『365日の恋人』『終わらない恋のために』
秋吉家を中心とした(連作)短編で、零ちゃんとか十波さんとか比較的年少組の人たちが主役。時間軸的には数年前を扱う『世界でいちばん大嫌い』から入った身としては、ちびっ子だった彼ら彼女らの成長っぷりがたいへん微笑まいです。十波ちゃんには「十波の波ってなんですかー！」とか夜中に寝ぼけて突然叫ぶ不思議子ちゃというイメージがあったので、えらくしっかり者に育っててびっくりしました。
何やかんやで、これってもう十年前の作品なんですね。今の日高さんと比べると、絵とかいろいろ上手くなったなーと感慨深くなります。それなのに雰囲気自体はぜんぜん変わりなく、日高さんの作風はこの頃から固まっている様子。普段強気なキャラクターなのに、お話の焦点が当てられたときだけ妙にスペック下がってしまうところも今通り。まさに原点な感じでした。
