遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

Wikileaks による新たな暴露: 『ケーブルゲート』 その15 誰のために言論・ネットの自由を殺すか その7

WikiLeaks 暴露最新状況】


  ミラーサーバ状況


      Good:(更新中)         29
    + Outdated: (更新無し)   1175
    + Down: (閉鎖)         399
    = Total: (サーバ数総計)  1603
     この数字は刻々と更新されています。


  文書追加状況


        
    (JST Dec.08, 2010 09:00 現在、暴露文書累計 1,060)

以下、幾つかの報道;



NYTウィキリークス連載中止、米政府要請?
  読売新聞 12月8日(水)8時7分配信


   やはり御用メディアはダメですね、先日紹介の通り掲載時からフィルタをかけスミ塗りをしていましたから。これでアメリカの有権者の目に触れる「大手サイト」での告発がひとつ消えました。ネットが普及した現在大して影響は無いでしょうが。(下掲記事も参照)


米、国内法でウィキリークス創設者を裁く道探る
  読売新聞 12月7日(火)22時5分配信


  −−−ホルダー米司法長官は同日、「犯罪捜査を精力的に進めている」と述べ、同容疑者を機密漏えいをめぐる米国内法で裁く方策を着々と進めていると強調した。米国としては、同容疑者が同盟国の英国で拘束されている間に、強姦(ごうかん)などではなく、公電流出をめぐる容疑を固め、容疑者の身柄を米国が引き受ける道を探りたい考えとみられる。


   アメリカには「裁く」能力はありません、「法の外でのリンチ」しか出来ない。「テロ」「国防への脅威」「スパイ」など、オールマイティーの罪状が用意されていますし。アサンジ氏を拘束したイギリスは、落ち目とは云え旧大英帝国、その国民も含めて、アメリカの様な下品で成金の田舎者の恫喝に屈しないだけの良識を備えているとは思いますが、下掲記事見る限り短期的には少々心配;


Julian Assange denied bail over sexual assault allegations
  guardian.co.uk, Tuesday 7 December 2010 20.52 GMT


  −−−Despite Jemima Khan, former wife of Pakistan cricketer Imran Khan, the campaigning journalist John Pilger, the British film director Ken Loach and others offering to stand surety totalling £180,000, the judge said Assange's "weak community ties" in the UK, and his "means and ability" to abscond, were "substantial grounds" for refusing bail.


  He was remanded until 14 December, when the case can be reviewed at the same court. His legal team said he would again apply for bail at that hearing.


  The move against Assange came on a day when increasing pressure was brought to bear in the US on companies and organisations with ties to WikiLeaks.


  As Joe Lieberman, chairman of the Senate homeland security committee, urged businesses to sever their ties with the website, Visa suspended all donations through its credit card.


  Asked about the New York Times's role in publishing the leaked cables, Lieberman told Fox news the newspaper "has committed at least an act of bad citizenship. Whether they have committed a crime I think bears very intensive inquiry".


   『2度目の911』 後の状況再現ですね。NYTよ、しっかりしろ、犯罪者呼ばわりされて黙っているのか? 存在価値は何だ?


アサンジ容疑者、世界のハッカーら熱狂的支援
  読売新聞 12月8日(水)0時32分配信


   これは明らかな提灯持ち、ナカミはどこかの記事のパクリでしょう。化石の様なシンブンですね。『世界のハッカーや、インターネット上での情報公開、情報共有を推進する政治集団など熱狂的な支援者がいることがある』 のは否定できないかも、しかし私も含め支持の原動力は、アメリカの姿勢に対する強烈な反感でしょう。自分達の独善的な行為への批判や糾弾を力で抑えつけ、暴力によってそれを行うのみならず札束で横っ面を引っ叩かれた「イヤイヤながらの同盟国」にもそれを強要する、世界レベルでのファシズムです。サクラや「狂信者」も少なくはないとは云え "Free and Open" なネットの世界でウィキリークスが支持されるのは当然。単なるノゾキ趣味やら誹謗中傷などであれば、今回のレベルでの支持は得られません。



アメリカで産まれた経緯がある、標準化などネット技術のコアとなる機関がいまだにアメリカ国内法に縛られるアメリカ国内にある、アメリカ企業によるサービスによる独占の弊害、アメリカ当局による検閲等々懸念事項も多いのは事実。バーチャルな世界とは云え、リアルの世界同様かそれ以上に善悪が混在した世界です。でもこれだけ、文字通り世界中に拡がった以上、また実質世界レベルでの統括を行う組織が無いことを考えると、ネットの世界の運営はネット自体の自浄能力、言い換えれば参加者の良識に頼るしかありません。そこにリアルの世界同様に姑息な手段でアメリカの公権力やそのパシリの類がねじ込んでくれば、反発喰らうのは当然です。ネットの世界までアメリカに占領されてたまるものか、と云うね。


中間テスト後のオバマ政権の政策自体支離滅裂になって来た感がありますし、元々破たんしている経済がどこで行き詰るか、まだまだ入口レベルとは云え世界中に証拠とともに暴露されたその外交の実態など、アメリカに対する逆風が今までになく強くなっています。当初はアメリカ政府対ウィキリークスの戦いであったものが、今のままではアメリカ対ネットの全面戦争に発展します。せいぜい大統領を辞任に追い込むxxxxゲートのレベルではありません。今回のアメリカ政府の対応は自滅的と云わざるを得ない。前時代的な手段を過信していやしないか?


以下参考まで、読みでのある記事を紹介しておきます。(実はわたしもまだ読んでおりませんが、このサイトの記事はボリューム満点、視点も面白いので。電車の中で読んではみますが)


Taking Down America / The Decline and Fall of the American Empire; Four Scenarios for the End of the American Century by 2025
  Posted by Alfred McCoy at 5:11pm, December 5, 2010, TomDispatch

ハイチはどうなっている? その22: コレラ、選挙もどき

"la mierda que son los yanquis" 関連の動きを観ている間にもコレラはまん延、公式の犠牲者数は 2,071名、ただしフィデルが指摘する様に病院へ行けずに亡くなられた方も相当数いらっしゃる筈なので、実際にはこれより多い筈;



コレラ関連】


Contabiliza Haití dos mil 71 fallecidos por cólera
  6 Diciembre 2010, Cubadebate


  

   病気のせいかも知れませんが、放心状態に見えます。子どもを抱えた母親の気持ちが伝わって来ますね。この子は生きていますが、アフリカで亡くなられた子どもを抱える母親の写真を見たことがあります。悲しみを通り越した、想像も出来ない心境でしょう。何も出来ない腹立たしさしか感じませんでした。


El deber y la epidemia en Haití
  6 Diciembre 2010, Reflexiones de Fidel @ Cubadebate


Ya son 20 los enfermos por cólera en República Dominicana
  SANTO DOMINGO, 7 Dic. (EUROPA PRESS)


   ドミニカ共和国であれば、患者を発見して病院に収容さえすれば治療可能でしょう。累計患者数20名、うち15歳以下のこどもがその半数とのこと。感染ルートの特定が必要ですね。西の隣国ハイチが感染源なら、水(川)か人の動き(陸続きの国境)によるものでしょうし、そうでないなら予防対策も変わってくるでしょうし;


  北側国境

   

  出典: http://www.lib.utexas.edu/maps/jog/haiti/haiti_ne19-1_air_small.jpg


  南側国境

   

  出典: http://www.lib.utexas.edu/maps/jog/haiti/haiti_ne19-5_air_small.jpg


【選挙もどき関連】


Una victoria electoral del Gobierno podría provocar nuevas revueltas
  PUERTO PRÍNCIPE, 7 Dic. (Reuters/EP)


Signs of International Pressure to Accept Flawed Elections
  Friday, 03 December 2010 13:01, CEPR (Center for Economic and Policy Research, Washington, DC)


ハイチの置かれた状況考えると、たとえ選挙そのものが無効と判断されても、再選挙は有り得ない・またやったとしてもまた無効となる。無効宣言した上で、選挙結果を期限付きで活かす、的な緊急措置するしか無いのでは?