ヒョルト人のカルト:マーラン・ゴア

Epikt2008-04-22

●バービスター・ゴアと並んで恐れられる地震と流血の女神ですが、あまりなじみがありません。本拠地の揺るがす者の寺院はケロフィン山の北西部にあり、どちらかというとサーター王国よりもターシュ王国と深い関わりを持ちます。ターシュ王国の詳しい説明はぴろきさんのサイトでされています。たぶん日本で一番ちゃんとまとめられたターシュ王国のサイトです。

揺るがす者の寺院の位置
http://www12.ocn.ne.jp/~piroki/Glorantha/Tarshmap.html
ターシュ王国の歴史
http://www12.ocn.ne.jp/~piroki/Glorantha/Tarsh2.html

ターシュ建国の祖、貧窮者アリムが揺るがす者の寺院を建立したそうです。

●マーラン・ゴアは大地の娘アズリーリアの生んだ3姉妹の1人です。彼女は世界の創造を手伝い、山を隆起させ、大地を割って谷を作りました。またみずからの創造物である震獣(Quakebeasts、恐竜)を愛しました。緑の時代、彼女の巨大な子供たちは地面を揺らして歩きまわりました。しかし神々の戦がはじまると震獣のほとんどが滅んでしまいました。彼女は冷酷で辛辣になり、復讐心を抱いて斧と棍を手に取りました。

●マーラン・ゴアの異界での居場所は、大地の領域の奥深くにある変化する館(Shifting Palace)です。この館は生きた大地のダイモーンから作られ、彼女の望むままに大きさや姿を変えるため、常にごうごうと音をたてて震動します。この館からはマーランの関わった多くの時代に出ることができます。なんだか秘密基地っぽい。どう考えても変化のルーンと関係ありますよね、マーラン・ゴア。

●マーランの神力は《大地をつくる》《大地を揺るがすもの》《震獣》で、その力自体は戦闘や殺戮に特化したものではありません。ただ地震を起こすことで生じる被害が大きい。また、奥義《大地を揺るがす儀式》で複数の帰依者が協力すれば、もっと大規模な地震を発生させることができます。幸運なことにそれだけの帰依者と必要な魔力を集めるのが難しいので、めったに使われることがありません。

●どうもマーランその人はおもしろいおばさんだったのではないか、という気がします。しかし彼女のカルトは恐ろしいです。信者は基本的に女です。男も入信できますが、去勢しなければなりません。信者は朝食に生の肉、魚、鶏などを食べなければなりません。大地を耕したり、家畜を飼うことは許されません。信者は季節ごとの決まった日に揺るがす者の寺院へ巡礼します。部外者は彼女たちの巡礼の手助けをしません。儀式の生贄にされてしまうかもしれないと考えるからです。飢えた大地に生贄を与える、という概念があるので、それほど見当ちがいとは言えません。

●サーター王国圏でのマーラン・ゴアの信者ですが、大地の復讐者バービスター・ゴアの信者より数が少ないんじゃないでしょうか。大地の女神アーナールダの相の1つ、くらいの扱いをしてる氏族もあるようです。役割もバービスターとほぼ同じで大地と女の守護者、復讐者です。逆説的に、平和の氏族と呼ばれる農耕を主体とした温厚な氏族の戦士団の中にマーランの女戦士がいることがある、と書いてありました。