ショート  ァ‖析困らのメール


お元気ですか? 昨日中学生のとき以来で「沈黙」を読みました


遠藤周作のね。


母もきっととっくに読んでいる本だろね、


信仰というものに足をふみいれかけの身には切実でした。


鎌倉の家を発つ晩、母はもう二度と会うことはないと言ったね。


あれは僕が家から離れていた14年間思い続けていたことであるし


そして僕が


母に言わせてしまった言葉でもあると思っている。


言った母はきっと辛かったろう、それは自分の実感として知っています。


親(子)として言ってはならぬ、言いたくない言葉だったはず。


僕は母をどれだけ傷つけてたか逆の立場で見させてもらってるんだと


後で気付きました。


僕の神様も「沈黙」のキリストと同じで沈黙されていますわ


そして「沈黙」のキリストと同様に


人には思い至らない次元でお守りくださってる。


あざないものの人間は後でそれに気づく。


僕は人生の途中でそういうふうに再スタートをせざるをえなかった


でも遠回りしたけど


母と父と次郎とまた繋がる芽をいただいてる。


母の言葉も我が身可愛いで傷つくことなく受け取れてます。


あの晩、母は二度と会わんと言って寝室に引っ込んでしまった。


次の日けっしてサングラスを外さなかった。


苦しいだろうシンドイだろうと思ってました


母自身の心を変えるわけにはいかないけど


少なくとも僕は傷ついてない。 その憂いは除外してかまわない。


僕は母の子ですから悩み方行き詰り方も同じくカラダで知ってますよ。


そしてそれはもういいんだと思い始めてます。


どうか文字通りにご自愛ください。 またメルします。




       *******************


ちょっと・ショートのカテゴリーにいれてお話としました
三年前にもらったメール プリントアウトしてファイルにいれていました
誰だって悩みます 自分の行方を捜します
私と太郎 太郎と家族 そして次郎の心の行方
私たち夫婦は皆さまと同じく 愛情をそそぎ子を育てました


いつだったか「キタキツネの子別れ」をテレビで見て
涙が止まりませんでした
可愛がって可愛がって育てた我が子をある日突然父親は
追い出すのです それは野生の戦いです
縄張りから追い出す成長した子への容赦ない攻撃
子供は「そんな!どうして?お父さん!」と何度も追いすがり
やがて諦めて去っていくのでした


私たちは人間ですからやがて和解しました
でも一度は生身を裂かれるような痛みに耐えなければならなかった
それは母と息子の必要不可欠な「戦い」でした
実に辛かった 苦しかったです 激痛でした
夫は言いました「こんな手紙のやり取りができる母子って居ないぞ」と


        実に私は幸いなるものです

2012-06-13

ちょっと・ショート  ぁ‥畋



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丸男はいわゆるキレるガキだった


幾度となく閉じ込められた土蔵の暗さなど平気だったから


泣きも騒ぎもしなかった


まあ 入れられる前にさんざっぱら大騒ぎしているのだから


土蔵の中は丸男の昼寝場所といった趣だった


蔵の一番高い所にある小さい明りとりの窓から差す光の帯に


無数のきらめきが見える それはただのちり芥なのだが


その一粒一粒は確かに光でできていて


丸男の頭の中にはこの粉々がいつもいっぱいに揺らめいていて


何故か 不意に渦巻いて立ち上がるのだ


そんな時丸男は いてもたっても居られなくなり 暴れるのだ


ある日のこと ご飯が入ったお櫃を蹴飛ばした


お櫃は 茶の間を転がり すぐの玄関の上りがまちを転げ落ち 


ころり ころころ ころころ・・・と


小路を抜けて前の街道まで転がって行った


母親が おろおろと追いかける


丸男は事のついでにちゃぶ台もひっくり返した


星飛雄馬のとうちゃんばりである


幼いかいい歳かの差だけで同じことは起こるのである 起こすのかな?


いつもは穏やかな祖父が竹ぼうきでたたき 


父親は丸男の首根っこをつかまえて


いつもの土蔵の戸をあけ彼を放り込み頭が冷えるのを願うのだ


願いは叶えられないが 他の姉弟の手前もあることで致し方ない


この子はいったいどんなふうになるのだろうとじじばば父母は不安だった


しかし丸男は長ずるにつれ大人しい少年になり青年になっていった


明朗快活で思慮深く頭脳明晰までついていた


学校では良く学び 会社では良く勤め 今でも請われての現役である


しかし 丸男の妻は知っている


丸男の心の奥の奥のちり芥の煌めきと渦を 


それは幼少期からのある種の発作だ


遠い日の花火のようなもの ま そう言っておこう


       妻の名は つう


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2012-06-09

ちょっと・ショート  畳職人の憂鬱

イトーヨーカドーかサトーココノカドーか
まあ どこでもいいのだけれど ブラブラといつもは行かないスーパーを
歩きまわるのも面白い 目的もなくあちこち眺めながら歩数を稼ぐ
一万歩を越せばよし
          

と そこに 畳屋さんが出張出店しているではないか
様々な畳見本がA4サイズ程になって並べられている
こんなにも畳には種類があったのかと 目からうろこの出会い
          

講道館の畳は通常家庭のものの約4倍近い厚みであり
野球選手がこの畳の上でバッティング練習をしても大丈夫なのだそうだ 足の力に耐えるのだ
それから織り方のいろいろさまざま い草の色のさまざま
見とれて畳屋さんの口舌に聴き惚れた
          

そして濃緑、薄緑、金茶の三色の和紙でできた畳にびっくり見入る
なんでも水をはじき もちろん和紙であるから い草の匂いはしない
したがって猫が爪をとぐことがない 見た目は普通の畳
我が家に最適ではないか お値段もお安めでそれもぴったり
頭に入れて 畳屋さんの名刺も頂き一考することとした
          

さて 一番先に目に飛び込んできた物について記さねばならぬ
それは畳のへり布だった 
本来は日本家屋に合う菱形や亀甲模様と相場が決まっている
当然ではないか それ以外は琉球畳のヘリ無ししかない
          

で である そのものは信じられない物だった
So-netのピンクのクマちゃんはどなたも目にしたことがあるはず 
その色のクマちゃん模様 キキイちゃん(仮名)のネコちゃん模様 
そして足跡ペタペタペタペタ模様
おまけにクマ柄ネコ柄を使ったお財布やらパスケースまで作ってある
なんたる節操のなさ と思っただけに留めておいて
          




「 しかし 畳屋さん これは不本意でしょうねえ 」
       
       つくづく同情して訊ねると

  
     「 はぁ・・・致し方なく 商売でして・・・ 」
               
            (=^・^=)