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そっちはそっちの気晴らし、こっちはこっちの気晴らし

2007-10-12 クトゥルフの呼び声

[]クトゥルフの呼び声 12:09

●以前「クトゥルフの呼び声TRPGをやったときに、危険を冒して正気度を失っているのに、それが全然メリットにつながらないのが納得いかん、と言われて新鮮でした。言ったのはクトゥルフ経験の無い人で、俺はそんな風に考えたこともありませんでした。たしかに正気度が低くなった分、判定の成功率が上がるなんてことはない。だいたい危険を冒す理由はそういうゲームだから、というお約束だからなので。

●その辺は個人の嗜好なので、無理にやる必要もないです。本題はクトゥルフと言ったときに「ああ、あの拾った手帳に“窓に! 窓に!”って書いてあるやつね」という反応があったことです。それと「遺産でもらった館には気をつけないとダメなやつね」というのもあった。クトゥルフ好きとして、その反応はわかってないと言いたい。

●手元にある青心社の単行本「クトゥルー」1、3、4、5、7、8、9巻で確認します(海外のクトゥルフ関連小説を集めたシリーズ。現在は13巻刊行)。こういう企画を以前、ネットで見たような気がするんですが…。収録作品を「報告型」「体験談型」「手記型」「小説型」の4つに分類します。報告型というのは語り手自身は変な体験はしていないけれども、事件を調査した結果をまとめた報告書型です。体験型は文字どおり。手記型が問題の襲われながら実況してるやつ。○○で見つかった手記、などと冒頭に書かれているもの。小説型は神の視点と言いますか、すべての登場人物から等距離で書かれたもの。

●この7冊の収録小説は全部で59編、そのうち、

報告型8編
体験談38編
手記型2編
小説型11編

手記型は2編しかない。ただし報告型の中に1編、途中で実況型のメモが入るのがあった。

●手記(実況)型の何が笑いを誘うかと言うと、怪物に襲われてるのに書いてる場合か、という突っ込みです。わずか2編(3編)しかない手記型なのにこんなに印象に残ってしまうのは、1巻にいきなり2つ収録されているからではないかと思います。

体験談型でもホームズワトソン型というのがあります。語り手はワトソン(素人)のポジションで、ホームズ(禁断の知識を持ってる)のポジションの人間が調子に乗って失敗するのを見てる、という型です。体験談型だと語り手を破滅させるのが難しいんですね。実況になってしまう。

●それと遺産/遺言でえらい目に遭うのは59編のうち、8編でした。こっちはちょっと確率が高いです。遺産には注意。


[追加]

創元推理文庫の「ラヴクラフト全集」の方にはラヴクラフト自身が書いた、思いっきり実況しちゃってるのが1編あるらしいです…。

mallionmallion 2007/10/13 05:58 おお、これはすごい調査だ

EpiktEpikt 2007/10/13 09:11 主観的なものですし(笑) クトゥルフ作家がワンパターンを繰り返してるみたいに言っちゃいかんですよ。みんな苦労してます。怪しいのもいるけど。もっとちゃんと調べたのをどこかで見た気がするんですけどね。

NachbarNachbar 2007/10/15 11:58 はじめまして、ちょっと斬新な意見に感心しました<危険を冒して〜 そういう人はいわゆるHPが減っているのにも「危険を冒しているのにメリットにつながらない」というのでしょうか。

EpiktEpikt 2007/10/15 12:11 いえ、それは言いがかりというものです(笑) 戦略的に物を考えるのが好きな人なんです。

鮎方鮎方 2007/10/16 00:48 人から聞いて「窓に手が」とか思っている人も多そうですが、ダゴン辺りでラブクラフトを読むのを諦めちゃった人たちも多そうな気がしました。 ▼そして「危険を冒して〜」に関しては目から鱗が落ちました。私も主張するべきでした。

EpiktEpikt 2007/10/16 08:26 キチガイが無闇に強くても困るでしょうに。そして今回わかったのはグローランサ好きよりクトゥルフ好きの方がはるかに多いということです。コノヤロー。