遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

お仏蘭西のジプシー差別 その2、 ついでにフラメンコ と ベリーダンスのこと

2010年8月01日の 欧米のイスラム蔑視・危険視、 お上品なお仏蘭西の お下劣な 差別 −−− ついでにフラメンコ - 翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記 で紹介した、猿居士によるロマ (ジプシー) 排除が始まり、 「国際的」 な批判を浴びています;

  • <フランス>ロマ国外送還に内外から批判強まる 右派も反発
    8月26日19時15分配信 毎日新聞


     仏政府報道官によると、サルコジ大統領は夏休み明けの閣議(25日)でロマなどの送還を継続する方針を表明した。ベッソン移民相は25日、AFP通信に対し、今年に入ってから同日までに8030人の不法滞在者ルーマニアブルガリアに送還したと明らかにした。送還された者の大半はロマ。26日にはさらに283人が送還されるという。


     だが、送還への海外での反発拡大を受け、国内右派陣営からも批判の声が上がっている。12年の大統領選挙を視野に中道右派新党「共和国連帯」を旗揚げしたドビルパン前首相は仏紙ルモンドへの寄稿で「仏国旗の汚点」とサルコジ政権の対応を糾弾し、ラファラン元首相も「行き過ぎだ」と同調した。 (以下略)


    ユダヤはさっさと出て行け、と失言しただけで制裁を受けた某ベテラン女性ジャーナリストとはえらい違い。ユダヤとロマの扱いが何故こうも違うのか、理解に苦しみます。欧米先進国のレベルはこんなもの。本音・本性が現れる、と云う意味で、経済悪化も捨てたものではない。



出典: Romani diaspora - Wikipedia
フランスにおけるロマ民族居住者は公式には50万人〜実際には120から130万人。これだけの人数を 『追い出す』 つもりの猿居士は気が狂っているとしか思えない。これって、明らかな人権侵害ですよ。フランス国民は某国民ほど政府の情報操作に騙されているとは思えませんから、さっさと猿のクビを飛ばして欲しいものです。

ERRC.org - European Roma Rights Centre


Mundo Gitano - Federación Maranatha


で、ロマ 〜 ジプシー 〜 スペイン と来ると、どうしてもフラメンコに目が行ってしまいます。上掲最後に紹介のサイトに掲載された記事をひとつ紹介; ⇒ AGUSTÍN VEGA CORTÉS El flamenco, patrimonio cultural de los gitanos


私の理解では、ロマ (ジプシー) は定着した各国の風土にあわせた独自の文化を醸成させて来ました。音楽で有名なのは、ハンガリーツィンバロム - Wikipediaチャールダーシュ - Wikipedia 、南スペインのアンダルシア地方起源のフラメンコですね。そうそう、トルコのベリーダンスの音楽もロマ起源。 ⇒ ロマ音楽 - Wikipedia


ベリーダンス - Wikipedia に以下記述があります;

トルコの様式 (中略)


−−−トルコのベリーダンスオスマン帝国のスルタンの宮殿にあるハレムに深いルーツを持ってはいたが、今日のトルコのベリーダンスは、エジプトやシリア、レバノンと言った「姉妹」様式よりもロマ民族やローマ人の様式により強く影響を受けた、「オスマン帝国のラカス(rakkas)」から世界中に知られるオリエンタルダンスへと発展を遂げている。


トルコの法律は、エジプトのようにダンサーの踊りの様式や衣装に制限を課さなかった(エジプトでのダンサーたちは舞台活動と腰回りを用いた特定の振り付けを禁じられていた)ため、トルコのダンサーたちはエジプトのダンサーたちより表面上の表現手段がしばしば豊かである事も見受けられる。また、トルコ・ダンスがロマ人のルーツに近いままなのは、トルコ人のダンサーや音楽家たちがロマ民族の遺産をそのまま踏襲しているからである。しかしながら、ロマ人の遺産を引き継ぐ人々もまたターキッシュ・オリエンタル・スタイルとは違う独自のスタイルを確立した事も書き留めておかなければならない。 (以下略)


トルコのベリーダンサー・音楽家たちが、ロマの遺産 (別に滅びた訳ではないから、奇異な感じはしますが) を引き継ぐ一方で独自に進化させている点はフラメンコも同じ。


道草ついでに; 私はドバイで砂漠ツアー付属の観光客用ベリーダンスしか見たことがありませんが、トルコのものとして以下紹介。ただし音楽についてはわかりません;


Title: Sema Yildiz Bellydance Istanbul



Title: Sema Yildiz Bellydance Istanbul 2


このダンサーご本人のサイトにも多数ビデオがアップされています;
VIDEOS of SEMA YILDIZ 2007-2008
出典: SEMA YILDIZ BELLYDANCE TEACHER
この方は来日経験もおありの様です。参考とさせてもらったのは; トルコのベリーダンサー - (トルコ) All About


最後に、子供の歌うフラメンコ; 実に堂に入っています。フラメンコの世界では、 『ヒターノ (ジプシー) の血筋』 はひとつのステータスです。この 『血』 とは血液・DNAなど遺伝的な要素もあるのでしょうが、それよりむしろ生まれ育った環境が一番大きいのだと思います。この子の素性はわかりませんが、小さい頃から自然に、あるいは生活のために歌うことで引き継がれて行くのでしょう。 (勿論ジプシーではない "Payos" にも素晴らしいアーチストは多い。念のため)



Titulo: niño canta flamenco 191
もう時効でしょうし、私も吸いますから言えた義理ではありませんが、タバコはヤバいかな?