ウィーン・フィル定期演奏会のチケット

ウィーンへ向かうオーストリア航空の機内で行ったことは、機内の雑誌入れに置かれていたウィーンの月間イベント・プログラムで、観たいオペラや聴きたいコンサート、参加したいウォーキング・ツアーなどのチェックだ。
真っ先に目に入ったのは、4月10日に楽友協会協会http://www.musikverein-wien.at/startseite.asp大ホールで開かれるウィーン・フィルhttp://www.wienerphilharmoniker.at/定期演奏会で、Franz Welser-Möstの指揮でMendelssohnのElias. Oratoriumが演奏されるというものだ。
ウィーン・フィルはここ十年ウィーンを訪れるたびに演奏会がある限り聴いている。そして、年々チケットの入手が容易になっている気がする。今までは、演奏当日開演の1時間前ほどに会場入り口に立ち、チケットを原価で売りに来る人を待つというやり方だった。
 今回は、ウィーン到着後に先ずオペラ座横の国立劇場前売り所でフォルクスオーパーや国立オペラのチケットを入手した後、拙著「ウィーン旅の雑学ノート」(P62)でも紹介しているAugustinerstr. 7番地にある80年の歴史を誇るプレイガイドLienerbrünn http://w3.ims.at/lienerbruenn/welcome.ims?pg=form.imsに立ち寄った。すると、ウィーン・フィル定期演奏会のチケットが5枚ほどウィンドウに掲示されていた。早速、2階席中央近くの43ユーロの席を25%の手数料付きの54ユーロで買った。会場前で原価で買うより割高だが確実に聴くことができ、当日早めに行く必要もないので旅行者にはこの方がよいだろう。
帰国後Lienerbrünnがホームページを持っていることを知り、コンサートやオペラ、ウィーン少年合唱団のミサなどのチケットもネット予約できることを知った。ただし、クレジット・カード払いができないようなので、送金に手間と手数料がかかるようだ。
他のプレイガイドではウィーン・フィルの立ち見席(4.5ユーロ)も売っていた。このように、ウィーン・フィルのチケットがよく出回るようになった背景には、全席を年間予約している終身会員の高齢化で病気等の理由で行けなくなる人たちが増えてきていることと、若者のクラシック離れがあるようだ。実際に、20年前に比べ会場では若者の姿が少なくなっていた。
なお、当欄の「ウィーン・フィル を日本で聴く。それとも.....」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20050127で紹介したようにウィーン・フィル定期演奏会はインターネット・ライヴ中継で日本で聴くこともできる。今後の公演予定は、
4月26日 Daniel Barenboimの指揮で、BoulezのMessagesguisseとMemoriale、Beethoven のSymphonie Nr. 3。
5月1日 Riccardo Muti指揮、Haydnの Symphonie G-DurとSkrjabinのSymphonie Nr. 3。
5月29日 Pierre Boulez指揮、Mahlerの Symphonie Nr. 2。
6月12日 Zubin Mehta指揮、Brahmsの Konzert für Klavier und Orchester Nr. 2、Richard StraussのSinfonia Domestica。
☆写真は プレイガイドLienerbrünnのウィンドウに掲示されているウィーン・フィルのチケット

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