縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

和歌山Jrアンサンブル令和5年度修了演奏会

わかやま新報
とらふすクラシック・345
和歌山Jrアンサンブル令和5年度修了演奏会
「一流」と「音楽の喜び」を体験する和歌山Jrアンサンブル令和5年度修了演奏会が、3月31日(日)午後2時から、和歌山県立図書館メディアアートホールで開催されます。2015年に同館で行われた東京藝術大学音楽学部 「早期教育プロジェクト2015 in 和歌山」を機に、県下の優れた才能を発見、開花させ、夢の実現に繋げることを目的にはじまりました。

第6回目となる今回は、昨秋の公募募集からスタート。1月に2回、2月に1回、そして3月に2回のレッスンを経て、成長していく子供たちがアンサンブル発表会に臨みます。代表講師は、東京からお招きしたヴァイオリンの澤和樹さんと澤亜樹さん、そして和歌山在住のピアノの宮下直子さんです。今回の見所のひとつは、3月29日(金)と30日(土)の最終の2回のレッスンが公開で行われ、澤和樹さんの熱心な指導ぶり・・・一言一言で子供たちの音が変わっていくのを、目の当たりにできることかもしれません。両日とも午前11時から午後5時まで行われるレッスンの聴講は出入りが自由、お気軽に参加できます。

今回の参加者は、中村心春さん(フルート)、中井理菜さん(チェロ)、濱野心さん、大坪咲さん(ヴァイオリン)、岩見虹花さん、柴田陽さん、三木麗結さん(ピアノ)。過去に、ジュニア・アンサンブル講座を受けた先輩たちも参加し、盛り上げてくれそうです。

予定されるプログラムは、モーツァルトアイネ・クライネ・ナハトムジークより(全員合奏曲)、ショスタコーヴィッチ:ヴァイオリン、フルート、ピアノによる5つの小品、ドヴォルザーク:ヴァイオリンとピアノのためのソナチネサン=サーンスクラリネットソナタシューマン:3つのロマンス等です。

この修了演奏会には、ヴァイオリンの澤和樹さんとピアノの宮下直子さんによる講師演奏も特別に行われます。いずれの3日間とも入場は無料です。この機会に、ぜひ県立図書館メディアアートホールへお運びください。

「わたくしの作文」はこにわ日記。僕とカイロス

「わたくしの作文」
 はこにわ日記。
  僕とカイロス
      後期高齢者1年 岩橋和廣

僕は今、和歌山県の一番南にある串本に来ています。ロケットカイロスの打ち上げを応援しにきました。なぜ応援するのかというと、小さい頃から、鉄道模型やプラモデルなどが大好きだったからだと思います。そして。もう一つの理由は、ロケットカイロスをみんなで応援する歌を作ったからです。僕は、曲を作ったり、楽器を弾いたりできません。カラオケも歌えません。でも永い間、レコード屋をやっていたので、そういうことが得意な皆んなを知っていたのです。

入場パス

ロケット基地が和歌山にくると聞いた時、とても嬉しかったです。すぐに地図を広げて考えました。パソコンから見る地図はとてもかしこくて、すぐにどこかわかりました。どこから見たら一番かっこいいかなと想像したら、すぐに思いつきました。基地の向かいになるようなところに、紀伊大島という島がありました。串本節という民謡で日本中に知られたという島です。島の先ちょは樫野崎という岬になっていて、ここから見るといいなと思いました。

樫野崎燈台

ここから、宇宙に向かうロケットの歌を作れたいいなと思いました。ロケットは科学のかたまりと思っていたので、ドラマチックにしたり、ロマンティックにするのは大変かなと感じていましたが、ここなら、古い燈台があって、映画にもなったトルコの軍艦のこともありました。南の島の大自然もあります。歌の舞台にはとてもいいと思いました。東京から作家の先生に来てもらって、串本を回りました。今日の応援会場になる田原海岸も行きました。樫野崎の燈台に登って、ロケット基地の方を眺めたりしました。串本町の役場にも行ってお話を聞きました。図書館に行って資料も見ました。こうして出来上がったのが「樫野崎の絆〜カイロスの星〜」です。演歌歌手の宮本静さんが歌ってます。最初の千枚がもうすぐ売り切れるほどと聞いて、とても嬉しいです。検索したら、動画が見れるので、見てください。

ロケットの応援は、凄い人気でチケットが取れずに困りました。最初の販売した時は、発売日を間違えて覚えていて、すぐに売り切れで取れませんでした。僕のミスです。その後に売り出された、チケット付きのバスツアーを買うことができました。こうして、最初の打ち上げ応援に来ることができました。会場はすごい人で、一番最初にロケットカレーを食べました。おいしかったです。地元の高校生のみんなが考えて作った応援カレーです。食べれてよかったです。大きな画面にカイロスが映っていました。その前のステージで、ラジオでよく聞く、お笑いのわんだーらんどさんとカウントダウンをしました。3、2、1、となっても飛ばないのでびっくりしました。でも、延期ということだったので安心しました。

打ち上げ応援会場の大型ビジョン

今日は、その延期された打ち上げの日です。ここにくるのも大変でした。でもロケットの皆さんに比べたら大したことないです。持っているチケットで、行けると聞いていました。でもバスは出ないので、他の方法で行くしかありませんでした。電車は、僕の住む和歌山市から、各駅停車です。特急はありません。途中の紀伊田辺で乗り換えて行くことができます。4時間くらいかかりそうですが、いけないことはありませんでした。座れないほど、大混雑になると一年生の僕は、しんどいので、車で行くことを考えました。車で行くには、駐車場がないといけないのです。パソコンの地図を見て、応援会場まで歩いていけるところを探しました。一軒の宿屋「はこにわ」が見つかりました。メールで聞いてみたら、なんとOKでした。この幸運に、万歳をしてしまいました。

シェアハウスはこにわ@串本田原

こうして、昨日の晩に着きました。シェアハウスというところに泊まるのは初めてです。エアコンのない部屋しかないので、寒いのは苦手な僕は、毛布を二枚持ってきました、丁度よかったです。お風呂は、途中のすさみの温泉に行ってきました。晩御飯は刺身とご飯と味噌汁でした。シンプルでよかったです。朝ご飯の鯖のミリン千もおいしかったです。オーナーさんは、一年前に高知県から移住してきたそうです。どうして串本に来たんですかと聞いてみました。サンゴの海に潜るためですと言いました。高知もいい海があるのに思いましたが、何年か前に、水温が異常になって無くなってしまったそうです。自然は大事やなと思いました。やぎが好きで、庭の柵の中に一頭いました。アヒルもいました。面白い人やと思いました。とてもいい人です。

カイロス打ち上げ前日ミニセミナー

びっくりしたことに、着いた夜に、カイロス打上前夜ミニセミナーがありました。僕はいつもは寝ている時間でしたが受けました。先生は、東京のロケットコンサルの会社の社長さんです。この宿に、長く泊まられているそうです。CD「樫野崎の絆〜カイロスの星〜」の発表で、ロケット商談会というのがありました。その時、お世話になっていたので尚更驚きました。やさしいお話でよく分かりました。たった4人の宿泊者のために、仕事を終えてからもロケットのお話をしてくれました。社長さんのロケットへの強い熱意に心が打たれました。社長さんたちは、今朝も早くから、ミーティングをされ応援会場に行きました。ここは社長さんの秘密基地だったんだと思いました。
さあ、もうすぐです。空がヘリの音でにぎやかになってきました。出かけます。カイロスロケットの応援会場へ行きます。前回と同じ田原海岸です。今日はきっとあがってくれると思います。イッテきます。

カイロス打ち上げ応援会場@田原海岸

あとがき
長文ありがとうございます。こんな気持ちにさせるのも、ロケットの力かなと思います。この山間のシェアハウスかもしれません。なんにもないのですから。シランケド。同じ気分で描いた長文が、この日曜日のグッドモーニング!珈琲@新宮の写真のコメントにつけています。お暇だったらご乱ください。
あとがき2
この宿がとれたのはキャンセルがでたためです。いち早く延期日を察知したファンが、ここを押さえたのですが、会社の休暇申請がうまくいかなかったそうです。複数人いたそうです。自由がきくことのありがたさよ!
「わたくしの作文」1968年から続く長寿ラジオ番組
小・中学校児童生徒の作文を募集し和歌山放送の電波を通じ放送することにより、児童生徒の表現力や創造力を一層のばすととも、広く一般の作文に対する関心を高め国語教育振興の一助とする。

グッドモーニング!珈琲@ごとびき屋〜くろしお茶話

グッドモーニング!珈琲なう。
〜くろしお茶話〜
#珈琲 #ごとびき屋

今回のロケット応援、なんとか紀伊勝浦に宿を得てからは、翌日の朝のコーヒーは、新宮でと決めていたように思うふ。さて、当日つまり今朝のこと、ググってやって来たのが、このごとびき屋さん。熊野速玉大社の門前にあり、その店名と店構えから、以前から気になっていたが、初めて訪したのでした。

入口の扉を開けると、店の真ん中の大きなテーブルで、女将が、そろばんで伝票計算していて大いに驚かされた。現場でそろばんを使っているのは、もう何十年も見ていない気がする。「これでないとあかんの」と笑って応える。そんな女将とすぐ打ち解けた。
そうこうしているうちに、息子さんらしい若者が買い物から帰ってきて、コーヒーを淹れ出してくれた。それを機に、ロケットから喫茶店の話に、話題が転換したようだった。

この女将、和歌山市内にあった喫茶店をよく覚えていて、
「丸正の前にもあったでしょう」「おお、それレインボーや、隣がカメラ屋で」
「ウメ、知ってるかい」「おお、和歌山の駅前の」
「ぶらくり丁のちっと入ったとこ」「あっそれ、匠や」と。。。。
「なんでそんなに知ってる」と私もとうとう訊いてしまったら、
「青春時代や。私、箕島生まれで、国鉄に乗ってぶらくり丁にはよう遊びに行ったもん」
「おおそうなんや。ウチはレコード屋やったんやで」
「え、ほんま、イワキレコードかいな」
この一発解答には、涙が出そうな程嬉しかったのはいうまでもない。

往時の歌い手さんやら和歌山ブルースの歌碑などんどん話は弾み、ラジオの話題に突入した。このラジオは、当然、和歌山放送のことで、小田川アナウンサーの大ファンだったそうな。ラジオもレコードも商店街もみんな、女将の青春、いや、二個年長なだけのご同輩の青春は、語れば語るほど輝きを増していくようだ。。

珈琲のお供にと、買ってきたばかりのさんま寿司を一片出してくた。「えー、コーヒーに合うんかいな?」「あうで、なんでもコーヒーに合うで」、とはいうものの、まず、さんま寿司を口に入れた。「美味い!これどこで買ったん」と、まじオーム返しにきいた。どんな店が出てくるかと思ったら。衝撃の答え「スーパー・オークワよ」。。。地元の人が、いつも食するものは、本当に美味しいのだわ。

そういえば、昨夜の勝浦駅前の竹原さん名物まぐろ定食、30分も並んでいただきました。カウンターのほとんどみんなが食べている1500円。まぐろのボリューム半端ないし、ご飯も山盛りやし、待ってる間、注文するかどうかずっと悩んでいた。この量、このお値段で、納得できる以前に食べ切れる自信もあやふやだった。けど、注文しました。まぐろは期待どうりで一安心、続いて小鉢の一品を喰らったところ、久方ぶりに感動が走った。玉ねぎのスライスの中に潜んでいたのは、大トロの炙りまぐろだった。たった二切れしか入っていない。お店の方に尋ねたら、単品メニュにはないそう。なら、お替わりをお願いしたら追加300円で出してくれた。ある時とない時があるそうで、これ食べたさに定食を注文する地元の常連さんも多いといふ。地元のひとが、いつも食するものは、本当に美味しいのだわ。
ごとびき屋の女将の話は、尽きることなく、そう、コーヒーを飲み終えても尽きる気配もなさそうで、道中先がありますんでと、失礼させていただいた。また、行ってみよう!

特急くろしおは、もうすぐ白浜、もうおしまい。。

誰も寝てはならぬ  オペラ映画「トゥーランドット」上映会

わかやま新報
とらふすクラシック・344
誰も寝てはならぬ
オペラ映画「トゥーランドット」上映会
        伏虎シネオペラの会代表 西川和樹

第5回を迎える伏虎シネオペラの会、上映会は、プッチーニ最後の作曲「トゥーランドット」を上映します。題名の「トゥーランドット」のアリア「誰も寝てはならぬ」が有名かもしれません。日本に於いて、お茶の間にこのアリアが絶え間なく流れたのは、2006年トリノ冬季五輪の時。フィギュアスケートで日本人初めて金メダルを獲得した荒川静香選手が「誰も寝てはならぬ」使用、その快挙を称え、繰り返し放映されるテレビから映し流れる<イナバウワー×誰も寝てはならぬ>は大きな話題になったと記憶しています。その後も、オペラ界はもちろん、フィギュアスケート界、CMなどでも耳にします。これほどまでに有名で代表的なアリア「誰も寝てはならぬ」が歌われる「トゥーランドット」とはどんな物語でなのか、少しご紹介させていただきます。

舞台は北京。絶世の美女・トゥーランドット姫に求婚をする男は3つの謎を解かなければならない・・・。もし解ける事が出来なければ・・・処刑される。トゥーランドット姫を愛することで自身の死が身近に迫る愛。この3つの謎に挑み、愛を貫くため自ら命をも差し出そうとする王子カラフとの間で繰り広げられる命を懸けた愛の物語が「トゥーランドット」その中で王子カラフが歌い上げるアリア「誰も寝てはならぬ」は、本能的で官能的でもある。でもやっぱり人間には<愛>がないとダメだよねという気持ちにする作品の中央に鎮座しているアリアです。

本作品、演出は現代中国を代表する映画監督・陳凱歌(チェン・カイコー)、収録はソフィア王妃芸術宮殿、オーケストラピットにはズービン・メータ、トゥーランドット姫にはウクライナ出身、マリア・グレギーナ、王子カラフにはイタリア出身、マルコ・ベルティなど錚々たる面々がスクリーンを彩ります。ご鑑賞いただき、就寝時に「誰もが心豊かに寝る」一日になればと願っています。日本語字幕付、和歌山城ホール、マチネでお待ちしております。明日です。

西川和樹
伏虎シネオペラの会代表。和歌山城ホールの建つ元伏虎中学校の卒業生。京都在住。
新しいホールに相応しいエンターテイメントをと、この4月から大画面での日本語字幕付の特別上映会を行なっている。

「あの人もいた、、展」に寄せて

わかやま新報
とらふすクラシック・343
「あの人もいた、、展」に寄せて
       南葵音楽文庫サポーター 神谷さやか
現在チラシ写真のような展示会が和歌山県立図書館1階展示室で行われています。私の父の遺品の展示です。展示会の正式なタイトルは「あの人もいた プログラムでたどる1950年代音楽シーン IN 和歌山」です。

昭和28年(1953)3月の和歌山労音第5回例会井口基成ピアノリサイタルから始まり、最後は昭和34年(1959)2月の例会までのプログラム全63点をガラスケース内に展示しています。その中でも特に当時の日本音楽界のそうそうたる音楽家たち、クラシック音楽のお好きな方々ならどなたもご存知の「あの人」が登場した会のプログラム14点を選んで表紙と曲目紹介のページをコピーしてパネル展示しています。

父は職場の同僚に誘われて労音の例会に通うようになり「それまで田舎者で歌謡曲しか聞いていなかったものがクラシック音楽に目覚めた」と生前よく語っていましたが、その演奏会のプログラムを残していたとは知りませんでした。父の死後、実家の整理をしていて発見してびっくりしました。父の遺したものが皆様に見ていただけることになり大変光栄です。南葵事業のひろがりとして開催を後押しいただいた県立図書館関係者の方々とここまでご指導ご尽力いただいた「南葵音楽文庫」の研究員の先生方、サポーターの方々に厚くお礼申し上げます。

63点のプログラムを整理していて2冊ある会があるのに気づきました。昭和30年(1955)5月、6月、7月の会です。前年に結婚した母といっしょに行ったのではないでしょうか?そしてもうひとつ昭和31年(1956)の8月、9月の例会のプログラムはありません。それまでほとんど毎月欠かさず通っていたのになぜ??私の誕生日は昭和31年9月です。さすがの父も出産を間近に控えた母をおいて出かけられなかったのか、、と思うとおかしいやらありがたいやら。父母の思い出と私のクラシック好きの原点のプログラムです。

この展示は3月6日まで開催中です。無料でご覧になれますので、是非ともお越しください。
プロフィール:神谷(かみや)さやか
和歌山市出身、高校卒業後大学進学で上京、都内で仕事を続けた。現在神奈川県在住。実家の整理でたびたび帰省「和歌山愛」が募りUターン移住検討中。

パッヘルベルのカノン

とらふすクラシック・342
パッヘルベルのカノン

この2月の三連休のことです。和歌山城ホールの西川智也さんのクラリネット演奏会で、フランスの香りいっぱいの音楽を楽しんでから、近くのモンティグレにオープンしたばかりのカフェに寄り、エクレアとカフェオレで、フランスの余韻を味わっていました。

ここから、ぶらくり丁のギャラリー カフェに歩き出したところ、なぜか足取りが重く、いつものように歩けません。そこで駐車場から車を取り出し、ぶらくり丁に向かいました。

ぶらくり丁のコインパーキングから、そのお店まで、ほんのワンブロック、これが息が切れて前に進まないのです。持病の喘息めと、何度も立ち止まり、落ち着いたころやっとお店に辿り着きました。展示をみて、ドリンクを楽しみ早々に退散いたしました。

連休明けて13日、一日早く至福のチョコレートが届いてました。超ハイブランドなこのお菓子のパッケージを手がけたという和歌山のデザイナーの力量に感心しながら、口に含んでみると、それこそ心臓がとまりそうな美味しさでした。

ふと、かかりつけ医の先生に、体調を相談したくなり、午後から出かけました。レントゲンも心電図も異常なく、念の為にと進められた血液検査をお願いして失礼しました。 ところが夕方、携帯がなり「心筋梗塞の疑いがあるので・ ・」と仰天の知らせ。紹介状をいただき、日赤病院緊急外来へと向かったのでした。

あっという間に、カテーテルによる検査と施術が決リ、翌朝一番からの、局所麻酔による1時間40分は、美しい曲線のロボットアームが行き交い、モニターを垣間見ながら、ドクター達の会話もかっこいい、まるで映画の世界。詰まっていた冠動脈に、3本のステントを入れていただき、無事終了。ありがたいことに、術後も順調で、この月曜日から普段の生活に戻れました。この高度医療を支えている皆様方には感謝しかありません。そして、緊張の中、勇気つけられたのはHCU(高度治療室)。その部屋のナースコールのメロディー は、「パッフェルベルのカノン」でした。

モーツァルトオペラ「ドン・ジョバンニ」をスペクタクルに演劇化

とらふすクラシック・341

モーツァルトオペラ「ドン・ジョバンニ」を
   スペクタクルに演劇化
      劇団ZERO 代表 島田 忠

モーツァルトによる屈指の人気オペラ「ドン・ジョバンニ」を演劇化して劇団ZEROが上演いたします。劇団ZEROでは、紀の国女王伝説「名草姫」や有吉佐和子原作の「三婆」と名曲名演を使用した話題作の上演を重ねていますが、今回の作品は、昨年度の「恋人たちの学校」に続いて、モーツァルト4大オペラのひとつ「ドン・ジョバンニ」を原作に、脚色したスペクタクルな舞台に仕上げています。

この作品は、モーツァルトが17877年に作曲したオペラで、台本は「恋人たちの学校」と同じダ・ポンテの名コンビです。「ドン・ジョバンニ」はスペインの伝説のプレイボーイの物語で、ダ・ポンテは、ベルターティの「ドン・ジョバンニまたは石の客」やモリエールの「ドン・ジュアン」を参考にしたもので、ドラマチックでスピーディな展開は、観るものをハラハラドキドキさせる悲喜劇エンターテイメントです。

舞台を創作するにあたって、近年、ますます音楽の重要性は高くなっています。音楽は、場面の情景や登場人物の感情表現は時として瞬時に表現でき、舞台全体のイメージそのものを決めることになると思います。舞台の成功は、すばらしい音楽との出会いがあるかどうかにかかっているといっても過言ではないと思います。

今回の演劇化では、村娘とドン・ジョヴァンニが踊るコントルダンスはじめ、使用音楽はすべてモーツァルトの作品を使用しています。そして、公演会場の和歌山城ホールは格別に音響効果の素晴らしいホールです。珠玉の名曲が響きわたる演劇舞台を是非、皆様に体感していただきたいと思います。

劇団ZERO「ドン・ジョバンニ」は、脚本・演出・主演:島田忠、音楽監修:島田万里子。公演は3月2日(土)午後5時より。会場は、和歌山城ホール大ホール、入場料は、前売り2千円(当日は5百円増)。チケットは、同ホールなど各プレイガイドで、好評発売中です。問合せは、090-1481-0941まで。

プロフィール 島田 忠
劇団ZERO代表。1989年、劇団を結成。以来、日々、夢と感動を与える舞台創りに挑戦。大桑文化奨励賞受賞。劇団は、和歌山市文化奨励賞、和歌山県文化奨励賞受賞。