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翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記 RSSフィード

【09Dic10 00:45 更新】
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『翻訳』 とは、異なる言語間で文章を置き換えて表す技術です。 『ルス、闇を照らす者』 と云う翻訳書の背景およびそれに込められた普遍性のあるメッセージの考察をコアに、 「翻訳」 された米州を中心とする国際情勢に関する記事や話題、フラメンコ・一部フォルクローレ・ハンパな理系の話題など私の趣味の世界も紹介します。


カテゴリー


2009-12-31

中国人はアヘン戦争の屈辱を忘れない=英国人死刑問題の背景とは―英紙

中国が英国籍のヤクの運び屋さんに死刑を執行したことに対して大英帝国が激しく非難し、他西側メディアもほぼ右にならえて 「残酷な死刑を執行した野蛮な中国」 を非難している様子;

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&rel=j7&k=2009122900447

中国、英国人の死刑執行=ブラウン首相が非難声明

(2009/12/29-20:42) 時事ドットコム


【北京時事】中国国営新華社通信は29日、麻薬密輸罪で死刑判決が確定していた英国人アクマル・シャイフ死刑囚(53)に対し同日、新疆ウイグル自治区ウルムチで注射による死刑が執行されたと伝えた。ブラウン英首相は「われわれの釈放を求める要求が認められなかった」と刑執行を非難する声明を発表した。 (中略)


 シャイフ死刑囚は2007年9月、タジキスタンの首都ドゥシャンベから航空機でウルムチ空港に到着した際、携帯していたスーツケースにヘロイン4キロを所持していたとして昨年、一審で死刑判決を受け、今年10月に刑が確定。最高人民法院(最高裁)が29日までに刑執行を承認していた。 (以下略)


一方中国は穏やかにではあるが大英帝国の非難に対して断固たる反対を表明しており、また中国国内では死刑執行を支持する声が圧倒的に多い様子;

  • http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&rel=j7&k=2009122900463
    2国関係に影響望まず=英国人の死刑執行で−中国
    (2009/12/29-17:54) 時事ドットコム


    【北京時事】中国外務省の姜瑜副報道局長は29日の定例会見で、中国による英国人死刑囚への死刑執行をブラウン英首相が非難する声明を発表したことに対し、「中英関係を重視しており、この件が両国関係に影響を与えることを望まない」と述べ、英国政府に「理性的な対応」を呼び掛けた。 (以下略)

  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091231-00000020-rcdc-cn
    英国人麻薬密輸犯の死刑執行、97%が中国政府の判断を支持―中国ネットユーザー
    12月31日14時36分配信 Record China


    2009年12月29日、環球網は英国人アクマル・シャイフ死刑囚に対する死刑執行の是非を問うネットアンケートを実施した。97%が「中国政府の判断を支持する」と回答している。 (以下略)

そんな中、英国の中道・リベラル寄りと言われる ガーディアン (ウィキペディア) 紙の記者が偏見や感情に偏らないスタンスで英国首相の批判に疑問を投げかけています;

  • http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=38477
    中国人はアヘン戦争の屈辱を忘れない=英国人死刑問題の背景とは―英紙
    2009-12-31 12:25:37 配信 Record China


    −−−香港紙・明報は30日付英紙ガーディアンに掲載されたマイケル・ホワイト記者の署名記事を紹介した。ホワイト記者はブラウン首相、野党・保守党のキャメロン党首も英中関係の歴史についてあまりにも無知だと嘆いている。アヘン戦争から始まる屈辱の歴史について英国人は忘れても中国人は決して忘れることはなく、麻薬密輸問題でどのように説得しても中国が態度を変えることはないと指摘した。 (以下略)



        • 記者 Michael White さんのプロフィール


          Michael White has been writing for the Guardian for over 30 years, as a reporter, foreign correspondent and columnist. He was political editor from 1990-2006, having previously been the paper's Washington correspondent (1984-88) and parliamentary sketchwriter (1977-84). He has reported from over 50 countries. Born in 1945 he was raised in Cornwall and read history at University College, London. Married with three adult sons, he lives in west London.

落ち目とはいえアメリカより表・裏の外交に長け、英米中心の覇権にこだわり続けているが故に中国を敵視している (様に私には見える) 英国での発信ですから読み応えがあります。 "No declaration of war this week, please Ivan." *1 で締めくくられていますし。


なおこんな中、また懲りない英国人がタイホされています;

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091231-00000009-rcdc-cn

中国に続き台湾でも=英国人男性を大麻所持で逮捕―中国紙

12月31日11時59分配信 Record China


2009年12月28日、台湾で英国人Joesが大麻所持容疑で逮捕された。29日には中国で麻薬を密輸した英国人の死刑執行が行われたばかりだけに注目を集めている。30日、環球網が伝えた。 (以下略)


一体、どちらが野蛮なのでしょう??


◆−−−−−−−−−−−−−−−−−−


嫌なことばかりが目に付いた2009年も間もなく暮れます。よいお年をお迎え下さい!!

.

*1:"Thank goodness Ivan Lewis, the junior foreign office minister put up to talk about it today, saidL "I'm not going to make idle threats" – or we might be starting 2010 going to war with China." の記載が記事中にあります。

2009-12-30

ガザ虐殺を繰り返させないための共同声明 (2010年度通常国会会期中に提出予定のもの); 外務大臣宛の要請署名の案内

先日12月27日付け 『Why does Israel have a right to exist, but Palestine doesn’t? 』 中紹介した益岡さん翻訳の 『ガザからの呼びかけ』 に、 「−−−ガザの人々は、封鎖を解くために皆さんの支援を必要としている。42カ国から1400人以上の国際的な活動家が12月31日、ガザに集う。私たちと一緒に行進し、イスラエルにガザ地区の封鎖を即時かつ永遠に解除するよう求める。皆さんにも、ガザへの連帯を示すようお願いしたい:どこにいるとしても皆さんの国で、抗議行動や行進、請願署名などを行ってほしい。」 との呼びかけがありました。このタイミングに合わせてはおりませんが、2010年度通常国会会期中に提出する予定で、NGO/NPOの20団体が共同声明を出し、声明への賛同者 (岡田外務大臣宛の要請署名) を募っていますので紹介;


  • http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/places/gaza091230.html
    12月の寒い日に、彼らはやってきた:危機的状況のガザ
    2009年12月28日 ソーニャ・カルカル / 益岡賢のページ
    ※ ソーニャさん記事翻訳に続けて益岡さんが以下紹介されています;


    ■ ガザ攻撃から1年 声明と賛同募集


    NGO/NPOの20団体が民主党・社民党・国民新党連立政権に対して日本の中東政策の抜本的な転換を求めるガザ虐殺を繰り返させないための共同声明を出しました。ウェブ上で声明への賛同者を募っています。


    なお、デモクラシー・ナウ!ジャパンでは、一年前のガザ危機に関する良質の報道を見ることができます。


    日本のメディアでも、例えば「穏健派アッバス大統領」「過激派ハマス」といった、パレスチナで実際に起きていることの理解を阻害する紋切り型が流布しています。パレスチナの背景と状況、地理を知るために、よろしければぜひ、エリック・アザン著『占領ノート 一ユダヤ人が見たパレスチナの生活』(拙訳・現代企画室、2008年)をお読み下さい。

  • 以下、益岡さん翻訳の同じ記事
    http://trans-aid.jp/viewer/?id=8224&lang=ja
    12月の寒い日に、彼らはやってきた:危機的状況のガザ / ソンジャ・カルカル
    最終更新:2009-12-30 10:30:17 みんなの翻訳

    • 原文:
      Gaza in Crisis
      By SONJA KARKAR, December 28, 2009 / CounterPunch


声明本体は 民主党・社民党・国民新党連立政権に対して日本の中東政策の抜本的な転換を求めるガザ虐殺を繰り返させないための共同声明 、要請の詳細は ガザ虐殺を繰り返させないための共同声明 賛同者 で確認が出来ます。サイトでの声明賛同者の投稿 (注:主旨からして不賛同は受付不可。またインターネットでの賛同は提出しないので署名用紙への署名に加えて実行可。) プラス署名用紙の郵送 (署名第1次締切は来年2月末日) の2つの方法での要求を目指しています。


なお冒頭で引用しました益岡さんの紹介の中で参照を薦められているサイトは;






特に日本の大手メディアは、真実を伝えるのではなく、お役所や社の方針から 「知らせたい真実」 のみを伝えることで、結果として本質を覆い隠す様な記事しか発信出来なくなっています。世論操作・情報操作のエジキになりたくなければ、自分なりのニュースソースを見つけるべきと思います。このブログで折に触れ紹介しているのはあくまで私が必要に応じて参照しているソースの一部分に過ぎませんから、翻訳の助けなども借りて是非自分で開拓されることを強くお勧めします。

.

*1:注:最初に Democracy Now! の主宰者 Amy Goodman さんによる寄付のお願い・新著の紹介が流れていったん終了しますが、そのまま待つとチョムスキー教授の録画再生が始まります。

2009-12-29

アメリカに侵攻されたパナマ; そういや、 ノリエガ将軍ってどうなったのだろう?

1989年12月10日から開始された米軍 (父ブッシュ政権時) の パナマ侵攻 (ウィキペディア) による混乱の中、翌1990年1月31日にアメリカ軍に投降して戦争捕虜となった独裁者ノリエガ将軍が、17年の刑期を終えたのちパナマへ送還されるとかフランスへ引き渡されると云う報道が一時期なされました;



マヌエル・ノリエガ (ウィキペディア) には『−−−フロリダ州マイアミで服役中だったが、2007年9月9日に釈放された。』 と記載されていますが調べてみるとこれは明らかな間違いで、実際にはアメリカ政府が決定を先延ばしにしているためまだマイアミで服役中のまま? の様子。スペイン語版・英語版 Wikipedia では正しく記載されていますが;


最近の記事を拾ってみると;

  • http://edition.cnn.com/2009/CRIME/01/14/noriega.prison/index.html
    Courts try to decide what to do with Manuel Noriega
    January 14, 2009 -- Updated 1944 GMT (0344 HKT) CNN.com


    MIAMI, Florida (CNN) -- What to do with an aging, all-but-forgotten former military strongman who has served his time but is also a prisoner of war? (以下略)

    • ※ 15年?  どうも刑期の計算のしかたがよくわかりません。これだと1993年から服役ですから、3年ブランクが−−−

ノリエガ将軍が独裁者であったことに異論を唱える余地は無い筈ですが、アメリカによる侵攻の口実は非常に胡散臭いものであったことを覚えています。丁度その前後に南米から帰国してバタバタしていたためか、私はその経緯についてどの程度報道されたのかよく覚えていませんが、上掲ウィキペディアに以下記載アリ;

  • 侵攻作戦は「麻薬撲滅」と「独裁政権打破」を大義名分に掲げて行われたが、1999年にアメリカがパナマへ返還しなければならなかったパナマ運河に関する交渉を有利に進めるためだったとも考えられている。また一部では、ブッシュ大統領がCIA長官時代に、ノリエガ将軍による左派政権撹乱協力の見返りにコロンビア産コカインの密輸入を秘密裏に容認していたため、アメリカと対立を深めていたノリエガ将軍の口を防ぎ、自身の政治生命を守るために電撃的に発動した説がある。 (中略)


    麻薬撲滅という大義名分を掲げての侵攻だったにも関わらず、21世紀初頭のパナマの麻薬流通量はノリエガ時代の2倍に増加した。これはそれまで「国家」によって統制されていた麻薬の取引網が開放されたためと伝えられる。 (以下略)

  • 情報統制


    この戦争において、アメリカ政府は情報統制を行い、侵攻期間中の4大ネットワーク各局は、攻撃を受けたパナマ市民への取材はあまり行わず、英語を理解し、侵攻に賛同する裕福な白人住民層の意見を中心に放送した。


    また、アメリカ軍の被害、死傷者数は積極的に報道したが、パナマ軍やパナマ市民がどれほど被害を受けているかについては、アメリカ国内向けにはあまり伝えられなかった(なおパナマ市民の死者は1,000人から4,000人に上るとみられている)。この情報戦略は2年後の湾岸戦争でも生かされることとなる。 (以下略)

今釈放されても既に76歳近いですからもう表舞台に出ることは無いだろうし、フランスで10年服役するにしてもパナマで20年服役するにしても獄死でしょう。アメリカに濡れ衣を着せられたのでしょうが、軍事独裁者の末路としか言い様が無い。


ウィキペディアから再度引用しますと; 「ノリエガは、1950年代からCIAのために働いていたことも明らかになっている。ノリエガはブッシュ大統領がCIA長官時代にその手先となり、キューバのカストロ政権やニカラグアのサンディニスタ政権など中米・カリブ海の左派政権の攪乱に協力していた。だが、キューバの二重スパイとなった疑いがもたれている。」 考えて見ればノリエガ将軍は、多くの 『アメリカの敵』 同様、もともとアメリカに見出されて訓練され、その国益のために働かされた挙句に捨てられると云う、お決まりのルートに乗ったのが運の尽き。 ⇒ PANAMA: THE RESUMÉ OF MANUEL NORIEGA, THE MOST FAMOUS GRADUATE OF THE SCHOOL OF THE AMERICAS 悪名高きSOA (= School of the Americas, 現 西半球安全保障協力研究所 (ウィキペディア)) の優秀な卒業生です。


なおアメリカは1983年、カリブ海の小国グレナダにも侵攻。 グレナダ侵攻 (ウィキペディア) では以下紹介されています;


  • −−−この侵攻はイギリスやトリニダード・トバゴ、カナダの強い批判を受け、国連総会では「国際法の破廉恥な侵害」として非難された。 (中略)

  • グレナダ侵攻を命じたレーガン大統領は、同侵攻について行った演説で、映画「ダーティハリー」の中でクリント・イーストウッド演じるハリー・キャラハンが吐いた名台詞「Go ahead. Make my day.(やれよ。楽しませてくれ。)」を引用、 物議を醸した。

  • そのクリント・イーストウッドは、後に自らが監督・主演した映画『ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場』(1986)で、グレナダ侵攻を扱った。

全くふざけた国です。

2009-12-28

事実の誇張? それともまた−−−

航空機 「爆破未遂」 が大きく報道されています。当初は機内で花火 (爆竹) に着火したと云う様なハナシであったのが 「高性能爆弾」 となり、次にお決まりの 「アルカイダ」 の名前が出て、更には言う事を聞かない息子の危険性を父親が事前に当局に警告していたと云う内輪もめの様なハナシまで報道され、 「テロリストは富裕層から」 の様な噴飯もののコメントが出たり、爆薬は爆弾の材料に用いられる物質の粉末であったらしいとか、そもそもリストアップされていたのに何故搭乗させた、など、それでなくとも効率の悪い空港でのチェックインが更に大変になりそう。


結局全員を徹底的に調べることなど不可能ですから、9−11以降暫く顕著であったアラブ系や東洋系、今回はアフリカ系など 「有色人種」 を狙い撃ちした殆ど嫌がらせ・人種差別と同義のセキュリティーチェックが復活するのでしょう。安全のためとは言え、実際にその対象となるのは非常に不愉快ですよ。中近東などに度々出張している人はパスポートがアラブのビザのハンコで一杯になりますから入国管理も大変になるかも。加えてこの事件の直後腹をこわして航空機のトイレから出られず疑われたのもナイジェリア人でしたから、アメリカ在住の同国人は肩身が更に狭くなるでしょう。世界中で殺戮行為を展開するアメリカが狙われるのは自業自得ですが、とばっちりを喰らう可能性がある以上、そうも言ってはいられない。真相が解明されることを望みますが、何せ 「テロとの戦い」 ですからアメリカ政府は説明責任を負わないでしょう。


報道を見ていて第1の懸念は、『テロの懸念』 が再び宣伝され始めること。大統領の支持率を上げ国民を統制するための常套手段、子ブッシュと本質的に何ら変わらない広告塔オバマが使ってもおかしくはありません;


  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091226-00000557-san-int
    9・11の悪夢再び 危機一髪だったノースウエスト便
    12月26日19時24分配信 産経新聞


    −−−「米本土でのテロ」の懸念が、決して過去のものとはなっていない現実をまざまざと浮かび上がらせた。 (以下略)








第2の懸念は、オバマが子ブッシュ以上にアメリカ単独で 「アルカイダとの戦い」 を拡張しつつあること。【アルカイダ】 なるかっちりとしたテロ組織があるとは思えず、以前にも記した様にアメリカの都合の良い様に使える 「アメリカの敵」 の象徴的な存在であったり、一部の狂信者がハク付けに勝手に名乗ったりする程度のものと私は考えています;

  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091228-00000043-san-int
    アルカーイダの新拠点 イエメン、ソマリア 米、掃討強化
    12月28日7時56分配信 産経新聞


    −−− 【ロンドン=木村正人】反政府勢力と政府軍の戦闘が激化する中東イエメンや内戦が続くアフリカ東部のソマリアは、国際テロ組織アルカーイダが訓練キャンプをアフガニスタンから移すなど、新たなテロ発進基地になりつつある。このため、オバマ米政権は両国政府を支援、アルカーイダ掃討作戦を強化している。 (以上、この記事の引用終わり)


    このオバマの 「支援」 によって実際に 「掃討」 されているのはテロリストよりもむしろ罪の無い民間人や政府にとって 「不都合な」 人間の方が多い筈です。その方々のいのちが失われることは、 「正義のための戦い」 では避けられないコストという屁理屈で正当化されている様ですが。

  • http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20091226-OYT1T00486.htm
    アル・カーイダ、アフリカで勢力拡大…テロ未遂
    (2009年12月26日12時41分 読売新聞)


    −−− アル・カーイダは、容疑者の出身地とされるナイジェリアを含むアフリカの貧困などに乗じて勢力を広げている。 (以下略)

オバマの支持率は、ギャロップ社 (Gallup poll (Wikipedia EN)) のサイトで公開されています;

f:id:El_Payo_J:20091227142030j:image

Gallup Daily: Obama Job Approval: Dec 21-23 2009 まで

出典: http://www.gallup.com/poll/113980/Gallup-Daily-Obama-Job-Approval.aspx


支持率低下かつ不支持率上昇傾向と云えますかね。弁舌だけは相変わらず爽やかですが。

2009-12-27

Why does Israel have a right to exist, but Palestine doesn’t?

パレスチナ自治区である ヨルダン川西岸地区 (ウィキペディア)ガザ地区 (ウィキペディア) の位置関係は;

f:id:El_Payo_J:20091227220939p:image

出典: 『占領ノート』掲載地図


パレスチナ問題に関する記事を2つ紹介します;

  • ガザからの呼びかけ(翻訳掲載は 2009年12月23日)
    http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/places/gaza091223.html (益岡さんサイト)
    http://trans-aid.jp/viewer/?id=8153&lang=ja (みんなの翻訳に掲載、同じく益岡さん訳)


    −−−(ガザ発) イスラエルがガザ地区を攻撃してから、今週で1年になる。燐爆弾や高密度不活性金属爆弾をはじめとする死と破壊をもたらす兵器が、身を守る術を持たない民間人の上に解き放たれてから、1年になる。世界中で人々がイスラエルにガザ攻撃をやめるよう求めてから、1年になる。  (中略)


    ガザの人々は、封鎖を解くために皆さんの支援を必要としている。42カ国から1400人以上の国際的な活動家が12月31日、ガザに集う。私たちと一緒に行進し、イスラエルにガザ地区の封鎖を即時かつ永遠に解除するよう求める。皆さんにも、ガザへの連帯を示すようお願いしたい:どこにいるとしても皆さんの国で、抗議行動や行進、請願署名などを行ってほしい。  (以下略)



    • なおこの記事中の 【国際社会の反応 − アメリカ】 に以下記述があります;


      −−−ロナルド・レーガン政権当時の財務次官補、ポール・クレイ・ロバーツは2009年1月8日、「インフォメーション・クリアリングハウス」に『米国の恥』と題するエッセーを寄せ、この中で“なぜイスラエルにのみ生存権が容認され、パレスチナには否定されているのか。アメリカよ、60年前から続くイスラエル製の嘘で凝り固めた無知の中にいるがよい”と、見て見ぬ振りを続ける連邦政府と多数のアメリカ国民を非難した。 (引用終わり)


      ※ このエッセイには私が常々思っていることがズバリ記されていますので紹介します;

      • エッセイ原文 ⇒ America’s Shame
        By Paul Craig Roberts
        January 08, 2009 "Information Clearinghouse"

        ※ とても読み切れませんが、この記事に関するコメントが453件投稿されています。

クリスマスが過ぎた途端に計6人のパレスチナ人が殺されたことが報道されています;

  • http://www.ww4report.com/node/8110
    Israeli forces kill three in Nablus; al-Aqsa threatens retaliation
    Submitted by WW4 Report on Sat, 12/26/2009 - 04:54


    "By this killing in Nablus and Gaza, the Israeli occupation has thrown open the doors of its own inferno," an al-Aqsa Brigades spokesman calling himself Abu Mahmoud said in a statement following Israel's overnight raid on Nablus. Israeli forces stormed the Nablus' Old City of Nablus in the early hours of Dec. 26, raiding several homes and killing three men affiliated with Fatah's military wing, the al-Aqsa Martyrs Brigades. (以下略)

  • http://mainichi.jp/select/world/news/20091227k0000m030028000c.html
    イスラエル:自治区で6人殺害 武装組織メンバーら
    毎日新聞 2009年12月26日 19時50分


    【エルサレム前田英司】イスラエル軍は26日、占領地ヨルダン川西岸パレスチナ自治区ナブルスと自治区ガザ地区で、計6人のパレスチナ人を殺害した。 (以下略)

  • http://www.haaretz.com/hasen/spages/1137753.html
    B'Tselem: IDF may have executed unarmed Palestinian militants
    Last update - 17:18 26/12/2009 By Haaretz Service


    An investigation into an overnight Israel Defense Forces operation in the West Bank city of Nablus early Saturday suggests that Israeli soldiers may have executed two of the three Palestinian militants who were killed, the left wing rights group B'Tselem said Saturday.  (以下略)

  • http://english.aljazeera.net/news/middleeast/2009/12/2009122710172247177.html
    Palestinians vow raid retaliation
    UPDATED ON: Sunday, December 27, 2009 15:20 Mecca time, 12:20 GMT / Al Jazeera English


    An armed Palestinian group has threatened to respond to the killing of three of its members in an Israeli military raid on a home in the occupied West Bank city of Nablus. (以下略)


イエス・キリストの誕生地と云われるベツレヘム (従って12月23日に紹介の Pesebre は Belén とも呼ばれる) はヨルダン川西岸地区のベツレヘム県にあります。ここでのクリスマスについての記事および参考サイトを幾つか紹介;

  • http://mainichi.jp/select/world/news/20091225k0000e030025000c.html
    パレスチナ:クリスマスミサにアッバス議長も参加
    毎日新聞 2009年12月25日 10時50分


    −−− ミサには、アッバス自治政府議長も参加。ローマ・カトリック教会のトワル・エルサレム総大司教は「我々が最も望む願いがいまだかなっていない。和平の実現だ」と述べた。



今何が出来るだろうと考えると暗澹たる気持ちになりますが、そんな中、以前紹介しました映画監督の土井さんが主宰する 「土井敏邦 パレスチナ記録の会」 の募金活動を紹介します。賛同される方は是非参加されます様−−−


土井敏邦 パレスチナ記録の会ガザ侵攻・子ども支援 アマルちゃん募金HP

2009-12-26

訃報: COPEI党創始者かつベネズエラ前大統領 Rafael Antonio Caldera Rodríguez さん 12月24日

日本では報道されていない様ですが、ベネズエラの前大統領 (第54代:1969年3月11日−1974年3月12日、第60代:1994年2月2日−1999年2月2日 の2期) でありキリスト教社会党COPEIの創始者でもあるラファエル・カルデラさんが24日午前2時、パーキンソン病のためカラカス市内の入院先で逝去されました。享年93歳、本当におつかれさまでした;

f:id:El_Payo_J:20091226133955j:image    f:id:El_Payo_J:20091226122318j:image    f:id:El_Payo_J:20091226121337j:image

出典:左端  http://www.ehistorybuff.com/calderaavenezu06.html

   中・右  http://www.rafaelcaldera.com/a_indexa.htm


  • http://www.abn.info.ve/noticia.php?articulo=212982&lee=1
    A los 93 años de edad falleció el ex presidente Caldera
    ABN 10:10 am 24/12/2009


    Caracas, ABN.- El ex presidente de Venezuela Rafael Cadera, que gobernó el país en dos oportunidades, de 1969 a 1974 y de 1994 a 1999, murió este jueves -a sus 93 años edad- en horas de la madrugada en Caracas, así lo confirmaron sus familiares.  (以下略)


参考サイトは;

    • COPEI Partido Popular Official Home Page
      ※ 政党色にあわせ、緑色を多用したページです。なお訃報については記事作成時未掲載。
      正式名称は Comité de Organización Política Electoral Independiente


ラファエル・カルデラさんは、1993年自ら創設したCOPEIを離脱して 「国民統一」 (Convergencia) から大統領選に立候補、腐敗追放と低・中所得者層に配慮する社会政策を唱え12月5日の大統領選挙で2大政党ADとCOPEIを破り当選。1994年政権交代にともなう恩赦 (正確には法的手続きの棄却の様ですが) により、1992年のクーデター未遂で服役中であった現チャベス大統領を軍籍離脱を条件として解放したことに対する甚だしい見当違いの批判もあり、訃報に際しその関係の報道もなされています;


  • http://www.europapress.es/internacional/noticia-fallece-ex-presidente-venezolano-rafael-caldera-20091225134059.html
    Fallece el ex presidente venezolano Rafael Caldera
    CARACAS, 25 Dic. (Reuters/EP) 上掲記事と同じ


    −−− El hijo del ex mandatario, el también político Andrés Caldera, informó de que Chávez contactó con la familia para ofrecerles el pésame. "Me llamó el presidente Chávez, para darle sus condolencias a la familia (...) Me dijo que estaba enterado de que la familia no quería recibir ningún honor oficial de parte del Gobierno", explicó Caldera. (以下略)


    ※ チャベス大統領にとっても忘れられない政治家でしょう。ただしご遺族の感情を考慮して公式のお悔やみは控えた様ですね。

  • http://www.el-nacional.com/www/site/p_contenido.php?q=nodo/114420/Nacional/Andrés-Caldera:-Mi-padre-le-dio-la-libertad-a-Chávez-pero-no-lo-hizo-Presidente
    Andrés Caldera: Mi padre le dio la libertad a Chávez pero no lo hizo Presidente
    25 de diciembre 2009 | 02:53 pm El Nacional


    −−−Caldera salió así al paso de las críticas que por años han hecho ver al ex presidente Rafael Caldera como el responsable de que Hugo Chávez esté en el poder actualmente en Venezuela.


    El hijo del ex mandatario fallecido el jueves aseguró que "a Chávez lo hicieron Presidente los que lo apoyaron, los que lo financiaron" y manifestó su molestia ante lo que calificó como la "mala memoria" de los venezolanos.


    "Tenemos que recordar que Hugo Chávez pasó muchos años recorriendo venezuela, que nadie lo apoyaba y que era Irene Sáez la que punteaba en las encuestas", indicó.


    "¿Ahora nadie votó por Chávez en el '98 ?", se preguntó. "Chávez ganó con el apoyo del país, no con el de Rafael Caldera", esgrimió Andrés Caldera. (以下略)

以下参考



安らかに!!

2009-12-25

私の大好きなフラメンコのこと その14: クリスマスの話題その3  Villancicos

クリスマスのうた "Villancicos" には様々なスタイルがありますが、フラメンコの世界でもブレリア・カンパニジェロ等に乗せて唄われます。色々思い入れがあってなかなかまとまりませんのでとりあえず私の大好きな録音を幾つか紹介し、追って出典なりリンク先を付加することとします;


manueltorre.wma 直

マヌエル・トーレの唄うカンパニジェロ

a las puertas de un rico avariento

llegó Jesucristo y limosna pidió

y en lugar de darle la limosna

los perros que había se los azuzó

y Dios permitió

que al momento los perros murieran

y el rico avariento pobre se quedó


dos pastores corrían pa un lado (un árbol かも)

huyendo una nube que se alevantó

cayó un rayo, a nosotros nos libre

y a uno de ellos lo acarbonizó

pero al otro no

que llevaba la estampa y reliquia

de la Virgen pura de la Concepción


si supieras la entrada que tuvo

el rey de los cielos en Jerusalén

que no quiso coches ni calesas

sino un jumentito que alquilao fue

quiso demostrar

que tan solo las puertas del cielo

divinas las abre la santa humildad


D

Titulo: La Niña de la Puebla - Los Campanilleros

ニニャ・プエブラの唄うカンパニジェロ

En los pueblos (bis) de mi Andalucía

los campanilleros por la madrugá,

me despiertan con sus campanillas

y con las guitarras me hacen llorar, y empiezo a cantar

y al sentirme todos los pajarillos,

cantan en las ramas y se echan a volar.


Toas las flores (bis) del campo andaluz

al rayar el día llenas de rocío

lloran penas que yo estoy pasando

desde el primer día que te he conocido

porque en tu querer tengo puestos los cinco sentíos

y me vuelvo loca sin poderte ver.


Pajarillos (bis) que estáis en el campo

gozando el amor y la libertad

recordarle al hombre que quiero,

que venga a mi reja por la madrugá

que mi corazón se lo entrego al momento que llegue

cantando las penas que he pasao yo


Villancico de Nino Gloria

ニニョ・グロリアの唄うブレリア

※ 芸名ゆえ、女性名詞ですが El Gloria と呼ばれます。

pastores que apastorais

el ganado en la laguna

andad pronto sin tardanza

porque Manuel está en la cuna


si para Belén

caminaba la Virgen María

con el patriarca

señor San José


a nueve de Concepción

a doce de Santa Lucía

a veinticuatro del mes

traen aviso de paría


cuando llegando a Belén

y vimos el portal que habían descubierto

empezó a llorar Manuel

y allí quedamos contentos

si lo vieras bailar

los ángeles que andan por los aires

con la boca abierta

se tienen que quedar


que yo no se

el crédito tengo perdido

¿cuándo lo recobraré?


que te quiero, te quiero, te quiero

sin interés de ningún dinero



  • D
    02-NOCHEBUENA DEL NIÑO GLORIA
    ヘレスのブレリアによるもの (上掲 El Gloria のスタイル)
    唄: ANTONIO REYES
    ギター: MORAITO, PEPE DEL MORAO, DIEGO DEL MORAO
    "ASÍ CANTA NUESTRA TIERRA EN NAVIDAD" シリーズの2番目
    2007年12月19日セビジャの TEATRO LOPE DE VEGA

実はもうひとつ大好きな Villancico があります。本年1月5日の 『再びキリスト(教)のこと: Los Reyes Magos』 にて紹介した

f:id:El_Payo_J:20090105010807j:image

の絵そのものを唄った、 "Una estrella muy hermosa / del horizonte salió" で始まる Canalejas de Puerto Real のブレリアなのですが、これはリンク見つけ次第紹介予定。


いずれも、キリスト者ではなくとも、ムリジョの絵同様に私にとってはこころに沁みる唄です。

2009-12-24

クリスマスの話題 その2: 「サンタクロース」 と云うコトバのこと

スペイン語でも "Santa Claus" (実際の発音は Santa Clos でしょうが) と云うコトバもある様ですが、私がベネズエラで慣れ親しんだのは "San Nicolás" のコトバです。(この国では英語をそのままスペイン語読みして取り入れる習慣もありますが、 "Santa Claus" と云うコトバは殆ど聞いたことがありませんでした。) 例によってウィキペディアを参照しますが、日本語版は非常にプアなので、キリスト教国の多いスペイン語版を中心とし (=記事本体の左カラム "En otros idiomas" から他言語を選択)、他言語版については単語をネット翻訳で確認してみると;

  • Papá Noel (Wikipedia ES)


    "Papá Noel" = ノエル (下記の通り、クリスマスを意味するフランス語から) おじさん(お父さん)
    "Santa Claus" = サンタ
    "Viejito Pascuero" = クリスマスのおじいちゃん
    "Colacho" = 多分限られた地域でサンタ
    "San Nicolás" = 聖ニコラス


  • Babbo Natale (Wikipedia IT)


    "Babbo" = サンタ (Wikipedia IT で Babbo を検索すると "Padre (genitore)" へリダイレクトされますので、お父さんの意味かも)、"Natale" = クリスマス

  • Santa Claus (Wikipedia EN)


    Dutch folklore


    Note that "Santa Claus" is phonetically related to the Dutch "Sinterklaas". So much so that for a Dutch person the origin of the name "Santa Claus" is obvious, its just "sinterklaas" pronounced in English. (以下略)
    • Sinterklaas


      −−−Sinterklaas is the basis for the North American figure of Santa Claus. It is often claimed that during the American War of Independence the inhabitants of New York City, a former Dutch colonial town (New Amsterdam) which had been swapped by the Dutch for Suriname, reinvented their Sinterklaas tradition, as Saint Nicholas was a symbol of the city's non-English past. (以下略)


      f:id:El_Payo_J:20091224115605j:image
      出典: 同サイト。風格・貫禄がありますね。


  • 聖誕老人 (維基百科)


    中国語は、読んで字の如くクリスマスの老人ですから意味を取り込んだ。(蛇足ながら、ウィキペディアについては 「維基」 は音を、「百科」 は意味を取り込んだことになりますか。)

クリスマスやサンタクロースの考察については数多くの書籍やサイトが存在します。以下目についたものを2つだけ紹介しますと;



クリスマスは子イエスの誕生を祝う宗教行事ですが、サンタクロースについてはキリスト教国でも (あるいは、だからこそ) 多かれ少なかれその商業主義が批判されている様です。子どもにとっては子イエスよりむしろ御馳走やサンタさんのプレゼントの方がはるかに楽しい訳ですが、本来は Los Reyes (1月6日、東方の三博士がイエスを拝みに来た日) こそが子どもへのプレゼントの日だ、と云う考えもあります。両方? 親は大変ですよね。ベネズエラでカトリック教徒の友人に聞きましたら、 「クリスマスのプレゼントはオトナ用で、レジェスのは子ども用」 と明確な答えが返って来ましたっけ。

2009-12-23

クリスマスの話題: キリスト降誕の様子を描写するミニチュア "Pesebre"

私はスペイン語なら "Pesebre" の名前に最も親しみ?がありますが、他にも多分地域によって "belén", "nacimiento", "portal", "pasitos" などと呼ばれているのが、キリストの生誕を描写したミニチュアのセット。(年明け1月6日の Reyes まで飾られますから、東方の三博士の人形まで含む) お店のショウウインドウなどでは照明も含め趣向を凝らした立派なものも見られるし、家庭で人形を組み合わせたり背景を工夫したりしながら飾るものもあります;


例えば:

f:id:El_Payo_J:20091223204743j:image

出典: http://www.hansgruener.de/belenes.htm

    (バリエーションが見られます)


有名なのは、カトリックの総本山であるバチカンのサン・ピエトロ大聖堂前の広場に飾られるものでしょう;


  • D
    Titulo: Últimos retoques al belén de Plaza de San Pedro
    今年の Pesebre の準備の様子。24日日没後の公開をお楽しみに、と云うこと。


  • D
    Titulo: Los 100 belenes más curiosos del mundo para conmemorar la Navidad
    毎年ローマで開催される、世界中の Pesebres の展覧会。

最後の動画では、各地でモディファイされたキリスト教の一端を垣間見ることが出来ると思います。私はその世界について明るくもなければ掘り下げるつもりもありませんが、以下興味深い記事と芥川龍之介の 『神神の微笑』 リンクを紹介しておきます;


http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1111&f=column_1111_002.shtml

神々の変容〜キリスト教と仏教、土着伝統信仰との融合

2009/11/11(水) 12:39 サーチナ


−−−  こうして、カトリックも大乗仏教も、地元の信仰を取り込み、伝統の神々をそのヒエラルキーに包含した。国民主義的時代相の制約の中でハイネはそれを悲しみ、『夜明け前』の国学者、青山半蔵もまた同様に、そのことに苦しむ。


  だがそれをさらに逆手に取ったのが、「神々の微笑 *1 」を書いた才子、芥川だった。 (執筆者:濱田英作 国士舘大学教授  編集担当:サーチナ・メディア事業部)

.

2009-12-22

翻訳家 山岡朋子さん その68  『ルス、闇を照らす者』 :  ブラジルのケース

南米の巨人ブラジルの第35代大統領であり、特に南米では (某国の新大統領と違って) 名実ともに名大統領の誉れの高い ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ Luiz Inácio ”Lula” da Silva (ウィキペディア) (以下親しみと尊敬を込めてルラ大統領 *1 と記します) が、人権に関する幾つかの国家プロジェクトのひとつとして、最後の (3度目の最後、後述) 独裁時代に行われた人権侵害の調査委員会の設置を発表しました。ブラジルはポルトガル語ですが私は明るくないので、スペイン語の記事を利用します;

http://www.elpais.com/articulo/internacional/Lula/lanza/Comision/Verdad/esclarecer/crimenes/dictadura/elpepuintlat/20091221elpepuint_11/Tes

Lula lanza una Comisión de la Verdad para esclarecer los crímenes de la dictadura

EFE - Brasilia - 21/12/2009, ELPAIS.com (スペイン紙)


El presidente brasileño quiere que se sepa qué pasó con unos 200 desaparecidos y los miles de torturados por causas políticas durante el régimen militar que gobernó entre 1964 y 1985 (以下略)


問題となる 「独裁時代」 について;

  • ブラジル (ウィキペディア) より抜粋


    軍事独裁政権時代


    1964年にクーデターを起こしたカステロ・ブランコ将軍は軍事独裁体制を確立し、親米反共政策と、外国資本の導入を柱にした工業化政策が推進された。この時期に「ブラジルの奇跡」と呼ばれたほどの高度経済成長が実現したが、1973年のオイルショック後に経済成長は失速し、さらに所得格差の増大により犯罪発生率が飛躍的に上昇した。また、軍事政権による人権侵害も大きな問題となった。この間、各地でカルロス・マリゲーラの民族解放行動(ALN)など都市ゲリラが武装闘争を展開し、外国大使の誘拐やハイジャックが複数にわたって発生した。


    1974年に大統領に就任したエルネスト・ガイゼル将軍は国民的な不満を受けて軍政の路線転換を行い、1979年に大統領に就任したジョン・バチスタ・フィゲイレードは民政移管を公約した。1985年に行われた大統領選挙ではタンクレード・ネーヴェスが勝利した。 (以下略)

−−−1822年9月22日、ブラジルはポルトガルからの独立を宣言し、立憲君主制を取るブラジル帝国となった。ポルトガル王室に連なるこの国家は、軍事クーデターにより1889年共和制に移行した。以後ブラジルは現在に至るまで法律上は民主主義国家であるが、三度にわたる独裁政治政権を経験している。 (以下略)


この三度の独裁政治政権とは;

  1. 1930−1934:ジェトゥリオ・ドルネレス・ヴァルガス (ウィキペディア) 時代
    軍事クーデタにより政権を掌握


  2. 1937−1945:ヴァルガス時代その2
    1934年に議会から認められて正式に大統領の座についたが、1937年大統領選挙を目前に再び軍事行動によって選挙を中止させ議会を解散。イタリア・ファシズム(ベニート・ムッソリーニ)に強く影響を受けたブラジルにおける「エスタード・ノーヴォ」(新国家)体制が成立。


  3. 1964−1985:軍事独裁政権時代
    • 64−67: カステロ・ブランコ将軍
    • 67−69: コスタ・エ・シルヴァ将軍(69年急死)
    • 69−74: エミリオ・ガラスタズ・メディシ将軍
    • 74−79: エルネスト・ガイゼル将軍
    • 79−85: ジョアン・バチスタ・フィゲイレード退役大将

山岡朋子 (横山朋子さん名) さん翻訳の 『ルス、闇を照らす者』 の舞台となったアルゼンチンでの 汚い戦争 (ウィキペディア) の時期は、一般的にはビデラ政権がアルゼンチン国民に対して弾圧行為を行った1976年〜1983年ですが、1975年にイサベル・ペロンによって布告された 「絶滅命令 (左派の壊滅を目論んだ)」 をこの汚い戦争の起源とするなら8年間ですから、ブラジルの (軍事) 独裁の方がはるかに長いことになります。ただし上掲の如く、「−−−1974年に大統領に就任したエルネスト・ガイゼル将軍は国民的な不満を受けて軍政の路線転換を行い、1979年に大統領に就任したジョン・バチスタ・フィゲイレードは民政移管を公約して1985年に民政移管実行」 していますから、焦点は64年〜74年の3将軍・10年間かも知れません。 (注:私の勝手な想像に過ぎません)


冒頭紹介の記事によると、1979年に発効し、独裁の反対勢力のみならず拷問を命じた者まで対象とされる恩赦法 "Ley de Amnistía" (詳細は未調査) の見直しも含まれている様子。ルラ大統領は軍人を罰することが重要なのではないことを強調しているとのこと。ルラ大統領の言葉として紹介されているのは;『自分の子どもを埋葬する母親の苦しみは決して消えるものではない。その子が生きたことの価値を認識するのが最も大切である』 蛇足ですが、この様な場合父親はおよびでなく、必ず母親です。


.

*1:ウィキペディア中 「名前の由来」 によると; 1982年までは、生誕時の名前であるルイス・イナシオ・ダ・シルヴァ(Luiz Inácio da Silva)と名乗っていた。「ルーラ(ルラ)」(Lula)とは、自らの名前の「ルイス」(Luiz)をもじった幼少期からのあだ名であり、1982年にサンパウロ州知事選に立候補するにあたって、広く知られた通称である「ルーラ」を加えてルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァと改名した。(引用終わり)

2009-12-21

オバマの戦争 Watch その19: ベトナム大統領インタビュー

スペイン "ELPAÍS" 紙に、12月14日より同国を公式訪問したベトナム社会主義共和国の グエン・ミン・チェット (ウィキペディア) 国家主席とのインタビュー 「アメリカがアフガニスタンで、ベトナムの轍を踏まぬことを望む」 と題された記事が掲載されています。内容は社会主義国に関するステレオタイプ的な質問 (様々な自由が制限されていること) に対する回答やら大統領就任1年になるオバマの評価 (今のところコトバだけで実行が伴っていないこと) 等も含まれますが、やはりベトナム戦争とアフガニスタンでの戦争の比較の部分が注目されるところ;

  • http://www.elpais.com/articulo/internacional/Espero/EE/UU/repita/Afganistan/errores/Vietnam/elpepuint/20091214elpepuint_8/Tes
    "Espero que EE UU no repita en Afganistán los errores de Vietnam"
    J. P. VELÁZQUEZ-GAZTELU - Madrid - 14/12/2009


    西側ではアフガニスタンとベトナムが比較されるが、状況は似たようなものとお考えか? との質問に対し、


    −−−Espero que el pueblo estadounidense y el pueblo afgano no sufran las consecuencias causadas por los errores que Estados Unidos cometió en Vietnam. Condenamos enérgicamente el terrorismo bajo cualquier forma, y al mismo tiempo, consideramos que la lucha contra el terrorismo tiene que ejecutarse conforme al derecho internacional y sobre la base de respeto a la independencia, soberanía nacional, integridad territorial y derecho de autodeterminación de los países.


    アフガニスタンがオバマにとってのベトナムとなり得るか?との質問に対しては;


    Cualquier comparación es relativa. Deseo que la Administración estadounidense tome las medidas adecuadas para resolver el problema tan pronto como sea posible para brindar al pueblo afgano paz y estabilidad.

  • ベトナム (ウィキペディア)
    (1945年9月2日 - ベトナム民主共和国の樹立を宣言、ホー・チ・ミンが初代大統領に就任。同日、大日本帝国政府が降伏文書に調印し、第二次世界大戦が公式に終結した。)


    アメリカとの関係


    かつてベトナム戦争で現政権の北ベトナムにとっては敵対関係だった。南ベトナムからは多くの難民が流出し、カナダ、オーストラリア、フランス、アメリカへと移民した。サイゴン陥落後からソ連崩壊を経て、ドイモイ政策後の1995年8月5日、ベトナムとアメリカは和解し、アメリカとの国交が復活した。


    2000年には両国間の通商協定を締結し、アメリカがベトナムを貿易最恵国としたこともあり、フォードやジェネラルモーターズ、コカ・コーラやハイアットホテルアンドリゾーツといったアメリカの大企業が、ドイモイ政策の導入後の経済成長が著しいベトナム市場に続々と進出し、2003年にベトナムの国防大臣はペンタゴンの歓迎式典で最大の敬意を払って迎えられた。ベトナム政府は経済、外交などで対米接近を基本政策としており、ジョージ・W・ブッシュ大統領の来訪も大歓迎している。対米関係への配慮から戦争中の枯葉剤などについても、あえて『民間団体』に担当させて、政府は正面に出てこないくらいアメリカに気をつかっており、一般のベトナム人も経済向上のためにはアメリカとの関係を緊密にするべきだと感じ、アメリカの観光客、企業代表などを熱く歓迎している。米軍に侵攻され多大な被害を受けたにもかかわらず、政府・国民とも親米的な珍しい例である。しかし 薬品会社は未だ枯葉剤問題に対して棄却し未解決でありアメリカに激しい憎しみを持つ者も存在する。 (以下略)


上掲グエン・ミン・チェット国家主席のコメントは親米国らしい穏やかなものですが、アメリカの主導する 「テロとの戦争」 全般に対する間接的な批判となっています。なおオバマ演説中ベトナム戦争に言及している部分は;

オバマ12月01日演説 より;


−−−第1に、アフガニスタンがもう1つのベトナムであると示唆する人々がいます。その国を安定させることは無理で、米国の損失を最小限に止め、急速に撤退する方がいいと主張しています。私は、この議論が歴史の誤った解釈に基づいていると思っています。ベトナムとは違って、米国の行動の正当性を認識する43カ国の広範な連合が我々に加担しています。ベトナムとは違って、我々は幅広い基盤をもつ人気のある反政府勢力に直面してはいません。そして最も重要なことは、ベトナムとは違って、アメリカ国民はアフガニスタンから悪意に満ちた攻撃を受け、同国国境沿いで攻撃を策謀している同じ過激主義者の標的になり続けています。この地域を今放棄し、アルカイダに敵対する努力だけに遠くから依存することは、アルカイダに圧力を与え続けるという我々の能力を大きく阻害することになり、米国本土および同盟諸国への追加攻撃に対する受け入れがたいリスクを創出することになります。 (以下略)


これだけ手前味噌な 「歴史解釈」 や 「現状認識」 は博物館展示級。おまけに 「ベトナムとは違って、アメリカ国民はアフガニスタンから悪意に満ちた攻撃を受け」 って一体何のこと? アフガニスタンで悪意に満ち満ちた攻撃を展開するアメリカ軍がアフガニスタンで反撃されているだけでしょ? いつアフガニスタンがアメリカを攻撃したのか教えてもらいたいものです。今更、9−11なんて言うんじゃぁないでしょうね?

2009-12-20

オバマの戦争 Watch その18: アフガニスタンへの増派についてマラライ・ジョヤさんのコメント

【オバマ新政権の軍事政策 Watch】 のタイトルをそのものズバリに変えて続けることにします。まず、12月1日オバマがウェストポイントの米国陸軍士官学校で行った演説について;



今回は、先日チョムスキー教授の紹介があったマラライ・ジョヤさんの意見を紹介;


    • "The people of Afghanistan are fed up with the occupation of their country and with the corrupt, Mafia-state of Hamid Karzai and the warlords and drug lords backed by NATO.... It is clear now that the real motive of the U.S. and its allies, hidden behind the so-called “war on terror,” was to convert Afghanistan into a military base in Central Asia and the capital of the world’s opium drug trade. Ordinary Afghan people are being used in this chess game, and western taxpayers’ money and the blood of soldiers is being wasted on this agenda that will only further destabilize the region....

      I offer my condolences to the families here who have lost their loved ones. (They) are the victims of the wrong policy of your government. The families of Afghan civilians killed in this war share your feelings of loss. If we turn these sorrows into strength, we can end this war. Bringing the troops home at the end of 2011 is too late; the troops should be withdrawn as soon as possible, before more Afghan and American lives are needlessly lost."
    • "As I write these words, Afghanistan is getting progressively worse. We are caught between two enemies: the Taliban on one side and US/NATO forces and their warlord hirelings on the other.... Obama's military build up will only bring more suffering and death to innocent civilians.... I hope that the lessons in this book will reach President Obama and his policymakers in Washington, and warn them that the people of Afghanistan reject their brutal occupation and their support of the warlords and druglords."
    • "While the United States bombed from the sky, the CIA and special forces had already arrived in the northern provinces of Afghanistan to hand out millions of dollars in cash and weapons to Northern Alliance commanders. They were the same extremists whose militias had pillaged Afghanistan during the civil war: Dostum, Sayyaf, Khalili, Rhabbani, Fahim, General Arif, Dr. Abdullah, Haji Qadir, Ustad Atta, Mohammad, Daoud, and Hazrat Ali among others. ...Fahim, another ruthless man with a dark past. The western media tried at the time to portray these warlords as "anti-Taliban resistance forces and liberators of Afghanistan," but in fact Afghan people believed they were no better than the Taliban."
    • "Most people in the west have been led to believe that intolerance, brutality, and severe oppression of women in Afgahnistan began with the Taliban regime. But this is a lie, more dust in the eyes of the world from the warlords who dominate the American-backed, so-called democratic government of Hamid Karzai. In truth, some of the worst atrocities in our recent past were committed during the civil war by the men who are now in power."
    • "Some people say that when the troops withdraw, a civil war will break out. Often this prospect is raised by people who ignore the vicious conflict and humanitarian disaster that is already occurring in Afghanistan. The longer the foreign troops stay in Afghanistan, the worse the eventual civil war will be for the Afghan people. The terrible civil war that followed the Soviet withdrawal certainly could never justify... the destruction and death caused by that decade-long occupation. ...Today we live under the shadow of the gun with the most corrupt and unpopular government in the world."

  • http://www.malalaijoya.com/dcmj/joya-in-media/151-malalai-joya-and-the-tale-of-2-cnns.html
    Malalai Joya and the Tale of 2 CNNs
    Eric Garris, Antiwar.com, October 28, 2009


    ※ このサイトは Defence Committee for Malalai Joya のものですが、参考までオリジナルの Antiwar サイトの記事リンクも紹介します。投稿されたコメントが見られますが、最初の動画のリンクが切れています; ⇒ http://www.antiwar.com/blog/2009/10/28/malalai-joya-and-the-tale-of-2-cnns/#at


    最初の動画はCNN−USのものですが、見るからに勝気なヤンキー娘が自分の望むコメントが得られないため一方的に遮る、大変失礼なもの。2つ目は同じCNNですが International 版(ワシントン発?)のもの、こちらはマラライさんの意見をきちんと引き出していると思います。(インタビュアーの英語が英國っぽい様な気も−−−)

以下紹介の The Real News (Wikipedia EN) のインタビュー2件ではマラライさんの発言がより多く聴けます;


  • D
    Title: Malalai Joya: All foreign troops should get out of Afghanistan now

  • D
    Title: A woman among warlords Pt.2
    題名が少し違いますが、多分上の続き

英語版ウィキペディアでマラライさんがミャンマーの民主化シンボルの某女性と比べられているのは、名誉なことに見えるかも知れませんが少々残念。知名度は後者の方が抜群に高いものの、実績がが伴っていません。「西側の傀儡」 や 「七光り」 と呼ばれても仕方がない。マラライさんがどこでどの様に外国語である英語を学ばれたのか存じませんが、信念と発言の全てが経験に裏打ちされているから揺らがずに対応出来るのでしょう。チョムスキー教授がわざわざ紹介する理由がわかる様な気がします。


アメリカや 「国際社会」 がアフガニスタンに自由をもたらすなんて、とんでもない思い上がり・ひとりよがりです。かなり乱暴なことは承知で云うなら、アメリカなんて建国たかだか233年 (=2009−1776) 、一方アフガニスタンは紀元前から存在 (アケメネス朝の支配下にあった頃から歴史が始まるとすれば) する国です。国土や歴史や宗教や文化など諸々の背景を全部すっ飛ばして 「米国はさまざまな国の独特の文化や伝統に敬意を払いながらも、常に人類共通の思いの代弁者になる。(オバマ大統領ノーベル平和賞受賞演説から)」 なんて、自惚れるなと言いたいですね。いい迷惑。おまけに平気でひとを殺すのだから始末に負えない。

2009-12-19

アメリカのイラン敵視・挑発行為とイラン軍によるイラク油田の 『占拠』

核開発疑惑の名の下アメリカがイラン敵視・挑発行為を繰り返す中、イラン軍がイラクの油田を占拠した、とのニュースが流れています;

  • http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-13024920091218
    イラン軍がイラク南部の油田を占拠=ハファジ・イラク内務副大臣
    2009年 12月 19日 01:45 JST REUTERS ロイター


     [バグダッド 18日 ロイター] イラン軍が18日、国境を越えてイラクに侵入し、同国南部の油田を占拠した。イラクのハファジ内務副大臣が明らかにした。 (以下略)



  • http://www.isna.ir/ISNA/NewsView.aspx?ID=News-1458781&Lang=E
    Iran rejects reports on seizing Iraqi oil well
    12-19-2009 09:07:47 Iranian Students News Agency (ISNA)


    −−−the rumor came as Iran and Iraq have set up a joint technical commission to explore border activities and the commission is continuously holding sessions.

この件について、「事実関係そのものがまだ曖昧だが」 との保留付きで田中宇さんがおもしろい観方をしています;

http://tanakanews.com/091219iraq.htm

イランとイラクの油田占拠劇

2009年12月19日 田中 宇]


−−− 12月18日、イラク東南部マイサン州の対イラン国境地帯にあるファッカ油田の、7つの油井の一つを、イランの軍隊(総勢11人)が占拠した。占拠された油井は、イランイラク国境から300メートルイラク側に入ったところにあるが、この国境線自体について両国間で係争があり、イランは、この油井は自国領内であると主張してきた。今年に入って、すでに4-5回、イラン軍がこの油井を占拠し、イラン国旗を立ててしばらく滞在した後、再びイラン側に戻る行為を繰り返していたとの指摘もある。この油井は1970年代に開発されたが、80年代のイランイラク戦争後、現在まで採掘されていない。 (以下略)


イランは国際原子力機関 (IAEA) の非難決議採択や欧米諸国の圧力強化に反発を強め、自前での核開発計画を推進する権利を主張する一方、恐らく対イスラエルを意識したミサイル実験を行ったことに関してアメリカが反応しています;

  • http://jp.reuters.com/article/idJPJAPAN-12974220091216
    イラン、長距離ミサイルの試射に成功=国営テレビ
    2009年 12月 16日 17:17 JST REUTERS ロイター


    −−−、「Sejil」ミサイルは「Shahab」ミサイルよりも射程距離が長く、イスラエルや湾岸地域の米軍基地に届く2000キロに達する。 (以下略)

    • http://www.presstv.ir/detail.aspx?id=113877&sectionid=351020101
      Iran tests new Sejjil-2 missile with success
      Wed, 16 Dec 2009 10:59:04 GMT PRESS TV (Iran)


      −−−"Iran's missile capabilities are strictly defensive and at the service of regional peace and stability. They will never be against any country," he (= Iran's defense minister, Brigadier Ahmad Vahidi) stressed.  (以下略)

    • http://www.presstv.ir/detail.aspx?id=114104&sectionid=351020104
      Israel unveils new drone capable of reaching Iran
      Sat, 19 Dec 2009 06:31:50 GMT PRESS TV (Iran)


      −−−"Even if they escape our sophisticated defense system, they will never see their bases again; because our surface-to-surface missiles are on their marks to target Israeli military bases before the dust settles," he (= Amir Ali Hajizadeh Commander of the Islamic Revolution Guards Corps (IRGC) Aerospace Force) added.

  • http://www.jiji.com/jc/zc?k=200912/2009121500501
    イランのミサイル想定、迎撃試験へ=来年1月、太平洋上で−米国防総省
    (2009/12/15-14:18) 時事ドットコム


    −−−イランのミサイルと核兵器開発への懸念が高まる中で、同国をけん制する狙いもあるとみられる。

今年9月に他界された保守硬骨のコラムニストのウィリアム・サファイアさんに 「生来のうそつき」 とコキ下ろされたヒラリーはイランを孤立させようと画策しているものの、アメリカ外交の裏表や恫喝を熟知した南米では殆ど支持されていない様子;


  • http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200912120017.html
    イランはテロ支持、助長、輸出の主要国と指弾 クリントン長官
    2009.12.12 Web posted at: 18:11 JST Updated - CNN


    −−−イランが南米のベネズエラやボリビアと関係を深めていることについては、2国がこれを受け入れていることは「非常に悪いアイデア」と批判。イランとの関係強化がもたらす結果を考慮すべきと述べた。

今回の油田 「占拠」 に関して上で紹介の田中宇さんは、周辺に米軍はいないこと、アメリカはイランのアブラにそんなに固執していないこと、イスラエルは現在イランを空爆出来る政治状況にないことなどから戦争の可能性は無いと観ておられますが、アメリカにはイランに戦争しかけたい勢力がおりますので、イランの 「侵略」 は格好の口実になり兼ねない、と云う観方も私は捨てていません。

2009-12-18

東京大空襲訴訟のこと

特に被害の大きかった1945年3月10日を中心とする 東京大空襲 (ウィキペディア) の被害者・ご遺族が国を相手取って謝罪と賠償を求めた訴訟につき、14日の判決で原告の請求が棄却されたことが報道されています;

  • http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091215k0000m040050000c.html
    東京大空襲訴訟:原告の請求棄却「救済は立法で」東京地裁
    毎日新聞 2009年12月14日 20時05分(最終更新 12月14日 21時00分)


     東京大空襲の被害者や遺族ら計131人が、戦後の救済措置を怠ったなどとして、国に謝罪と総額14億4100万円(1人当たり1100万円)の賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は14日、請求を棄却した。鶴岡稔彦裁判長は「戦争被害者に対する救済は、政治的配慮に基づき立法を通じて解決すべき問題。立法には極めて広い裁量を認めざるを得ない」と述べた。原告側は控訴する方針。 (以下略)

  • http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091213k0000e040024000c.html
    東京大空襲訴訟:86歳原告「国は謝罪を」14日判決
    毎日新聞 2009年12月13日 15時02分


    −−− 60年以上たち「なぜ、今さら裁判を」と聞かれる。清岡さんは言う。「被害者は皆、生計を立てるので精いっぱいだった。多くの方が亡くなり、空襲の悲劇を伝えられるのは私たちしかいない。裁判所は被害者を放置した国の責任を認めてほしい」

日本本土空襲 (ウィキペディア) にも記されている、『アメリカ軍による民間人への無差別爆撃は戦時国際法違反だとの意見は未だ根強くあるが、サンフランシスコ講和条約によって日本国政府がアメリカへの補償請求権を放棄したため、無差別爆撃に関する補償は行われていない』 点についても原告は国民の保護義務違反との主張を行ったものの、判決は 「請求権を定めたハーグ陸戦条約の適用は全交戦国の条約加入が条件。イタリアなどが加入しておらず、第二次世界大戦は適用外」 として、国に請求権自体がなかったと述べた。(上掲毎日新聞記事より)


なお記事中、名古屋空襲訴訟 (1987年原告敗訴) および大阪空襲訴訟 (係争中) については;



1944年末頃から熾烈さを増して1945年8月15日の終戦当日まで続いた日本本土空襲は全国各地におよび、ウィキペディアで 「xx大空襲」 だけざっと拾ってみても−−−

  東京大空襲

  大阪大空襲

  神戸大空襲

  名古屋大空襲

  横浜大空襲  ⇒ 横浜大空襲のHP「親子で訪ねる横浜大空襲」

  福岡大空襲

  青森大空襲

  静岡大空襲

  土崎大空襲

  佐世保大空襲

  徳島大空襲

  和歌山大空襲

  沼津大空襲

  福山大空襲

  富山大空襲

  台北大空襲 (日本統治時代の台湾台北州台北市に対して行われた無差別爆撃)

これだけあります。(横浜大空襲については、以前見つけたサイトを紹介しておきます。他都市のものもある筈ですが、ご免なさい、未調査です)


法的な論議は色々あるでしょうが、64年前の空襲の被害者救済がまだ終わっていない、と言えるでしょう。これが後ろ向きのハナシかといえば、答えは断じてNO! 何故って、幸いにして日本が舞台とはなっていませんが、今この瞬間にもアフガニスタン・パキスタン・イラクなどの紛争地では 「正しい戦争」 の名の下空爆 (空襲と同義) が続いており民間人も巻き込まれてていますね? その被害者やご遺族も同じ苦しみを背負われるのかと考えると、やり切れません。まして、爆撃実行の主体まで同じですから−−−

2009-12-17

ネオコンによる、露骨な日本恫喝: オープンしたてのWSJ日本版への寄稿

アメリカの共和党びいき(ブッシュ支持)右派系マスコミである ウォールストリート・ジャーナル (ウィキペディア) の日本語版 (後述) に、ネオコン (新保守主義 (アメリカ合衆国) (ウィキペディア)) の牙城であるアメリカン・エンタープライズ研究所 (American Enterprise Institute (Wikipedia EN)) 日本部長による露骨な恫喝記事およびオーストラリアのシンクタンクである Lowy Institute for International Policy (Wikipedia EN) 研究員の取るに足らない記事が掲載されています;

  • http://jp.wsj.com/Opinions/node_13336
    【日本版特別寄稿】オバマ政権の新たな対日戦略
    マイケル・オースリン氏(アメリカン・エンタープライズ研究所日本部長)
    2009年 12月 17日 8:20 JST ウォール・ストリート・ジャーナル 日本版


    −−− この結果、米国の対アジア外交において既に増大しつつある中国の存在がさらに大きくなることは必至だ。これまで米国の望む米中関係と、米日同盟や米日のより包括的な政治的関係の重要性に関する米政府の認識の間には常に葛藤があった。だが米国が民主党を生産的なパートナーになり得ないと判断し、一方で民主党が中国その他のアジア諸国への働きかけを強めた場合、米国はその国益に反した状態を放置してはおかないだろう。これは特別な米日関係の性質が変化する可能性を示唆し、その結果は誰にも予測不可能なものになるかもしれない。

  • http://jp.wsj.com/Opinions/Opinion/node_12755
    【日本版特別寄稿】軋む米日同盟、影響はアジア全体に
    アンドリュー・シアラー氏(ローウィー国際政策研究所シニア・リサーチ・フェロー)
    2009年 12月 16日 15:49 JST ウォール・ストリート・ジャーナル 日本版


    −−− この軋轢で最も甚大な損失を被るのが日本であることは言うまでもない。政治経験に欠ける民主党が率いる日本政府は現在どんなリスクがあるのか把握しておらず、北朝鮮のミサイルや中国の軍備増強の危険に日本がさらされていることも認識していない。多国間主義という常套句に反米主義、そして中国共産党との絆を深める政治家の中国訪問は野党の戦略としては賢明かもしれない。だがいま必要なのは、責任感を伴う、長期的かつ戦略的な思考や政治運営なのだ

WSJ日本版は所詮本家サイトの意訳をやるだけなのに有償での展開ですから、多分WSJの知名度(ブランド)を最大限利用して押し売りするにしても苦戦するだろうな〜〜;

http://www.sbigroup.co.jp/news/2009/1215_2873.html

〜創刊120年を誇る金融経済紙「The Wall Street Journal」の日本版ニュースサイト〜

「ウォール・ストリート・ジャーナル日本版」 サイトオープンのお知らせ

2009年12月15日、ウォール・ストリート・ジャーナル・ジャパン株式会社


−−−本日、2009年12月15日(火)正午に「ウォール・ストリート・ジャーナル日本版」(以下WSJ日本版)を正式にオープンいたしました。 (中略)


 「WSJ日本版」は、世界各地に存在する約2,000名の記者や編集者らによって集められた質の高い情報の中から、日本の読者の皆様へお届けしたい記事を日々厳選して、日本の編集チームにて翻訳(意訳)したニュースサイトです。これにより、「WSJ」の記事を日本語で読むことが可能となり、グローバルな経済動向や金融市場に関心の高い日本のビジネスリーダーに向けて、良質な記事コンテンツをインターネットを通じて幅広く提供してまいります。 (以下略)


上掲ウィキペディアによると;

−−−社説や特集ページは、典型的な保守派の立場をとっている。また、経済的には、典型的な市場原理主義・新自由主義志向である。


もっとも、前記者のアル・ハントは、編集部とは多少なりとも対立的な視点に立った各週コラムを書いていたし、時にはアーサー・シュレジンガーやクリストファー・ヒッチェンズといった、よりリベラルな書き手の記事が掲載されることもある。内容的には、いわゆる経済新聞であり、証券市場とビジネスの動向についての分析に強いという定評がある。


日本での配信


日本の一般紙では、読売新聞と編集、印刷、販売に関して提携することが発表され、2009年3月2日からアジア版の主な記事の見出しが日本語で読売新聞の夕刊2面に掲載され始めた。


2009年6月に、ダウ・ジョーンズ60%、SBIホールディングス40%の出資で設立された、ウォール・ストリート・ジャーナル・ジャパン株式会社によって、2009年12月15日からウェブサイトを開設し日本向けに金融経済ニュースを配信している


WSJ日本版で米御本社編集部と 「多少なりとも対立的な視点に立った」 読み応えのある記事が書けない限り、先は暗そう。本気で読んでいるひとたちは昔からオリジナルのWSJ精読してるでしょうからネ。ちなみに上掲SBIホールディングスの紹介記事中 「役員等の構成」 として以下紹介されています。ホネのあるひとはいるのでしょうか?;


  • 代表取締役: 北尾 吉孝 (現 SBIホールディングス株式会社 代表取締役CEO)
  • 取締役: 朝倉 智也 (現 SBIホールディングス株式会社 取締役執行役員)
  • 取締役: Stephen Daintith(スティーブン・ディンティス)(現 Dow Jones & Company, Inc., CFO)
  • 取締役: Todd Larsen(トード・ラーセン)(現 Dow Jones & Company, Inc., Consumer Media Group, COO)
  • 取締役: Christine Brendle(クリスティーン・ブレンドル)(現 Dow Jones Publishing Company (Asia), Inc., Dow Jones Consumer Media Group, Managing Director)
  • 編集長: 小野 由美子(元ウォール・ストリート・ジャーナル 東京支局長)
  • マネージング・ディレクター: 林 良輔(元SBIホールディングス株式会社 CEO’s Office, Global Strategy)

日本のサラリーマン御用達と言われているが中身は意外とプアな 『日本xx新聞』 同様、現在の仕組みを正とした前提でのアメリカ経済・証券市場の現状を日本語で把握する助けにはなるかも。私は、現在の 「経済的勝組」 、ひいては某国の国益と既得権を守るだけのメディア (の日本語訳) に過ぎないと評価しますが。

2009-12-16

国事行為: 日本国憲法上にて天皇が行うものとして規定されている行為

天皇陛下と習近平・中国国家副主席との会見を、首相官邸側が、陛下との会見は例外なく1カ月前までに申請するという宮内庁のルール (不文律?) を曲げて実現したことが問題になっています。天皇陛下に関することなので賛否両論沸き起こるのは日本国内では当然と理解されるでしょうが、海外から見ると何を騒いでいるのかよくわからない、不思議な事態ではないか?

  • http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091215-OYT1T01244.htm
    「小沢さんこそ憲法よく読んで」志位委員長
    (2009年12月15日22時36分 読売新聞)


    −−−憲法をよく読むと国事行為として厳格に定められている項目があり、外国の賓客との会見は入っていない。  (以下略)


  • http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091215/stt0912152000007-n1.htm
    小沢氏、改めて宮内庁長官批判 宮内庁には応援メール殺到
    2009.12.15 19:55 msn産経ニュース


    −−−小沢氏は、「内閣が決めたことを一官僚が記者会見まで開いて言うものではない。言うのなら、辞めてから言うべきだ」とした上で、「自分の信念は間違っていない。(羽毛田氏らは)政権交代して政治主導になったことに頭が切り替わっていない」と述べた。 (以下略)

  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091215-00000147-mailo-l11
    天皇特例会見:自民県議団が意見書 /埼玉
    12月15日16時0分配信 毎日新聞


    自民党県議団は14日、議会運営委員会に「天皇陛下を政治的目的に利用しないことを求める意見書」を提案した。 (以下略)

  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091215-00000015-rcdc-cn
    <レコチャ広場>「習近平」、日本人が忘れ得ぬ名に=では皇太子は?天皇陛下会見問題に考える外交の在り方
    12月15日14時56分配信 Record China


    −−−あえて「象徴天皇」の在り方という難しい課題だけがクローズアップされ、外交の在り方が議論されないとしたら不思議だ。

小沢さんも羽毛田さんもどちらも非常にクセのある政治家・役人ですし、そもそも敗戦後の天皇陛下のあり方についてはいまだにもやもやした状態のままですから仕方のないことかも知れません。今更とは思いますが、その 「もやもや」 を拾ってみると;


    • 国事行為は具体的には以下の行為を指す。

      • 国会の指名に基づき内閣総理大臣を任命すること(日本国憲法第6条第1項)
      • 内閣の指名に基づき最高裁判所長官を任命すること(第6条第2項)
      • 憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること(日本国憲法第7条第1号)
      • 国会を召集すること(第7条第2号)
      • 衆議院解散(第7条第3号)
      • 総選挙[1]の施行を公示すること(第7条第4号)
      • 国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること(第7条第5号)
      • 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権(恩赦)を認証すること(第7条第6号)
      • 栄典を授与すること(叙勲)(第7条第7号)
      • 批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること(第7条第8号)
      • 外国の大使及び公使を接受すること(第7条第9号)
      • 儀式を行ふこと(第7条第10号)

    • 国事行為以外の公的行為


      第6条、第7条に規定されている国事行為のほかにも公的行為が認められるか否か、具体的には、国会の開会式に参列し「おことば」を朗読する行為、外国元首の接受(憲法上国事行為とされているのは「外国の大使及び公使を接受すること」)などについての法的位置付けが議論されている。この点に関しては、「象徴としての地位に基づく公的行為」として容認する考え方、第7条第10号の「儀式を行ふこと」に該当するとする考え方、そもそもそのような行為は認められないとする考え方などが示されている。


      これについては、第7条第10号の「儀式」の一つとされている「新年祝賀の儀」に代理の皇族(皇太子など)を遣わす場合、当該皇族を指して、「国事行為臨時代行殿下」と表記した例(1988年12月)がある一方、国会の開会式への臨席、外国元首の葬儀参列などでは「天皇陛下の御名代として皇太子○○親王殿下の御臨席をいただき」のように「御名代(ごみょうだい)」という別の表現を用いており、国会及び政府ではそれらの行為を国事行為でなく公的行為と解釈しているものと考えられる。

  • 天皇 (ウィキペディア) より


    日本国憲法における天皇
    詳細は「象徴天皇制」を参照


    現在、天皇については日本国憲法第1章に記されている。日本国憲法において、「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」(第1条)と位置づけられる。憲法の定める国事行為を除くほか、国政に関する権能を有しない。日本国憲法には元首の規定がなく、天皇の地位について議論がなされているが、国際的な儀礼上では元首と同様に扱われる。韓国や中国等が元首として謝罪を要求して来るのもこのためである。


冒頭紹介した記事中に、某党県議団が 「天皇陛下を政治的目的に利用しないことを求める意見書」 を提案したと報じられていますが、もともと陛下を一度ならず政治の目的に 「利用した」 のは誰なのかをお忘れの様ですね。たとえば;

http://www.80s.ne.jp/chrono/1984/10news.html

1984年の10大ニュース


韓国大統領、初の来日


全斗煥大韓民国大統領が、09月06日、来日した。韓国の現職大統領の公式訪問は初めてのことであった。同夜開催された宮中晩餐会で天皇陛下(昭和天皇)は「両国間に不幸な過去が存したことは誠に遺憾」とお言葉を述べられ、長年の両国のわだかまりを解きほぐす景気となるものとして迎えられた。08には「今後の両国の関係緊密化」などを盛り込んだ共同声明が発表され、日韓関係は新時代へのスタートを切った。


  • http://www.geocities.jp/nakanolib/choku/chokugo.htm
    中野文庫法令集は、明治以降の近代日本における法令資料、特に現在では調べにくい戦前・戦中の詔勅および法令を中心にその全文をご紹介しています。このページは、近現代の勅語(お言葉)を列挙しています。

役人ごときが勝手に作ったルールを振り回すことには私は嫌悪感しかおぼえせん。でも周知されているとは思えない 「1ヶ月ルール」 を守れば政治利用してよいのか、そもそも 「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」 と定める現憲法のままでよいのか、役割を明らかにすべきではないか、等々の議論が必要でしょう。人間天皇・象徴天皇の割にはそれについて語ることがタブーに近い現状が正常とは思えません。敬語だって特殊ですよね。現憲法が絶対的なものであると考える硬直的な姿勢もおかしい。ひずみをひずみのまま残しておく限り何も解決しません。また対外的に天皇が国家元首と認識されていることはどうするのか、の問題もありますね。たとえばある国で日本国首相訪問を受け入れる場合と天皇陛下を受け入れる場合では、間違い無く後者のほうが 「格」 は上のはずです。

haigujinhaigujin 2009/12/17 10:10 とても実証的に論じられており、参考になりました。

この「公的行為」というものの本質を小生は書いておきました。
意外と知られていません。

El_Payo_JEl_Payo_J 2009/12/18 08:58 haigujinさん:

コメントありがとうございます。でも私のものはhaigujinさんの考察に
比べれば「実証」の真似ごとレベルでしかありませんのでお恥ずかしい
限りです。(このブログの本来の目的から相当はずれておりますが、
観ていておかしいと感じたので書いてみました)

現実の「天皇」は、別に現人神までは行かないまでも象徴以上の存在
である様な気がしています。他方では廃止してしまえとの意見もある
筈ですが、いずれにせよ何故おおもとを直すことを議論せずコトある
毎にぐだぐだ言っているのか非常にギモンに思います。呪縛と云うか
思考停止と云うか。

やはり自分達で創り上げた憲法ではないが故の悲劇かも知れないな、
と云う気がしています。

haigujinhaigujin 2009/12/18 10:09 スターありがとうございました。
仰る通りですね、疑問だらけです。なんでも制定過程で、敗戦処理の支配層は
、皇室維持のみがGHQからの防衛事項だったということです。
それで、GHQは皇室廃止をちらつかせては日本側に交渉をせまったと証言が
あります。また日本支配層側は、9条問題でも天皇−幣原−マッカーサーの三人
の誰かが発案したことに絞られてきているのだが、保守派が拒否しようとしたので、GHQ側は国民投票にかけると迫るったため保守派は黙ったとアメリカ側の
証言が近年でています。つまり、当時の日本国民は、勤労者の半分ぐらいが共産党でしたから、日本の支配層は国民投票に掛けられると、交渉の修正案以上に民主的なGHQ原案そのままが通りかねないという恐怖があったということのようです。で、9条なんかどうでもいい、皇室だけは守らねばということで象徴という妥協案に落ち着いたというのが実態のようです。

2009-12-15

今日は宣伝: 2010バレンタインの本命/義理チョコ でもいいし X’masプレゼントにも−−−

※ 12月17日訂正とお詫び


チョコについて納期を確認してみましたら、既にX’masまでのお届けは難しい様です。国内で助け合う仲間も巻き込んだ初めての試み *1 でもあり、通常の販売の様に経済効率だけを考えた調達・供給とは異なり想定外の停滞が予想されるから。考えて見れば当然のこと、自分で紹介しておきながら配慮が足らずかつ不注意であったことお詫びします。従い、バレンタイン (とホワイトデーの義務チョコ) にターゲットを絞ってお勧めします。


f:id:El_Payo_J:20091215204111g:image

http://www.jim-net.net/notice/09/10campaign_yokoku01.html より


今日は、さる12月02日平山画伯逝去の記事中紹介しましたJIM−NET (日本イラク医療支援ネットワーク) の展開する チョコ募金「限りなき義理の愛大作戦」 を勝手?に紹介・宣伝します。「義理の愛」 からはバレンタインを想定しますが、既に大作戦は開始されていること、昨年のキャンペーンでは(今年の)1月に完売してしまったこと タイミングとしてはX’masも視野に入っていること、チョコそのものもお勧め出来ること 考えこのタイミングとしますが、発送は12月中旬から順次とのことなので、X’mas用途 (イブまでだとあと9日) の場合は納期をメールで確認されたほうがよいかも


同ネットワークのHP にて詳細の確認やオーダーなどできますが、私が賛同しお勧めする理由は以下の通り;


  1. このキャンペーンの目的が、名前が示す通りイラクのがん・白血病の子どもたちの医薬品購入に使われる募金であること。


  2. その 「お返し」 として送付されるチョコレートそのものが、私の出身地 (どうでもいいか) 北海道の六花亭のおいしいものであること。


  3. かつチョコレートの入った缶のデザインが、先ごろ亡くなられたサブリーンさんによる、かわいらしいものであること。(六花亭製菓さんの協力アリ。)


    f:id:El_Payo_J:20091215214619g:image


  4. 同ネットの支援しているイラク4地域のがんの子ども達の描いた絵のパッケージ(OPPフィルム)に、チョコ缶+イラクの観光名所にまつわるお話も書かれたカードが同封されており、イラクの宣伝にもなっていること。(早く行ける様になるとよいのですが)


    f:id:El_Payo_J:20091215214702j:image


  5. 袋詰め作業を障がい者自立支援施設 (授産施設) に委託され、仕事を提供されていること。


  6. バレンタイン (およびそのお返しのホワイトデー) の義理チョコの習慣が無くならないなら、つまりどうせおカネを使うなら、それがいのちを助けられることに使われること。


  7. 成金趣味?ではなく、贈る側にも贈られる側にとってもセンスのあるプレゼントとなり得ること。


  8. 誕生日などのプレゼントとして子ども用にもよいこと。



同ネットワークのHP中 「カードのテーマはイラク旅行! 」 で、『戦争やテロといった怖いイメージで見られがちなイラク。でもイラクの子どもたちは、「ふつうのイラクを見てほしい」と訴えます。』 と説明されています。破壊することしか考えられない馬鹿なオトナのささやかな?罪滅ぼしの意味でも私は賛同し、勝手に宣伝する次第。

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2009-12-14

田中宇さん記事の紹介 その2: 米国の威を借りて自民党を恫喝した官僚

先日12月11日付け 【田中宇さん記事の紹介: 官僚が隠す沖縄海兵隊グアム全移転】 の補足として以下一連の記事も紹介しておきます。いずれも独自の取材と考察に基づく秀逸な記事と思いますので (日付の旧いものから新しいものへ並べてあります);

  • http://tanakanews.com/081224awakening.htm
    世界的な政治覚醒を扇るアメリカ
    2008年12月24日  田中 宇


     民主党の外交戦略家の重鎮で、オバマ新大統領の外交顧問をしてきたズビグニュー・ブレジンスキーが、12月16日に興味深い論文を発表した。「世界的な政治覚醒」(The global political awakening)という題名で、米国が指導力を失う中、環境・社会・経済などの分野で起きる世界的な問題に対する論争が活発化し、世界的な政治覚醒が起きると予測している。 (以下略)


  • http://tanakanews.com/091104okinawa.htm
    沖縄から覚醒する日本
    2009年11月4日  田中 宇


    −−− 民主党の沖縄ビジョンでは、沖縄の自立を「地域主権のパイロット・ケース」と位置づけている。地方分権は自民党も小泉政権の時からやっているが、地方分権の究極的な意味は「霞ヶ関官僚制度の大幅縮小」である。対米従属下の高度成長期の日本は、官僚制度が自民党というみこしを担いで日本を動かしてきたが、日本はもう低成長で、しかも多極化で対米従属も維持不能になる。日本の中枢たる官僚制度は大幅な改革が必要だが、官僚は権限を保持しようと謀略し、自民党政権下の地方分権は腑抜けにされていた。上からの地方分権ではなく、下から住民が革命的に権力を霞ヶ関から奪うような展開にならないと、地方分権は進まない。  (以下略)

  • http://tanakanews.com/091115okinawa.htm
    日本の官僚支配と沖縄米軍
    2009年11月15日  田中 宇


    −−− 田中角栄の追放後、自民党は対米従属の冷戦党に戻ったが、外務省など官僚機構は「対米従属をやめようと思うと、角さんみたいに米国に潰されますよ」と言って自民党の政治家を恫喝できるようになった。官僚機構は、日本に対米従属の形をとらせている限り、自民党を恫喝して日本を支配し続けられるようになり、外務省などは対米従属を続けることが最重要課題(省益)となった。


     日本において「米国をどう見るか」という分析権限は外務省が握っている。日本の大学の国際政治の学者には、外務省の息がかかった人物が配置される傾向だ。外務省の解説どおりに記事を書かない記者は外されていく。外務省傘下の人々は「米国は怖い。米国に逆らったら日本はまた破滅だ」「対米従属を続ける限り、日本は安泰だ」「日本独力では、中国や北朝鮮の脅威に対応できない」などという歪曲分析を日本人に信じさせた。米国が日本に対して何を望んでいるかは、すべて外務省を通じて日本側に伝えられ「通訳」をつとめる外務省は、自分たちに都合のいい米国像を日本人に見せることで、日本の国家戦略を操作した。「虎の威を借る狐」の戦略である。


     80年代以降、隠れ多極主義的な傾向を持つ米国側が、日米経済摩擦を引き起こし、日本の製造業を代表して米国と戦わざるを得なくなった通産省(経産省)や、農産物輸入の圧力をかけられて迷惑した農水省などは、日本が対米従属戦略をとり続けることに疑問を呈するようになった。だが外務省は大蔵省(財務省)を巻き込んで、方針転換を許さず、冷戦後も時代遅れの対米従属戦略にしがみつき、巨額の思いやり予算で米軍を買収して日本駐留を続けさせ、自民党を恫喝し続け、官僚支配を維持した。


     官僚機構は、ブリーフィングや情報リークによってマスコミ報道を動かし、国民の善悪観を操作するプロパガンダ機能を握っている。冷戦が終わり、米国のテロ戦争も破綻して、明らかに日本の対米従属が日本の国益に合っていない状態になっているにもかかわらず、日本のマスコミは対米従属をやめたら日本が破滅するかのような価値観で貫かれ、日本人の多くがその非現実的な価値観に染まってしまっている。  (以下略)


新政権は脱官僚支配をうたっていますが、さてどこまで実現出来るか? 「官僚の力の源は専門的知識と秘密主義、そして時間」 と言うひともいるくらいですから容易なことではありませんが、こと外交に関しては秘密主義なんてとんでもない、組織をぶっ壊してでも吐き出させるべき。一部の木端役人に一国の進む方向を決められてたまるか、と思うのは私だけではないでしょう。

  • 外務省 (ウィキペディア)


    外務省問題


    2001年4月に第1次小泉内閣が発足したとき田中真紀子議員が外相に就任した。田中外相は人事凍結方針を打ち出し、外務省がそれに反発、外務省は機密費流用問題、公金流用疑惑、裏金などの不祥事が続出し、田中外相は外務省を伏魔殿と呼び、外務省改革を唱えた。以降、ことあるごとに田中外相と外務官僚の対立が続くようになった。田中外相は事務次官の任免を繰り返し改革を断行しようとするが、アメリカ同時多発テロ以降、外交政策は官邸主導、外務省主導になり、肝心の外相は1人取り残されるようになった。その後、アフガン復興支援に関して、NGOを復興会議から排除した問題が浮上。NGO排除に鈴木宗男議員の大きな影響があったと大西健丞NGO「ピースウィンズ・ジャパン」代表が発言、小泉首相も鈴木議員の圧力を認めたが、野上義二外務事務次官はそれを否定。田中外相、鈴木議員、外務省の3者をめぐって全面的な争いが起こった。2002年1月、小泉首相は田中外相と野上事務次官を更迭した。


    その後、外務省への過度な圧力などを指摘され、2002年3月11日に鈴木宗男議員が証人喚問を受けることになった。 (以下略)

  • http://mainichi.jp/select/today/news/20091213k0000m010100000c.html
    沖縄密約:文書現存せず 外務省廃棄か 元局長証言と矛盾
    2009年12月13日 2時30分 更新:12月13日 10時8分 毎日jp


    −−−外務省幹部は「もし意図的に廃棄したとすれば、違法性が高いと裁判で判断されるかもしれない」と指摘しており、裁判の行方にも影響を与えそうだ。


     01年4月の情報公開法施行前に同省が文書管理の在り方を見直した際、「存在しない」としてきた文書が将来発覚する事態を恐れ、廃棄した可能性もある。

  • http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091213ddm003010104000c.html?inb=yt
    解説:沖縄密約文書、現存せず 外務省、問われる責任
    毎日新聞 2009年12月13日 東京朝刊


    沖縄返還に絡む原状回復補償費400万ドルをめぐる密約文書が外務省に保存されていなかったことで、密約を隠し続けてきた外務省の責任が改めて問題になる。外交上の秘密は当然付いて回るが、隠ぺいしたまま廃棄してしまえば、機密でなくなった後に妥当性を検証することが不可能になる。外務省の外交に対する姿勢と責任が厳しく問われそうだ。 (以下略)

これって、国民を馬鹿にしたハナシである以前に犯罪行為ではありませんか? 別名、国賊かな? 以下、キワモノの感はありますが、絶版となった書籍の紹介を;

http://members.jcom.home.ne.jp/rieux2/saraba_gaimusyo.htm

読書メモ:『さらば外務省!』(天木直人)


※ これはあくまでも、このHPの作成者の備忘の目的で書かれたものです。

このHPのリンクを紹介することで発生するかも知れない問題の責任は、全て私にあります。

(記事の右カラムの「プロフィール」中に私のメールアドレスを記載してあります)


  • 書籍データ:出版社: 講談社 (2003/10)
    ISBN-10: 4062121093 / ISBN-13: 978-4062121095

2009-12-13

クライメートゲート (Climategate) −−− でも水没の危険に晒された島嶼国

地球温暖化に関して、内部告発により、おおもとのデータがねつ造されたのではないかとの疑惑が沸き起こっています;

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091209-00000003-jct-soci

温暖化データねつ造疑惑 衝撃強く、欧米で大騒ぎ

12月9日19時15分配信 J-CASTニュース


−−−温暖化に詳しい横浜国立大学の伊藤公紀教授(環境科学)は、ある程度データはねじ曲げられていたのではないかとみる。


  「事件は、最初報じられたハッキングではなく、内部告発に近いようです。データねじ曲げに反発した関係者が、内部で準備したものを漏らしたということです。バラバラのメールがファイルになっているのも、確かに不自然です」


 伊藤教授によると、データが漏れる以前から、温暖化分野は怪しいと話題になっていたという。 (以下略)


この件に関しても10年以上前から考察を続けていらっしゃる田中宇さんの最近の記事と97年当時の記事をひとつづつ紹介します;

  • http://tanakanews.com/091202warming.htm
    地球温暖化めぐる歪曲と暗闘(1)
    2009年12月2日  田中 宇


     12月7日からコペンハーゲンで地球温暖化問題の国際会議(COP15)が開かれるのを前に、謀ったようなタイミングの良さで、地球温暖化問題をめぐるスキャンダルが出てきた。米英のウェブログなどインターネット界でさかんに論じられている「クライメートゲート」(Climategate)である。11月18日、英国のイーストアングリア大学にある「気候研究所」(CRU)のサーバーがハッキングされ、1000通以上の電子メールや、プログラムのスクリプトなど電子文書類が、何者かによってネット上に公開された。その公開されたメールやデータを分析することにより、CRUなどの研究者たちが、温暖化人為説を根拠づけるため、さまざまな歪曲や論敵つぶしを展開してきたことが明らかになりつつある。(Hadley CRU hacked with release of hundreds of docs and emails)(Hadley CRU Files FOI2009.zip 61.93 MB)(Alleged CRU Emails - Searchable(全メールをキーワード検索できる))


     データを暴露されたCRUは、英国で最も重視されている気候学の研究所で、英国気象庁の気候変動研究の多くを請け負い、世界各地の気温を測定・収集して平均気温を算出する世界の4つの研究所の一つである。CRUは、フィル・ジョーンズ所長(Phil Jones)やキース・ブリファ副所長(Keith Briffa)を筆頭に「人類が排出した二酸化炭素などによって地球は急速に温暖化している」という「人為温暖化説」を強く主張し「地球温暖化問題」を主導してきた国連の気候変動パネル(IPCC)を主導してきた。(Rorting data is hell, Nino)


     ハッキングされて公開されたメールは、CRUの所長や所員が送受信したものだった。CRUは、暴露されたデータを本物であると認め、このデータ窃盗について警察に捜査を依頼していると発表した。(ClimateGate: The Fix is In)  (以下略)

  • http://tanakanews.com/971216COP3.htm
    地球温暖化京都会議への消えない疑問
    田中宇 1997年12月16日


    −−−人間が増加させた二酸化炭素が、地球温暖化の主因となっている、という「断定」が行われたのは、今から2年前、1995年11月にスペインのマドリードで開かれた「気候変動に関する政府間パネル *1 」(IPCC)の時である。


     この時、欧米日など120カ国から集まった気象学の専門家らによって、地球温暖化の原因が何なのかについて、非常に激しい討論が展開され、二酸化炭素が原因だと断定するのはおかしいと主張した学者も多かった。だが、地球温暖化は人間の活動によって増えた二酸化炭素によるものだとする会議報告書の原案が、会議の3ヶ月前にすでに作られており、反対する学者たちの意見は退けられることになった。  (中略)


    (京都)議定書は、地球温暖化の主因が二酸化炭素にあるかどうか、まだ不明な点があることには一切触れず、いきなり二酸化炭素の削減のことから始まっている。1995年のマドリード会議からの一連の流れを見ると、本来の「地球温暖化を防ぐ」という目的ではなく、理由はどうあれ「二酸化炭素を削減する」ということが目的とされていると感じざるを得ない。  (以下略)

この件に関しての私の気楽な認識は、温暖化と二酸化炭素の因果関係がきっちり把握されている様子も無いし、本当に人為的なものが原因で温暖化しているなら次に来るであろう氷河期は楽勝で乗り切れることになるけど、どこか論理の飛躍やこじつけがありそうだな、巨額のカネが動く様だから、背景は理解し切れていないが政治的な問題なのだろうな、程度です。ですから、冒頭紹介記事中の横浜国立大学の伊藤公紀教授の 「温室ガスは、環境汚染の一つの目安であって、むしろ化石燃料などのエネルギーをいかに節約するかを考えるべきです。持続可能な発展を損なわないように、ガス削減をするならいいでしょう。日本は、国内だけの温暖化対策では不十分であることをよく自覚し、中国が石炭火力から転換するのにその技術を提案するなど、外交交渉をもっと進めるべきですね」 なんてコメントが一番すっきり賛同出来るのですが、


最高標高が海抜2.4メートルの モルディブ (ウィキペディア) や、海抜5メートルの ツバル (ウィキペディア) などの様に地盤沈下や大波など相対的に海面が上昇するだけでも甚大な被害を受ける島嶼国にとっては、温暖化による海面上昇は国そのものの存続に関わりますから、メカニズムはわからなくともその原因となり得るものは全て除去したい、と云うのは当然;


−−−インド洋のモルディブや太平洋のツバルなどでつくる「小島嶼(とうしょ)国連合」は「2度」では不十分として「1・5度以下に保つ」よう求めている。2015年中に世界全体の温室効果ガスの排出量を減少に転じさせ、50年まで排出量を1990年比で最低85%削減する案を掲げる。 (以下略)



  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091210-00000019-jij-int
    途上国と新興国が対立=ツバル、新議定書案交渉を要求−COP15
    12月10日8時22分配信 時事通信


    【コペンハーゲン時事】国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)で、地球温暖化による海面上昇の被害を受けている島嶼(とうしょ)国は9日、京都議定書に続く新たな議定書案の交渉を進めるよう要求した。これに対し、温室効果ガスの排出抑制義務が課されることを警戒する中国やインドが反対を表明。温暖化の被害を受けやすい開発途上国と、経済発展に伴い排出量が増加している新興国との間の意見対立が表面化した。 (以下略)


日本の最東端に位置する 南鳥島 (ウィキペディア) の最高標高だって海抜9メートルですから、他人事ではありませんね。最南端である 沖ノ鳥島 (ウィキペディア) に至っては満潮時に沈まないのは東小島、北小島と呼ばれる二つの露岩のみで、大部分は海面下にありますし。


島嶼国の切実な事情はわかるものの、温暖化に関して最も厳しい基準を課されても技術的・資金的な問題が発生しますから、新興国のみならず日本だって賛成出来ないでしょう。地球温暖化で水没や干魃(かんばつ)などの 「差し迫った」 危機にひんする大小の島国やアフリカ諸国などについては、別の枠組みで対応する必要があると思います。国連気候変動枠組み条約締約国会議などという総論賛成各論反対の典型の様な仕組みでは間に合う訳がありませんから。


干ばつ対策としてはどんなものがあるのか不勉強で存じませんが、水没の危険対策なら日本もやっているのですね。上掲沖ノ鳥島のケースが参考となりそう。以下、ウィキペディアより引用;

−−−風化防止策


沖ノ鳥島が風化などで満潮時に海の下に隠れてしまうと、日本の国土面積(約38万km²)を上回る排他的経済水域が失われてしまうということで、1988年から段階的に2つの島の周りに消波ブロックとコンクリート護岸工事を行った。ところが、消波ブロックが島を傷つけるという事件が起こったため、島の上をチタン合金の金網で覆ってある。これらの工事費用合計は約300億円と推定されている。


自然による造成策


地球温暖化に伴う海面上昇により、島その物が将来水面下に没する事が予想されている。そこで、自然の力により島を高くしよう、との構想がある。具体的には、島の周囲の珊瑚礁を活性化し、大規模な珊瑚礁を作成させる。これが砕けて砂となり堆積や波による集積を行う事により、自然の力により島の高さを上げてしまうという構想である。この構想の調査のために、水産庁は実施期間を平成18年度から2年間とする「生育環境が厳しい条件下における増養殖技術開発調査事業」を創設、業務取りまとめ機関として「サンゴ増養殖技術検討委員会」を設置し、初年度に3億円の予算を充てている。 (以下略)


こんなことをやっているとは、東京都民のくせに知りませんでした。なお上掲ウィキペディアの中では、沖ノ鳥島に関して、排他的経済水域の観点から 「島」 では無く 「岩」 であるとの意見に対する日本の涙ぐましい?対応についても記載されていますから、これだって参考になる筈。ただ日本の場合、プレートテクトニクスによるといつか日本海溝に? 引きずり込まれる (日本沈没) 筈ですが、その時はどうするんでしょうね。私は幾らなんでも生きていないでしょうけど。

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2009-12-12

オバマのxxx平和賞受賞演説 その2: ところで 「オバマジョリティー」 はどうするの?

関岡英之さんの著書 『目覚める日本: 泰平の世は終わった *1 』 のまえがきに、【−−−シカゴで「コミュニティ・オーガナイザー」をしていたオバマ氏を「すごくスピーチのうまい奴がいる」と発掘したのはラーム・エマニュエル下院議員だという。エマニュエル氏はかつてクリントン政権で上級顧問を務め、今回、オバマ氏から真っ先に大統領首席補佐官 *2 に任命された。攻撃的性格で、「ランボー」と渾名される人物だ。結局、オバマ氏は経済も安全保障も海千山千のクリントン一派に丸投げして、アメリカのイメージアップの広告塔として徹底的に使い捨てにされるのが関の山だろう。われわれも、あのミステリアスな微笑に魅了されている場合ではない。善意の微笑みの陰に底意地の悪い一面を見せるのがアメリカという国だ。】 とありますが、正に今回の演説はその通りのものだったと思います。


ネライ通りこのスピーチによってアメリカ国内でのオバマ大統領の評価は一気に盛り返した様ですから、コントロールしやすい国民ですね。現在演説本体を英語・日本語訳 (英語だけではかったるいので) で読みなおしていますが、演説そのものはそれ自体では完結しているものの、歴史を含む現実と対比すると、やはり詭弁にしか読めません。先日 「英語の教材としては秀逸かも」 と書いたのは、エキスパートの練った原稿をスピーチのうまいオバマが演じることがわかっていたから。言っていることはエゲつなくとも、リーディング・ライティング・スピーチの格好の教材ではあります。

  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091212-00000053-san-int
    オバマ演説 米英メディア論評 「正しい戦争」現実路線を好感
    12月12日7時56分配信 産経新聞


    −−− こうした率直な姿勢を11日付の米紙ニューヨーク・タイムズ社説は「ノーベル賞委員会が聞きたかった(演説)内容かは疑問だが」としながらも、「戦争は極めて困難だが、必要でもあることには同感だ」と述べ、多国間主義と対話路線を基本にしたオバマ外交を肯定的に論じた。


     一方、10日付の英紙ガーディアンは「オバマ大統領はオスロでノーベル平和賞を受け取りながら、アフガニスタンの紛争を拡大させ、悪を打ち負かすための『正しい戦争』を訴えるなど、矛盾した演説をした」と批判している。


     10日付の英紙フィナンシャル・タイムズ社説もイランの核問題やロシアとの戦略核兵器削減交渉などの難題を念頭に「そろそろ物事が実際に動き始めねばならない」と苦言を呈し、11日付の英紙インディペンデント社説も「言葉だけでは何も解決しない」とオバマ氏に“有言実行”を強く促している。

  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091211-00000142-jij-soci
    「正当な戦争」失望と憤り=オバマ氏受賞演説、被爆地に波紋
    12月11日18時41分配信 時事通信


    −−−、「『核のない世界』の演説を聞き、平和な世界が来ると思ったから支持したが、平和のためと戦争を推し進めるのは被爆者の思いと反する。理想を失わないでほしい」と訴えた。 (以下略)

英米主要メディアの論調は、矛盾しているとか有言実行を求めるなどの保留はあるものの、「正しい戦争」 と云う概念について否定はしていない。ただし、過去の大戦で国土が焦土と化した欧州とその経験をしていないアメリカで 「正しい戦争」 の意味は多分異なると思いますが。日本の場合は通常の爆撃プラス核爆弾により焦土と化し、敗戦により過去の侵略行為に関しても全否定してアメリカの占領下に入った経緯がありますから、欧州とも異なった考え方があると思います。問題はアメリカ。戦場に送られた自国民を失う体験はもちろんしているし、今回の演説でも彼らを賞賛していますが、自国本土が戦場となったのは恐らく南北戦争が最後。核爆弾についても、戦争を終わらせるために必要であった、の理屈だけでその行為に対する反省は無い。原爆被害は結局日本自身の責任だ、などという捻じ曲げられた感情 (日本に全く責任が無いとは私も思いませんが) もあってアメリカを強く非難することが無かったことも、アメリカが歴史を振り返らない原因のひとつと言えるでしょう。つまり;アメリカだけは、家族を失う以外の現代の戦争の悲惨さを体験していない、と云うこと。(だから9−11でその一端を目の当たりにして復讐に燃えた訳で) 「正しい戦争」 が目の前で展開する訳ではありませんから、美辞麗句に酔ってしまう。


「核のない世界」 の演説を一方的に都合よく解釈して 「われわれはオバマジョリティー♪」 なんて尻馬に乗った方々は、一体どうするんでしょうね。以下、幾つかの記事のヘッダーのみ紹介;









最後に、フィデルはどう言っているかを見たのですが、ブログの最新記事は12月9日なので、今回の演説そのものについては当然ふれていません;

http://lasreflexionesdefidel.blogspot.com/2009/12/obama-no-estaba-obligado-un-acto-cinico.html

Obama no estaba obligado a un acto cínico

miércoles 9 de diciembre de 2009, Reflexiones de Fidel


少し時間が経てば色々なコメントが見られそうなので、多分その3へ続く−−−

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*1:PHP研究所2009年2月12日発行第1版第1刷より、
ISBN-10: 4569706207, ISBN-13: 978-4569706207

*2アメリカ合衆国大統領首席補佐官 (ウィキペディア)参照

2009-12-11

田中宇さん記事の紹介: 官僚が隠す沖縄海兵隊グアム全移転

普天間飛行場の移設問題について日本のマスコミがごたごたと騒いでいます;

http://sankei.jp.msn.com/world/america/091209/amr0912092319013-c.htm

日系の米議会重鎮、イノウエ上院議員、普天間問題で鳩山政権に苦言

2009.12.9 23:17 msn産経ニュース


 【ワシントン=古森義久】米国議会の民主党長老でオバマ政権への影響力も大きいダニエル・イノウエ上院議員は米軍普天間飛行場の移設問題について日米両国政府の合意履行の重要性を強調し、合意の見直しを求める日本への深刻な懸念を表明した。この発言は普天間問題に関する米議会側の初めての正面からの見解表明であり、同議員が沖縄駐在の米海兵隊のグアム移転を審議する上院委員会の委員長であることからしても、米国議会全体としての鳩山政権への批判の前兆とも受け取れる。 (以下略)


この新聞は何の記事を書こうが要するに 「鳩山政権はアメリカ様を怒らせる悪い政権だ」 と言いたいのでしょう。状況が変われば当然約束 (あるいは契約) の変更はアリですよ、正当な違約金なり補償は必要ですが。だからこんなのは言わせておくとして、以下、大変おもしろい記事を紹介します;


  1. 日中防衛協調と沖縄米軍基地:2009年12月8日 田中 宇


  2. 官僚が隠す沖縄海兵隊グアム全移転:2009年12月10日 田中 宇
    (上掲記事の続き)

アメリカが、既にその必要も無くなったのに日本に居座ろうとする唯一の目的はカネかも知れません。イノウエ日系議員様もそれでメシを食っていらしゃるのでは? 日米安保を破棄してしまったら、カネとイノウエさんのクビ以外でどんな問題があるか? イスラエルやロシアから核ミサイルが飛んで来るとは思えないし、アメリカが仕組まない限りアルカイダがテロを仕掛けて来るとも考えにくい。(動機が無いでしょ?) DRPKや軍拡中の中国が日本の国防にとって脅威だと云うなら、軍備ではなく外交でその芽を摘む方が日本の国是にかなっているから、アメリカに関わっているより両国との外交を最優先とすべき、と云う考えもアリでは? ただし亀井さんが全く異なる文脈で吠えておられた様に、その外交をセコい木端役人に任せてはいけませんが。今はやりの?海賊は来るかも知れませんが、現有能力で充分撃退出来ますね。


ついでに宣伝; 長年その記事を購読させてもらっております田中宇さんの新刊です;

f:id:El_Payo_J:20091211154602j:image

【日本が「対米従属」を脱する日--多極化する新世界秩序の中で】

単行本: 288ページ

出版社: 風雲舎 (2009/12/10)

ISBN-10: 4938939576

ISBN-13: 978-4938939571

発売日: 2009/12/10


田中さんの主張の中で、私は 「隠れXX主義 (真意を達成するために意図的に逆のことを言う)*1 」 の考え方だけはどうもしっくり来ませんが、国際情勢の分析に関して光るものをお持ちと思います。

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オバマのxxx平和賞受賞演説 その1: 正しい戦争 −−− 日本は同調するの? あるいは出来るの?

オバマ大統領の、xxx平和賞受賞スピーチの要旨・全文(翻訳)が報道されています。その中身は強者の身勝手な屁理屈であり到底賛同出来るものではない、と私は感じていますが、アメリカ政府の立場を率直に述べてくれている、と云う意味では評価出来ると思います;


  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091211-00000882-reu-int
    米大統領がノーベル平和賞受賞、「武力行使の道徳的な正当化も」
    12月11日11時33分配信 ロイター


    −−− また過去にノーベル平和賞を受賞したマーティン・ルーサー・キング牧師の「暴力は決して恒久的平和をもたらさない」という言葉を心に留めているとしたが、「私はありのままの世界に対峙している。米国を脅かす状況にあって、何もしない訳にはいかない」と述べた。


     その上で「武力行使が必要な場合、米国は一定の行動規範に従う道徳と戦略的関心を持っている」と主張した。


     一方で、武力行使に代わるものを求める上で、国際社会は法を順守しない国々に対し厳しい姿勢で臨むことが必要だと主張。「国際法を順守しない国は責任を取るべきであり、制裁では、実質的な代償を強いる措置を法制化しなければならない」と述べ、「イランや北朝鮮などの国々に対して、そのシステムと駆け引きをさせないように主張することがわれわれ全員の責務だ」とした。また中東や東アジアで核武装が進行している恐れがあるとして懸念を示した。 (以下略)

  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091211-00000049-san-int
    ノーベル平和賞授賞式 「犠牲伴う」米の決意 オバマ大統領「戦争と平和」の苦悩
    12月11日7時56分配信 産経新聞


    −−−オバマ大統領がたびたび理念に共鳴する米国の人権活動家、キング牧師の非暴力主義を引用しながらも、「だが悪は確かにこの世界に存在する」と、あえてこの理想を否定。欧州を侵略したヒトラーの軍隊と国際テロ組織アルカーイダを同列に並べ、「話し合いで戦いを止めさせることはできない」と明言した。 (以下略)


演説中、 「武力行使は人道主義的理由に基づく場合など正当化されることもある」 と明言しています。世界中で賛否両論巻き起こっている様子ですが、日本の立場を決める上では大変わかりやすい主張です。何故って、『日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。』 どこかで聞いたことのあるコトバではありませんか? (多分、その2に続く)

*1:例えば;
−−− グアム移転を一気にやると、日本から米国にあげるお金が減る。だから、米国のルース駐日大使は、鳩山発言後の日本側との協議の場で、異例の激怒をした。しかし、以前の記事に書いた10月のゲーツ国防長官の訪日時の「激怒」以来、私は、米高官の対日激怒は、長期的に見て日本人が米国の傲慢さに腹を立てる方向に寄与するので、米国からの自立を目指す鳩山政権に対する、隠れ多極主義の米中枢からの「応援」ではないかと感じている。
以上、上掲「日中防衛協調と沖縄米軍基地」より

2009-12-10

国際デー: 12月10日 人権デー Human Rights Day 他国を批判・非難する前に−−−

本日12月10日は 世界人権デー (ウィキペディア) 、かつノルウェイのオスロ市庁舎ではノーベル平和賞の受賞式が行われます;






戦時大統領としては既に子ブッシュを超えたオバマの 「ノーベル平和賞」 授賞式での演説は、たとえ中身が無くとも明日あたり日本のマスコミは 「名演説」 として紹介するでしょう。確かに英語の教材としては秀逸かも;


    • http://www.foxsmallbusinesscenter.com/politics/2009/12/08/poll-majority-backs-afghanistan-surge-doubts-obama-deserves-peace-prize/
      Poll: Majority Backs Afghanistan Surge, but Doubts Obama Deserves Peace Prize
      FOXNews.com Updated December 08, 2009


      −−−66 percent of voters polled said the president does not deserve the Nobel prize compared to 26 percent who do, and 41 percent said the choice of Obama diminishes their image of the award. Six percent said it makes them think better of the prize and 49 percent said it makes no difference.


      Brown said in a written release that Obama benefits from a Nobel prize ceremony that occurs Thursday morning U.S. time, while most of the country is sleeping.


      "Two out of three Americans don't think he deserves it compared to the quarter who do. Even among Democrats, only 49 percent think he deserves it, compared to 8 percent of Republicans and 19 percent of independent voters. As is the case with many questions related to the president there are wide gender and racial gaps." (以下略)


  • http://www.alternet.org/module/printversion/144449
    Obama Far Outdoes Bush in Escalating War -- The Numbers Will Surprise You
    By David DeGraw, Amped Status
    Posted on December 9, 2009, Printed on December 9, 2009


    −−−Barack Obama, the anti-war candidate, has proven to be a perfect decoy for the military industrial complex. Consider all the opposition and bad press Bush received when he announced the surge in Iraq. Then consider this: (以下略)

平和賞授賞式はオマケだからどうでもよいとして、本日国際デーとして扱われる 「人権」 に目を移すと、比較的最近の記事だけ拾っても;


  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091210-00000059-san-int
    ポト派法廷 元収容所長が語った蛮行
    12月10日7時57分配信 産経新聞


    −−− カンボジアでは1970年にシアヌーク殿下打倒クーデターが起き、親米派が政権を握った。これを機に王党派とポト派は手を組み、内戦に突入する。ニクソン大統領とキッシンジャー補佐官の米国は親米政権を全面支援し内戦は長期化、弱小勢力だったポト派は闘いの主導権を握り、その後の権力掌握に至る。


     当時すでに共産党の闘士だったドゥイク被告は「(こうした事態の展開がなければ)革命勢力は壊滅していただろう」と回顧した。米国の介入が結果的にポト派の大虐殺を招いたという歴史の皮肉はこれまでも歴史家が指摘していたが、それを当事者も認めたことになる。 (以下略)



  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091117-00000069-san-int
    オバマ米大統領、初の対話 人権説く
    11月17日7時57分配信 産経新聞


    【上海=有元隆志】中国を訪れているオバマ米大統領は16日、上海科学技術博物館で、復旦大学など上海の大学生約500人と対話集会を行い、表現や信教の自由、少数民族の権利の保護を「人類の普遍的権利」と呼び、中国に人権問題などの改善を求めた。 (以下略)

現在・過去、他国の主権と人権を踏みにじりながら一度も裁かれたことのないアメリカが 「人権を説く」 なぞ笑止千万、醜態としか言い様がありません。では日本は? 本日から16日まで 北朝鮮人権侵害問題啓発週間 (ウィキペディア) と定められており、拉致問題を中心に様々な展示会やら集会が催される筈。それは結構なのですが、一方で 日本統治時代の朝鮮 (ウィキペディア) の問題はどうなっているか? 過去日本が他国民の人権を踏みにじったことは無いのか? 少なくとも私は、相手に要求するならまず自分の義務は果たせと教えられ育てられましたから、DPRK=悪、日本=一方的な被害者、アメリカ=善などと云うタワけた構図でコトが展開するのは非常に不愉快。土下座外交なんてとんでもない、過ちがあったならそれは認め然るべく措置したのち (あるいはそうしながら) 要求するのでないと、アメリカの様な下品で粗暴な外交や、旧欧州宗主国の様な偽善的で姑息な外交になってしまう。DPRKと互いに嫌悪しながらアメリカの 「核の傘」 の下罵り合いを続けることで得られるものは何も無いことは実証済み。「人権」 の定義は様々でしょうが、自分が守れもしない 「人権」 を相手に一方的に押し付けようとしても議論にならない。

2009-12-09

性差別による暴力廃絶活動の16日間: Take Back the Tech! キャンペーンの紹介

11月25日の女性に対する暴力撤廃の国際デーから明日12月10日の世界人権デーまでを 『性差別による暴力廃絶活動の16日間 "16 Days of Activism Against Gender-based Violence "』 と定め世界各国で様々な活動が行われていることは紹介済みですが、【みんなの翻訳】 に The Association for Progressive Communications (APC) (Wikipedia EN) WNSP (紹介記事内リンク参照) のユニークなアピールが訳出されましたので、あと1日しかありませんが紹介;

http://trans-aid.jp/viewer/?id=7433&lang=ja

女性に対する暴力をなくすためのTake Back the Tech! [技術を取り戻せ!] の16日間のキャンペーンがはじまります。 / APC WNSP

メキシコ,クエルナバカ,2009年11月25日

翻訳最終更新:2009-12-08 23:11:35


−−−キャンペーンについて

Take Back the Tech!は,女性に対する暴力(VAW)に反対するためにインターネットや技術を使う全ての人に向けた共同キャンペーンです。2006年に Association for Progressive Communications (Internet for social justice and sustainable development), 略称 APC の女性プログラム(APC Women’s Networking Support Programme, 略称 WNSP)が開始したもので,様々な個人や組織,グループ,コミュニティの活動から成り立っています。Take Back the Tech! は,国連が認可し,毎年11月25日から始まる「16日間のジェンダーに基づく暴力への抗議活動」(16 Days of Activism Against Gender-based Violence)の一環です。 (以下略)


  • 英語原文
    http://www.apc.org/en/news/16-day-campaign-starts-take-back-tech-end-violence
    16-day campaign starts: To Take Back the Tech! to end violence against women
    Association for Progressive Communications / CUERNAVACA, Mexico, 25 November 2009


    −−−In Mexico, women's communication rights activists and journalists will take over Twitter for 16 days of feminist tweeting on technology how-tos and against violence against women (以下略)



    • f:id:El_Payo_J:20091209211957j:image
      出典: 上掲 Take Back the Tech!
      日毎のテーマは;


      Day 1 | 25 Nov - International Day Against Violence Against Women | Take a stand!
      Day 2 | Network Safely | Protect your privacy
      Day 3 | Channel information | Leave a note
      Day 4 | Challenge stereotypes | Make an avatar
      Day 5 | 29 Nov - International Day on Women Human Rights Defenders | Name your shero!
      Day 6 | Public or Private? | Draw the line
      Day 7 : 1 Dec - World AIDS Day | Take control - my body my terms
      Day 8 | The Great Debate: Pornography | What's the harm?
      Day 9 | 16 ideas to end violence against women | What's yours?
      Day 10 | Picture it | A world without violence
      Day 11 | Stories of resistance | Share yours!
      Day 12: Mute the violence | Tune into inspiration
      Day 13: Explore the internet | Search everywhere
      Day 14 | Vote against violence | Say it with symbols
      Day 15 | Build feminist knowledge | Wiki what you know!
      Day 16 (not shown yet ?)

このTBTT (Take Back the Tech!) キャンペーンをメキシコで展開する La Neta (正式名称は ”Programa LaNeta S.C.”) のメッセージを以下紹介しておきます;


http://www.laneta.apc.org/index.php?option=com_content&view=article&id=733:idominemos-la-tecnologia-accion-dia-14-ivota-contra-la-violencia-idilo-con-simbolos&catid=64:noticias&Itemid=55

¡Dominemos la Tecnología! Acción Día 14: ¡Vota contra la violencia! ¡Dílo con símbolos!

Martes, 08 de Diciembre de 2009 16:50


¡Todas contra la Violencia! - LaNeta S_C HP

(登録者のみアクセス可みたい)


なおAPCの日本でのメンバーは JCA-NET とのことですが、特にこの16日間のキャンペーンには関わっていない様子。

2009-12-08

村上春樹さんスペイン芸術文学勲章受賞のこと 他

作家の 村上春樹 (ウィキペディア) さんが、本年2月のエルサレム賞に続き、スペイン政府より芸術文化勲章を受けられるとのこと;

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091208-00000104-yom-soci

スペイン政府、村上春樹さんに芸術文学勲章

12月8日1時4分配信 読売新聞


 【パリ支局】AFP通信によると、スペイン政府は4日、作家の村上春樹さん(60)に芸術文学勲章を授与すると発表した。 (以下略)



※ 以下は村上さんが本年3月初めてスペイン訪問された時の記事、参考;



なお上掲記事中、スペインで初めて出版された翻訳として紹介されている 羊をめぐる冒険 (ウィキペディア) は;

  • LA CAZA DEL CARNERO SALVAJE (Compactos Anagrama,483) より抜粋;


    「羊をめぐる冒険」は、村上春樹作品の中では、初めてスペイン語に翻訳された作品です。(1992年)

    スペインで発行されて以来、高い人気を誇っており、2009年1月、このアナグラマ社の新版での再版が行われました。


長嶺ヤス子さん公演 大成功


11月13日付けにて紹介の公演 「じょんがら」 を観に行きました。ほぼ定刻通り19時に開演、間に15分の休憩をはさんだものの幕が降りてようやく拍手が鳴り止んだのが21:15でしたから、丸々2時間!! 衰えない気力・体力と長嶺さんにしか出来ない踊りに圧倒されて帰って来ました。文字通り、長嶺さんの踊りの集大成だったと思います。それを支えた音楽も素晴らしく、長嶺さんの旺盛なサービス精神もあって、幅広い年齢・職業の観客の満足度も非常に高かったのでは。幾つになられてもあれだけ柔軟に自己表現が出来るのは素晴らしいことです。 (以上、速報のみ)

2009-12-07

翻訳家 山岡朋子さん その67  『ルス、闇を照らす者』 :  チリのケース その4 ビクトル・ハラさんのこと

南米チリのシンガーソングライターであった ビクトル・ハラ (ウィキペディア) さんは、先日紹介のチリ9−11でのアウグスト・ピノチェト将軍による軍事クーデター・アジェンデ政権崩壊直後軍に逮捕され、チリ・スタジアムに連行された後9月16日に同志と共に虐殺されましたが−−−

  • http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009120600064
    独裁に倒れ、36年ぶり安眠=チリ人歌手ビクトル・ハラ
    12月6日14時56分配信 時事通信


    −−− ハラの遺体は当時夫人が埋葬したが、殺害時の真相究明のため今年6月に掘り起こされた。しかし、検視の結果、殺害の詳しい状況や犯人などは特定できなかった。自らも軍政下で拷問された経験を持つバチェレ大統領は4日の追悼式典で、「ビクトルはようやく、36年ぶりに安眠できる」と感極まった様子だった。


  • D
    Titulo: Inician el homenaje y funeral de Victor Jara
    葬儀は10時〜18時の8時間に及んだ様です。


  • http://diario.elmercurio.cl/2009/12/06/nacional/nacional/noticias/7f93652f-b54a-4aa0-9356-6daf4ec43752.htm
    Multitudinaria despedida a Víctor Jara en su funeral
    Santiago de Chile / domingo 6 de diciembre de 2009 / Actualizado a las 6:31 hrs.


    −−−Al final, la viuda de Víctor Jara, Joan Turner, y sus hijas Manuela y Amanda agradecieron emocionadas a las miles de personas que las acompañaron y pidieron encontrar a los responsables de la muerte del cantautor.


    "Se ha hecho todo lo posible en cuanto al esclarecimiento de las causas de muerte de Víctor. Ahora esperamos saber quién dio la orden de matar, pero la mejor justicia que nuestro padre ha tenido es la justicia del pueblo", dijo Manuela. ’(以下略)

  • http://diario.elmercurio.cl/detalle/index.asp?id={a9d94493-bc79-4a6f-8043-ad84d3361ef4}
    Autopsia: Víctor Jara murió por fracturas provocadas por múltiples proyectiles
    Jueves 26 de Noviembre de 2009 El Mercurio.com


    −−−la causa de muerte del cantautor Víctor Jara se produjo por múltiples heridas traumáticas de proyectil - más de 30- en el cráneo, tórax, abdomen, piernas y brazos. (以下略)

以下、ビクトル・ハラさんに関する幾つかの資料;


D

Titulo: Victor Jara - El derecho de vivir en paz - Full Version

ビクトル・ハラ「平和に生きる権利」ライナーノート も参照


http://homepage1.nifty.com/hebon/fhp/fhp_16.htm:title=ビクトル・ハラ年譜(ディスコグラフィ 試作版 付)]

【音楽好きと映画好きの雑居ページ@大阪 きじま さん】 のページ 【電子ガリ版回覧誌 ヘボン式】 より。大変な力作。


サンチャゴに雨が降る (ウィキペディア) より;

・劇中、アジェンデ支持派の活動家・市民が収容された体育館の中で、革命歌「ベンセレモス」を歌って仲間を励まそうとした青年がクーデター派の将兵に撲殺されるシーンがあり、明示されていないが、同様の状況で殺害された歌手ビクトル・ハラのエピソードにヒントを得ているとおもわれる。



36年経った今でも当時の蛮行の地道な調査は続いています。全容解明の努力の目的は、将来に渡って同じことを繰り返さないためですね。

2009-12-06

日本がまだ世界に誇れるもの: ものづくりの技術 (の根底にある考え方)

どうも違和感を覚える経済記事を紹介;

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091206-00000016-san-pol

【デフレの恐怖】(中)市場発 鳩山政権への警告 為替介入 試される覚悟

12月6日7時56分配信 産経新聞


 ■変動リスク

 「海外不進出宣言」を掲げたメーカーがある。 (中略)

−−−「不進出宣言を守りきれるか自問自答している」とつぶやいた。情勢の急激な変化の中、為替変動リスクを負い切れるのか再検討が必要になったのだ。 (中略)


 ■姿勢不透明

 日本経済の回復の足取りはシンガポールなどに比べて重い。日本総合研究所主任研究員の松村秀樹は「どちらも輸出依存型の経済構造なのに、日本だけが急激な円高を認めてしまった」と指摘する。 


 昨年の世界的な金融危機以降、各国政府は折に触れ、自国に好都合な通貨安を容認する姿勢を見せてきた。それに対して日本だけは為替介入に否定的な姿勢を示し、格好の円買い材料を与えてしまっていた。


 行き過ぎた円高は、日本企業が保有する海外の株式や債券の運用利益を減少させる。輸出企業の業績悪化懸念から国内株式も影響を受ける。財務相の藤井裕久も急ピッチで進む円高に「無秩序な動きには適切に対応を取る」と、為替介入の可能性を示唆せざるを得なかった。(以下略)

為替は相対的な問題ではありますが、このところの傾向は円高と云うよりドル安。ドル以外の通貨との関係では円高では無いかも。それらの原因は必ずしもファンダメンタルズ (経済の基礎的な条件) だけではなく投機的な動きにもある筈ですから為替を人為的な操作によって 「是正」 することのリスクもあるし、メーカーは100%進出先で調達出来るのでもない限り、海外に進出することで為替リスクを回避出来るとは限らない。「市場発」 とはいいますが、市場の声は天の声とは云えない状況もある。


xxxx研究所やらxxx銀行のアナリストなどのコメントが引き合いに出されますが、彼らは常にその所属する組織の利益になる方向しか示さない。短期的な景気刺激レベルのハナシであれば何でもアリかも知れませんが、「試される覚悟」 って何のことなのかいまひとつわかりません。「民主党さんの思うとおりにはさせないぜ」 と明言して憚らない親米保守のメディアらしい書き方なのでしょう。


短期的な政策や虚の経済 (と云うより金融経済) は別として、まだ日本が世界に誇れるのはものづくりかも知れません。実際にはそんな単純な動機ではありませんが、たとえ割安な労働力や物流だけ求めて調達・生産拠点を海外に移したとしても、コアとなる技術やそれを支える考え方は日本から持っていかざるを得ないことが多いのでは? 巨額の研究開発費を計上するメーカー (final assembler, 最終組み立て者) のブランドを支えるのは先見の明のあった創業者のこだわりであることが多いし、そのブランドを付した製品の総合品質を支えるのは、過酷なコストダウン要求や技術的な無理難題に応える数多くの協力メーカーさんの技術と職人魂でしょう。


  • http://www.wowkorea.jp/news/Korea/2009/1117/10064495.html
    日本「ものづくり」の原点を紹介、KOTRAが書籍発刊
    2009/11/17 9:31:11 入力
    Copyright 2009(C)YONHAPNEWS. All rights reserved.


    −−−KOTRAの韓定鉉(ハン・ジョンヒョン)日本事業団長は、高い技術力と職人魂で知られる日本の製造名家は、目先の利益追求より従業員と顧客、社会全体の利益を考える経営哲学から出発したと説明した。

  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091027-00000043-scn-cn
    感謝される年配の日本人技術者〜中国の製造業における多大な貢献
    10月27日15時12分配信 サーチナ


    誰も知らない中国調達の現実(83)−岩城真


     中国にある日系工場には多くの技術者の方が駐在されていると思う。しかし、最近は日系でなくとも日本向け、日系向けを手掛けるサプライヤーに日本人の技術者が駐在されているケースを多く見る。駐在と表現したが、実際は日本からの派遣でなく、現地企業と直接雇用契約を結び、根を下ろして仕事されている方も少なくない。日本からの派遣、現地雇用に限らず、比較的年配の方が多い。 (以下略)

金融無くして現代の経済は成り立ちませんが、少なくとも中期的に日本が貢献出来る、従ってその収入の源泉となり得るのは、それだけではありませんがものづくりの技術と思います。その技術を伝えられるのは書類や設計図だけではありません、職人さんそのものです。上掲最後の記事中気になるのは、その様な技術者に年配の方が多いこと。育てられた若い技術者は現場で、年配の方は指導で活躍と云う様な棲み分け? となっているなら良いのですが、技術者の退職と共に技術も無くなる、あるいは職業として魅力的では無いが故に若い技術者を育て様がないのなら大問題ですね。先細りどころではない、先が無い訳ですから。既にその兆候はあるみたいだし−−−


今でこそ世界中で知られた某大メーカーが、その昔銀行に育ててもらったことがあると聞きます。その銀行は今でも勿論ありますが、今そんなことは出来ないでしょう。マネーゲームにうつつを抜かし、「銀行は強盗、外資はハイエナ」 なんて呼ばれる有様ですから。為替レートをいじくって輸出の便宜を図ることがものづくり屋さんを助けることでしょうか?? あるいは投資の運用益を確保することが目的? 政治が関わるべき部分はもっと違ったところにあるのではありませんかね?

2009-12-05

マイケル・ムーア監督来日

2009年10月03日、全米封切りを機に当ブログでも紹介した映画 『キャピタリズム−マネーは踊る (原題:Capitalism: A Love Story)』 の監督である マイケル・ムーア (ウィキペディア) さんが来日されています;

  • http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/091205/tnr0912050815004-c.htm
    東証で突撃会見!?新作映画PR マイケル・ムーア監督が来日
    2009.12.5 08:15 msn産経ニュース


    −−−「最近は一般の方から情報が送られてきてありがたい」と語りつつも、「“社会の敵”といわれる立場は決して楽しくはない。とてもつらい仕事なんだ」と本音を漏らしていた。 (以下略)

  • http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/091204/tnr0912041810011-c.htm
    暴走する資本主義を問う 映画「キャピタリズム〜マネーは踊る〜」
    2009.12.4 18:08 msn産経ニュース


    −−− ■合法的強欲システム


     「熱烈な愛国者」を公言するムーア監督だけに、本作には資本主義の否定論者に転向したのかと誤解を招きかねない側面がある。彼が意図するところは、努力すれば平等にドリームが与えられる米国が、いつの間にか巨大な金融機関と一部の金持ちだけがもうかる「合法化された強欲システム」に占拠されてしまったことへの嫌悪感だ。


     本作を見た同じ米国人から嫌というほど「君は社会主義の方がいいのか」と厳しい質問がムーア監督に投げかけられたという。監督本人にすれば「資本主義か社会主義か」といった狭い選択肢を判断基準にすることを危険視している。もっと柔軟に「21世紀にふさわしい新しい理念を構築しようとは思わないか」と考えているのだ。 (以下略)

  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091201-00000002-dal-ent
    M・ムーア監督あわや国外退去
    12月1日9時25分配信 デイリースポーツ


    −−− 初来日となるムーア監督は、前日到着した成田空港での入国審査で指紋採取を拒否し、あわや強制国外退去となる事態だったことを自ら明かした。「なぜ?と質問したら別室に連れて行かれた。拒否する権利を主張したが、それでは国外退去になるといわれた。どちらにしても指紋を採られるとわかって仕方なく応じた」と社会派監督らしく不満顔で語った。 (以下略)

私はこの監督には共感出来るところが多いですね。「"社会の敵" といわれる立場」 に関しては、言論の自由はあるが発言には大きな責任が伴う、とも取れるし、アメリカ内部で正しいと思われていることに疑問を呈することに対する有形・無形の嫌がらせが多くて苦労する、とも解釈出来ますが、 「楽しくはない、つらい仕事」 から判断すると後者でしょう。


「合法化された強欲システム」 は、今のアメリカの経済を良く表していると思います。馴れ親しんだせいなのか憧れなのかは知らないが、何の疑問を抱くことなくそれが最高の善であると思い込んでいるひとたちは、日本でも様々な分野・階層にいますね。監督は資本主義や医療制度をぶっ壊せとは言っていない筈。このままでは破たんしますよ、何か間違っていませんか? との問題提起をしているだけ、と私は解釈しています。 「もっと柔軟に "21世紀にふさわしい新しい理念を構築しようとは思わないか"」 については私は諸手をあげて賛成なのですが、それを阻む 『バカの壁』 がいかに強固か、と云うことでしょうね。白に賛成出来ないなら黒だな、としか考えられない輩が多い。アメリカ国内は勝手にしろ、ですが、外交については何とかしてくれ、と言いたくなります。


なお私も入管 「別室」 に入ったことがあります。他人のためであり、監督とは全く異なった事情によるものですが、起こったことは基本的に同じ; 正当な権利を主張しても、「では国外に出て頂くしかありません」 と素っ気無くいわれ、渋々対応せざるを得ませんでした。 (海外での日本入管の評判の悪さの原因がよくわかりましたけど) 別に社会派監督でなくとも不満でしょう。

2009-12-04

被爆国から初めて事務局長を迎えた国際原子力機関: IAEA

日本の核軍縮決議案が国連総会で採択された、と云うニュースと同時に、日本人が事務局長に就任したIAEA提案をイランが拒否したニュースも流れています;

  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091204-00000004-indonews-int
    日本の核軍縮決議案、国連総会で採択:インドは引き続き反対
    12月4日8時0分配信 インド新聞


    −−−賛成171、反対2(インド、北朝鮮)、棄権8(中国、フランス、イラン、イスラエル、ミャンマー、パキスタン、キューバ、ブータン) (中略)昨年 賛成173、反対4(米国、インド、北朝鮮、イスラエル)、棄権6(中国、イラン、ミャンマー、パキスタン、キューバ、ブータン) (以下略)


    ※ 変化は、米国(反対⇒賛成)、イスラエル(反対⇒棄権)、フランス(賛成⇒棄権)。


  • http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20091202k0000m030107000c.html
    IAEA:天野体制、嵐の船出 待ち受ける難問
    毎日新聞 2009年12月1日 22時44分(最終更新 12月2日 0時08分)


    −−− 被爆国から初めて事務局長に就任した天野氏は「核不拡散、核セキュリティー(核防護)、エネルギー危機など、地球規模の課題に取り組む。何より中立で信頼される事務局長を目指したい」とも語った。


     オバマ米政権の登場で「核兵器なき世界」への期待が高まるなか、退任したエルバラダイ前事務局長が「国際社会の安全保障に特別な役割を果たす機関になった」と誇る通り、IAEAの役割はますます大きくなっている。世界的なエネルギー危機を前に、原子力エネルギーへの回帰は顕著で、平和利用の促進も重要だ。 (以下略)

  • http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20091201k0000m030076000c.html
    イラン:核施設増設計画を発表…IAEA決議や米欧に不満
    毎日新聞 2009年11月30日 20時50分(最終更新 12月1日 0時03分)


    −−−決議が核開発自体の後退を求めたため、ラリジャニ国会議長は30日、「NPTの加盟国であっても、脱退しても(得られるものに)違いはない」と述べた。 (以下略)

核拡散防止条約: Nuclear Non-Proliferation Treaty 略称:NPT (ウィキペディア) によると核兵器保有国であるインドとパキスタンは、条約が制定時の核兵器保有5か国にのみ核兵器保有の特権を認め、それ以外の国には保有を禁止する差別条約であるとの考えで未加盟であり、核兵器を保有していると疑われているイスラエルも未加盟である(なおイスラエル政府は核兵器の保有を肯定も否定もせず、疑惑への指摘に沈黙を続けている)。DPRKは加盟国(特にアメリカ)と国際原子力機関(IAEA)からの核兵器開発疑惑の指摘と査察要求に反発して1993年3月12日に脱退した事情があり、外務省:わかる!国際情勢>Vol.42 核兵器のない世界へ によると核の“憲法”とも位置づけられる核兵器不拡散条約(NPT)から更にイランが脱退するとしたら大変な事態の筈;

f:id:El_Payo_J:20091204181451j:image

出典: 外務省:わかる!国際情勢>Vol.12 IAEA(国際原子力機関)〜核不拡散と原子力の平和的利用のために ※ 2008年10月29日最終更新の資料


一方日本政府が擁立した天野之弥(あまのゆきや)がその事務局長として12月1日就任した 国際原子力機関:International Atomic Energy Agency 略称IAEA (ウィキペディア) は、上掲外務省資料によると;

f:id:El_Payo_J:20091204184533j:image


「IAEAは核の憲法たるNPTの核不拡散体制にとって不可欠な存在」 とのことですが、先日も紹介した通り、新事務局長の手腕は大変疑問。外務省:国際原子力機関(IAEA)の概要 ではキレイごとが並べてあるが実態は、 国際原子力機関(IAEA)概要 で確認出来る通り通常予算・技術協力基金共に最大の分担をしているアメリカのゴリ押しが当然の様に通る組織ですから、少なくとも今まで被爆国として何ら実効性のある行動をして来なかった (=口だけ。実際やってることは加爆国の言いなりであることは世界中が認識済み) お役人が対抗出来るか?と云うこと。


NPTの主旨に賛同して1968年に調印した最初の62カ国に含まれその義務を果たしてきた加盟国イランがアメリカの言いがかりによって脱退し、核兵器保有疑惑に頬かむりを続ける未加盟国イスラエルにはアメリカの意向により何ら要求しない仕組みはどう考えてもおかしい。天敵?イスラエルに対して相対的に不利な状況に追い込まれかねない要求なんて、呑める訳ないでしょうが。本当にNPTが 「核の憲法」 だと考えるなら、未加盟国を加盟させることは勿論、加盟国を脱退させてはならないでしょ? それとも憲法改正するか。サラリーマン的な 「調整」 能力がどこまで通用するのか見もの。中立で信頼されるのは大事なことですが、その評価は結果をもってしかなされませんから。


またIAEAの活動および上掲報道の中で気になるもうひとつの点は、「世界的なエネルギー危機を前に、原子力エネルギーへの回帰は顕著で、平和利用の促進も重要だ」 との認識があるが、私の理解では、原子力発電所って世界中で、大変キケンでやっかいなお荷物となってやしないか? と云うこと。2006年の実績で8割もの電気エネルギーを原子炉から得ているフランスではどうなのだろう? 現代社会は電気に支えられていますし、その需要も多分右肩上がりでしょう。電気が足りなくなって文句を言うのは他ならぬ我々自身ですから、これ以上原子力発電所を増やさないためには需要を抑える必要があるし、新興国での需要対応に関しては代替えを提供する必要がありますね。原子力発電 (ウィキペディア) に詳細な説明や論点がまとめられていますが、被爆国 (核爆弾に限らないのであれば原発事故も含む) イコール放射性物質が人体と環境に与える影響を身をもって体験した国、と云うことですから、その観点から考えることも意義があると思います。情緒的議論? とんでもない、簡単に言うなら、自分は (あるいは、あなたは) 原発の隣に住めますか? ってことに尽きると思います。それだけの安全を確保出来、場所も確保出来て環境にもヤサしくかつペイするなら結構なおハナシですよ。

2009-12-03

私の大好きなフラメンコのこと その13: ロマンセ

スペイン文学の歴史をかじったことがあればロマンセと云う詩(物語り歌)のことは聞いたことがある筈です。

スペイン文学 (ウィキペディア) 中の「スペイン文学の主な作家および事項一覧」−「15世紀」の項目として ロマンセ (ウィキペディア) があげられています。ロマンセに関しては日本語版はプアなので、以下西語版参照;


また新泉社刊 『ロマンセーロ − スペインの伝承歌謡 − 橋本一郎/著』 の案内には 【ロマンセはスペインのバラードであり、伝承歌謡である。それには民衆の歩んできた歴史が表現されている。無名の吟遊詩人達によって歌われたエル・シッドの英雄歌や悲恋哀歌を解明してヨーロッパ文学の源泉を探り、スペインでも散佚しているロマンセをここに集大成する。】 と記されています。


全くの無伴奏でフラメンコとは呼べないロマンセのレコード --- 歯の抜けたおじいちゃん (吟遊詩人) の単調な歌が延々と続くもの --- も何故か持っていますが、ここではフラメンコに取り込まれ、かつYouTubeにアップされているものを幾つか紹介します。ロマンセとして独立?したものもあるし、ブレリアなどの中で有名なロマンセの一節が唄われる場合もありますが、いずれにせよそんなに頻繁に唄われるものでは無い筈。学生時代にディスコ・マニアも含む関東圏内のレコード屋さんを散々捜し回りましたが、ロマンセに関しては殆ど収穫無しであったこと思い出しました;


D

Titulo: Antonio Mairena - Romance de la Princesa Celinda.

歌詞: POÉTICA Y TRADICIÓN DE LOS ROMANCES DE LOS GITANOS BAJOANDALUCES 脚注 No.20

唄: 大御所アントニオ・マイレナ (1909〜1983)。マイレナ3兄弟については後日紹介予定。


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Titulo: Manuel Mairena - Prendimiento de Antoñito "El Camborio"

歌詞: Prendimiento de Antoñito el Camborio en el camino a Sevilla
※ 最後だけ少し変えてあるみたい。

唄: 上記アントニオの25歳年下の弟マヌエル・マイレナ (1934〜)。


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Titulo: Antonio Mairena - Romance

歌詞: 捜せば見つかる筈ですが割愛。

唄: アントニオ・マイレナ。


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Titulo: E Lebrijano y su Familia - Canción y Romance por Bulerías

唄: エル・レブリハノ (1941〜)。


D

Romance Pascual de los Peregrinitos

歌詞: Lorca Web Concordance の最下部あたりにアリ。この歌詞はペリコン・デ・カディスもブレリアに乗せて唄っています。

唄: カルメン・リナレス (1951〜)。



−−−最後におまけ? スペインギターの世界で "Romance" と云えばこのおじさん (残念ながら97年没) のこの曲;

D

2009-12-02

平山画伯逝去 その一方で アメリカの、いやオバマの戦争: アフガン追加増派戦費2.5兆円

オバマ政権の最大の汚点かつ致命傷となるであろうアフガニスタン増派が発表されました。その翌日、 平山郁夫 (ウィキペディア) 画伯が逝去されました;


  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091202-00000601-san-int
    アフガン増派、対テロ勝利の成算は?
    12月2日21時8分配信 産経新聞


    −−− オバマ大統領は演説で、「3万人の増派はわれわれの国益にかなう」として、今回の決断に強い自信を示した。長引く戦いと増え続ける米軍の犠牲を嫌う米国内の声には、「アフガンを第2のベトナムとみて早期撤退を求める向きもあるが、歴史の読み違えだ」と反論し、アフガンでの支援参加国が43カ国に上るなど国際社会による取り組みであることを強調した。


    ※ 歴史の読み違え? 国際社会による取り組み? ふざけるんじゃあねぇ、アメリカの、いや実際にはオバマの戦争にしか過ぎず、反省が無いから歴史に学ばない馬鹿な決定。余計アメリカがテロの標的になるだけ、憎しみが憎しみを呼ぶ悪循環となっていることに何故気付かない? ナントカ賞、クソ喰らえですね。


  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091202-00000058-mai-soci
    <イラク少女>募金キャンペーンに絵 死去で「お別れ会」
    12月2日15時0分配信 毎日新聞


     がんで右目の視力を失いながら大好きな絵を描き続けたイラク人少女が10月、現地の病院で15歳で逝った。作品は海外の医療を支援している東京都のNGOによって募金キャンペーンに使われ人気を集めていた。これまでに寄せられた募金は1000万円以上。劣化ウラン弾の影響で増えているとされるがんや白血病の子どものために使われた。「イラクの子どもたちを助けて」という少女の遺志を継ごうと「お別れ会」が2日、東京都で開かれる。 (以下略)


    ※ これは同じ様にアメリカが 「正義の戦争」 をしているイラクのケースですが、アフガニスタンでも同じ様なことは起こっている筈。

平山画伯については著名な画家さんである以外にはよく存じ上げませんでしたが、訃報を伝えるニュースを見ていましたら、いつのインタビューかは見逃しましたが、「シルクロードでは言葉も文化も宗教も全く違うひとたちが平和に交流していた。宗教がもとで戦争するなんて馬鹿げている」 と云った主旨の発言をなさっておられました。遅ればせながらネットで検索してみましたら、平山画伯はその精力的な活動を通じて 「平和」 と云う明確で変わることの無いメッセージを伝えておられたのですね。以下、ネット上で確認出来た幾つかの記事を紹介します;


  • http://www.shogakukan.co.jp/sekaiisan/hirayama.html
    小学館:【ビジュアル・ワイド】世界遺産 平山郁夫さんインタビュー


    −−−――大仏を復元しようという動きもあるとか。


    平山:私は反対です。世界遺産を守るには、そこに住んでいる人間を守らないといけない。大仏を修理するお金があったら、何百万人とも言われる難民や孤児を救ったほうがいい。私たちの遺産を後世に伝えていくのも、人間がいてはじめてできることですから。

  • http://kids-econ.com/izumi/katudo/interview/interview03.html
    著名人にインタビュー・第3回平山郁夫氏|泉美智子のコーヒータイムの経済学


    泉 :
    先生はいろいろな意味でものごとをお考えになりながら、絵という形で世にメッセージを送られていますね。


    平山 :
    絵は、やっぱり美しくなきゃいけない。私は広島で被爆という大変な経験をしたのですが、 どんなに過酷で凄惨な定めにでも、前向きに建設的に立ち向かっていかねばなりません。 音楽や絵は戦力にはならないかもしれませんが、悲しみを癒す音楽や、元気づけるような音楽、絶望的なときでも気持ちが やすらぐような優しい音楽を聴くと心が暖まり力が沸く。


    絵もそうですね、気持ちの悪い告発的な絵より、 ただ甘いというだけではなく、包み込むような美しさと優しさを、過酷な現実のなかに見出して、それを明日につなげていく絵。 それが芸術だと思います。



    泉 :
    今の子供たちに対するメッセージを。


    平山 :
    今いろいろな社会問題が起きています。 モノや便利さを求めるほうへ、言い替えれば、科学技術のほうに、 偏りすぎているんですよ。科学技術に精神性を与えるのが文化なのです。 人間性のない科学技術は有害無益です。そうした科学技術一辺倒が、 今の日本をおかしくしているのではないでしょうかね。


    個人主義というのは人間主義なのですよ。本来なら、自己責任を持つ、 他人に迷惑をかけないという倫理観があって初めて個人主義は健全に機能する。 これがモノとココロの本来の関わりのはずなのに、今はモノとカネに偏りすぎている。 カネを使う人の生き方がカネの値打ちを決めるわけですね。 私利私欲のためにカネを儲けるというのは、金の亡者以外の何者でもありません。

  • http://www.unesco.jp/kamakura/kaiho72/hiroba72-3.htm
    鎌倉ユネスコ会員のひろば 平山郁夫画伯による芸術文化講演


    日本は平和のために仲介を


     日本の国際的立場は、平和を提唱しながら、技術でも経済力でも、いろいろな面で貢献できます。

     インド・パキスタン両国がカシミール紛争をしたとき、奈良で開いたセミナーで和平の握手をさせました。またイスラエルのヘブライ大学とテヘラン大学で展覧会を開いたとき、日本の宗教的寛容さを話して「宗教は人を助けるためにあるのに人を憎むのはおかしいのではないか」と言うと、「その通り」と言ってくれました。


    子ども達には本物を


     どの家にも歴史がありますが、子どもは両親や兄弟の背中を見て育ちます。家庭に本を、教養書を、美術書でも世界文学でも知的なものが家に置いてあると、子どもはいつか興味を持ち将来の方向を見つけ出します。いまは殺伐とした社会現象がありますが、日本人は正々堂々と活躍してもらいたい、と結びました。

  • http://www.chinasupercity.com/3267.html
    上海スーパーシティ:中国上海ビジネス情報,社会文化情報,グルメ情報,生活情報北京-上海 CHINA SUPERCITY - 行動する画家 平山郁夫


    −−−またユネスコ特別顧問という立場では、アフガニスタンのバーミヤンの石仏への爆撃をタリバンから阻止するため、自宅にそのナンバーツーを呼んで会談をしたことも。芸術家としては希有なほどに社会活動の表舞台に立つことが多い。


     2000年3月、タリバンのナンバーツーを日本に呼んで密かに和平交渉をやろうということになったのですが、タリバン政権を認めていないので外務省では交渉できません。そこで私に「ユネスコの立場で対応してくれ」という要請が来ました。この話し合いでまずは第1回の爆破は阻止できました。


     すると今度は反タリバンの北部同盟の代表が来たのです、「内戦をなんとか止めたい」と。鎌倉の自宅、まさにこの部屋で話をしました。そして「文化による和平交渉」に向けて順調に走り出したのです。金銭的に不足があれば私が支援することも申し出ました。が、01年3月にタリバンがバーミヤンの大仏を爆破してしまいました。原因は国連決議に基づく大国の経済封鎖でした。


     大仏破壊は、「罪のない女性、子ども、老人が飢えに、寒さに犠牲になっているのに、大仏だけを保存すればいいのか」というメッセージだったと思うのです。物だけ保護してもダメ、罪なき一般人を助けなければならない、と私もユネスコ本部に訴えました。戦争になれば文化財保存どころではありません。私自身、戦争を体験しているだけに、戦争の悲惨さを語り継ぎ、2度と戦争があってはならないと訴え続けてきました。 (中略)


    1号(はがき1枚の大きさ)の画につく値段は600万円とも。しかし、この超人気作家は有頂天になることなく、その財産を使うべきところに使ってきた。周囲の人々は平山画伯に対して畏敬の念を込めて「超人的」だと言う。世界の要人も「ミスター・ヒラヤマだから話を聞こう」と耳を傾ける。日本人でも稀に見る存在だけに後継者の有無が気になる。


     残念ながら後継者は期待できないでしょう。こうした仕事は、単に役職でやっているのではありません。また、名前だけあっても実際には経済力がなければ務まらない。人のフトコロを当てにするのではなく、身銭を切らないと説得力がありません。一方、芸術家は自分のための芸術を追及する人が多いのですが、私は被爆という大きな十字架を背負っています。わずかの差で分かれる生死。幸い私は生きています。だからひとつひとつをちゃんとやらないと死に切れないのです。画に対しても、文化財保護活動に対しても「この程度でいいのでは」は許されない。ましてや、自分さえよければ、というのも通用しないと思っています。 (以下略)

  • http://www.afghanembassyjp.com/jp/interviews/?in=17
    インタビュー: 日本画家ユネスコ親善大使平山郁夫氏
    The Embassy of Afghanistan in Tokyo, Japan


    アフガニスタンにどのようなことを望まれますか?


    かつて、共有の文化を運び紹介した国です。それは、依然として、形を変えて残っているのではないでしょうか。日本は、第二次大戦で大変な犠牲者を内外で出して、その経験を生かして、平和で武力解決は絶対しない、という平和主義国家になり、60年たったわけです。アフガニスタンは、20年の内戦、内乱、がありましたが、協力して、平和でみんなが憧れる国として栄えてほしいです。かつては、民族や色々な人が共存しても、仲良く暮らしていたわけですし、ないものをあっちこっち運び、それが、シルクロードなのです。平和だから色々な民族が集まってくるわけで、戦争や暴力だと誰も行かなくなります。アフガニスタンは、かつては、世界中の文化がここを通っている大幹線で、主要な要衝の地であったわけですから、シルクロードを重要拠点としての歴史を感じ、再び人々が集まる平和な国になって、改めて、21世紀の拠点になって欲しいという思いがあります。

平山画伯は文化財保護などでも有名ではいらっしゃるが、でもちゃんとその主体であるひとを見ておられた。ご自身の被爆体験が基となり、シルクロードの訪問や調査を通じて多民族・多文化・多宗教のひとたちが平和に交流していたことを実感されてそれを数々の絵に表現された、と解します。それに基づいて今日本がどちらへ行くべきか、の明確なメッセージも発信しておられますね。私は絵についてはよくわかりませんが、一本の太い芯をもって生を全うされた平山さんは尊敬に値する、世界に誇れる日本人であるとおもいます。どの様にご遺志を継ぐことが出来るのかが我々に課された宿題でしょう。平山さん、安らかに。

2009-12-01

バイオ燃料の功罪: アルゼンチンのケース

先日TVを見ておりましたら、確かローマで11月に開催された食料安全保障に関する世界サミットか 国際連合食糧農業機関 - FAO (ウィキペディア) の会合のオープニングで、飢餓に苦しむ地域としてアフリカに混じって?アルゼンチンのケースが紹介されておりました。バイオ燃料用の大豆は生産されているが、そこに暮らす人たちには食べるものが無い現状を紹介していたと記憶します。


該当する新聞などの報道が見当たりませんが、 国際連合食糧農業機関(FAO)日本事務所HP 内 「■11月10日:最貧国は依然高い食料価格に苦しんでいる (PDF)」 が一番近そう、また 世界の食料安全保障:気候変動とバイオエネルギーの課題 (PDF も参考となりそう;


バイオ燃料 (ウィキペディア) では 「生物体(バイオマス)の持つエネルギーを利用したアルコール燃料、その他合成ガスのこと。石油のような枯渇性資源を代替しうる非枯渇性資源として注目されている他、二酸化炭素の総排出量が増えないと言われていることから主に自動車や航空機を動かす石油燃料の代替物として注目されている。」 と説明されていますが、同時に課題のひとつとして 「バイオ燃料は植物を利用する(有力なのがサトウキビ、小麦、トウモロコシ等である)。大量に増産するには当然ながら作物が大量に必要となるが、特に政策などで推奨するなどしない限り、作物の耕作面積が急速に増えることはありえない。そのため、現在の生産量の中から穀物を利用することになるわけだが、全体的な生産量が上がっていない状態で需要だけが伸びることにより、穀物の値段が上がる、あるいは不足するのではないかという懸念がある。また、バイオ燃料に使用される作物への転作が行われることで、バイオ燃料としては不向きな作物も高騰、不足に陥る可能性がある。」 と認識されています。植物を利用すると云うことは農業ですから、当然気候による影響やら相場・科学薬品の問題と無縁では有り得ません。アルゼンチンに関する記事を幾つか拾ってみると;


  • http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601012&sid=ayMxIvP1YWxI
    Argentina May Import Beef First Time as Herds Die (Update3)
    Last Updated: August 18, 2009 16:31 EDT


    ※ 牛肉を1キロ生産するのに必要な飼料穀物の量は確か7キロ程度と言われています。言い換えれば牛肉の消費を減退させることで世界の飼料穀物需給を大きく緩和することが出来る筈。


  • http://ipsnews.net/news.asp?idnews=46516
    HEALTH-ARGENTINA: Scientists Reveal Effects of Glyphosate
    除草剤・グリフォサートで両生類の奇形 ブエノスアイレス大学科学者 (除草剤グリフォサートの毒性)


    BUENOS AIRES, Apr 15 (IPS) - Glyphosate, the herbicide used on soybeans in Argentina, causes malformations in amphibian embryos, say scientists here who revealed the findings of a study that has not yet been published. (以下略)


アメリカや中南米の肉は本当においしいのですが、他人を犠牲にしてまでステーキを食いたいとは思わないし、いくら環境に優しいからと言って、ひとのいのちを支える食べ物からクルマを走らせるための燃料を作るのは本末転倒。日経は個人的に大嫌いなメディアですが、2008年7月17日付け 「飢えている人がいる時に、食べ物をクルマに食べさせる」バイオ燃料の“真面目な悩み”風当たり強い新燃料は投資テーマになりうるのか? は大変参考となると思います。(全文読むためには会員登録要。無償の様ですが未確認)


なお同記事内で紹介されている レスター・R・ブラウン (ウィキペディア) さん設立のワールドウォッチ研究所およびアースポリシー研究所は各々;