晩秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅 その4 「5年ぶりのブダペスト」

*[海外旅行] 晩秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅 

  その4 「5年ぶりのブダペスト

 

10月9日(月)旅行開始から5日目  ブダペスト

   ウィーンのHotel Indigoに不要な荷物を持参したソフトバック入れてクロークルームに預け、軽くなった大型スーツケースで10:15にホテルをチェックアウト。13番のバスでウィーン中央駅へ。駅構内で、寿司などの弁当を売っている店でサーモン巻き寿司の小€4.9を買って、出発ホームへ。予約していた、Railjet Xpress 61号は11:40出発の予定だが14分遅れで11:54に出発。
   実は、9月19日に予約をしていたオーストリア連邦鉄道からこの列車がハンガリー国内の区間の軌道改良工事のため30分程度の遅れがあると予告のメールが来ていた。出発の段階から遅れがあったので、30分以上の遅れを覚悟した。
 ハンガリーに限らず、ヨーロッパでは鉄道インフラの老朽化による工事での運行休止やバスなどでの振り替え輸送が発生しがちなので旅行開始前の情報収集が欠かせない。
   鉄道とブダペストのホテルの予約や料金については、「秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅 その1」https://europedia.hatenablog.com/entry/2023/11/17/143226に詳しく書いておいたので興味のある方はご参照を。

     

Railjet Xpress 61号のビジネスクラス・シングル座席

   列車は工事区間を徐行しながら、結局、定刻より45分遅れの15:04にブダペストのメイン・ステーションであるBudapest-Keleti 駅に着いた。所要3時間10分。
   駅では、地下にある交通局の窓口で番号札を取って順番待ちし、72時間の市内交通フリーパスを5,500Ft.で購入。クレジット・カード払いで、後に、2,262円の精算が回ってきたので。ハンガリー通貨1フォリント(Ft.)は約0.41円ということになる。2018年の秋の旅行でも0.41~0.42円だったので、ほとんど変わりはない。と言うことは、ハンガリー通貨も日本円同様、対ユーロ・ドルで下落しているということだろう。

 ブダペストの駅からドナウ河沿いのホテルまでの移動は信頼できるタクシー会社に電話するのが一番スムーズだが、配車に時間がかかることと、通い慣れたルートでもあるので地下鉄と市電を乗り継いでホテルに向かった。駅には客待ちの個人タクシーが並んでいるが、相変わらず料金トラブルが絶えないとTripadvisorなどに書き込まれていたので敬遠した。なお、ハンガリーでは配車アプリUberは使えない。

 

   ブダペストのホテルは、2011年にも泊まったInter Continental Budapest   https://www.ihg.com/intercontinental/hotels/jp/ja/budapest/budhb/hoteldetail のドナウ河ビューの部屋。前回も同じランクの部屋だったが、料金は2倍になっていた。
 チェックイン時に、コンシェルジュに以前通ったジプシー音楽の演奏が聴けるレストランの予約を相談したが、一番行きたかった修道院を改造したクラシックなRestaurant Karpatiaは、コロナの余波で閉店していた。代わりに教えてもらった3軒のレストランはいずれも知っている店だったが、滞在中の食事はそれらの店でとることにした。
  以前は、ジプシー音楽やハンガリーフォークロア・ショーが盛んに催されていたのだが、事前にネットで調べたところ、滞在中には開催がなかった。念のために、現地のインフォメーションBudapestinfo tourist information centre                https://www.budapestinfo.hu/en/budapestinfo-pointsでも聞いてみたが、やはりコロナの影響もあって皆無だった。

   インターネットの存在しない30年以上前から利用していたプレイガイドJegymester  https://jegymester.hu/のサイトや各音楽会場のサイトでもチェックしたが、コンサートやオペラ、オペレッタ民族音楽や舞踏の公演も聞きたいものは見つからなかった。
 実は、ハンガリー国立オペラで10月1日に行われたマーラーの「第8交響曲」(千人の交響曲)のチケットを12,700 Ft(5,298円)で5月中旬の段階で購入していたのだが、諸般の事情で日本出発を10月5日にずらさざるを得なくなり、キャンセルもできず残念な思いをしていた。国立オペラからは公演の数日前に、わざわざメールで、デジタル・プログラムも送られてきていたのだが。

 

   さて、ブダペストのホテルで荷物の整理を済ませ、17時過ぎには、外出し、上記のTourist informationで情報収集をした後、繁華街Vaci通りにある40年近くの友人のアンティーク店Vali Folklór(Vaci utca 23 http://valifolkart.hu/lang/en)に顔を出した。いつも、ここでは、カロチャ刺繍(kalocsa embroidery)などアンティークのテーブルクロスや壁掛けを買っているが、2004年5月にハンガリーEUに加盟した後、オリジナリティーのある品が少なくなってきているようだ。友人によれば、EU加盟後、刺繍などの民芸品の生産地であった山間部の農村から、都市や他のEU加盟国への移住が増え、過疎化が進んでいるそうだ。とくに、若い男性の移住が目立ち、それに伴い、娘さんが嫁入り道具でもあったリネンやテーブルクロスなどを手でせっせと編んだり刺繍を加えるという習慣もほぼなくなったそうだ。
 以前は、ウクライナルーマニアなど近隣国のハンガリー人居住地にまで仕入れに出かけていた友人は、10年ほど前からは、ブダペストなどの都市で老人たちの遺産として残された民芸品を買い取るようになったそうだが、それも今は絶えつつあって、仕入れに窮してきているという。
   友人は、「1980年代から90年代にかけては、店の前の繁華街を通る外国人旅行者の8割は日本人だったのに、今は、まったく見かけない」と嘆いてもいた。8割は大げさだと思うが、繁華街のみやげ物店で買い物をする外国人旅行者の5割近くは日本人という時代があったことは記憶している。   

 今まで40年近くにわたってこの店で買った数十点のアンティーク刺繍や格言や家訓を個性的な絵柄を交えて刺繍したクロス類は希少なものとなりつつあるようで、わが家の箪笥ひと棹は、そのストックであふれている。貴重な品ではあるが、これからは、仕舞い込まないでどんどんふだん使いして、友人等の目に触れるようにしよう。

   今回、友人の店ではカロチャ刺繍やマチョー刺繍のテーブルクロスなど4点ほどを購入。いつもと比べれば少ない買い物だ。
 留守中の長崎の庭の面倒見てくれた友人夫妻にカロチャ刺繍をレースで囲んだテーブルクロスをプレゼントしたら、敷物として使うのはもったいないと、額に入れて飾ってくれた。カロチャ刺繍(ハンガリー語でKalocsai hímzés)に興味のある方は、検索してみると、日本語だけでも多くの関連サイトが見つかるだろう。
   私自身は、カロチャ刺繍では、カラフルなものより、グレーやブラウン、ブルーなどの単色のグラデーションのものが好みだが、そういうものは少なくなる一方だ。 
 そう言えば、2016年には、わが家の長テーブル用に、戦前のものだという3メートル×180センチの手刺繍入りで房で縁取りされたテーブルクロスを購入したが、友人の話では、「あのような品は、もう博物館に行かなければ見られないよ」とのことだった。

   

マチョー刺繍のショール  

     


     

   夕食は、ホテルで予約してもらった、友人の店のすぐ近くにあるSzázéves étterem http://www.szazevesetterem.hu/eng/というレストランでとった。店名は、「創業100年の老舗レストラン」といった意味だが、実際には1831のオープンでバロック建築の館の中にある。私も、40年ほど前に取材で訪れたことがあった。当時は、格式の高い公営レストランだったが、現在は、民営化され、ジプシー音楽目当ての観光客で賑わっている。
   フレッシュサラダ(2,790Ft.)、グラーシュ・スープ(2,990Ft.)、ポーク・ピカタ(4,990Ft.)、バラトン湖のRieslingワイン(11,990Ft.)などをオーダー。サラダやスープを食べ終わらないうちにメインが運ばれてきたので、早すぎるのでと戻してもらったら、後でレンジで温めたものが出てきた。昔なら、あり得ないチグハグなサービス振りだ。と少し、嘆いていたら、デザートのグンデル・パラチンタ(2,690Ft.)があまりにも美味しかったので、すぐに機嫌を直した。これは、発祥のレストランGundel https://gundel.hu/en/の名が付いた名物デザートで、クルミパウダーとラム酒を混ぜたものをクレープで巻き、チョコレートソースをかけたものだ。ラム酒に火を点けた状態でテーブルに運ばれてきた。

        

青い炎が残るグンデル・パラチンタ

   お勘定を頼むと、当然ではあるのだがハンガリー語で書かれた計30,940Ft.の計算書が出てきた。昔から、ハンガリーでは、5~10%のチップをクレジット・カードでの勘定書き分の支払いとは別に現金で置くことにしていたので、2,000Ft.を置くと、「重ね重ねご丁寧に有り難うございます」と言われた。ホテルに戻ってから勘定書きを解読してみると、felszolgálási díjという項目がサービス料のことだと分かった。コロナ以前からのことらしいが、課税逃れを避けるためにチップに相当するサービス料(店によって異なるが10〜15%程度)を料金に上乗せして勘定書きに計上するよう当局からの指導が徹底してきたようだ。サービス料はszervizdíj と表示されることもある。
   ハンガリー語ウラル語族に属するので西欧の言語からの類推ができないので旅行者には困ることが多々あるようだ。料理やワインに関するハンガリー語は分かったつもりでいたがサービス料やチップに関しては事前勉強しておくべきだったと反省している。

  

Százéves étterem の楽団

   なお、このレストランは2014年の10月にも利用していた。当時のメモを見るとメインに好物のキャベツの肉詰めソーセージ添えなどを頼んだフルコースとワイン1本、食前酒と食後酒で13,100Ft.(当時の1フォリントは0.45円)だった。今回は2.5倍ほどに値上がりしていた。その頃はウィーンの半額ほどでフルコースとワインが楽しめた。
   念のために、Tripadvisor https://www.tripadvisor.com/ブダペストのレストランの相場を見てみると、Chesp Eatsというエコノミーなレストランでメイン・ディッシュが3990~5,990Ft.、Mid range(中級)で4,990~7,990Ft.、Fine Dining(高級店)で7,990~15,990Ft.といったところのようだ。ウィーンの同クラスのレストラン値段の7~8割ほどという実感だ。

   レストランからは15分ほど歩いてドナウ河と王宮、チェーン・ブリッジなどの夜景を楽しみながらホテルに帰還。


          

ドナウ河とチェーン・ブリッジの眺め


10月10日(火)旅行開始から6日目  ブダペスト滞在

 Inter Continental Budapestホテルの朝食は、グルテンフリーのパンや生野菜のサラダ、フルーツ、チーズなども充実していて、充分満足。

 10:30にホテルを出て、先ず歩いて10分ほどにあるOTP銀行(ゆうちょ銀行のようなもの)で、日本円3万円をハンガリーフォリント71,750Ft.に両替、1円が0.418Ft.で、クレジット・カード利用の際の換算レートとほぼ同じだった。
   両替をする際に、母親の旧姓と名前を書くように言われて、今でもそうなのかとドキッとした。実は、社会主義の時代から両替率の良いOTP銀行で両替をしていたが、その頃も母親の名を聞かれた。当時、ハンガリーの友人に聞くと、社会主義の時代になって亡命者が増え、その追跡調査のために母親の旧姓を聞くことになっていると言われて驚いた記憶がある。EUに加盟した現在もその制度が残っていたのだ。


 ここから、西駅近くの地下鉄3号線Lehel tér駅に隣接するレヘル生鮮食品市場https://lehelcsarnok.hu/ に向かう。レヘル市場は、中央市https://piaconline.hu/en/central-market-hall/と違い、観光客は少なく地元の人たちが日常の買い物に訪れる市場で、おおむね中央市場より安い。私の目的は量産品ではない超辛口のパプリカ粉の購入。実は、コロナ禍もあって、5年間ブダペストを訪れることができなかったので、パプリカ粉が手に入らず、得意料理のグラーシュを友人たちに振る舞うことができず困っていたのだ。日本で手に入るパプリカ粉は辛みがなくハンガリーの味は出せない。日本でも通販でハンガリーのパプリカ粉は買えないことはないが、お土産用の小袋がほとんどで、高価な上に、フレッシュなものは少ないようだ。
 レヘル市場のパプリカは辛口が250gで1,900Ft.、中辛が1,700Ft.。2016年の秋には、辛口が750Ft.だったので、7年の間に2.5倍に値上がりしていたことになる。友人たちに頼まれていた分も含め計1kgほど購入。

                 

レヘル市場      

   市場からは、地下鉄で西駅まで出て市電に乗り換え、マルギット橋の東側Szent István大通り3番地にあるBÁV  http://www.bav.hu/というオークションハウス兼質屋の支店に行ったが、ここは閉店していた。昔は、ここでヘレンドのアンティーク陶磁器をよく買っていたのだが。
 もう一軒、マルギット橋の西側Frankel Leó 通り14番地にも支店があったのを思い出し行ってみたが、ここも閉店していた。いずれもホームページ上では生きていたのだが。
  後で、繁華街Vaci通り近くのBécsi utca通り1番にあるBÁVの大型店にも行ってみたが、営業していたものヘレンドやフォークロアのアンティークは、極端に数が減っていた。

   2軒の閉店していたBÁVをまわった後は、291番のバスと216番のバスを乗り継いで、ブダ側の王宮の丘を訪れた。ここでも、2軒ほどアンティーク・ショップを覗いたがめぼしい収獲はなかった。ドナウ河を見下ろすネオロマネスク様式の漁夫の砦やマーチャーシュ教会などを見物した後、丘の西側にある静かな公園のベンチで休憩。

          

王宮の丘から国会議事堂を臨む

   バスでホテル近くのIstvan広場に戻り、ミニスーパーで昼食代わりのサンドイッチを買って、ホテルに戻る。途中、昔3度ほど泊まったことのあるSofitel Budapest Chain Bridgeが、今回は閉鎖中のようで予約が取れなかったので、どうなっているかと見に行ったら、なんとカジノに建てかえ中だった。
   部屋に戻ると、出かける前にテーブルランプが切れているとメイドさんに言っておいたら、取り替えられていた上に、修理係からのお詫びのカードと、お詫びの印に修理工の象徴であろうハンマーの形をしたチョコレートが添えられていた。そのしゃれっ気に心が温まった。
              

ハンマーの形をしたチョコレート

 夜は、ホテルのコンシェルジュに予約してもらった歩いて12分ほどのイシュトヴァーン大聖堂の近くにあるRézkakas Bistro Easy Terasz  https://www.rezkakasbistro.hu/というレストランへ出かけた。この店は、以前2回ほど来たことがあった。観光客がほとんどというレストランだが、テーブルの配置の仕方のせいか、客同士で、旅してきた経験を語り合ったりと、和やかな雰囲気が気に入っていた。今回も、隣のテーブルのアメリカ人の母娘と知り合い、楽しく過ごせた。試しにYoutubeでRézkakas Bistro で検索すると、その雰囲気を伝える動画がたくさんヒットした。
 前菜はガーデン・サラダ3,900Ft.、メインにハンガリー固有の希少種のブタで国宝にも指定されているマンガリッツァ・ポークのコードンブルー7,900Ft.。英語メニューにはなぜか豚カツ(Mangalitza pork Tonkatsu,washabi-potato puree,cucumber salad,ginger)と書かれていた。デザートはショムローイ・ガルシュカ3,500Ft.(Somlói galuska-ラム酒に漬け込んだスポンジに、チョコソースとクルミ入り生クリームが乗っているスイーツ)。ワインは、トカイ地方のSárgamuskotályというマスカットの香りのする中辛口ワイン10,900Ft.を頼んだ。楽士さんには、オペレッタの曲をリクエストしたので2,000Ft.のチップを置いた。

             

ツィンバロンとバイオリンのデュオ



             

ホテルの部屋からのドナウ河と王宮の丘の眺め

   

10月11日(水)旅行開始から7日目  ブダペスト滞在

   この日は、昔、よく歩き回った通りを再訪して回ることにした。10:30にホテルを出て、まず、高級ブティックや劇場などが並ぶAndrassy大通りを散策。Oktgon広場に出て、市電に乗りKalvin広場で下車。Vámház大通りを歩いてアール・ヌーヴォー建築の中央市場を訪れた。
   市場では、1kgの大袋に入った辛口パプリカの粉(6,500Ft.)を買い足し、さらに地下のスーパーでおみやげ用に100gの小袋に入った中辛口のパプリカ粉(599Ft.)を5つほど購入。市場の2階には、食堂やみやげ物店が並んでいる。みやげ物店には、カロチャ刺繍風のテーブルクロスなどが所狭しと並べられている。

       

Andrassy大通りにある国立オペラ    

       

アール・ヌーヴォー様式の中央市

      

市場内のパプリカを売る店

   市場からは、繁華街Vaci通りを延々と2km近く歩いてホテルに戻る。途中、Burger Kingを覗いてみると、グルテンフリーのバンズを使ったハンバーガーがあったので、購入。2,170Ft. 、日本円で904円と随分割高だ。   
  ホテルの部屋でハンバーガーとコーヒーでドナウ川の景色を楽しみながら昼食。ひと休みした後、昨日に続いて、バスで王宮の丘に登り、再度、散策を楽しんだ。

     

聖イシュトヴァーンの騎馬像と漁夫の砦

   15:30にホテルに戻り、昼寝の後、入浴。夜は、昨夜のレストランの近くにあるAszú Étterem http://www.aszurestaurant.com/ へ。ここも、 ホテルのコンシェルジュに予約してもらっていた。ここは、ハンガリーの民族楽器ツィンバロン(金属製の弦を叩いたり弾いたりする楽器で楽器の分類としては「共鳴箱付き板ツィター」とされる)単独の演奏だ。
   前菜は、ルッコラとブルーチーズ、ナッツ、西洋なしのスライスというコンビネーションのサラダ3,600Ft.にしたが、これがなかなか美味。昨夜で味をしめたトカイ地方のSárgamuskotályのワイン8,900Ft.ともよくマッチした。この店はトカイワインの品揃えで評判。昔は、よく貴腐葡萄を混ぜて作られた甘口のTokaj Aszú ワインやTokajワインとアプリコット・ブランデーなどで作るプスタ・カクテルを食後のデザート時に飲んでいたが、甘口ワインが苦手になったのと、そもそも酒に弱くなったので、最近は食後酒を控えている。
  メインは、牛スネ肉の煮込みトリュッフ風味のグレイビーソース・ポテト添え7,900Ft.。デザートは、昨夜と同じショムローイ・ガルシュカ2,900Ft.。お勘定は、計27,590Ft.(11,504円)。勘定書きには15%のサービス料(felszolgálási díj)が含まれていたのでチップは置かなかったが、ウェイターさんに不満の表情は全くなかった。
 ツィンバロンの楽士さんは、こちらの映画「第三の男」のハリー・ライムのテーマのリクエストに見事にこたえてくれた上、ウィーンでよくツィターで奏でられる馴染みの曲を聴かせてもらえたので2,000Ft.+€5のチップを置かせてもらった。

           

前菜のコンビネーション・サラダ

           

ツィンバロン奏者

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10月12日(木)旅行開始から8日目  ウィーンへ

   11:00にホテルをチェックアウト。ブダペストに来るときと違い、荷物が増えていたので、ホテルが契約している個人タクシーでBudapest-Keleti 駅に向かう。タクシー料金は、駅まで6,000Ft.と聞いていたが、チップとして500Ft.を追加した。

  ウィーンからブダペストへ行くときは、線路工事で30分の遅れを予告されていたが、帰りの列車も10分程度の遅れの予告メールがオーストリア連邦鉄道から日本出発の前に届いていた。
  Railjet Xpress 64号の列車は11:40の定刻で出発。ウィーン中央駅へは、定刻より23分遅れの14:44に到着。

   この日は、夜にコンサートを鑑賞予定だったので、大幅な遅れを心配していたのだが、余裕を持って到着できた。行き同様、駅から路線バス13Aでホテルのすぐそばの停留所に到着。15:15には、再びHotel Indigoにチェックイン。

 ホテルの前に立つたびに思うのだが、ウルトラ・モダンで狭いファサードと、内部の広々として緑あふれるホテルの空間との格差があまりにも大きく、外観では随分損をしているように思えてならない
 部屋はブダペストへ向かう前に滞在していたのと同じ部屋だった。公園側から覗ける洗面台横のガラスの小窓が気になっていたのだが、帰って良く見ると磨りガラスに変えられていた。 
 預けていた大型ソフトバックをクロークルームで受け取り、部屋で荷ほどきし、入浴後、少しベッドで横になってから18:15には部屋を出て地下鉄で2駅の楽友協会へ向かった。

   

Hotel Indigoのファサード

   この日のコンサートは、ウィーンの青少年を中心にした音楽鑑賞組織Jeunesse https://www.jeunesse.at/の主催。Wiener Symphonikerの演奏で指揮はリトアニア出身の若手Giedrė Šlekytė、チェリストはこれも1992年生まれの若手Kian Soltani。演目は、BÉLA BARTÓKのTanzsuite Sz 77、ROBERT SCHUMANNのKonzert für Violoncello und Orchester a-moll op. 129、ANTONÍN DVOŘÁKのSymphonie Nr. 7 d-moll op. 70。
 席は、2階のBalkon-Mitte Links, Reihe 7, Platz 7という良い席で料金は€ 57。プログラムは、以前と比べ値上がりしていて€ 4.9だったが、チップ€ 0.6を加えた€ 5.5を渡した。

   コンサートが終わったのは、21:40。まだ、周辺のレストランは開いていたが、疲れていたので、最寄り地下鉄駅KarlsplatzコンコースにあるマクドナルドでグルテンフリーのMcF1rst Beef € 4.9とBacon Hamburger Royal mit Käse € 5.2とギリシャサラダ € 5.6をテイクアウト。

   誤解されないように書いておくが、私はマックのファンでもなければ、ハンバーガーが格別好きなわけでもない。実際、日本でハンバーガーを食べた記憶はない。ただ、オーストリアの肉などの食材は安心できるので、外食に困ったときは緊急避難させてもらっているのだ。まぁ、もともと挽肉料理は嫌いではないのだが。
   ワインの買い置きがなかったので、ホテル近くのケバブのテイクアウト店でグリューナー・フェルトリーナー種のワインを1本購入。価格は€9と表示されていたが、種類が違うのか€7で良いという。店主に「安いね」と言うと、にやりと笑って「うちはいつでも正直値段」だよという答えが返ってきた。

         

楽友協会ホール

 


当欄関連過去記事:    

□2016-11-28 「初秋のウィーン・ブダペスト16日間の旅」 その3
  https://europedia.hatenablog.com/entry/20161128/p1

□2014-12-29 「10月 ブダペスト・ウィーン16日間の旅」 その1
  https://europedia.hatenablog.com/entry/20141229/p1

□2013-11-03 「ウィーン・ブダペスト15日間の旅」 その3
  https://europedia.hatenablog.com/entry/20131103/p1

 

■今日のブックマーク&記事■

□“The Vienna Philharmonic mourns the loss of Seiji Ozawa”
https://www.wienerphilharmoniker.at/en/magazin/die-wiener-philharmoniker-trauern-um-seiji-ozawa/6210

ウィーン交響楽団日本公演
2024年3月13日(水)~14日(木)  サントリーホール(東京)
  https://www.japanarts.co.jp/concert/p2061/

東洋経済ONLINE 3月1日記事

「豪雪で露呈、オーストリア『看板特急』の落とし穴」
  https://toyokeizai.net/articles/-/737656

今回の旅程

●2023年10月4日(水)~10月25日(水)「秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅 その1 」オーストリア航空  長崎→成田 ジェットスター(成田1泊)→成田 オーストリア航空→ウィーン(4泊)→ブダペスト(3泊)→ウィーン(12泊)オーストリア航空→成田→ジェットスター→長崎

  ラテン語

 

秋の剪定作業と柚子、甘夏の収穫、そして小旅行

*[長崎日記]秋の剪定作業と柚子・甘夏の収穫、そして小旅行

  「晩秋のウィーン22日間の旅」は、2月上旬から 「その4 ブダペストへ」以降を続ける予定。なんとか、3月中には終えたいが........。


   3週間ほどのヨーロッパ旅行から10月25日に長崎の家に戻ると、庭には未だコスモスなどのの花が咲き、雑草も伸びていた。取り敢えず、草刈り機で雑草を処理し、咲き終わった薔薇などの剪定をした。本来なら、10月には秋の剪定作業や枯れ枝などの処理を植木屋さんにお願いするのだが、旅行のため1ヶ月遅れの11月下旬にお願いすることになった。それまで、自力で庭の整理を続けることになる。
 

手入れを怠っていた庭でもコスモスは咲き続けていた



    留守中にも、胡瓜やシークァーサー、柚子などの収穫は続き、庭の様子見をお願いしておいた友人に収穫も頼んでおいた。胡瓜は、11月中旬まで、一日数本だが収穫が続いた。2本の柚子は植えて数年が経つが、今年初めて本格的な収穫が可能となり、実もふつうの柚子より大きく実った。聞けば、長崎固有の大粒に育つ柚子の種類だそうだ。12月末までに150個ほどが収穫できたが、50個ほどはもったいないことに取り残してしまい、来期の収穫の妨げにならないように摘果して廃棄した。

        

大豊作の大粒の柚子

   レタスなどの葉ものは、収穫を終えていたが、落とし種から育ったコリアンダーイタリアンパセリ、ディルなどは収穫期を迎えていた。果樹では、イチジクも豊作だった。甘夏も順調に色づきたわわに実っていたが、収穫は12月末からになる。しかし、間引きを怠っていたせいか、落果が目についたので、回収してはジュースや料理に活かした。


    葉ものの収穫が途絶えていたので、10月下旬に2メートル四方のハーブガーデンの雑草を取り除き、有機石灰や油粕、培養土で3筋の畝を造成。まず、サンチュの苗を5個植え付け、その後、ベビーリーフ、レタス・サラダミックス、サニーレタスを種まきした。
   12月初めからいずれも収穫できるようになり、1月下旬の現在も収穫が続いている。新たな畑や畝作りの準備として、ジャガイモの連作弊害などのため休耕していた畝の雑草取り作業も行ったが、2月以降に植え付けや種まきを始めるまでには、再度、雑草取りと土壌改良の作業を行う必要がある。

    

収穫が続くハーブガーデンの葉もの

   遅れていた、剪定作業は11月24日に4名の植木屋さんに行ってもらった。いつものようにわが家のシンボルツリーでもある門前の槇の古木、12メートルほどの長さの生け垣、笹や甘夏、イチジク、柚子、レモンなどの果樹を中心の剪定作業が中心だ。春の剪定に引き続き、虫害で再生が見込めないオリーヴの樹も根やひこばえの部分を除いて切り取ってもらった。春に切り取ってもらった部分は友人がストーブの薪にするというので、乾燥させておいたが、この冬火力が長持ちすると好評だ。
   植木屋さんには、種が落ちた後のコスモスの枯れ枝も引き抜いて、庭の目立たないところに集積してもらった。時期を見て、バジルなど他の枯れ枝と一緒に裁断機にかけて粉砕し肥料として庭に撒く予定だ。

   剪定作業の後、自分で、4本の枇杷の樹の花芽を摘み取る摘房(粗摘果作業-摘蕾とも言う)作業を行った。本来は、11月上旬の開花前に行う作業だが、少し遅れてしまった。わが家の枇杷は昨年6月の収穫期には大豊作だったのだが、粒が市販の物より小さかった。調べたところ、毎年3月頃に1カ所の房から果実が3、4個になるよう摘果(間引き)の作業を行うだけでは不十分で、この摘房の作業をすると残った花芽に栄養をしっかりと届けることができるようになり実を大きくすることに繋がるとのことだった。


伊王島の温泉でショートヴァカンス

   庭の整備が一段落したので、12月11日から3泊4日で、今やわが家の海の別荘の観がある長崎港外の伊王島http://www.ioujima.jp/にある温泉付きリゾート・ホテル「アイランドナガサキhttps://www.islandnagasaki.jp/で、ショートヴァカンスを楽しんだ。
   宿泊プランは“【Back To i+Land】厳選された季節の食材を味わう旬味プラン【和食:2食付】”というもの。7月に宿泊した際のチェックアウト時に、「前回宿泊より3ヶ月以内のご宿泊」は50%引き、6ヶ月以内は35%引きという「Back To i+Land」というクーポンを利用したため、今回は通常料金の35%引きで済んだ。
   部屋は、5つほどの建物からなるホテルの中で最も高層のKAZE HOTEL(5階建て)の低層階の宿泊プランだったが、前日に電話をすると最上階が空いているとのことだったので、海の眺めの良い部屋に滞在することができた。滞在中は、2カ所ある露天風呂と滞在者は無料で利用できる、電動自転車でのサイクリングなどを楽しんだ。

 このリゾートホテルは、伊王島漁港を始め近海の魚の料理が美味しいのが気に入っている。1日目は、ずわい蟹尽くしのコース、2日目はトラフグ尽くしのコース、3日目はこちらのリクエストに応じてもらって、握り鮨や伊勢エビのグリルなどを含んだコースにしてもらった。今回もチェックアウト時に、「Back To i+Land」クーポンをもらったので、6ヶ月以内に再訪することになりそうだ。

           

伊王島灯台からの眺め

    


大掃除と給湯器の故障

   伊王島から戻った後は、3日ほどかけて家の大掃除作業にかかる。と言っても、一人では体力的に無理なので、一番大変な風呂場とキッチンの掃除は、友人に紹介された地元の便利屋さんに頼んだ。

   大掃除をしてみてあらためて分かったのは、2012年7月に家が完成して、11年半にもなると、建具や設備器機、家自体にも、手を加えなければならない部分があちこちに出てきていることだ。2024年後半には、まとまった修理改修が必要となりそうだ。
 と言ったことを考えている矢先、大掃除を終わった直後、清掃でお湯を大量に使ったせいかシャワーやキッチンの蛇口などからぬるま湯しか出なくなってしまった。風呂は通常の温度で沸かせたので1週間ほど様子を見ていたが、回復の見込みがなかったので修理を依頼した。わが家の給湯設備は、ヒートポンプ技術を活用して夜間電力で、大気熱エネルギーをくみ上げるエコキュートを利用している。今まで、風呂やキッチンで多めの湯を利用しても問題が起きたことはなかった。年末ということで、修理に来てもらうまでさらに1週間ほどかかったが、12月28日には、ベテランの技術者が修理に来てくれて、症状を言うとすぐに、タンクから供給されるお湯と水の量を調節するミキシング弁の故障と分かり、即座に部品の交換をしてもらい、あっけなく解決。ついでに同じメーカーのヒートポンプ式床暖房機の方も点検してもらい、自然減少していた循環液も補充してもらった。いずれの器機も10年の交換推奨時期を過ぎている割りには好調で機械音も静かとのことで、機械の不調が発生してからの交換でも良いだろうとのことだった。真冬に突然故障しても困るのと最近の器機が高能率に改良されていることもあるので、2年後ぐらいには買い換える積もりだ。


年末年始に録り貯めた音楽番組の鑑賞

   大晦日から三が日にかけては、その期間中に放送されるクラシック音楽の回顧番組やスカパーの音楽番組、録り貯めてあった1970年代から90年代にかけてのヨーロッパのクリスマスから元日にかけて放送された音楽番組などを視聴しながらノンビリと過ごすのが習慣となっている。
 この期間の地上波6つのチャンネルの番組は10年前に買った「フルHDの4倍緻密な映像を目指す65インチ4Kテレビ」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20130805東芝Regza 65Z8X http://www.toshiba.co.jp/regza/lineup/z8x/index_j.html に附属している“タイムシフトマシン”という容量4.5TBのハードディスクに85時間分録画できるので、いつでも振り返って視聴することができる。

   今回も、大晦日の21:30からNHK Eテレで放送された、今年の注目公演を抜粋で振り返る「クラシック名演・名舞台2023」(2時間15分)や恒例の日本人歌手を中心とする「第66回NHKニューイヤーオペラコンサート」(2時間)などを、録画再生で楽しんだ。
  「名演・名舞台2023」では9月2日に松本市で行われたジョン・ウィリアムズ指揮、サイトウ・キネン・オーケストラの「スター・ウォーズ」などの曲を聴いた。最後に、病気療養中の小澤征爾氏が車椅子で舞台に姿を表すシーンが印象深かった。

 このほか11月24日のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団来日公演でキリル・ペトレンコ指揮のブラームス交響曲第4番」、12月16日のNHK交響楽団ファビオ・ルイージ指揮のマーラー交響曲 第8番(一千人の交響曲)」、パリ・オペラ座バレエ団の「ボレロ」、ウィーン少年合唱団の「美しく青きドナウ」などの抜粋を鑑賞した。
                           
  「オペラコンサート」では、「アイーダ」、「トスカ」、「サロメ」、「トリスタンとイゾルデ」、「ドン・ジョヴァンニ」などからの名場面を鑑賞。40年以上前だったと思うが、このオペラコンサートでコント55号の故坂上二郎氏がシーツィンスキーの「ウィーン わが夢の街」を朗々と歌い上げていたのを思い出した。坂上二郎氏は1979年11月の二期会公演でオペレッタ「こうもり」に看守のフロッシュ役で出演し、本来は台詞だけの役だが、オペラとは関係のない「ウィーン わが夢の街」を見事に歌ったそうだ。

   元日の楽しみはウィーンからの「ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート」の生中継だ。この日も、前日夜更かししたので生中継に備えて昼寝をしていたら、寝室に置いている「地震津波警報器」が16:10に警報音を鳴らしたので、飛び起きてテレビをつけた。能登地方での最大震度7マグニチュードM7.6の大地震の発生だった。

 「ニューイヤーコンサート」の生中継も中止となり、民放も含めほとんどすべての正月番組が地震報道に切り替わった。「ニューイヤーコンサート」はORF(オーストリア公営放送)https://oe1.orf.at/player/liveのインターネット中継で聴くことができるのは分かっていたが、能登地方の被災の状況を見ていると聴く気になれず。1月6日午後に行われるというNHK Eテレでの放送を待つことにした。1月28日の午前1:35 〜 午前4:25(27日深夜)にもEテレでの再放送があるようだ。


18年使ったCDプレイヤーが故障

   毎年、年末年始には、放送される音楽番組に刺激を受けてオーディオ装置でCDを聴く時間が多くなるが、2005年に買い換えたスーパーオーディオCDSACD)も聴けるDENONのCDプレイヤーDCD-1650AEが昨年後半から音飛びをするようになった。レンズクリーナーでピックアップレンズをクリーニングすると音飛びがいったん消えるので、だましだまし使っていたが、ついに年末には堪えられないほどの音飛びが発生するようになった。

 当ブログの2005年9月記事「21年ぶりにオーディオ装置を買い換えてみると」https://europedia.hatenablog.com/entry/20050914/p1で紹介した現用装置は21年ぶりに買い換えたものだったが、いつの間にか購入から18年以上経っていた。その間にオーディオ装置も技術進歩が加速していて、インターネット経由によるストリーミングでの音源入手やそれをハードディスクに保存するネット・オーディオが主流となりつつあるようだ。
 そのため、普及機の新製品は極端に発売数が少なくなっていた。それでも「すがた形のないものは聴かない」という“皿派(ディスク派)”のオーディオ評論家や、サブスクリプションでの音楽配信を「恐らく死ぬまでやらない」という山下達郎氏のような音楽家がいらっしゃるので、アナログレコードプレイヤーやCDプレイヤーは絶滅危惧種扱いされることなく、細々とながら新製品は出続けるだろう。

   買い換えを考え始めてから、オーディオ雑誌の2023年ベストバイなどの記事を読みあさってみたが、創刊号から読んでいたステレオサウンドhttps://online.stereosound.co.jp/_ct/17672176の2024年冬号(通巻229号)「ベストバイコンポーネント2023-2024」を見るとノミネートされている製品は皆、100万円以上するものばかり。とても手が出ない。そこで、他のオーディオ雑誌や口コミ評価で比較的高評価だったDENON SACDプレーヤー DCD-1700NEを購入することにした。ちなみにステレオサウンド誌の創刊号から80号ほどまでは、今でも大切に保存していて、時々読み返している。創刊当時の執筆者には、文芸評論家の小林秀雄氏や中島健蔵氏、音楽評論家の大木正興氏、小説家の五味康祐氏が名を連ねていた。

 DCD-1700NEは、今まで使っていたDENONのプレーヤーの4世代ほど後の、上位後継機種と言うべきもので、amazonでの購入価格は付加されるポイントを引いて131,000円だった。18年前に買ったDCD-1650AEが119,000円だったので、昨今の物価高、とくに半導体などの電子部品の値上がりを考慮するとむしろ安くなっていると考えるべきなのだろう。
 操作ボタンの配置も旧機種とまったく同じなので使ってみて戸惑うことはない。音は以前より、すっきり明瞭になった気がするが、もう少し潤いが欲しいなと言う印象だ。欠点とは言えないが、明瞭なためにCD原盤の持つ雑音や振動音のようなものがかえって気になるということもある。もっとも、CDプレーヤーだけを変えても、アンプやスピーカーがそのままでは、本来の良さが発揮できていないのかも知れない。
 アンプやスピーカーもそろそろ寿命を迎えそうなので、今度こそは、ストリーミング音源などが活用できるネット・オーディオとNetflixAmazonプライム・ビデオなどの動画配信サービスが活用できる8Kテレビなどと一括導入を考えなければならないが、長崎では専門知識のある業者が見当たらず悩んでいるところだ。

関連過去記事:
「“絶滅危惧種”を入手しておこう」  https://europedia.hatenablog.com/entry/20170228/p1
「デジタル化で入手困難になるもの」  https://europedia.hatenablog.com/entries/2016/08/10

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新年会と初雪、甘夏の収穫

 わが家では、恒例となっている小学校の同級生たち6名との持ち寄り新年会を3日に行った。五島沖で穫れた本鮪などの刺身や伊勢エビなどを中心にオーストリア産ほかの白ワインを7本ほど空けてで新年を祝った。 

 毎年、新年会では、ウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」を録画しておいたものを流すのだが、今年は、6日の放送に延期されていたので、昔、スカパーから録画しておいた1974年のウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」を皆に見てもらった。ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートの基礎を作ったといわれるウィリー・ボスコフスキーが、時にはヴァイオリンを弾きながら指揮したコンサートだ。

 私もウィーン滞在中の77年と78年https://europedia.hatenablog.com/entries/2004/02/01ボスコフスキーの指揮するニューイヤー・コンサートを立ち見で聴いたことがあり、手元に当時のプログラムも残っているので、懐かしかった。

                      

新年会の伊勢エビと刺身

   年末から年始にかけては、比較的暖かい日々が続き、おかげで、電気によるヒートポンプ床暖房に頼るわが家は電力消費が前年の20%ほど低く済んでいた。

   長崎市の初雪は12月17日ということになっているが、わが家では雪はちらついたものの積もることはなかった。
 しかし、1月22日の夜からは急激に気温が下がり、23日朝から24日昼までは本格的な雪模様になった。と言っても昨年の1月下旬のようにマイナス3.6度まで下がることはなく零度程度で、積雪も昨年は、芝生の上で10センチほどあったが、今回は2センチほど。花壇やハーブガーデンの葉ものも被害に遭うことなくすんだ。
 
                     

庭から見た長崎港の雪景色

  1月に入って、甘夏ミカンの収穫が本格的に始まった。今年は例年になく大粒揃いで、直径12センチを超えるものもある。12月27日に試しに20個ほど収獲しておいた。わが家の甘夏は旧来の酸味の強い品種で、改良を加えて甘味の増した市販されている品種とは異なり、少なくとも収穫後1ヶ月は寝かせて追熟させ酸味を弱めてからでないと食べられたものではない。
   1月に入ってから本格的な収獲を開始し、1月26日現在、250個ほどを収獲した。この週末には友人たちが家族連れで収獲に来てくれる予定だ。
   ちなみに、過去の収獲実績は、2019年が今まで最高の823個、2020年が495個、不作年の2021年が262個、2022年は、6本あった甘夏のうち、2本が石垣工事のため伐採されたにもかかわらず377個の収獲があった。2023年は453個の収獲だった。今年は、2022年の11月に新たに植えた3本の甘夏の若木からも若干の収獲が見込めるので、目標を800個としていたが、目標達成は微妙なところだ。
                

収穫途中の甘夏みかん

   花では、3本の薔薇が少しずつ咲き始めている。2年前に植えた白梅、南高梅、枝垂れ梅も開花を始めている。昨年は2月に入っての開花だったので、これも暖冬のせいだろう。
   2年前に植えたときは60センチのただの棒だった枝垂れ桜は、枝が大きく広がり、高さも1メートルを超え、花芽も徐々に膨らみ始めている。
   毎年、庭の10カ所ほどで自生している水仙も開花している。今年は菜の花に似た花も数カ所で咲きかけている。
             

 庭に自生する水仙

 白梅

              

佐世保の温泉リゾートへ小旅行

 1月7日からは、3泊4日で佐世保への小旅行に出かけた。主目的は、以前泊まったことのある山の頂上近くにある“弓張の丘ホテル”https://www.yumihari.com/という市街と港を見下ろす山の上(標高340m)の温泉ホテル(ナトリウム-炭酸水素塩泉標高)でノンビリと過ごすこと。ちょうど、「一人旅応援!2食付きプラン」割安なプランが見つかったことも後押しした。
   予約は「眺望指定なし」の部屋のプランだったが、到着時に、空きが有ったので佐世保市街と景勝地九十九島の両方が見える部屋にアップグレードしてもらった。展望風呂からも市街と九十九島が展望でき、とくに夕暮れのパノラマが素晴らしかった。
 夕食は、「イルマーレ」というイタリアン風バイキングレストランが指定だが、1回は会席料理の「汐彩」に代えてもらった。「イルマーレ」のバイキング料理は、味はそこそこだったが、予約時に私のアレルギーを伝えておいたら、バイキングの皿で私のアレルギーを含む料理をわざわざリストアップしプリントアウトしてくれていて感激。バイキングの客の半数ほどは中国からの個人旅行者のようで、インバウンドも徐々に復活しているようだ。「汐彩」の会席料理も地元の食材を活かしたもので大満足。

   佐世保行きには、ほかに2つの目的もあった。ひとつは、母方の祖母の足跡をたどってみることだ。祖母の実家は、戦前まで佐世保の中心地で海軍相手の料亭を営んでいた。佐世保市立図書館で祖母が住んでいた明治末期と大正初期の古地図を持参した戸籍抄本などと照らし合わせてその料亭のあった場所が判明した。その場所に行ってみると複合商業施設の大きなビルが建っていて面影はなかった。
   もうひとつの目的は、以前、海軍の佐世保鎮守府にあったというタイムボールhttps://europedia.hatenablog.com/entry/20160715/p1の資料を探すことだ。
 ちょうど、佐世保史料館 https://www.mod.go.jp/msdf/sasebo/5_sail_tower/5_sail_tower.htmlで「佐世保地方隊創設70周年特別企画展」も開かれているので、なにか分かるかと思って行ってみたが、企画展に展示されていた佐世保鎮守府の写真にタイムボールの塔とおぼしき鉄骨の骨組みの下部が写っていたのが確認できたぐらいで、史料館の海上自衛隊OBと思われる案内人の方々に聞いてもどなたもタイムボールのことはご存じなかった。

 実は、2019年10月下旬にも、佐世保を訪れ、旧海軍関係の「佐世保鎮守府開庁130周年記念」のイヴェントや特別ツアーなどに参加し、「日本遺産WEEK限定バスツアー」というものにも加わった。そのとき、海上自衛隊通信隊OBのガイドさんが、「第一次大戦中に地中海に派遣されていた日本の艦隊9隻が佐世保鎮守府所属だったことやその中の駆逐艦「榊」がオーストリア・ハンガリー帝国の潜水艦U27号の魚雷攻撃で大破し59名が戦死した」こと、「終戦後戦利品として6隻のUボートを獲得し、自力航行で日本まで回航し他国の海軍関係者を驚かせたこと」、「その戦利品潜水艦の分解調査等により後のイ号潜水艦の開発に役立った」という興味深い話を聞くことができた。このときもOBの方も含め、何人かの人に鎮守府にあった「タイムボール」のことを尋ねたが、残念ながらどなたもご存じなかった。
   なお、オーストリア・ハンガリー帝国海軍と長崎の関係については、映画「サウンド・オブ・ミュージック」のトラップ大佐と日本の関わりも含めて当ブログの「オーストリア海軍の歴史 その1」https://europedia.hatenablog.com/entry/20060718/p1などの連載でふれている。
            

「弓張りの丘」客室からの佐世保市街の眺め

   
■今日のブックマーク&記事■

□CNN TRAVEL January 4記事“The most exciting new trains coming in 2024”
  https://edition.cnn.com/travel/the-most-exciting-new-trains-coming-in-2024/index.html

□トラベルボイス1月15日記事
“旅行先選びとオーバーツーリズムの相関関係を読み解く、欧米6カ国を比較してみえてきたサステナブル旅行の意識”https://www.travelvoice.jp/20240115-154925

日経新聞 1月22日記事
“世界のリアル 7枚の地図が語る 「サウスの時代」映す ポーラーシフト”
https://www.nikkei.com/telling/DGXZTS00007910Q3A121C2000000/

□1月23日ANAプレスリリース“2024年度 ANAグループ航空輸送事業計画を策定”
  https://www.anahd.co.jp/group/pr/202401/20240123.html
ANAは2024年8月からウィーン線直行便を再開。
羽田→ウィーン NH205 月、木、土 2024年8月1日~10月25日
ウィーン→羽田 NH206 火、金、日 2024年8月2日~10月26日

 


     
    
    
                   

          

庭から眺めた女神大橋に落ちる夕日 シルエットの島は伊王島

 

秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅 その3 「4年ぶりのウィーンは?」

*[海外旅行] 秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅 その3 

  「4年ぶりのウィーンは?」

 

  「その3」からは、日にちを追って、ウィーンでの街歩きや音楽鑑賞、食事、ショッピングなどを細かく書いていきたいと思う。そのような内容に興味を持たれる方は少ないとは思うが、自分の「旅日記」としても忘れないうちに書き留めておきたいと思う次第だ。
    なお、音楽鑑賞については、別途、まとめて出演者や曲目、座った席と料金などの詳細をリストアップする予定だ。

 

10月6日(金) 旅行開始から3日目

 

   空港の目の前にあるホテルNH Vienna Airport Conference Centerでは9時間近く熟睡していたが、5時半に、私が旅行中であることを知っているはずの日本の知人からスマートフォンに国際電話がかかってきた。まあ、旅行中はありがちなことだし、よいウェイクアップ・コールになったので許してあげよう。

   このホテルの朝食は、4つ星にしては生野菜や果物も豊富でグルテンフリーのパンも美味だった。
   朝食後は散歩がてら空港に向かい、帰りの便の空港到着からチェックインまでの流れを予習しておいた。帰りは荷物が増えているはずなので、空港タクシーで到着後からチェックインまでの動線の予習がおろそかにできない。
 空港からの帰りには、ホテルとの間の地下にある鉄道駅のホームに降りて、自動券売機で月間フリーパス(Monatskarte €51)をSony Bank WALLET(VISA Debit付きキャッシュカード) https://moneykit.net/visitor/sbw/で購入。第1回目に詳しく書いたが、Sony Bankのユーロ預金から引き出せるので、6~7年前に1ユーロ120円ほど購入した外貨預金が使えた。以降、ハンガリー滞在時を除きほぼすべての支払いはこのカードで行った。

 10月も6日目となっているが、€17.1の週間パスを3回買うよりもわずかに安いし、一々買うのも面倒だ。地下鉄や市電、バス、市内の鉄道などに乗り放題のパス類の詳細についてはウィーン市交通局のTravel cards  https://www.wienerlinien.at/web/wl-en/travel-cardsに詳しく書かれている。

   9時にホテルへ戻ってから12時のホテルのチェックアウト時間までは、再度入浴し、前回書いたdocomoの「日本で契約しているプランのデータ量を海外でも使えるデータ定額サービス」で「世界そのままギガ」https://www.docomo.ne.jp/service/world/roaming/sonomama-giga/を有効にするためにローミングを「オン」に利用開始作業をするなどをしてノンビリと過ごした。

 ホテルを11時50分にチェックアウト。当初は€40前後でホテルまで運んでくれる、エアポート・タクシーを利用しようと考えていたが、体調が良好なのと、今日以降泊まる予定のHotel Indigoまでの公共交通機関での移動に自信があったので、ホテルの目の前にある地下駅からWien Mitte 駅までを16分で結ぶCity Airport Train https://www.cityairporttrain.com/en/home(€14.9)を利用し、Mitte 駅から地下鉄でホテルの最寄り駅Pilgramgasseまで向かうことにした。Mitte 駅で地下鉄のホームまで降りるエレヴェーターは以前に何度か利用したことがあった。
  12時24分にMitte 駅へ到着し、無事地下鉄に乗り換えたのだが、Pilgramgasse駅に着く前に車内アナウンスが有り、「次の駅にはエレヴェーターがありません」と告げられた。4年前にこの駅の周辺区間は改良工事をしていたので、てっきりバリアフリー工事が完了していたものと思い込んでいたが甘かった。幸いホテルの反対側の駅の出口はゆるやかなスロープとなっていたので、そちらに進んだが、地上に出ると辺り一面道路工事中で、迂回をし、荷物を引き摺りながら仮設のデコボコの歩道を歩いて15分ほどでホテルにたどり着いた。それでも、13時にはホテルのフロントでスムーズにチェックイン手続きをすることができたので良しとすべきだろう。
 チェックイン時には、ユーロ預金から払いができるSony Bank WALLET(Visaデビット付きキャッシュカード)https://moneykit.net/visitor/sbw/が支払いに利用できることを再度確認。これで、現行レートの170円弱(当時)より30%ほど安い料金で支払いを済ませることができる。

    

地下鉄で見かけたワンチャン


   なお、2019年11月の旅行で「晩秋のウィーン22日間の旅 その4-自炊と新酒を楽しむ居酒屋、レストランなど」https://europedia.hatenablog.com/entry/2020/01/27/125534に書いたように、前回は、120軒あまりの店舗が並ぶ生鮮食品市場“ナッシュマルクト”に近い自炊のできる部屋があるホテルMercure Secession Wien(現在はHOTEL SECESSION AN DER OPER https://www.hotelsecession.com/en/)に宿泊したが、今回自炊のできるホテルにしなかったのは、前回の経験で、自炊の準備や皿洗いなどで疲れたこともあるが、そのときアレルギーやグルテンフリーに対応するレストランやテイクアウトの店、食料品店、スーパーなどが増えていることを知り、次回からは敢えて自炊のできるホテルを選ぶ必要もないなと思っていたからだ。


 部屋は、2階の角部屋で中層住宅に4方が囲まれた静かな公園に面していた。料金は「会員専用朝食付ベストフレックス料金 クイーンスイート バスタブ付 42 平方メートル」の料金が1泊平均€286であった。このホテルには10月6日から3泊とブダペストへの3泊旅行からウィーンに戻った後の、10月12日からの12泊を予約していた。
   部屋には、ベッドの足元の位置に55インチほどのテレビが据えられ、ベッドから2メートルほど離れてバスタブが有り、別にシャワールームもあるというユニークな造りの部屋だ。
           

        

ベッドの足元に55インチほどのテレビが据えられ、奥にはバスタブが


   Hotel Indigoについては、1回目https://europedia.hatenablog.com/entry/2023/11/17/143226に詳しく書いたが、その時にはふれなかったが5月31日のブログ    https://europedia.hatenablog.com/entry/2023/05/31/154750の後半で書いたように、長崎のわが家の近くにある1898年にフランスの修道会が建てた赤煉瓦造り3階建ての「マリア園」と呼ばれる建物が来年「ホテルインディゴ長崎グラバーストリート」として開業の予定だhttps://www.mori-trust.co.jp/news/2023/20230523/。ここは昔、私が通った幼稚園が1階に設けられていたという縁のある建物でもあった。  

   日本では昼食はとらない習慣で、その代わりに15時前後に、3種類ほどの果物にヨーグルトと蜂蜜をトッピングして済ませるのが常だった。ウィーンでもそのようにしたいのだが、この日は買い物に出る時間がなかったので、朝食時に空港のホテルで失敬したグルテンフリーのパン一切れと、Indigoからの無料提供でミネラルウォーターと一緒に冷蔵庫に置かれていたオレンジジュース、非常食用に日本から持参していたチョコバーで済ませた。

   15時から、ホテル周辺を1時間ほど散歩。1回目に書いたように、このホテルの周辺は取材で歩いたことがあり、街の様子もあまり変わっていなかったので迷うことはなかった。スーパーで買い物をと思ったがホテルの近くにあるチェーン・スーパーBilla https://www.billa.at/は品揃えが少なく、ミルクとミネラルウォーター、みかんなどの購入にとどめた。EU圏でもオーストリアは物価の値上がり率が高かったと聞いていたが、4年前と比べ、それほど上がっているとは感じられなかった。興味のある方は上記サイトの Flugblatt(チラシ)のページをご覧いただきたい。

   16時頃に部屋へ戻り、入浴と昼寝。いざ、バスタブに浸かってみるとシャワールームと離れていることが結構不便だと分かった。この手のデザイン優先の部屋は何度か使ったことがあるが、なるべくなら敬遠したい。ウェブ上で客室をアッピールするには、この方がセールス効果はあるのだろうが。

   夜は、ホテルから歩いて5分ほどにある、緑あふれる広い中庭を持つ老舗レストランWaldviertlerhof  https://www.waldviertlerhof.at/speisenkarteで18時からウィーンに住む友人夫妻と会食。このレストランは25年ほど前に取材で訪れ、伝統的ウィーン料理が美味しかった記憶がある。
 ノヂシャ(野萵苣)とベーコン・ゆで卵のサラダ(Vogerlsalat € 9.8)を前菜に、日本出発前から必ず食べようと思っていた子牛肉のピカタ(Kalbspariserschnitzel € 22.8 )をメイン、デザートには老舗アイスサロンTichy https://www.tichy-eissalon.at/ 謹製のあんずジャム入りバニラアイスのお団子(Eismarillenknödel € 5.8)をいただいた。
  ワインは、友人夫妻の1人がまったくアルコールがだめなので、2人でオーストリア南部シュタイヤーマルク州のGelber Muskateller „Steirische Klassik“ 2020(€ 32)とウィーンのNussbergのGrüner Veltliner(€ 34)の2本の白ワインとBlaufränkischのグラスワイン1/8リットル(€ 5.4)を飲み干した。
   この店では、料理の値段が値上がりしているとは感じられなかったが、友人の話ではコロナ前の2019年頃に比べ2割ほど高くなっているようだ。円安の日本円で計算すると7割ほどの値上がりだろうか。
       

 22時にはホテルに帰還。就寝前に、ドアノブに“Green-Day”のカードを下げておいた。こうすると翌日の室内清掃やシーツ、タオルの交換は省略され、その代わりにホテルチェーンのメンバーは500円相当のポイントが付くシステムだ。無料のミネラルウォーターなどの補充はおこなわれていたようだ。

           

ノヂシャとベーコン・ゆで卵のサラダ


                 

10月7日(土) 旅行開始から4日目

 

   6時半に起床し、8時より半地下の広々としたレストランで中庭を眺めながら朝食。テーブルの間には植栽も置かれているので、プライベート感のある空間でゆっくりと食事が取れた。ベーコンやソーセージ、スクランブルエッグなどの温かい料理やサーモン、ハム、チーズなどのコールドミールも種類が豊富。グルテンフリーや全粒粉も含めパンの種類もバラエティーに富んでいた。唯一残念なのは生野菜がパプリカや人参、胡瓜などに限られ、サラダ菜の類がほとんどなかった点だ。

  朝食後、入浴・休息の後、お昼前に、地下鉄で2駅のKarlsplatzに出て、旧市街の散策を始めた。今日は、拙著「ウィーン旅の雑学ノート」で取り上げた旧市街の散歩道の中でもケルントナー通りとその西側のグラーベン、コールマルクト、ナーグラー小路、アム・ホフ、クレント小路などを散策。
 最後に、ホーアーマルクト広場にある前述のチェーン・スーパーBillaの高級ヴァージョン大型店舗BILLA Corso https://www.billa.at/unsere-maerkte/corsoで、ミックスサラダやGelber Muskateller種のワイン、寿司パック(小)€ 2.99などの買い物をして、14時半にはホテルに帰着。Corsoで買ってきた、寿司やサラダで昼食を済ませた。

               

   この日の午後遅くからハマスイスラエルの戦闘の模様がテレビなどで報道されるようになったが、BBCなどヨーロッパの放送局は初めはイスラエル側から取材したものが多く、公平さに欠ける印象を持った。そのため、もっぱら、両方の側から取材をしているカタールのドーハにある衛星テレビ局アルジャジーラhttps://www.aljazeera.com/ の英語放送で情報を得ていた。後日、アルジャジーラのカメラマンがイスラエル軍の攻撃によって死亡したことを知った。

   夜は、今回の旅で初めてのコンサートへ。会場のWiener Konzerthausはホテルから地下鉄で3駅目と交通至便。演目はGustav Mahler の“Das Lied von der Erde「大地の歌」”。指揮は、Robin Ticciati、演奏はWiener Symphoniker、メゾソプラノ Karen Cargill、テノール Michael Spyres。席は、2階のBalkon Rechts, Reihe 6, Platz 1という好みの席で料金は€ 57。プログラムはかなり値上がりしていて€ 4.1だったが、こちらの習慣でチップ0.4を加えた4.5を渡そうとしたが細かいコインがなく€ 5の大盤振る舞い(私としては)。
 音響も悪くはない中央部の席だが。なぜか、オーケストラの音に奥行きが感じられず、テノールの声もオケに埋もれているように聞こえたが、メゾソプラノが登場するあたりから立体感が戻ってきた。多分、本格的なオーケストラ演奏を4年ぶりに聴いたため、聴覚が立ち上がるのに時間を要したせいだろう。今回聴いた8つの音楽会については、私のような素人が感想を書くよりも、当欄でも何度か紹介したウィーン在住で大学で音楽学を勉強しておられる はっぱさんが発信している「たまにはオーストリアちっく パート3」http://happawien.jugem.jp/を見ていただく方が適格でエスプリの効いた味わい深い音楽評が書かれているのでおすすめしたい。ときどき、オンラインで試聴できる動画や音声サイトへのリンクも張ってある。今回、私が聴いた音楽会の8回のうち7回は、演奏会の日にちの違いこそあれ、はっぱさんが「印象記」を書いておられる。
 ちなみにこの翌日の同演目の「印象記」はこちらhttp://happawien.jugem.jp/?day=20231008

   演奏会の後は、ワインと軽めの食事で、演奏会を振り返りながら1杯やるのが楽しみなのだが、4年間のコロナ禍で、行きつけの店が何軒か潰れたり、人手不足で営業時間を短縮していて戸惑った。この日は中華などのテイクアウトのできる店を当たろうかとも思ったが、時間も遅く疲れてもいたので、Karlsplatz駅の地下コンコースにあるマクドナルド https://www.mcdonalds.at/eatグルテンフリーのMcF1rst Beef € 4.9とBacon Hamburger Royal mit Käse € 5.2をタッチパネルで注文した。2019年11月に比べ値段は2割強高くなっていた。円換算するとユーロが120円から165円の円安になっていたこともあって8割ほどの値上がりだ!
   レストランのメニュー価格の比較は、当連載でもう一度取り上げようと思う。実は、行きつけのワインレストランのメニューを1970年代から、行く度にお断りした上でいただいてきている。


 2019年当時この店で、店内表示メニューにはあったグルテンフリーのハンバーガーをタッチパネルで注文しようとすると、その画面が見当たらず、しかたなく口頭で注文した。すると、奥から店長らしき人が出てきて、数人がかりでタッチパネルにグルテンフリー画面がないかと調べ始め、結局ないことが分かると店長らしき人が「少数者の注文にこそこたえるべきデジタルテクノロジーが対応できていないなんて、我が社の技術者たちはなにを考えているんだ」と憤っていたのを見て少し感動したことがあった。さすがに、この4年で立派に改善されていたので、クレイムをした甲斐があった。
   21時半にホテル帰着。昼間に買っておいたワインとグリーンサラダを加えてマックとの懐かしい思い出に乾杯しながらしみじみと味わった。グルテンフリーのマフィンも悪くない。
  ちなみに、ホテルIndigoにもレストランと軽食を出すバーがあるのだが、いずれも早仕舞いなので演奏会後の食事には間に合わない。
  そのせいもあってか、ホテルはテイクアウトの持ち込みに鷹揚なようで、昼夜を問わず見るからにテイクアウトという包みを下げて戻る客が目立って多い。


10月8日(日) 旅行開始から5日目  

 

   朝は10時半にホテルを出て、ホテルの最寄り駅Pilgramgasseから5駅目のSchwedenplatz駅まで地下鉄に乗り、そこから、「ウィーン旅の雑学ノート」で取り上げた旧市街の散歩道のケルントナー通りの東側のシェーンラテルン小路、ブルート小路、とその周辺を散策。ベートーヴェンも住んでいたことがあるとされる美しいバル小路に、中華のファストフードの店やタイ屋台料理の店のケバケバしい看板が出されていたのには驚かされた。

             

バル小路の中華のファストフード店

 14時にはホテルへ戻り、旧市街で買った野菜と玉子の炒飯のボックスランチ€4.9と買い置きのグリーンサラダで昼食。食後は、翌日からの3泊4日ブダペスト旅行に備えてホテルに預けていく荷物と旅行用の荷物を仕分ける作業を済ませてから、入浴と昼寝。

   18時半頃には、Pilgramgasseから1駅目の、Kettenbrückengasse駅まで地下鉄に乗って、ナッシュマルクト市場を散策。夜は、昼間の生鮮市場から一変して、アジアや中近東、海鮮の料理店などが集まった食堂街の色彩が濃くなる。

   結局、市場から歩いて5分ほどの何度か訪れたことのあるヴェトナム料理店Saigon https://www.saigon.at/で食事をすることにした。店は混んでいたが、先に待っていた人には申し訳ないが、幸い1人席が空き、すぐに案内してもらえた。入店してすぐに気づいたのだが、店の雰囲気は以前と比べ大きく変わっていた。照明が暗くなり、インテリアもシックなアジアンテイストに模様替えされ、ウェイターの人数も増え、メニューも品数が豊富になり、ヴェジタリアンやヴィーガン向けのものも多くなっていた。食器やワイングラスも上質なものに変えられていた。
   席数の多い大型レストランがコロナ禍で閉店を余儀なくされていたのが目についたが、大型店舗で有りながらこの店のように、マーケットニーズの変化に素早く対応した店は生き残れたようだ。
   この日は、パパイヤと海老のサラダ€8.5、海鮮玉子炒飯€18.9を日本でも飲んでいたGrüner Veltliner Kamptal Saxのボトル白ワイン€ 24.5でいただく。昼もテイクアウトの炒飯だったがこれは炒飯というより焼き飯、こちらは海鮮が美味でまったくテイストが異なったので問題なし。サービス料が含まれない勘定書きだったので、Sony Bank WALLETで支払ってから、チップをキャッシュで€ 5置いた。
 なお、2018年10月のウィーン旅行のメモを見ると同じ店の海鮮玉子炒飯は€ 13.8だった。5年で37%の値上がり。円建てでは67%の値上がりとなる。

   

パパイヤと海老のサラダ

   21時にホテルに戻ってから、フロントで、Sony Bank WALLETによるユーロ預金口座からの支払いを確認するためと(すなわち€1が165円でなく、120円であることの確認)、翌朝のチェックアウトをスムーズにするための荷物預けなどの確認のついでに、領収書を受け取っておいた。このホテルは、請求しないと正式な領収書は出ないシステムだった。
      

今回の旅程

●2023年10月4日(水)~10月25日(水)「秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅 その1 」オーストリア航空  長崎→成田 ジェットスター(成田1泊)→成田 オーストリア航空→ウィーン(4泊)→ブダペスト(3泊)→ウィーン(12泊)オーストリア航空→成田→ジェットスター→長崎


Youtubeアルハンブラアメリカン・ホテル~ある潜伏キリシタンの実話~」

 10月25日に長崎帰着後からの「長崎日記」は、来年に持ち越しとさせていただく。ひとつ、当ブログ5月の記事 https://europedia.hatenablog.com/entry/2023/05/31/154750の後半で紹介させていただいた、わが家の長崎側(母方の)のルーツのファミリー・ヒストリーに関するお知らせを。ルーツに関して「ルイザとアルハンブラアメリカン・ホテル」という本にまとめていただいたバークガフニ名誉教授が、長崎浦上のキリシタン資料館https://www.facebook.com/urakamicm/で12月2日に、NPO法人アジェンダNOVAながさきhttps://www.facebook.com/AgendaNovaNagasaki/主催で市民セミナリヨアルハンブラアメリカン・ホテル~ある潜伏キリシタンの実話~」という講演をしてくださった。その模様がYoutube https://www.youtube.com/watch?v=7QZEM1fLnBsにアップされたのであらためて紹介させていただきたい。なお、山口サクは私の曾祖母で、ルイザは私の祖父の妹に当たり、大叔母という関係だ。以下は、アジェンダNOVAながさきによる講演の概要だ。

  “山口サクという勇敢な元潜伏キリシタンとその混血の娘ルイザは、大正期から昭和初期にかけてアルハンブラアメリカン・ホテルを経営していました。ルイザは、無国籍という特殊な家庭環境で育ちながらも、長崎居留地の開放的で多文化的な社会の中でのびのびと成長しました。その美貌と明るい性格で、ホテルを訪れる船員や旅行者の間で人気を博し、その後、妻として、母として太平洋戦争の時代を生き抜きました。
 一方、戦後の開発の中で忘れ去られ、取り壊しの危機に瀕していた旧アルハンブラアメリカン・ホテルは、姿を消した後もその残像を長崎の歴史の中に刻みました”



■今日のブックマーク&記事■

□CNN Travel  November 30記事“The world's most expensive cities in which to live in 2023”
https://edition.cnn.com/2023/11/30/travel/the-worlds-most-expensive-cities-to-live-in-for-2023/index.html

□CNBC Make It  Dec 9 2023記事
“These are the most exciting travel destinations for 2024, according to National Geographic”
https://www.cnbc.com/2023/12/09/national-geographics-most-exciting-travel-destinations-for-2024.html

□National Geographic Travel   https://www.nationalgeographic.com/travel/

□スジ鉄marucchiの備忘録  https://ameblo.jp/marucchi0/
    ○ヨーロッパ鉄道 最新情報の記事
     https://ameblo.jp/marucchi0/entry-12825557423.html?frm=theme
  ○オーストリア連邦鉄道 2024年ダイヤ改正概要(プレスリリースより)
      https://ameblo.jp/marucchi0/entry-12825557423.html
  ○ヨーロッパの鉄道(TEE)の記事(62件)
        https://ameblo.jp/marucchi0/theme-10116091144.html
 (Trans Europ Express(TEE)を、当時のトーマス・クック鉄道時刻表のから振り返る)

タイムアウト東京7月27日記事“旅行の裏技「スキップラギング」には要注意”
   https://www.timeout.jp/tokyo/ja/news/think-again-about-skiplagging-072723

□Trvlwire 12月11日記事“米人気旅行誌が編集者のおすすめ旅行アプリ8選、割り勘やファッション提案も”   https://trvlwire.jp/?p=35475

□Trvlwire 12月15日記事“欧州の鉄道充実、ベネツィアリュブリャナ間で路線検討-オーストリアの新型夜行列車も”https://trvlwire.jp/?p=35489

□トラベルボイス12月26日記事“2024年の世界の旅行トレンド予測発表、一部のみラグジュアリー旅行や、偶然旅行など”https://www.travelvoice.jp/20231226-154759

□“2024年1月1日ウィーン楽友協会Wiener Philharmoniker New Year's Concert 曲目”
   指揮:Christian Thielemann
  https://www.wienerphilharmoniker.at/ja/konzerte/new-years-concert/10466/

 

秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅 その2 「長崎から成田経由でウィーンへ」

*[海外旅行] 秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅 その2 

 「長崎から成田経由でウィーンへ」


○長崎から成田空港へ

 

 出発当日の10月4日は、荷物はキャスター付きバッグが10キロ弱、機内持ち込みのパソコンや書類などを入れたリュックが7キロ弱と身軽だったが、友人が車で送ってくれるという言葉に甘えて楽をさせてもらった。11:30グラバー園裏手の自宅発、12:20長崎空港着。

   長崎空港では、ジェットスター成田行き646便が出発する14:30までの時間をオーストリアの友人への長崎みやげなどの買い物をして過ごした。

   成田第3ターミナルには定刻より20分ほど早い16:00到着。着後、無料循環バスで第1ターミナルへ。出発ロビーのある4階のABCカウンターで長崎から送っておいたスーツケースを受領後、ホテルの送迎バスで前泊の宿である成田エアポートレストハウスhttps://www.apo-resthouse.com/へ向かい、17:30にチェックイン。
   夕食は、ホテルのレストランでエアポート御膳という軽めのコースで済ませ、22:00には床についた。

docomoのデータ定額サービス「世界そのままギガ」

   を予約

    翌10月5日は成田のホテルで早く目が覚めたので、旅行中のスマートフォン海外利用の予約設定を、インストール済みの「ドコモ海外利用」アプリから行った。
 2019年までのヨーロッパ旅行ではホテルの無料Wifiだけの接続で間に合っていたが、この4年の間にスマートフォンも進化し、旅行中に街中で活用できるアプリも増えたので、docomoの「日本で契約しているプランのデータ量を海外でも使えるデータ定額サービス」で「世界そのままギガ」https://www.docomo.ne.jp/service/world/roaming/sonomama-giga/という有料オプションに加入することにした。私の場合「ギガホ プレミア」という無制限利用可能のプランに入っていたので、海外でも30GBまでは通信速度制限なく利用できる。
   10月06日00:00(現地時間)から10月25日00:00までオーストリアハンガリーの2カ国利用の予約申し込みをしたところ、料金は19日間¥14,380だった。利用開始の1時間前まではキャンセルも可能とのことだった。
   現地で利用時には最初、ホテル滞在時はWifi、外出時には「世界そのままギガ」といちいち切り替えていたが、「そのままギガ」の接続が快適で、30GBの速度制限まで使うこともないと思ったので、利用開始3日目からはWifiへの切り替えを止めた。持参のモバイルPCの方はホテルのWifiで快適な通信ができた。

   なお、今までも海外旅行の際には、近所のドコモショップで「スマホの海外利用ガイドブック」という小冊子を入手して予習していた。現在は、紙のパンフレットはなくなっているのではと思って聞いたら健在だった。アナログ人間にはこの方が有り難い。もちろんドコモのサイトからダウンロードすることもできる。

  

docomoスマホの海外利用ガイドブック」(全30ページ)

   ついでに、主にスマートフォンで行った旅行中の日本の情報収集についてふれよう。コロナ禍以前は、モバイルPCでNHKのストリーミング・ニュースを聞いていたが、現在はポッドキャストhttps://www.nhk.or.jp/podcasts/で聞く方式に変わったようだ。そこで、遅ればせながらポッドキャストのアプリを出発間際にインストールしておいた。現地では1時間前後遅れてからニュースを聞くことができた。

   日本の新聞の海外での閲覧もいろいろ方法があるようだが、私は日経新聞を購読していたので、クレジットカード払いで購読中の読者が無料で受けられるビューアーサービスhttps://www.nikkei.com/promotion/service/viewerapp/howto/を使ってヨーロッパ滞在中に読んでいた。PCやタブレットでも閲覧できるが、スマートフォンでも充分読むことができた。

   そう言えば、ヨーロッパ在住の日本人の間で親しまれていた日本語テレビ放送「JSTV」が10月末でそのサービスを中止するという記事を当ブログでも紹介したが、この最後の放送をブダペスト滞在中にIntercontinental Hotelで視聴することができた。
  JSTVではNHK大相撲中継やニュース、民放のドラマやバラエティーが視聴できたので、日本からの出張者の中にはJSTVが視聴できるホテルを選んで出張手配をする人も多かったと聞いている。
   現在は、さまざまな視聴方法があるようで、私も、Wowowやスカパーのアプリをインストールしてあったので一部の番組を視聴できたはずだが、結局利用せずに終わった。興味のある方は「海外で日本のテレビを見る」を検索してみると良いだろう。

 


○成田空港から直行便でウィーンへ

 

   翌朝、ホテルで朝食を済ませた後、大型スーツケースにドイツ・ストラティック社製のキャスター付きバッグをキャリーオン(二段重ね)し、背中にリュックという大荷物を持って08:30ホテル発の送迎バスで空港第一ターミナル南ウィングに向かい、08:55にはオーストリア航空カウンターで大型スーツケースを預けてチェックインを済ませ、キャスター付きバッグとリュックを機内持ち込みにして、スターアライアンス加盟航空会社の上級クラスが利用できる保安検査のゴールドトラック(優先レーン)を通って、出国審査に向かった。
 なお、今回の旅に備えて買い換えたスマートフォンと大型スーツケース等については、当ブログ6月30日の記事https://europedia.hatenablog.com/entry/2023/06/30/124428の最後の方に詳しく書いておいた。


 

スーツケースにキャスター付きバッグをキャリーオン


   

  出国審査は、前回の旅と比べて自動化が進んでいた。保安検査の次にある、無人の(サポート・スタッフはいるが)顔認証ゲートでIC旅券のICチップ内の顔の画像と、顔認証ゲートのカメラで撮影した顔の画像を照合して本人確認を行なうという方式になっており、顔認証の処理が完了し、問題がなければゲートが開き、通過することができるという手順だ。審査官から旅券にスタンプを受ける必要がなくなっているのが少し寂しい。出入国在留管理庁のサイトには「スタンプを希望される方は最寄りの職員にお問い合わせください」と書いてはあるのだが。顔認証ゲートについては、出入国在留管理庁の「顔認証ゲートの更なる活用について」https://www.moj.go.jp/isa/publications/materials/nyuukokukanri07_00168.htmlに写真入りで詳しく解説されている。

   出国審査を通過して、雑誌などの買い物をしてからラウンジでひと休み。オーストリア航空は独自のラウンジがないので、代わりにスターアライアンス加盟航空会社のANAユナイテッド航空のラウンジが利用できた。ユナイテッドの方が出発ゲートに近かったので、そこで40分ほど休んで、10:00には出発ゲートに到着。

   10:28に搭乗し、OS 052便(ボーイング 777-200ER)は定刻より2分ほど早い11:08(以後、予定時刻ではなく実際の発着時刻)にゲートを離れ(すなわち出発)、11:23に離陸した。
   席は、2席分のスペースに1席が設けられた1人席でゆったりと過ごすことができた。オーストリア航空ビジネスクラス・シートはフルフラットとのことだが、クチコミサイトの情報では完全にフラットにはならないと書かれていた。実際にフルフラットポジションにすると少し傾斜が残る。また、そのポジションで横になろうとすると身長173センチの私でさえ足がつかえ、寝ることができない。結局、寝るときはフルフラットポジションより少し上げたポジションで休むことになった。
  機材や内装、キッチンの更新が遅れているせいか、シートに限らず、トイレなどの設備や食事の選択などの対応は、コロナ禍以前に利用したJALカタール航空に比べても後れをとっている印象だった。


   

オーストリア航空 05Aの座席


  

   離陸から1時間後に昼食のサービスが始まった。オーストリア航空の往路は事前のメインディッシュの選択やアレルギーの要望が出せなかったので、配られていたメニューからその場で選ぶことになった。メインは3種あったが、小麦や鶏肉・トマトなどのアレルギーなので、「チキン・レッグ」や「トマトソースのラヴィオリ」は選べず、「赤魚(メバルの1種)の治部煮」を選ぶことになった。
   あまり食欲がなかったせいもあってか、今回は、まったく食事の写真を撮っていない。昔は、本や雑誌の取材で旅行することが多かったので、食事に限らず、片っ端からカメラに収めていた。そのおかげでリタイア後も撮影癖が抜けずにいたが、ようやくその職業病から抜け出せたようだ。

 食前酒、スープ、デザートはパスしたが、ワゴンで運ばれてきて、目の前で選べる前菜は食欲をそそったので、「リーフサラダ」と和食の「金柑と大根の甘酢仕立て」を少々もらった。ワインは、お目当てのグリューナー・フェルトリーナー種の白ワインがメニューになかったので、Langenlois産のリースリングをウィーン流の1杯である1/4㍑もらったが、アテンダントのすすめがあったので、Gelber Muskateller種の白ワインも少々試してみた。これがマスカット葡萄のようなフルーティーな中辛口でことのほか美味しかった。ウィーンに着いてから気づいたのだがGelber Muskateller種の白ワインはブームになっており、たいていのレストランでは置いていた。栽培面積も増えているそうだ。

   パンは小麦アレルギーがあることからギャレーで水をもらったときに、食事の準備をしていたアテンダントに「グルテンフリーのパンはありますか」と聞いたら、「事前に要望を出さなかったのですか」と聞かれ、「グルテンフリー食の事前注文はできなかった」と伝えたら首を傾げていた。

   そのアテンダントが、ほかのスタッフにも私のリクエストを伝えてくれたようで、メインディッシュのサービスの時は、どこかからグルテンフリーのパン(日本製)を探してきてくれた。残念ながら美味しくなかったので、以後は、お断りしたが。
   このときばかりでなく、アテンダントの対応は実に細やかで行き届いていて、設備の古さをおぎなっていた。

   なお、アレルギーをお持ちの方は当ブログの2018年の記事「ヨーロッパでのアレルギー、グルテンフリー対処方法」https://europedia.hatenablog.com/entry/20180530/p1も参考にしていただきたい。
 この記事を書いた頃は、自分のアレルギー対処ノウハウが不十分で、せっかくの食の楽しみを逃した側面もある。最近は、小麦でも「外皮」や「胚芽」の部分も合わせた「全粒粉」のパンやライ麦パンなどの場合、アレルギーが出ないことが分かった。また、小麦の麺類やアレルギーのある果物、野菜、肉でも夕食の際には少量とっても大丈夫なことも分かった。私の場合、アレルギーは食後に運動をする場合に発症しやすいようだ。

   オーストリア航空の食後の楽しみは、10数種類のコーヒーのサービスだ。ウィーンに住んでいた頃から好んで飲んでいたブラックコーヒーにオレンジ・リキュールを加えたMaria Theresiaを迷わず注文。久しぶりに飲んだら気圧のせいもあるのかリキュールがまわった。

   無理して、ビジネスクラスを選ぶ理由のひとつは、トイレの数が座席数の割りに余裕が有り、食後のトイレの行列が比較的避けられるためでもあったのだが、今回は当てが外れた。3つあるトイレは実際はエコノミーとの共用になっていたので、食後と着陸前には長い列ができていた。

   さて、食欲もあまりなかった機内での時間は、もっぱら充実していた機内エンターテイメントhttps://www.austrian-inflightentertainment.com/en/で過ごした。
   座席の前には、15インチのタッチスクリーンが設置されていて、メニューには、Movies, TV, Audio, Game, Your flight(飛行状況案内)などの項目がある。
   最初はAudioで、クラシックやオペラを視聴していたが、意外と選択肢が少なく、すぐに飽きてしまった。
 Moviesの新作紹介に映画“Alma & Oskar”という2023年公開の映画があったので見てみた。作曲家グスタフ・マーラーの未亡人アルマ・マーラーの生涯を恋人であった画家オスカー・ココシュカとの関係を中心に描いた映画で、かねてから公開されたら見たいと思っていたものだ。マーラー役の俳優があまりに貧相で、マーラーの信奉者としてはひどいミス・キャストと思えたので途中で見るのを止めようかと思ったが、すぐマーラーの没後のできごとに切り替わったので、終わりまで88分間、興味深く鑑賞させてもらった。アルマとココシュカのエキセントリックな側面と時代背景がよく描かれていた。

   映画の後も、眠れなかったので、TVをチェックするとConcerts & Showbizのジャンルに昨年のザルツブルク音楽祭で上演されたプッチーニの三部作(Il trittico )があった。これは、彼の作曲した3つの一幕物オペラ、「外套」、「修道女アンジェリカ」、「ジャンニ・スキッキ」を一夜で連続して上演するという演目だ。ウィーンの国立オペラで10月13日にこのIl trittico を鑑賞する予定だったので、良い予習になると思い、3時間にわたる上演を途中で何回か止めながらも最後まで鑑賞した。
  指揮は、今回、10月18日にウィーンでマーラーの「第七交響曲」(クリーヴランド交響楽団)を聴く予定のFranz Welser-Möst、演奏はウィーン・フィルだ。

       

黒海上空を通過中のフライトマップ

   黒海上空を通過後、飛行機はブルガリアルーマニアハンガリーの上空を通過、定刻より3分だけ遅れた18:28にウィーン到着。所要時間は14時間20分だった。
   スムーズに入国審査を終え、荷物の受け取りターンテーブルで、優先扱いで出てくるはずのスーツケースを待つが、他の人のものは途切れずに出てくるが、私のは一向に出てこない。すべての荷物が出終えて、5分ほど待つと、またターンテーブルが動き出して続々と荷物が流れてくるが、私のスーツケースはまったく見当たらない。それもそのはず、表示を見ると、現在、流れているのはアンカラからの後で着いた便だった。
    せっかく「ロストバゲージの危険性を避けてノンストップ便を選んだのに」と悔やんでもしょうがないので、バゲージクレームのカウンターで順番を待つ。3組ほど前に並んでいたので自分の番まで20分ほどかかった。その間に、「機内持ち込みに着替えや洗面用具、スーツケースの写真など入れておいて良かったが、保険の手続きや明日購入しなければならないものもある面倒だな」などと思い悩んでいたら順番が来て、事情を説明した。すると係員が持参のクレイム・タグを手に取って、「これなら今ターンテーブルに乗っています」と確信に満ちた口調でのたまわった。「次の便が終わっても出てこなかったと言っているのに」とぼやきながらも、あまりの強い口調にダメモトでターンテーブルに向かってみると。なんと、私のスーツケースだけがひとり寂しそうに私を待って回り続けていた。   

 クレイムタグとターンテーブルにスマートトラッカー(小型GPS)のスキャンシステムでも組み込まれていたのではと一瞬思ったが、そんな形跡もない。
    後日、1ヶ月ほど前の同じ便で成田から戻ってきたウィーン在住の友人に話すと、彼らもまったく同じ経験をして、アンカラからの便の後に出てきたという。

 

 何はともあれ、無事に感謝して到着出口から150メートルほどの距離にあるにあるNH Vienna Airport Conference Center https://www.nh-hotels.com/hotel/nh-vienna-airport-conference-centerにチェックイン。時計を見ると19:32分。長時間ロストバゲージ騒動で煩わされたと思っていたら、到着からたった1時間ほどの間の出来事だった。
    チェックイン時に、「メンバーの方ですね。何度もご利用いただき有り難うございます」と言われて、いつもより広い上層階の部屋にアップグレードしてもらえた。

 

   チェックイン・カウンターを背にして、離れようとしたらその女性がくしゃみをした。反射的にドイツ語圏の人が行う習慣で、振り返って“Gesundheit!”(お大事に)と声をかけた。彼女は日本人からそのような反応があるとは意外だったようで、戸惑いながらもにっこりと笑って“Danke”と返してくれた。このとき、4年のブランクがあるが自分のドイツ語もこれからの旅でまだまだイケそうだと変に自信がついた。
   部屋に向かうエレヴェーターの中で、伊丹十三さんの「ヨーロッパ退屈日記」に引用されていた彼の友人が詠んだ「旅慣れてニタリと笑う俺の心のドン・ジョバンニ」という歌をなぜか思い出した。

  

    部屋に落ち着いたのは19:50頃、日本時間にすると午前02:50だ。機内で着陸前の軽食事に配られたおにぎりを夕食代わりに食べてから、熱いお湯につかり、現地時間21:00には就寝。熟睡することができた。


   今回は「海外旅行(旅日記)」の「その2」としながら、長崎からウィーン空港まで止まりで、未だウィーン市内にも入っていない。まあ、だいぶ寄り道があったのでよしとしよう。
    10月末の当ブログで、「旅のレポートは、来週あたりから書き始め、12月中に終了する予定で6回ほどに分けて報告したい」と書いたが、どうも年を越してしまいそうだ。

   振り返ってみると、2019年の11月12日(火)から12月3(金)までの「晩秋のウィーン22日間の旅」の最終回「その7」https://europedia.hatenablog.com/entry/2020/03/12/172753 を書いたのは、2020年の3月12日だった。

 

今回の旅程

●2023年10月4日(水)~10月25日(水)「秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅 その1 」オーストリア航空  長崎→成田 ジェットスター(成田1泊)→成田 オーストリア航空→ウィーン(4泊)→ブダペスト(3泊)→ウィーン(12泊)オーストリア航空→成田→ジェットスター→長崎

 

 

■今日のブックマーク&記事■

□TRVLWIRE 11月13日記事
「生成AIで旅行計画、北米では旅行者の3分の1以上が経験済み」
  https://trvlwire.jp/?p=35418

□TRVLWIRE 11月27日記事
「日本人の長距離海外旅行、ついにリベンジ需要表出か、他国には劣るも19年超」
  https://trvlwire.jp/?p=35445

□トラベルボイス11月30日記事
「日本人の海外旅行の意向は2300万人、一人旅の増加傾向も、今後の打ち手をツーリズムEXPOで聞いてきた」
  https://www.travelvoice.jp/20231130-154586     

 

秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅 その1             「音楽会・フライト・ホテル等の予約」

秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅  その1 

 「音楽会・フライト・ホテル等の予約」

 

  

オーストリア航空ボーイング777-200ER

 

キャンセル料と円安に留意して事前手配を開始


    連載レポート第1回目の今回は、標題の通り、円安による諸物価の値上がりぶりと、その影響を低減するための日本からの予約方法を中心に書かせてもらった。「旅日記」そのものをお読みになりたい方は、2回目からをご覧いただきたい。

   4年ぶりの海外旅行の手配は、コロナ禍前の旅行手配と異なり、2つの点に留意しながらすすめていった。

 まず、第1は、コロナ禍が下火になったとは言え内外で感染が続いていることと、自分自身の体調にも若干の不安があったので、極力キャンセル料が出発間際までかからない形で手配をすすめていったことだ。
   と言っても、インターネットを通じての音楽会のチケット手配はほとんどが、キャンセル不可だった。航空券代やホテル代に比べれば個々のチケット代はそれほど高額ではないので、売り切れになるリスクよりもキャンセル料のリスクをとることにした。

   航空券やホテル代は、旅行会社やExpedia、ホテリスタなどのホテル予約代行会社のサイトを通じて手配すると、航空会社・ホテルの直販サイトよりおおむねキャンセル条件が厳しいので、今回は、直販サイトからの手配を優先した。
 実際に航空会社の直販サイトの中には、「キャンセル料の有利さ」や「座席指定・乗り継ぎ便選択のしやすさ」をうたっているものが多かった。
   また、ホテルの直販サイトもキャンセル料が早めにかかるものが安く料金設定されているが、ホテル・チェーンの会員登録をするとキャンセル料が有利になったり、朝食料金が安く設定されていたりといったメリットがあった。

   第2の留意点は、いささか個人的な事情でもあるのだが、この4年間で進行した円安のデメリットを避けるために極力、円建てではなく、ユーロ建ての支払いにすることだ。
   というのは、6~7年前に購入したユーロ建ての外貨預金が残っていたので、日本円を通じずユーロ預金から直接引き落としが出来るSony Bank WALLET(Visaデビット付きキャッシュカード)https://moneykit.net/visitor/sbw/をフル活用しようとの考えだ。当時の購入レートでは1ユーロは120円ほどだった。今日現在、日本の銀行でユーロの現金を購入した場合、170円ほど。現地でクレジット・カードを利用した場合は168.5円ほどなのでこの30%強の違いは大きい。
 たとえば、手持ちのユーロのレートでは20ユーロが2,400円だが、もし、日本で円から両替してきたユーロ現金で支払うと約3,400円だ。

   なぜ、ユーロ預金が残っていたかというと、2019年11月の旅行の際、SONYデビットカードを旅行に持参するのを忘れてしまい、使う予定のユーロ預金が使えなかったという少々間抜けな出来事があったからだ。


    忘れないうちに、現地でのデビットやカードクレジット・カード利用の注意点を書いておこう。まず、コロナ禍で久しぶりに海外でのカード利用をする人は、クレジット・カード会社のチェック機能が働いて、本人かどうかの再確認の連絡が来たり、ときには利用出来なくなるケースもある。あるカード会社に聞いたところ、「海外での利用が見込まれるときは事前に通知があればダブルチェックが緩和される」とのことだった。また、海外での利用限度額も必要があれば引き上げておくと良いとアドバイスされた。
   Sony Bank WALLET の場合、アプリhttps://moneykit.net/lp/app/sbw/をダウンロードしておくと、Visaデビット利用時にプッシュ通知で「お知らせ」が来る。アプリの「利用状況」機能で今月の利用状況とアラート通知の設定、「月別推移」で過去1年間の利用金額推移や都度利用と継続利用の内訳、継続利用の利用明細が確認できるのも便利だ。

 また、日本で発行されたクレジット・カードを海外加盟店(店舗、ATM、ネットショッピング)で利用する際は、「現地通貨」または「日本円」のいずれかの支払い通貨の選択を迫られることが多い。「日本円」での支払いを選択した場合、換算レートは加盟店側で指定するレートとなり、一般的な為替レートよりも割高になっていることが多い。
 ウィーンでは①「日本円」、②「ユーロ」という順で、選択する表示となっていたので、なにも知らなければ不利な「日本円」を選択する人が多いのではないだろうか。私の場合、後日チェックしたら100回以上②「ユーロ」の選択ボタンを押していた。私のケースでは、そうしなければ、1ユーロ120円で済むところが、168.5円になってしまうことになるので、慎重に選択ボタンを押すよう心がけていた。

   なお、4年前の当ブログ「晩秋のウィーン22日間の旅 その6」  https://europedia.hatenablog.com/entry/2020/02/29/144245でもふれたが、ヨーロッパの商店などでは、クレジット・カードやスマートフォンをレジのリーダーにかざして支払うコンタクトレス決済が主流になってきている。レジでカードを渡すと当然のように、先ず、かざしてみて、だめと分かると通常のカード決済端末に挿入し直すという2度手間がかかった。このかざす決済はNear Field Communication(近距離無線通信 略称NFC)と言うようで、日本でもVISA(三井住友カード)が“Visaタッチ決済”として導入している。JALカードにもこのVISA NFCに対応しているものがあるようだ。私の持っているデビットカードもコロナ禍の間に更新カードが送られてきたが、よく見てみると“タッチ決済”可能のマークが付いていた。ウィーンでは、0.5ユーロ程度の有料公衆トイレなどもタッチ決済で扉が開くので便利だった。


 さて、日本での旅行手配の進行を順を追って記していこう。


音楽会のチケットの購入もオンラインでユーロ決済

   10月の旅行期間中のオペラやコンサートのチケットの一般販売は、5月頃から開始された。席そのものの売り切れや良い席が取れなくなる可能性があるので、発売開始日をウェブ・カレンダーに書き込んでおいて買い逃しがないように心がけた。
   現地で聴いた音楽会の詳細は、後日あらためて書くことにするが、概要を書いておくと。

 ウィーン交響楽団の演奏会が3回(マーラー大地の歌」、ドヴォルザーク「7番」、ベートーヴェン「運命」など)。客演のクリーヴランド交響楽団(ウェルザー・メスト指揮 マーラー「7番」など)、トーンキュンストラー管弦楽団佐渡裕指揮 マーラー「6番」)、楽友協会主催 ウィーン・フィルベートーヴェン「4番」、ブラームス「1番」)、国立オペラ(プッチーニ“IL TRITTICO”三部作)。

   以上、7回のコンサートは、日本から主催団体や会場のホームページから、座席表で席と価格帯を選びながら、クリーヴランド交響楽団のチケットを除いて、Sony Bank WALLET Visaデビットでユーロ建てで決済できた。
   クリーヴランド交響楽団のチケットは、いったん引き落とされたのだが、演奏会場からは“Your online purchase was not completed”という返事で、再度の予約・購入をうながされた。外貨預金の口座からは既に引き落とされているのに困ったなと思いデビットカードの会社に問い合わせると、「この引き落としは仮のもので演奏会場からの最終確認が来なければ1週間以内に払い戻される」と言われた。1週間待つうちに希望の席が売り切れたら困るので、再度、別のクレジット・カードでチケットを確保した上で、返金を待つことにし、2日後には無事返金が確認できた。結局、日本円払いとなったので、今回手配したチケットで最も高価な20,700円となってしまった(135ユーロ、6月8日時点のレート153.3円で決済)。


   日本から手配できた7回のコンサートのほかに、終身会員への事前販売が原則のウィーン・フィル定期演奏会(指揮Tugan Sokhiev、ピアノLang Lang“Saint-Saëns: Konzert für Klavier & Orchester Nr. 2 、 Prokofjew: Symphonie Nr. 5 ”のチケットを現地で入手した。ウィーン・フィルのホームページhttps://www.wienerphilharmoniker.at/ja/に「本公演のチケットが返却された場合に限り、2023年10月13日(金)の 9:30 より、電話、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のチケットオフィスにて、およびオンラインで販売致します」と書かれていたので、当日の9:30 にウィーン・フィルのオフィスに行ったところ、私の前には1人しか並んでおらず、72ユーロでバルコン席前から2列目中央の良い席を買うことができた。

            

ウィーン 国立オペラ劇場

 

航空会社の選択と購入方法        

 

   コロナ禍前の2019年までは、ビジネスクラスの格安航空券や貯まっていたマイレージを活用してのビジネスクラス利用などで、割安に上級クラスのフライトが利用できた。

 たとえば、2019年の11月は、カタール航空QR)のビジネスクラスが“プロモーション価格”で売られていて、諸税・保険料込みで318,060円という、大韓航空中華航空などの乗り継ぎ便よりも安い価格だった。しかも、産油国であるせいか燃油サーチャージ(当時、往復26,000円前後)が取られないのも有り難かった。JALと同じワンワールド加盟航空会社であるため、獲得マイルをJALマイレージに加算できるのもメリットだった。帰国後、確認したらカタール航空からJALマイレージ・アカウントに20,368マイルが加算されていた。航空運賃もJALカードで決済したので、その分のショッピングマイル3,181マイルも加算済みだったので、QRの利用で合計23,549マイルが獲得できた。以前にも書いたが1マイルは3円で換算するのが妥当と思っているので、70,647円が貯まった計算で、航空運賃から差し引くとQRビジネスクラス往復が247,413円で済んだことになった。

   2018年秋と2016年秋の旅行では、当時飛んでいた福岡からヘルシンキ行きのフィンエアーを利用してウィーンに乗り継いだ。
 2018年のケースでは、JALマイレージが貯まっていたので、フィンエアーのビジネスで必要とするJALマイレージは80,000マイルだった。マイルのほかに、燃油サーチャージが21,000円、空港税や保安料などが18,580円、計39,580円がかかった。

    2017年秋はフィンエアーの夏期運航が10月9日(福岡発)が最終便となるため、この年の「10月13日から10月30日までの18日間の旅」には利用できず、日本航空の長崎−羽田/成田(1泊)−フランクフルト−ウィーン−フランクフルト−成田/羽田−長崎という便を利用し、行きはマイレージ利用ではビジネスクラスが利用できなかったのでエコノミークラス、帰りはマイレージ利用でビジネスクラスという便を利用したhttps://europedia.hatenablog.com/entries/2017/11/15


    今回は、コロナ禍のためフィンエアーの福岡-ヘルシンキは運航休止で利用できなかったので、ルート選びをゼロから再検討することになった。
   コロナに加えウクライナ戦争の影響で各航空会社の日本路線は減便となっており、しかも、ロシア上空迂回のため所要時間が1~3時間余計にかかり、ヨーロッパ各都市からウィーンへ向かう便も接続が悪くなっていた。さらに、供給座席の減少と運航経費の増加、円安がの進行、燃油サーチャージの値上げ等で航空運賃はエコノミー・ビジネスともに2019年に比べ2~3倍に値上がりしていた。
 
 当初は、マイレージを利用してヘルシンキ乗り換えのフィンエアー日本航空の利用を考えていたが、4年間の間に貯めていたマイレージの期限切れや、必要とされるマイレージ条件が厳しくなっていたので、マイレージ活用は早々に諦めた。
 5月時点で日本航空フィンエアーヘルシンキ乗り換えビジネスクラスの料金をチェックしたところいずれも往復72万円ほど、その後、フライトを最終的に決めなければならない8月段階でチェックすると日本航空は往復100万円以上になっていた。
    全日空ミュンヘン行きで、列車でオーストリアに入る経路も検討したが、こちらはさらに高く120万円前後だった。なお、全日空の羽田-ウィーン路線はコロナ禍の影響で運航休止となっている。

    ルフトハンザやエールフランスなども検討したが、こちらも8月時点では往復100万円前後になっていたので検討対象から外した。
    航空会社選びの過程では、FlightAware https://ja.flightaware.com/などの民間航空機の追跡サイトで、どの飛行ルートを飛び、所要時間が何時間で平均遅延時間が何時間かをチェックして、航空会社選びの参考にした。

    結局、所要時間や乗り継ぎによるロストバゲージの増加傾向などを考慮して、成田からウィーンまでノンストップで直行できるオーストリア航空(OS)のビジネスクラスを最終候補に絞った。オーストリア航空の飛行ルートは中国やカザフスタンなどの中央アジアカスピ海黒海の南岸などを通るルートで、行きは14時間、帰りは12時間ほどの所要時間だ。


 

オーストリア航空の飛行ルート   

  


 7、8月に、格安航空券販売サイトやオーストリア航空のサイトをチェックしていたところ出発日や予約時期で価格は671,110円から110万円前後まで激しく変動していた。需給状況によって航空会社が価格を変動させたり、まとまった団体予約が入ったりして席そのものがなくなることもあった。
 価格的にも座席の選択などの利便性、キャンセル条件などからも航空会社のサイトで購入するのが有利と分かり、オーストリア航空のサイトhttps://www.austrian.com/jp/ja/homepageで予約することにした。繋がりにくいものの日本語で電話問い合わせができる点も良かった。日本語で問い合わせてみて確認できたのだが、オーストリア航空の予約サイトでも日本語を選択すると不具合が発生することが多く、英語にするとそれが解消された。また、食事や席の詳細やウィーンからの乗り継ぎ便に関する情報なども聞くことができた。さらに、親切にも電話で予約をすると手数料がかかるので、英語サイトで予約する方がお得ともアドバイスしてもらえた。
 予約は8月中旬に行い、幸いなことに上記変動幅の下限と思われる671,110円(内、燃油サーチャージ分は50,800円)で予約することができた。それでも、生涯で購入した最も高い航空券だ。
   後日、同時期に旅行会社経由で同等の航空券を買った人の話を聞くことができたが、その方は110万円ほどしたそうだ。

   なお、オーストリア航空利用のマイレージANAマイレージに加算されるようネットでの予約の際に申し込んでおいた。後日、加算されたANAマイレージをチェックすると15,046マイルが加算されていた。1マイルは3円で換算するのが妥当と思っているので×3=45,138円が加算された計算になる。さらに、オーストリア航空への支払いをJALカードで行ったので、これに対するマイル加算が7,465マイルあり、×3=22,395円が加えられたことになる。合わせると67,533円になり、上記“下限料金”から差し引くと最終的に603,577円の航空券を買った計算になる。

 

   オーストリア航空は、成田出発なので長崎から出発するには国内線を別途手配する必要があった。オーストリア航空のチケットに国内線を付け足すと大変高額になるので、他の方法で繋げないかと調べていたら、ジェットスター・ジャパン(GK)https://www.jetstar.com/が長崎-成田間を運航していることが分かり、提携している日本航空マイレージ11,000マイルで往復航空券を入手できることも分かった。出発前の取り消し料も3,100円ですむということだった。特典航空券の場合、無料受託手荷物は20kgまで無料、機内持ち込み手荷物も7kgまで無料とのこと。スーツケースは事前にJAL ABC宅配サービスhttps://www.jalabc.com/delivery_service.htmlで送ることにしていたので、無料の範囲で充分だった。
 ただ、ジェットスター長崎空港14:30発の1便しかなかったので、成田で前泊する必要があった。オーストリア航空は成田11:30の出発なので、もともと前泊は覚悟していたので問題はなかった。帰りは、2時間50分の乗り継ぎ時間で、ジェットスターの長崎行きがあったので、これもまったく問題なし。


宿はホテル・チェーンの日本語電話センターで予約

 今までホテル予約は、アップルワールド(ホテリスタ)https://hotelista.jp/とエクスペディアhttps://www.expedia.co.jp/など内外のホテル予約サイトを利用することが多かった。
    今回も、旅行計画を始めた3月頃からウィーンやブダペストのホテル価格をチェックし始めたが、円安のせいもあって、これまで泊まったことのある中心部のホテルは倍近くに値上がりしており、しかも、10月の旅行期間はすでに予約で満室というケースも多かった。
 ユーロ建てで支払える「現地払い」の予約プランもエクスペディアなどのホテル予約サイトにはあったが、日本円での事前デポジットが必要、価格が高価、キャンセル条件が厳しいなど不利なものが目立った。

 ホテルのサイトへの直接予約を調べたが、いくつかの旧市街の馴染みのホテルは、高額な上、10月の旅行予定期間中、満室で取れない日があり、うまく行かなかった。

   そこで、Tripadvisor https://www.tripadvisor.jp/などのクチコミサイトをチェックしていて見つけたのが4つ星のHotel Indigo Vienna - Naschmarkt  https://www.ihg.com/hotelindigo/hotels/jp/ja/vienna/vienr/hoteldetailというホテルだ。このホテルは日本でも私がかつて住んでいた渋谷の家の近くや、箱根強羅、愛知県犬山、軽井沢などにも展開しており、泊まった知人の「毎回、快適な滞在が楽しめた」という話も聞いていた。

   Hotel IndigoはInterContinental Hotels やHoliday Innなど19のブランドで世界6,000カ所で抱えているIHGホテルズ&リゾーツhttps://www.ihg.com/hotels/jp/ja/reservationに属していて、日本語のフリーダイヤル電話デスクも構えており、対応もしっかりしていた。

  Indigo Vienna - Naschmarkt は、名前からNaschmarkt市場の近くかと思わせるが、市場の最寄り地下鉄駅はホテルの目の前にあるU4路線Pilgramgasse駅からはひと駅離れている。
   しかし、このPilgramgasse駅の北側周辺は地元の人が通う商店街や老舗レストランがいくつもあり、昔、ガイドブックの取材で訪れたこともあったので馴染みのある一角だった。
 しかも、ウィーン中央駅などにもバスで乗り換え無しで行けたり、オペラ座や楽友協会などの音楽会会場へも地下鉄で2駅の距離と便利な位置にあった。
 ホテル自体は、超モダンな正面入口だが、中に入ると3階建ての広々とした作りで中庭や隣接する静かな公園に面しており、緑豊かで静かな環境だ。開業は2022年で、最新の設備が整っている。部屋数は158。大型ホテルと言えるが、個人客が中心で、ホテル自身も「規模が小さいながらも、独創性が溢れる独特なデザインやサービス等を売りにしているテーマ性のあるホテル」を意味するBoutique Hotelと位置づけている。

 

隣接する公園側から見た3階建てのホテルの外観 


  

   IHGホテルズ&リゾーツの予約サイトで入会無料の会員組織IHG One Rewards https://www.ihg.com/onerewards/content/jp/ja/home に入れば、優待料金などの特典があることがわかり早速入会。ホテル利用に対しては次回の旅に使えるポイントが貯まる点も魅力だ。ついでに、IHGリワーズクラブのAndroidアプリもスマートフォンにインストールしておいた。

  予約サイトでウィーン到着の翌日である10月6日から3泊とブダペストへの3泊旅行からウィーンに戻った後の、10月12日からの12泊の料金を調べると、日にちによって価格は変動したが「会員専用朝食付ベストフレックス料金 クイーンスイート バスタブ付 42 平方メートル」の料金が1泊平均286ユーロであった。170円で換算すると48,620円と高額だが、こちらは全額ユーロ建て現地払いのプランなので34,320円で済んだ。それでも高額なのだが、以前泊まっていた旧市街の4つ星クラスはいずれも5万円前後だったのでよしとした。ちなみに、渋谷のINDIGOはStandard Room朝食なしで1泊6万円以上する。

   引き続き、ブダペストの3泊のホテルもIHGホテルズのチェーンで探すとInter Continental Hotelが出てきた。ここは、2011年に泊まったことがありhttps://europedia.hatenablog.com/entries/2011/11/23、ドナウ河ビューの部屋からの眺めが素晴らしかった印象がある。当時の記録を見ると、同じクラスの部屋が2万円だったが、今回は同等の部屋が「Classic River View 会員専用朝食付ベストフレックス料金」で41,000円もした。これは、ハンガリーがユーロ圏ではなく円建てになるので、もろに円安の影響を受けたためでもある。

ホテルの部屋からのドナウ河と王宮の丘の夜景


   

 ついでに、その2011年のウィーンの旅のメモを読み返してみると、ウィーンでの滞在ホテルは、旧市街からは外れるが、楽友協会から歩いて行ける距離にある4つ星のHotel Erzherzog Rainerで16泊朝食付きで794ユーロ、当時のレートで1泊5,560円だった!
   参考まで、今年の11月中旬の同ホテルの1泊朝食付き料金を調べてみると40,000円前後。7倍以上の値段だ。


   さて、今回の実際のホテル手配は、フライト予約の1週間後の8月21日に、IHGの予約サイトを見ながらフリーダイヤル・デスクに電話して行った。ネットで予約を済ませるよりも細かな確認をしながら予約手配を進めていくことができるからだ。バスタブの有無やユーロ決済の確認、キャンセル規則の確認などに丁寧に応じてもらえた。予約確認書はデスクの担当者からメールで送られてきた。ブダペストのホテルの確認書に朝食付きと明記されていなかったので、デスクに電話すると、こちらの懸念をくみ取ってくれて、わざわざ業務手配画面上の英文で朝食付きと明記された部分をスクリーンショットで送ってくれた。

    あと2件のホテル予約についても書いておこう。先ほどINDIGOは「ウィーン到着の翌日である10月6日から」予約と書いたが、到着当日の10月5日は、空港に隣接するHotel NH Vienna Airport Conference Center https://www.nh-hotels.com/hotel/nh-vienna-airport-conference-centerを予約しておいた。オーストリア航空のウィーン到着は18:25の予定だが、時差を考えると日本時間で深夜の01:25だ。時差に慣れるには早く現地時間での暮らしにに切り替えた方が良いということは重々承知しているのだが、今までもウィーンに夜着くときは、この空港ホテルで疲れを取ってから市内のホテルに移ったことは何度かあった。Hotel NHは到着ターミナルから150メートルほどの目の前にあるので疲れて着いたときには有り難い。
 このホテルが属するチェーンも会員となっていたので、直接サイトから予約。念のために「バスタブ付きの部屋を希望」と書き添えておいた。1泊朝食付きの料金は162.36ユーロで“You will pay directly at the hotel”と予約確認書に書かれていたので19,500円ほどの料金となった。他の予約サイトでは29,000円ほどとなっていたので、これもユーロ建ての御利益だ。会員になっていたため、キャンセル料も当日の16:00まで無料となっていた。

  残る1件のホテル予約は、10月4日の成田空港前泊の宿で、空港構内にある成田エアポートレストハウスhttps://www.apo-resthouse.com/楽天トラベル経由で、フライトが決まった8月14日に予約した。料金は、朝食付きで8,700 円。当日11:00までキャンセル料も無料だった。 

 

ウィーン-ブダペスト間の鉄道もネットで予約。

  日本で済ませるべき予約手配の最後はウィーンからブダペストへの小旅行の鉄道手配だ。
   当初、この移動はオーストリア航空でとも考えた。6月の時点では、追加料金なしで往復航空券に組み込めることが分かっていたが、250キロの距離を飛行機で飛ぶのも環境負荷の観点ではよろしくないなと躊躇していたら、8月の予約時点では、エコノミーは無料で追加できるものの、ビジネスクラスは組み込めなくなっていたので、さっさと諦めた。

   オーストリア鉄道https://personenverkehr.oebb.at/en/のネット予約はこれまでにも経験があるので、利用の1ヶ月前までに予約すれば割引チケットが利用できることが分かっていた。
   そこで、9月の7日に、10月9日ウィーン発、10月12日ブダペスト発の往復をBusiness Classで予約した。面白いことにオーストリア鉄道はBusiness Classの方がFirst Classよりも上級の席となっている。Sparschieneという割引乗車券が適用できたので、Railjet Xpressという特急列車の片道料金は、割引乗車券28.80ユーロ、1st Class追加料金25.70ユーロ、Business Class アップグレード料金15,00ユーロの合計69.50ユーロ。
    ユーロ建てでオンライン決済できたので8,340円ということになる。これなら、直前予約の2等料金とあまり変わらない。ただし、予約のタイミングや列車の時間帯でこの割引乗車券が適用できないこともあるので、保証の限りではない。アップグレード料金には座席指定料も含まれており、予約画面の座席表で窓側の単独席が空いていたので往復ともこれを確保。

 チケットは、インストール済みのオーストリア鉄道のアプリにもダウンロードできたが、アナログ人間なのでコンサートチケット同様、パソコンからプリントアウトして用意した。 なお鉄道チケットは、1区間5ユーロの保険料で払い戻しが可能になるという表示があり、前回までは加入していたのだが、クチコミサイトで、この保険は実際には利かないという説が散見されたので今回は加入を見合わせた。

         

Railjet   Business Class  窓側の単独席


  

今回の旅程
●2023年10月4日(水)~10月25日(水)「秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅 その1 」オーストリア航空  長崎→成田 ジェットスター(成田1泊)→成田 オーストリア航空→ウィーン(4泊)→ブダペスト(3泊)→ウィーン(12泊)オーストリア航空→成田→ジェットスター→長崎


■今日のブックマーク&記事■

□トラベルボイス10/25記事
“欧州で導入検討中の新たな渡航承認プログラム、さらに開始が遅れる可能性、欧州観光委員会CEOが言及”(18歳から70歳までの旅行者が対象)https://www.travelvoice.jp/20231025-154485

 

4年ぶりの「秋のヨーロッパ旅行」

*[長崎日記]4年ぶりの「秋のヨーロッパ旅行」

      

コスモス越しの港の眺め

 2008年以降、東京から長崎への転居で忙しかった2012年を除き、コロナ禍に見舞われる2019年まで、毎年、秋にヨーロッパ旅行に出かけていたが、今年は4年ぶりに10月4日(水)から10月25日(水)までの22日間、ウィーンとブダペストを訪れる旅に出かけてきた。

 旅のレポートは、来週あたりから書き始め、12月中に終了する予定で6回ほどに分けて報告したい。

   外国に出て初めて分かる日本経済の低迷ぶりと円安の進行、温暖化に対する危機感の違い、食糧生産方式の進化、変化を迫られる海外旅行ノウハウなどなど。反面、日本も未だ捨てたものではないな、「ゆっくりと下り坂を降りていければ、それもまたよし(今後、急な転落に見舞われる可能性はあるが)」とも感じた。もっとも、日本の若者にしてみれば、そんな悠長なことに付き合ってはいられないとの反論があるだろうが。


 留守の間は、小学校の同級生に鍵を預け、週に2回ほど庭と家の外観のチェック、胡瓜や柚子、バジル、コリアンダー(香菜)、イチジクなど収穫が続くものの処理などをお願いした。

   幸い、留守中は心配していた台風の襲来や大雨などにも見舞われず、長崎は極めて平穏だったようだ。
   留守中の10月7日~9日の3日間行われた諏訪神社の秋の例大祭長崎くんちhttps://kunchi.nbc-nagasaki.co.jp/は、4年ぶりの開催とあって、大いに盛り上がったようだ。

          

   帰国後、ハーブガーデンにサンチュサラダの6つの苗を植え付け、ベビーリーフの種(1袋)、レタス・サラダミックスの種(2袋)、サニーレタスの種(1袋)を種播きした。

黄色く色づいた柚子

●2023年10月4日(水)~10月25日(水)「秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅 その1 」オーストリア航空  長崎→成田 ジェットスター(成田1泊)→成田 オーストリア航空→ウィーン(4泊)→ブダペスト(3泊)→ウィーン(12泊)オーストリア航空→成田→ジェットスター→長崎


当欄関連過去記事:
□「2008年以降の海外旅行履歴」https://europedia.hatenablog.com/entries/2012/12/09 

 

             

ウィーン  土曜恒例の「蚤の市」

 

台風の襲来もなく、甘夏や柚子などの果樹が大きく実る

*[長崎日記]台風の襲来もなく、甘夏などの果樹が大きく実る

         

長崎近海で穫れた伊勢エビ

 

   毎年9月は長崎では台風の襲来に備えなければならないのだが、今年は長崎どころか九州をうかがう台風もなかった。昨年は、9月5日夜に最接近の台風11号と、9月19日未明に最接近の台風14号によって、オリーヴやミモザなどの木々が大きな被害にあった。
   長崎では10月に台風が直撃することはほとんどないのだが、九州の南から本州へと向かった大型台風で大きな被害がでたことはあった。
   実は、8月9日の20時頃に五島市の南約70kmを975hPaで通過した台風6号が近づいてきた際に、裏庭側の中・小窓6面ほどにユニオンジャック型に貼った養生テープは、行動から見えないこともあって貼ったままにしてある。
   このまま、台風が来ないことを祈るが、低気圧の通過に伴う大雨は未だありそうだ。9月の16日の深夜から翌朝にかけても雷を伴う大雨があったが、このときは、内開きとなっている玄関のガラス扉の下の隙間から雨が流れ込まないように、扉の外側に土嚢や培養土の入った袋を積み上げて防水対策を行ってしのいだ。

   台風による被害はないが、今年はオリーヴや楠、菩提樹などの木の葉が公道に舞い落ちることが多く、それを掃く作業が大変だった。常緑樹であるオリーヴが枯れるのは、天敵のゾウムシで枯れたせいだ。箒で掃いても取りきれないので、マキタのコードレス掃除機を使って処理することもあった。

   ヒマワリやタチアオイも9月に入ると枯れてきている。毎年、ヒマワリは立ち枯れるままにして種が自然に庭に散るのを待っていたのだが、枯れた姿が公道側から目障りになるので、今年は、咲き終わったコスモスと一緒に早めに刈り取り、種だけ手作業で庭に撒いておいた。


 初夏に、種まきしたサラダミックスや京水菜、黒田五寸人参、早生枝豆などは、猛暑のせいか、結局発芽しなかったが、ジャガイモの収穫を終えた畝に10粒ほど撒いた早生節成胡瓜はひとつだけが9月に入って、急に成長を始め、今では3本のポールにツルを巻きつけて、実をつけ始めた。今日現在2本の収獲があった。来月に入れば30本ほど収獲出来るのではと期待している。

      

一粒の種から伸びた早生節成胡瓜

  このほか我が家の家庭菜園で収獲が続いているのは、バジル、ディル、ローズマリー、ミント、ホースラディッシュなどだ。

   これから豊作が見込めそうなのは、甘夏、シークァーサー、柚子などの柑橘類で、いずれも青々とした実を数多く結んでいる。不作年と思って諦めていたレモンもよく見ると2つだけ実を結んでいた。甘夏は年末からの収獲となるが、シークァーサー、柚子はすでに柚子ポン酢や焼酎の水割りなどになどにして使い始めている。

   ポンズの語源には諸説あるが、柑橘類の果汁やそれから作られたリキュールを意味するオランダ語のポンス(PONS)に由来する言葉らしい。おそらく、長崎の出島を通じて入ってきたのだろう。
   長崎県のブランド農産加工品認証制度を紹介するホームページ『長崎四季畑』の「長崎ポンス」https://www.pref.nagasaki.jp/tisan/shiki/goods/detail.php?id=85のページには以下のように書かれていた。「『ぽん酢』の起源は17世紀、海を渡り出島に伝来した食前酒『PONS』から語源となったものでオランダから出島に伝わり、日本全国へ広まった舶来の食文化に思いを馳せて作り上げたこだわりのポンスです。一本当たり醸造酢を使わず長崎県対馬産『ゆず』4玉分の果汁を使用しました。『ゆず』そのものの香りと酸味を存分にご堪能下さい」と。


 9月から10月にかけての庭仕事で時間と労力を取られるのは、芝生や雑草の処理だ。数年前までは9月に入ると雑草の伸びは収まってきたのだが、温暖化のせいか、以前の8月並に草が伸びてくる。以前は、シルバーさんたちに頼んでの雑草刈りは6~8月の夏季のみ月に2回お願いしていたのだが、昨年からは9月にも2回お願いしている。
   芝生は10月初旬に“刈り止め”となるが、以前書いたように、年々、芝生の間から生えてくる雑草が増えているので、刈草の量が半端ではない。刈り取った分は、半分は腐葉土作りに使い、半分はゴミとして回収してもらっている。
              

マキタの電動芝刈り機での作業


    花は、コスモスが盛りとなるはずだったが、今年はどういうわけか一斉開花とならず、五月雨式に開花しているのでなかなか絵にならない。
 例年、この季節に自生する彼岸花は、1カ所でしか見つからなかった。

               

  庭に自生する黄色い彼岸花


 

   長崎では、伊勢エビが、5月21日から8月20日までの禁漁期間を終え、県内各地で伊勢エビ祭りが繰り広げられている。例年なら、長崎港外の漁港を抱える伊王島のホテルで伊勢エビづくしの宿泊プランを楽しむのだが、今年は、小学校時代の同級生が営む思案橋近くの創作鉄板焼きの店「母味」https://tabelog.com/nagasaki/A4201/A420101/42009322/で無理を言って2人の同級生たちと“伊勢エビ祭り”を開いてもらった。長崎の海で穫れた大きな伊勢エビを手に入れてもらい、刺身で堪能した。

            

■今日のブックマーク&記事■

□Johnny Jet September 13記事
“The Unsurprising Way Travel Experts Save Money on Food When Traveling and Have a Local Experience”
https://johnnyjet.com/the-unsurprising-way-travel-experts-save-money-on-food-when-traveling-and-have-a-local-experience/

□Johnny Jet   September 14記事
  “A Former CIA Officer and FBI Agent’s Travel Safety Tips and the Item She Says Can Provide an Added Sense of Security When You're Sleeping”
   https://johnnyjet.com/former-cia-officer-and-fbi-agents-tips-to-travel-safely/

□Travel + Leisure過去記事 “The 17 Best Small Towns in Europe”
  https://www.travelandleisure.com/trip-ideas/best-small-towns-in-europe

Bloomberg 9月21日記事“円の実力レートが53年ぶり低水準、固定相場時代に戻った日本の購買力”
   https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-09-21/S0HYEJDWLU6801

□SchengenVisaInfo.com09/21記事“No, ETIAS Won't Become Operational in 2024, EU Sources Say ”  https://www.schengenvisainfo.com/news/no-etias-wont-become-operational-in-2024-eu-sources-say/
      (EU、オンライン渡航認証ETIAS、25年に再延期へ)

□現代ビジネス 9月30日記事
“すでに「円」の崩落が始まっている~実態価値は1ドル=360円時代に逆戻り”
  https://gendai.media/articles/-/117059

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精霊流しと台風の季節の到来

*[長崎日記]精霊流しと台風の季節の到来
           
   

爆竹を鳴らしながら進む精霊船

   先月末に、「1.5トンの雨水タンクの水は使い切ってしまったので真水の出番となりそうだ」と書いたが、幸いなことにその日の夜に雨が降って、水道水を使わずに済んだ。なにしろ長崎は、斜面地が多いせいもあって揚水などに費用がかかり、水道料金は東京よりも高いのだ。
   8月7日にも雨水タンクが枯渇したが、このときは風呂水などの生活排水を集めて9日の降雨までなんとか凌ぐことができた。
   昨日(8月30日)も少し降雨が有り、今日も雨が降ったので、このまま行けば、今年は、水道水を使わずに済むかもしれない。

   昨年までは、年数回は水道水を使っていたのだが、このところ使わずに済んだのは、やりくりがうまくできたからばかりではなく、水撒きの量が減っていたからでもある。
 使用量が大きいのは芝生の水やりだ。11年前に引っ越してからしばらくは芝生を定着させるために散水機を使って水撒きをしていたのだが、ここ数年は散水機も使っていなかった。

   前にも書いたが、水撒きを怠りがちなのは、30坪ほどの芝生の半分ほどは雑草が優勢になってきて、半ば諦めているからでもある。それでも2週間に1回の芝刈り作業で刈り込まれた雑草は、わが家を見下ろす鍋冠山への遊歩道から眺めれば、手入れされた芝生のように見えているようだ。
   芝生が優勢な半分には、2ヶ月に1回ほど有機肥料を撒き、しばらく降雨がなかったときはホースで水撒きをするなど最低限の手入れは行っている。


   ロシアヒマワリも、美しく並木を作ろうと水を充分に撒いていたのだが、一昨年あたりからは、それも怠りがちで、ホースが届きにくい奥の方への水撒きは怠っている。

   新聞記事によると、ヒマワリの生育不良は雨不足から全国的におこっているようで、背丈が半分ぐらいになったり、花が小ぶりになったりという現象が多く見られるそうだ。
 わが家の庭のヒマワリも、元気なものは2メートル近くに伸びているが、半分ぐらいまでしか伸びていないものも半数ほどあり、花も小ぶりだったり、ひとつの茎から複数の花が開いたりといった異常が見られる。

                  

ロシアヒマワリ


 さて、我が家の家庭菜園では、現在、胡瓜、白ウリ、イチジク、バジル、ローズマリー、ミント、ホースラディッシュなどが収獲できている。
   胡瓜は、今までの累計で170本ほどの収穫量に達した。新たな畝からも収獲できるようになれば、さらに上乗せ出来そうだ。

   これから豊作が見込めそうなのは、甘夏、シークァーサー、柚子などの果樹類で、いずれも青々とした実を数多く結んでいる。甘夏は年末からの収獲となるが、シークァーサー、柚子は実が熟す前の青切り状態で来月には収獲できるようで、料理の薬味や焼酎の水割りなどに使えそうだ。

            

青々と実った柚子

 7月21日に、大型プランター6つに、新たにサラダミックスと京水菜を種まきしたが、猛暑のせいか、結局発芽しなかった。
  ジャガイモの収穫を終えた3つの畝にも、早生節成胡瓜、黒田五寸人参、早生枝豆を種まきしたが、早生節成胡瓜が2カ所から発芽しただけで、ほかは発芽のきざしもない。ご近所の自家菜園でも同様の現象が見られるので、これもおそらく猛暑のせいだろう。
   もっとも、胡瓜や早生枝豆などは、本来ポットで苗を育ててから、畝に移植するのが常道なのだが、わが家では手抜きして直播きしているので、無理があるのかも知れない。

   何度かの台風被害で、消滅寸前だったイチジクの木も樹勢を取り戻し、収穫期を迎えている。すでに20個ほど収獲したが、それと同じ数を鳥に横取りされている。完熟する前に収獲するしかなさそうだ。

 北側のオリーヴは昨年の台風で、3メートルほどの高さのオリーヴの樹4本が吹き飛ばされ、2本が大きく傾き、1本の太い枝が吹き飛んでしまい、無傷なのは若木1本だけだった。花が咲き実が付いたのはその若木ともう1本だけだったが、若木には実が付いているものの、もう1本の方は、気がつかないうちに実が枯れ、葉も黄変して枯れ始めていた。また、天敵のオリーヴアナアキゾウムシにやられたかと思って、ゾウムシに効く薬剤を噴霧したが、通常噴霧後に幹の穴からぞろぞろと出てくるゾウムシが見られなかったので、別の原因で枯れたのかも知れない。


 8月、9月は長崎も台風シーズンで、その間は、家を長く留守にするわけにはいかない。そのため、夏休みは、6月下旬から7月中旬までにとるのが恒例となっている。今年は、7月中旬の4泊5日の、わが家からも遠望できる、長崎港外の伊王島http://www.ioujima.jp/にある温泉付きリゾート・ホテル「アイランドナガサキhttps://www.islandnagasaki.jp/でのショートヴァカンスしか楽しめなかったが、代わりに秋には長めの休みを取る予定だ。もっとも、それも燻り続けるコロナや自分の体調次第なのだが。

   長崎に接近した今年の最初の台風は、8月9日の20時頃に五島市の南約70kmを975hPaで通過した台風6号だった。
  7日から台風対策を始め、まず公道に面している樹木やコスモスなどの花を剪定し、一部は針金などで倒れないように固定した。さらに、万一のために倉庫からブルーシートや工事用のロープなどを持ち出し、室内に置いた。
  8日には友人2人の協力を得て、雨戸のない大窓3面にプラスチック段ボールを耐水性の強力粘着テープで貼る作業を行い、8面ほどある小窓には飛散防止の為に外側から養生テープを貼った。
  テラスを囲む繊維強化プラスチック(FRP樹脂)製の素通しのフェンスは風圧で飛ばないように結束バンドやひもで固定してもらった。
   8日の夕方には、内開きとなっている玄関のガラス扉の下の隙間から雨が流れ込まないように、扉の外側に土嚢代わりに、培養土の入った袋を積み上げたりして防水対策を行った。

   台風通過後の10日の朝、庭を点検してみると、薔薇の大枝が1本折れていたり、プラスチック段ボールが10センチほどの屋根のスレートの破片と思われるものを跳ね返した跡があったりという程度で大きな被害はなかった。吹き戻しの風が治まった昼過ぎには、小枝や枯れ葉が飛び散った公道を掃除し、落ちていた小石やスレート片を拾い集めた。

   昨年9月の台風11号五島列島の西200kmほどを950hPa.で通過し、それに続く14号は、福岡県柳川市付近に上陸し、長崎市に最接近時は11号と同程度の950hPa.ほどで通過した。このときの庭の被害は甚大で、3メートルほどの高さのオリーヴの樹4本が吹き飛ばされ、2本が大きく傾き、1本の太い枝が吹き飛んでしまい、無傷なのは若木1本だけだった。元々根が浅い3メートルの高さのミモザもなぎ倒され、再起不能の状態となった。

   今日、8月31日現在、台風11号と12号が九州に近づいてきているが、進路次第では、もう一度、プラスチック段ボールを貼るなどの対策を行わなければならないだろう。

        

プラスチック段ボールを貼った大窓


 長崎の8月の風物詩は、15日の旧盆に催される「精霊流しhttps://www.at-nagasaki.jp/event/51798だ。精霊流しと言うと、しめやかに行われる盆送りの行事と思う人が多いようだが、長崎の精霊流しは中国の影響を受け、流し場までの道行では「魔除け」と精霊船が通る道を清めるために派手に爆竹が鳴らされ、禁止されているはずの打ち上げ花火を上げる者までいる。以前、「日本の爆竹の8割は長崎のお盆で消費される」と書いたが、旧盆期間中は深夜まで墓や自宅の庭で爆竹や打ち上げ花火が鳴り響く。長崎っ子は、これがないと寂しくて寝られないようだ。
   精霊船自体も、2メートル前後の長さの小型のものから10メートルの長さのものを2連結、3連結したものまである。長崎新聞によれば、今年の市内の精霊船の数は1,491隻だったそうだ。以前は、3千隻前後だったと記憶するので、人口減や産業衰退の影響だろうか。
                 

珍しい神輿型の精霊船

 


■今日のブックマーク&記事■

□Johnny Jet August 12記事“How to Pack a Bottle of Wine Safely When You Fly”
  https://johnnyjet.com/how-to-pack-a-bottle-of-wine-wineskin/

□トラベルボイス8月21日記事 “JAL燃油サーチャージを値上げ、ハワイ線は再び片道2万円台、北米・欧州線は3万円台に、2023年10~11月発券分”
     https://www.travelvoice.jp/20230821-154062

□Travel + Leisure(アメリカの旅行雑誌。紙版とWeb版がある)
https://www.travelandleisure.com/ 
  Web版のAIRLINES + AIRPORTSの項には、以下のような興味深い記事があった。
 11 Tips for How to Sleep on a Plane                              https://www.travelandleisure.com/airlines-airports/how-to-sleep-on-a-plane
 33 Tips for Making a Long-haul Flight More Comfortable
  https://www.travelandleisure.com/airlines-airports/33-ways-to-survive-a-long-flight

ASIN:B0CD22VR37:DETAIL

□トラベルボイス8月29日記事 “国交省が推進する「サイクルツーリズム」とは? インフラ整備からデータで読み解く新たな旅の形態まで”
    https://www.travelvoice.jp/20230829-154121

AFPBB News 8月27日記事“夜行列車、欧州で復活 温室効果ガス排出量の低さに脚光”        https://www.afpbb.com/articles/-/3475090

 

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ウィーンの楽友協会とカール教会 


       


       


       
       

 

夏の風物詩とヒマワリ・コスモスの開花状況

*[長崎日記]夏の風物詩とヒマワリ・コスモスの開花状況
       
 

庭から撮ったペーロンレース 

 

         
 7月29日と30日は“長崎の海と港に集い、経済・文化の振興発展を願う”「ながさきみなとまつり」が水辺の森公園で開催された。ステージイベントや飲食店などの出店が多数有り、終日賑わっていた。メインイベントは打ち上げ花火で、29日は7000発、30日は3000発が打ち上げられた。わが家では、友人たちを呼んでワイン片手に庭での花火鑑賞会が恒例となっている。

         

庭から見た「ながさきみなとまつり」の花火(7月29日)

   30日には、わが家の真下の長崎港を舞台に「長崎ペーロン選手権大会」https://www.at-nagasaki.jp/dmo/summary/peronが開催された。コロナ禍で3年連続中止だったため4年ぶりの開催だ。
 ペーロンとは、14mほどの長い舟に30名の漕ぎ手が乗り、往復1150mでドラや太鼓の囃子に合わせ、「ヨーヤーサー」という掛け声をかけて繰り広げられる競技。「ペーロン」は、中国の白龍(パイロン)が語源とされる。1655年に難破した唐船を弔うため、長崎在住の唐人たちが競漕したのがこの大会のルーツで、長崎の夏の風物詩となっている。

 そう言えば、1956年の日本・フランス合作の映画「忘れえぬ慕情」(原題はフランス語でTyphon sur Nagasakih=長崎タイフーン)https://www.shochiku.co.jp/cinema/database/03028/の冒頭シーンもこのペーロンだった。この映画の監督はイヴ・シャンピ、出演は岸恵子山村聡野添ひとみダニエル・ダリュージャン・マレー、ゲアハルト・フレーベなど。
 ジャン・マレーをめぐる二人の女性の恋の駆け引きが描かれたラブロマンスだが、後半は長崎が巨大な台風に襲われ、造船所や市街が壊滅し、岸惠子演ずる主人公が亡くなるという筋書きの映画だ。長崎の映画館では今でも数年に一度上映されている。DVDは未発売のようだ。

 

 現代の“長崎タイフーン”は、“地球沸騰の時代”を迎え、今までと様相が変わってきたように思える。大型のまま速度が遅くなり、雨風の影響が以前に比べ長く続いているような気がする。

   雨戸のない大窓が4面ほどあるわが家の台風対策は、台風直撃が確実となった時点でプラスチック段ボールを窓の外に張ることだ。昨年は、段ボールに数カ所、飛来してきた屋根のスレートなどが直撃した跡があった。もうひとつの対策は、成長してきた“防風林”だ。鳥が運んだ種から育った楠は4メートルほどの高さになり、寝室の大窓を守っている。蘇鉄や台風で生き残ったオリーヴ、高いものは5メートル近い4本の枇杷の木も役立ってくれそうだ。

 

4メートルほどの高さに育った楠

   台風が来なければ来ないで困るのが、庭の果樹や野菜、花壇の水撒きだ。わが家には地下の1.5トンの雨水タンクのほか、大きな野菜洗い用の水桶やポリバケツにも雨水をためており、風呂水などの使用可能な家庭排水も雨水タンクに流れ込むようにしているが、夏の渇水期は、その水も5日ともたない。雨水タンクなどが枯渇すれば真水を撒くのだが、昨年は雨が多かったので真水を使うのは2回だけで済んだが、今年はどうだろう。天気予報によれば、今日の時点でこれから1週間ほどは雨が降らないようだが、台風6号が向きを変えて九州に近づきそうなので、その影響による降雨があるかも知れない。実は、今日の水撒きで雨水タンクの水は使い切ってしまったので真水の出番となりそうなのだ。


   さて、夏の庭を賑わすのは、ロシアヒマワリと混合種コスモスの花だ。しかし、以前書いたようにロシアヒマワリは良質な種の入手難や強風や天候不順により以前のように200本ほどの並木を出現させることはここ数年出来なくなっている。
  5月初旬に港側の60メートルほどのフェンス沿いに80カ所ほど播いておいたが、発芽率が例年よりも悪かったので、6月26日に追加で播いたのだが、こちらも思うようには発芽しなかった。
 したがって、例年のように7月“並木”の写真を掲載することが出来ずに残念だ。おそらく8月には並木とまでは行かなくても、ある程度の並び具合をカメラにに収めることができるのではと期待している。もっとも、これも台風次第ではあるのだが。

       

2013年7月のロシアヒマワリ


         

   混合種コスモスの方は、ヒマワリを補うためにも5月下旬に多めに追加で種まきをしておいた。現在、高さ80センチ近くに伸びてきており、落とし種から伸びた部分と新たに種まきした部分と合わせると、例年にない広さを庭で占めている。8月中旬には一斉に開花するだろう。落とし種から、先に開花した部分には蝶が蜜を吸いに来ている。

      

港側の庭のコスモス畑

 例年と異なったのは、7月初めから、庭にカラスが集まるようになったことだ。糞害も目立った。いつもなら、鳶(トンビ)が、庭の電柱の上から睥睨してカラスや鳩、猫の侵入をガードしてくれるのだが、その活躍がしばらく見られなくなったと思ったら、7月中旬になって何羽もの鳶が戻ってきて睨みを利かせるようになると、カラスはまったく姿を見せなくなったのでひと安心だ。
  もっとも、鳶がお休み中の夜には、相変わらず猫やアナグマらしきものが侵入し、とくに、アナグマがエサをほじくり返すためか枇杷や甘夏の根元周辺に大きな穴が空いている。

    家庭菜園の収穫は、一段落。イタリアン・パセリはそろそろ収穫期を終える。これからも収獲が続くのはバジルとホースラディッシュ、胡瓜、白瓜(シロウリ)だ。
 港側の庭の胡瓜は、種から育てた最初の畝からは6月末から収穫が始まり、現時点で120本ほど収穫済みだ。遅れて苗から植えた畝からも収穫が始まっている。

   

友人からいただいた苗から育った白瓜


   7月21日には、虫や猫の被害を受けにくい大型プランター6つに、新たにサラダミックスと京水菜を種まきした。いずれも種の袋には7月は種まき時期と書かれているのだが、猛暑のせいか昨年は発芽しなかった。今年も31日時点で、京水菜は発芽したものの、サラダミックスの方は発芽の兆候はない。

  初夏に、ジャガイモの収穫を終えた3つの畝には、油粕や有機石灰、堆肥などで整備・養生して、それぞれに早生節成胡瓜、黒田五寸人参、早生枝豆を種まきした。順調な発芽を期待したい。胡瓜は、港側の2つの畝が8月中には収穫を終えるので、その跡継ぎとして裏庭の畝に種まきをしたのだが、昨年のインゲン豆のように台風でネットが倒されなければ良いのだが。

   果実類では、新旧合わせて9本ある甘夏の実が順調に育って来ている。間引き作業を怠っていたせいか、実の付き方が多すぎた枝からは、甘夏の方で自主的に落果させてくれた。4月にも書いたが、年末から新年にかけての収獲は、わが家史上最高の800個の記録を塗り替えそうだ。

     

青く実り始めた甘夏みかん

 植えて5年目のシークァーサーも青い実を多数つけている。収獲は9月以降になるだろう。わが家のシークァーサーは小粒だが、料理や泡盛に添えるのには充分だ。
   何度かの台風被害で、消滅寸前だったイチジクの木も樹勢を取り戻して高さ2メートル以上に復活し、枝は3メートル以上に広がった。すでに大きな実がついており、来月には色づき収穫となりそうだ。
   レモンも新旧2本あるが、こちらは3年連続で不作となりそうだ。その代わりに、2本の柚の木が、例年にない大きな実を多数つけており、秋以降の収獲が楽しみだ。            
  港側の庭は階段で南北に分かれているのだが、南側の6本のオリーヴの樹は昨年、天敵のオリーヴアナアキゾウムシの被害に遭って再生中だが、5月に枯れた大枝を切ってもらった3本はやはり再生は無理なようで、根元のひこばえ(木の切り株や根元から生えてくる若芽)から復活するのを待つしかないようだ。

 北側のオリーヴは昨年の台風で、3メートルほどの高さのオリーヴの樹4本が吹き飛ばされ、2本が大きく傾き、1本の太い枝が吹き飛んでしまい、無傷なのは若木1本だけだった。完全に吹き飛んで根から反転していた2本は諦め、残った6本が樹勢を回復してきているが、花が咲き実が付いたのは2本だけだった。南側の1本も少し実が付いたので、秋には、合わせて3本からのオリーヴの実の寂しい収獲となりそうだ。


   コロナ禍のおかげで12年続けて恒例となっていた石垣島での夏休みhttps://europedia.hatenablog.com/entry/2019/07/26/112641もここ4年間は断念していたが、今年こそはと計画を立てようと思ったら、今まで利用していたANAの福岡発石垣行き直行便はなく(ピーチ航空の便はあるようだがが)、乗り継ぎで利用していた長崎から沖縄(那覇)行きの便も運航休止のままだ。
 そこで、この夏もここ3年間同様、台風シーズンが訪れる前に近場での短い夏休みに何回かに分けて出かけることにした。

   1回目の夏休みは、わが家からも遠望できる、長崎港外の伊王島http://www.ioujima.jp/にある温泉付きリゾート・ホテル「アイランドナガサキhttps://www.islandnagasaki.jp/での7月10日からの4泊5日のショートヴァカンス。ここでは、一昨年・昨年同様、シュノーケリングと温泉、島内のハイキングを楽しんだ。海水の温度は未だ低く、透明度もあまり良くなかったが、海中撮影にもチャレンジした。

   宿泊プランは“【Back To i+Land】厳選された季節の食材を味わう旬味プラン【和食:2食付】”というもの。4月に宿泊した際のチェックアウト時に、「前回宿泊より3ヶ月以内のご宿泊」は50%引き、6ヶ月以内は35%引きという「Back To i+Land」というクーポンを利用したため、通常料金の半額で済んだ。

 このリゾートホテルは、伊王島漁港を始め近海の魚の料理が美味しいのが気に入っている。今回も、ウニや車海老、アワビ、鱧(ハモ)、平目などが楽しめた。4連泊ということもあり、料理の中身もこちらの好みを反映してくれて、にぎり寿司や伊勢エビなど好物を用意してくれたのも嬉しかった。今回もチェックアウト時に、「Back To i+Land」クーポンをもらったので、6ヶ月以内に再訪することになりそうだ。

   2回目の夏休みは、8月初旬に、雲仙高原の温泉リゾートホテルhttps://kyushuhtl.co.jp/index.htmlでと予定を組んでいたが、台風接近の可能性が出てきたので、先延ばしにすることにした。

2階客室のベランダから見た海の眺め

 

平目のお造り

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続:国際クルーズ船来航の再開

 長崎港の国際クルーズ船の来航が今年3月、2020年2月以来3年ぶりに再開されたことは3月の当ブログで書いたが、その後も順調に来航数が増え、7月には日本船も含め9隻が来航した。

 興味深いのは、中国当局がまだ日本向けの団体旅行を解禁していないはずなのに、街で中国人のグループが目立ち始めたことだ。

 長崎港のホームページの「クルーズ客船の寄港状況」http://www.nagasaki-port.jp/cruiseschedule.htmlを見ると、中国船籍の招商伊敦号(Zhao Shang Yi Dun 47,842トン)や外国船籍で上海を拠点に運航しているクルーズ船が度々訪れている。

   また、日本各地の空港では、中国から個人客として入国し、日本の空港で落ち合って、団体旅行同様に宿泊や移動手段を手配して各地を巡り、日本の空港で解散という新形式のツアーも編み出されているようだ。

   中国は、「お上(国)に政策があれば、しもじもにはその対策あり」(中国語で、上有政策、下有対策)というお国柄なので、国も承知の上で、なし崩し的に事実上、団体旅行が解禁されているのだろう。

   下の写真は、主に日本人客が利用しているダイヤモンド・プリンセス(イギリス船籍 115,906トン)https://www.princesscruises.jp/ships/diamond-princess/の7月21日朝入港の模様を庭から撮ったもの。この船は、写真背後の三菱重工長崎造船所で2004年に造られた。

 



■今日のブックマーク&記事■

□日本語放送「JSTV」終了のお知らせ
https://www.jstv.co.uk/notice.php

□TRVLWIRE 7月14日記事“旅行中のサイバーセキュリティ対策5選、SNS投稿時の注意点など”
https://trvlwire.jp/?p=34579&utm_source=mailnews&utm_medium=article&utm_campaign=20230714

□Johnny Jet July 9記事 “12 Things I Learned From Traveling to Europe This Summer”
  https://johnnyjet.com/12-things-i-learned-from-traveling-to-europe-this-summer/

□Johnny Jet July 27記事 “8 Ways To Make Sure An Airline Doesn't Lose Your Bag … And That You Don't Get Robbed or Stalked” https://johnnyjet.com/8-ways-to-make-sure-an-airline-doesnt-lose-your-bag-and-that-you-dont-get-robbed-or-stalke/


      

 

家庭菜園の収穫も一段落、雑草処理に追われる日々 

*[長崎日記]家庭菜園の収穫も一段落、雑草処理に追われる日々 

          

落とし種から勝手に育ったロシアヒマワリ

   海洋性気候のお陰で長崎は、福岡や佐賀の内陸部に比べ2~3度気温が低く、最高気温が35度を超える猛暑日もほとんどない。ただ、陽射しは内陸部より強い気がするし、湿度も比較的高い。
   6月中旬には、クーラーのフィルターなどを掃除して、試運転もしてみたが、6月末現在、最高気温が27~28度ということもあって、まだ一度もクーラーを使っていない。

   暖かくなると、庭仕事の大部分を占めるのが雑草の処理作業だ。例年6月から9月までは、シルバー人材センターにお願いし、月に2回、2人の方に雑草刈り作業をしてもらっている。草刈り機を使っての作業は、自分でも行うことがあるのだが、充電式のため30分で電池交換が必要だ。しかも、夏は10分ほどでオーバーヒートしてしまうので休み休み使わなければならない。
   シルバーさんはエンジン式のため効率よく刈ってもらえる。また、コスモスやヒマワリなどの花々や、自生するハーブなどが庭に点在し、石垣の隙間などどうしても機械では刈れずに手作業となる部分があり、自分でも行っているのだが腰を痛めてしまいがちだ。
 見かねた東京の友人が座ったままで移動しながら雑草の手抜きが出来るグリーンカートを贈ってくれたのだが、年々その作業もしんどくなってきた。
                  
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   温暖化のせいか雑草処理を開始する時期も年を追って早まってきてもいる。前にも書いたように今年は、東京からユーターンしてきて便利屋を始めた人を友人に紹介してもらい、4月から作業をお願いすることになった。風呂や外壁の掃除までお願い出来るので大助かりだ。

   雑草が目立つようになった30坪ほどの芝生の部分は、なんとか自力で月に2回、電動芝刈り機を使って処理しているが、いつまで続けられることやら。

  ご近所で、1人住まいのシニアの方が入院されたとたん、庭の雑草が公道にまではみ出してきているのを見ると、自分もそろそろ庭自体の“断捨離”を考えなければならない時期かと考え始めている。

              

雑草を刈り取った後は、鳩がエサ探し

                   

 この季節の雑草処理に次ぐ庭仕事は、水撒き作業だ。花植えや家庭菜園を広げたせいもあって、雨水利用の1.5トンの地下タンクや大きな野菜洗い用の水桶やポリバケツにも雨水をためていても晴れた日が4日も続くと水が枯渇して水道水を使うことになる。
   幸い、梅雨の季節は水が枯渇することはまずないが、今まで夏季は年に数回は水道水を利用していた。
 
   今年は5月29日と例年より6日早い梅雨入りだったが、梅雨明けが平年並みの7月19日となればひと息つけるのだが。
 昨年は、6月11日に梅雨入りしたかと思ったら、6月28日には梅雨明け宣言が出された。わずか17日間の梅雨だったが(後日、気象庁が訂正し梅雨明け7月下旬ということになったが)、夏の間1週間以上雨がまったく降らないということがほとんどなかったので、水道水の利用は1回だけで済んだ。今年の長期予報では、九州北部の夏の降雨量は平年並みか少し多いとのことだが、多いのもまた心配だ。
   2021年8月11日から16日まで続いた長崎の記録的な大雨では、わが家の裏庭の石垣が幅14メートルに渡って50cm以上陥没し、石垣が、隣家にせり出しご迷惑をかける事態となった。 https://europedia.hatenablog.com/entry/2021/08/30/103705


 さて、家庭菜園の収穫状況だが、5月末から始めたジャガイモの収獲は6月23日に最後の収穫を終えた。昨年は増産体制をとっていたが、今年は平年並みの作付けだったので、収穫量は昨年の半分の30キロほどに留まった。施肥や土寄せ、雑草取りなどの作業を怠っていたためか、大きさが不揃いになってしまったが、満足出来る収穫量だった。

     

ジャガイモの収獲 今年は少々不揃い

   茂木枇杷は、6月初旬まで収穫できていた。手の届かない上の方の実は、鳥の格好のエサとなったようで、わが家周辺の公道にまで食べかすが散乱していた。この食べかすからわが家の庭でも新たな枇杷の木が育つ可能性がある。
   茂木枇杷が終わった後は、2年前に植えた2本のブルーベリーが青く実り収穫期を迎えた。量は少ないが昼食代わりのフルーツ大盛りヨーグルトの格好の材料になっている。これも、早めに取り終わらないと鳥のエサになってしまいそうだ。

 6月には南高梅も収穫期を迎えたが、梅酒や梅干しに加工するノウハウを勉強する暇がなかったので、友人に引き取ってもらった。枝垂れ桃も、小粒の実が多く育ったが、こちらも友人に引き取ってもらった。

 4月中旬に苗を植え付けネットを張った港側の胡瓜の畝は、猫や虫の被害にも堪えて大きく育ち、現在は1日6~8本の収穫が有り、食べきれないので、これも友人たちに引き取ってもらっている。
   5月下旬には、新たにネットを張って胡瓜の畝を整備し、今度は節成胡瓜の種を1袋、直播きした。順調に育っているので、最初の畝がピークアウトする7月下旬には、交代して貴重な野菜の供給源となるはずだ。

    

ネットを張った胡瓜の畝

   間もなくピークアウトするのが、サニーレタス、ミニレタス、サラダミックス、ベビーリーフ、ルッコラなどの葉ものだ。新たに植え付けてもこれからの季節は虫にやられてしまうので、今後の朝食は市販の温室ものを買うことになる。

 夏でも収獲が続くのは、バジル、イタリアン・パセリ、ミント、二十日大根、ホースラディッシュなどの虫に強いハーブや野菜ぐらいだ。

   コリアンダーやディル、一部のイタリアン・パセリ、ルッコラも収穫期を終えているが、これらは、3面のハーブガーデンや6つのプランターで少々目障りなほど高く育ち、花を咲かせている。これから種取りを済ませ、枯れ枝を粉砕機にかけ緑肥に変えていく作業が待ち構えている。

 裏庭の葉ものやジャガイモの収獲を終えた跡には、そら豆、エンドウ豆、ゴーヤなどを植える予定だったが、昨年は収穫直前に台風の襲来があり、杭を立てて張ってあったネットごと吹き飛んだ苦い経験があり、台風のコース予想などを調べながら再検討しているところだ。おそらく、雨風や虫に強いハーブ類や人参、オクラなどを植えることになるだろう。

   例年より1週間ほど遅れた5月初旬に、ロシアヒマワリの種を総延長60メートルほどのフェンス沿いに80カ所ほど播いておいたが、今のところ40~70センチの高さまで順調に育っている。今回入手した種は発芽率が悪く、30カ所ほどは芽が出なかったので、6月26日に追加で種まきをしておいた。梅雨の季節は、ナメクジの妨害も心配だ。
 また、数日前から続く強風で十数本のヒマワリが傾いたが、フェンスに絡ませるなど随時、立て直しているので多分何とかなりそうだ。

   ロシアヒマワリは、去年の落とし種から勝手に育ったものもあり、こちらはすでに1メートル以上に育ち、既に開花を始めている

        
   ヒマワリと同じ港側の庭では、例年種まきしている混合種コスモスも落とし種から勝手に育っており、開花も始まったが、今年は、ヒマワリを補うためにも5月下旬に多めに追加で種まきをしておいた。フェンス沿いにも播いておいたが、すでに30センチ前後に育ってきている。
   ヒマワリは種まきから90日、コスモスは70日ほどで開花するとのことなので、7月下旬にはヒマワリとのコスモスの花の競演が一斉に始まるはずなので楽しみにしている。

      

種を取るために伸び放題にしたパセリやコリアンダータチアオイ


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海外旅行について


航空会社・ホテルへの直接手配

   コロナ前の2019年までは、毎年のようにウィーン+1都市の“秋の音楽鑑賞旅行”
https://europedia.hatenablog.com/entries/2012/12/09に出かけていたが、ここ3年は中止していた。ようやくコロナも下火になってきたので、恒例の旅行を再開しようかと計画を練り始めたが、この3年の間に海外旅行を巡る環境が大きく変わったことに驚いている。

   先ずは、飛行機代、ホテル代、飲食費などの現地費用を含めた旅行費用の高騰だ。3月頃から、飛行機・ホテル代を調べ始めたのだが、見ているうちに値上がりが進行しており、ヨーロッパへの旅行者がなかなか増えない理由がよく分かった。

   値上がりの原因は、燃料など資源価格の高騰等による欧米各国のインフレ進行もあるが、ここにきて円安が加速しているので日本からの旅行者にはダブルパンチだ。
   2019年11月の旅のメモを見てみると、ウィーンで日本円の現金を両替手数料が低いことで知られている銀行で両替したところ1ユーロが約123円だった。両替に関する便利なサイトOANDA https://www.oanda.com/currency-converter/で今日現在のATMレートを調べてみると161円前後のようだ。3年半で約30%もユーロ高・円安になっていた。


 ヨーロッパ旅行に関して言えば、ロシアのウクライナ侵攻による飛行ルートの迂回に伴う燃料費や人件費など運航費用の増加と機材繰りの逼迫などにより、運航便数がコロナ前に戻せず、需給関係から来る運賃高騰も大きい。実感として航空運賃はコロナ前の倍近くになっていると感じる。

          

カタール航空中央アジア経由の飛行ルート

 これはコロナ以前からの傾向だが、飛行機、ホテルの手配は、それぞれのホームページからの手配の方が有利なケースが目立ってきた。 
 航空会社も「サポートが直接受けられ、変更・キャンセルも融通が効きます」などとホームページでうたっている。実際、内外の航空券予約サイトでは難しい、ヨーロッパ内でのストップオーバー、乗り継ぎ便の手配も航空会社のホームページでは可能な場合が多い。 

   欧州系航空会社の日本語サイトも充実してきている。ただし、複雑な乗り継ぎ手配は英語ページでは出来ても、日本語ページでは不具合が生じるなどの現象もあった。

   航空会社の選択に関しては、迂回による所要時間の増加やヨーロッパでのロストバゲージの多発などもあるので、出来ることなら目的地へのノンストップ便を選びたい。乗り換えはあるものの燃油サーチャージが課されないか、少額の産油国の航空会社は価格的には魅力的だったが、最近は燃油サーチャージが下がってきているので魅力は薄れてきている。

   ヨーロッパ往復の場合2022年10月1日から11月30日発券分はANAで116,000円だったが、2023年8月~9月の発券分は50,000円に下がった。オーストリア航空は50,800円となるようだ。
 各航空会社の燃油サーチャージを調べるのは、旅行会社 日本橋夢屋の「航空各社の燃油サーチャージ一覧」https://www.tokutenryoko.com/news/update/16646が便利だ。
               
   「航空運賃はコロナ前の倍近くになっていると感じる」と書いたが、団体パック旅行の方は倍にはなっていないようだ。旅行会社の仕入れ努力や工夫などで航空運賃やホテル代等が低く抑えられているのだろう。以前、私も試したことがあるが、前半は団体パック旅行に参加し、旅行会社に延泊の手配をしてもらって最終滞在都市でロングステイするといったパック旅行利用法もこの時期には考慮に値するのでは。       


    ホテルの手配では、ホテルやホテルチェーンのサイトが最低価格保証をうたったり、無料の会員登録をすると特典が付くなどのサービスも多い。また、航空券同様「サポートが直接受けられ(時には日本語で)、変更・キャンセルも融通が効きます」というのもメリットだ。バスタブ付きの部屋かなどといった細かな確認もできる。朝食付き料金が内外のホテル予約サイトより大幅に安いといったケースがあることにも気づいた。

   なお、ホテルの会員になるとWifi接続が容易になるなどの便利なアプリを会員向けに用意しているところもある。トラベルボイス6月8日の記事に“IHGホテルズ&リゾーツは、個別パスワードやログイン情報なしで自動でWi-Fiに接続する「IHG Wi-Fiオートコネクト」機能の提供を開始した”https://www.travelvoice.jp/20230608-153636という記事も流れていた。

 

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デビットカードで外貨預金から引き出し

 

   個人的にホテル予約等でメリットと感じるのは、デポジットをクレジット・カードでギャランティーすれば、宿泊料金本体は現地でユーロ払い出来るケースも多い点だ。実は、120円台で調達したユーロの外貨預金が残っていて、デビットカードhttps://moneykit.net/visitor/sbw/での支払いに直接その外貨預金から引き出せるからだ。調べてみると、ドルの外貨普通預金があれば、いったん日本円に両替することなく、直接ユーロ預金に移すことも出来るようだ。
 コンサートやオペラのチケットの手配はすでに演奏会場のホームページで予約を始めているのだが、これもデビットカードでユーロ預金から支払うことができた。
  ただし、同じ会場の別のチケットを手配しようとしたら、いったん引き落とされたが、演奏会場からは“Your online purchase was not completed”という返事で、再度の予約・購入をうながされた。外貨預金の口座からは既に引き落とされているのに困ったなと思いデビットカードの会社に問い合わせると、「この引き落としは仮のもので演奏会場からの最終確認が来なければ1週間以内に払い戻されると言われたので、再度、別のクレジット・カードでチケットを確保した上で、返金を待つことにした。2日後には無事返金が確認出来た。
   また、“別のクレジット・カード”を使う際も、メールで“あなた本人が支払いに利用されていますか”というダブルチェックが来た。クレジット・カード会社に聞いてみて分かったのだが、コロナ禍で3年半も海外での使用がなかったのでダブルチェックがなされたようだ。カード会社は、「海外での利用が見込まれるときは事前に通知があればダブルチェックが緩和される」とのことだった。また、海外での利用限度額も必要があれば引き上げておくと良いとアドバイスされた。
   デビットカードの2回目の支払いが出来なかったのも、ダブルチェック機能が働いたからかも知れない。
   コロナ禍などで久しぶりに海外旅行に出かけられる方は、クレジット・カード会社などに確認しておくと良いだろう。

   なお、当ブログの「晩秋のウィーン22日間の旅 その6」  https://europedia.hatenablog.com/entry/2020/02/29/144245でもふれたがヨーロッパの商店などでは、クレジット・カードやスマートフォンをレジのリーダーにかざして支払うコンタクトレス決済が主流になってきている。レジでカードを渡すと当然のように、先ず、かざしてみて、だめと分かると通常のカード決済端末に挿入し直すという2度手間がかかった。このかざす決済はNear Field Communication(近距離無線通信 略称NFC)と言うようで、日本でもVISA(三井住友カード)が“Visaタッチ決済”として導入している。JALカードにもこのVISA NFCに対応しているものがあるようだ。
 私の持っているデビットカードもコロナ禍の間に更新カードが送られてきたが、よく見てみると“タッチ決済”可能のマークが付いていた。


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海外旅行保険について

 

   最近、ヨーロッパ旅行に出かけた友人から「LINEを使いこなせないと海外旅行保険の緊急サービスも受けられなくなる」と言われたので、デジタル・トランスフォーメーションもそこまで及んだかと調べてみると、半分本当だった。
   いつも利用している東京海上日動海外旅行保険https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/service/travel/の場合だが、通常の海外旅行保険とは別に「リスク細分型海外旅行保険(MARINE PASSPORT)」という保険が新たに設けられ、保険金額・保険料ともに通常の海外旅行保険より低めだが、原則インターネットでの申し込み、クレジット・カードなどで決済となっており、“LINEのお友達追加をしていただくだけで、旅行先で何かあったときに「GPS機能を利用した最寄りの提携病院検索」や「弊社受付窓口へのLINE無料通話」等が利用可能となります。「カメラde翻訳機能」などの旅行先で便利な機能も搭載されています。MARINE PASSPORTでは保険証券を発行いたしません。
ご契約の成立後にマイページにて、「契約確認書」を印刷またはダウンロードして、ご旅行にお持ちください”とデジタル保険とでも呼びたくなる新商品だ。

   今まで通りの、「海外旅行保険https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/service/travel/kaigai/も並行して発売されている。この「海外旅行保険」を見ていて、気がついたことがある。ウェブ上で見積もってみるとコロナ禍前の2019年11月に入っていた同種のものと比べて保険料が倍額になっていたのだ(25日間ヨーロッパで45,790円!)。よくよく見てみると、2019年は年齢が60代、現在は70代。この違いで倍になっていたのだ。高額医療費用事故を年代別で見ると、シニア層が半数弱を占めてるというので無理からぬことなのだろう。
   なお、保険会社によっては70歳以上も同額というものもある。当然ながら補償内容は異なる。  
 海外旅行保険商品の比較検討には、価格.comの「海外旅行保険 比較」             https://hoken.kakaku.com/travel/?lid=pc_ksearch_relatedpageのページも役立つだろう。


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大型スーツケースについて

 

 旅行計画の開始とともに、旅行用品やスマートフォンなど旅の必需品についても最新情報を集め始めた。

   そんなときに、6月24日付け日経新聞土曜版の連載コラム「何でもランキング」https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD08BQH0Y3A600C2000000/で“新型コロナウイルス禍が落ち着き、「今年こそ夏休みに海外旅行を」と考えている人もいるのでは。1週間以上の旅行に便利な、使い勝手のよい大きめのスーツケースを専門家が選んだ”というタイムリーな記事が目に入った。

   当ブログ“無料手荷物サイズ規則の変更に伴うスーツケースの買い換え”https://europedia.hatenablog.com/entry/20140826/p1 で取り上げた“2.8kgという驚異的な軽さのものがサムソナイトの「コスモライト Cosmolite Spinner スーツケース サイズ75cm 容量94リットル」”を今まで愛用していた。しかし、取っ手(キャリーバー)がT字型で1本のため、機内持ち込みの独ストラティック社製のキャスター付きバッグなどをキャリーオン(二段重ね)するときにバッグを固定するための2本の背面ベルトが安定しないので、逆U字型2本の取っ手の最新型スーツケースを探していた。

             

2本の背面ベルトでゼログラに固定したキャリーオンバッグ

        ASIN:B07F45ZRSP:DETAIL  ストラティック社製のキャスター付きバッグ
                                            
   「何でもランキング」の記事で1位に輝いたのが、埼玉県にあるかばんメーカー“シフレ”https://www.siffler-store.com/のゼログラ(ZER2088-66)というポリカーボネート樹脂を100%使った軽量樹脂タイプのスーツケースだ。
   高さ71×幅51×奥行き32センチで、3辺の和は154cm、容量105リットル、重量3.6キロ。多くの航空会社が、国際線無料預け入れの預ける荷物のサイズをキャスターと持ち手の突出部分を含む3辺の和が158cm以内としているが、余裕をもってその基準内だ。税込みメーカー希望価格は30,800円
   記事のコメントには、「走行音がとにかく静か。夜間の帰宅時や海外の石畳で効果を発揮しそう」とあった。

   今まで、愛用していたコスモライトは、ゼログラに比べて奥行きが1cm小さいだけのサイズの違いだが、容量は94リットルと、ゼログラの105リットルに比べ小さかった。実測したわけではないがこの11リットルの差は大きいはずだ。なお、重量はコスモライトの方が2.8kgと軽かった。
   記事が掲載されたその日のうちにネットでゼログラを探してみると、amazonで最も安く売られていたので早速購入。29,700円の表示価格から10%の2,970円が期間限定割引となっていて、さらに3,168ポイントが加算されるので、実質23,562円だった。
 
             ASIN:B07CB5QG6T:DETAIL

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スマートフォンとオーディオ・ヴィジュアル

 5年ぶりにスマートフォンを買い換えた。まだ、充分使えたのだが、わが家も5Gの圏内になり、スカパーやwowowamazon music(無料版)などを快適に使いたいと思うようになったからだ。秋に、ヨーロッパ旅行を計画中なので、旅行に使えるアプリなどを使いこなすためにも、早めに最新機種になれておきたいというのも理由のひとつだ。

   機種は、以前使っていたものと同じSamsung社のものでGalaxy S23 Ultra          https://www.samsung.com/jp/smartphones/galaxy-s23-ultra/という高機能機種だ。
 メインディスプレイのサイズは6.8インチ、ストレージ は512GB。動画連続再生時間は最大26時間。4つのカメラを搭載しており、メインカメラの解像度は2億画素。ほかにも1200万画素の超広角カメラと、光学3倍・10倍ズームに対応する1億画素の望遠カメラを搭載している。本体に内蔵されるスタイラス「Sペン」で簡単にスケッチをしたりメモを書いたりすることもできる。

   5年の間の高性能・高機能化は凄まじく、自分にとってはオーバースペックでフルに使いこなせるようになるには、しばらく時間がかかりそうだ。日本製の機種も検討したのだが、性能・機能でこれに及ぶ物は見つからなかった。

   購入したのはdocomoのオンラインショップからで「いつでもカエドキプログラム」https://www.docomo.ne.jp/campaign_event/kaedoki_program/という、プランで、「23か月目に本機種を返却する場合、お客様負担額119,020円」で、プログラム加入なしの場合の支払い236,500円の約半額で済むというものだ。

   買い替え需要を生み出すためのセールス手法なのだろうが、ちょうど2年後には買い換えるつもりだったので、その話に乗ってしまった。買い換えるつもりのスマートフォンは、Galaxy Z Fold4  https://www.samsung.com/jp/smartphones/galaxy-z-fold4/のような折りたたみ端末で、2年後にはより進化したものが発売され、タブレットのような使い方もよりスムーズに行えるようになっているだろうという見込みからだ。そうなれば、今までのように、旅先にスマートフォンのほかにモバイルPCを持っていく必要もなくなるだろう。

 今回の機種を、docomoのオンラインショップで購入したのは、ちょうど、オンライン事前予約の期間限定キャンペーンが有り、「Amazonギフト券 20,000円分をプレゼント」とあったからだ。どうも、私は、スーツケース購入の件といい、“期間限定キャンペーン”に弱いようだ。
                    ASIN:4297136082:DETAIL

   スカパーhttps://www.skyperfectv.co.jp/wowowなどの有料放送は、おもにスカパー専用の衛星アンテナからスカパー・チューナー経由で65インチの液晶テレビで視聴している。
   もう加入してから10年以上になるためか、スカパーから“プレミアムサービスチューナー交換サポートキャンペーン”という案内ハガキが来た。
 交換も工事も無料で行ってくれると言うことだが、スカパーのホームページを見てもすでにハードディスク録画しているものが交換後も視られるのかどうかがはっきりしない。そこで、サポートに電話すると、「交換といっても、今まで使用していたチューナーをそのまま残すこともできるので、そうすれば録画済みのものも視聴できる」とのことだった。

   今までに、録り貯めたものはスカパーだけで容量が25TB(時間にして7,500時間!)ぐらいあり、今は放送を中止したClassica Japan などの貴重なオペラや演奏会の映像もある。カール・ベームバーンスタインカルロス・クライバーハイティンクムラヴィンスキーショルティ、クラウディオ・アバドカラヤンなど1970年代にウィーンで暮らしていた頃に実際に聴いたhttps://europedia.hatenablog.com/entries/2004/02/01巨匠たちの貴重な映像がたっぷりと保存されているので、かけがえのない財産だ。

   新たなチューナーPT-SH700A https://www.skyperfectv.co.jp/service/portal/kiki/sh700a/に交換してみると、画像がより鮮明になり、録画予約もしやすくなっていた。
 新チューナーは「8TBまでのUSBハードディスクを最大8台まで登録可能。USBハブを利用すれば、最大4台まで同時接続が可能」とのことだが、取り敢えず新たに購入した8TBのUSBハードディスクを1台接続しておいた。録画時間はこれ1台で約2,500時間あるので当分は間に合うだろう。あとは、古いチューナーに接続しているUSBハードディスクが壊れないことを祈るのみだ。

                   

ウィーン ブルクガルテンモーツァルト

 

■今日のブックマーク&記事■

□スカイチケットの海外航空券検索
https://skyticket.jp/international-flights/
      予約の最終段階まで進まなくても座席表から空席状況が見られて便利。

□トラベルボイス6月15日記事“旅行テックの国際会議「WiT Japan2023」、今年の注目ポイントを聞いてきた、激変する世界の旅行テック最前線、4年ぶりの完全リアル開催”
  https://www.travelvoice.jp/20230615-153676

□CNN Sat June 17記事“How simple luggage trackers became the hottest travel accessory”
  https://edition.cnn.com/travel/article/luggage-trackers-airtags-missing-bags/index.html

□CNN 6月18日記事 “3年間クルーズ船で暮らすことを決めた米国人女性、その理由とは?”   https://www.cnn.co.jp/travel/35204408.html

□Newsweekjapan 6月21日記事“日本でもこれから起きる...世界の航空業界を揺るがしている「旅行の形」の大変化とは?”https://www.newsweekjapan.jp/kaya/2023/06/post-240.php

テキサス大学のPerry-Castañeda Library Map Collection  Ukraine Maps
   https://maps.lib.utexas.edu/maps/ukraine.html
   (ウクライナに関する地図のリンク集)

□Johnny Jet June 12記事“15 Tips for Surviving a Long Flight”
  https://johnnyjet.com/15-tips-surviving-long-flight-2/

□トラベルボイス6月23日記事“世界のホテル宿泊料金が上昇、ライフスタイル系が市場を牽引、トップは東京で1泊平均4万円超え”
  https://www.travelvoice.jp/20230623-153659

□通販サイト スーツケースマニア“リモワ電子タグとは”
    https://www.suitcase-mania.net/e-tag/

           

          
                      

 

花であふれる庭と果樹野菜の収穫最盛期

*[長崎日記]花であふれる庭と果樹野菜の収穫最盛期

       

2メートルほどの高さに育った裏庭のタチアオイ

   わが家の庭が花であふれるのは毎年5月がピークだ。最も華やかなのは2メートル前後の高さに立ち上がった50本ほどのタチアオイ立葵)の赤紫の花だ。裏庭が中心だが、種の自然飛散で昨年より2割は花の数が増えている。
 残念なことに5月18日の激しい風雨で10本ほどのタチアオイが倒れ、そのうちの3本は根から折れてしまっていた。それ以外のタチアオイは支柱を立て結束したので、なんとか次々に花を開き続けている。2年前に植えた白梅も傾いたのだが、こちらは力仕事となるので台風シーズンとなる前に友人に手伝ってもらうつもりだ。

 昨年、裏庭から港側の庭に移植した1本のタチアオイから飛び散った2本の立葵も2メートル近くに伸び、そのうちのオリーヴの樹のそばで咲く方は枝分かれして10本ほどの太い茎が伸びて、道行く人に珍しがられている。この花からさらに多くの種が飛び、来年は賑わいが増すことだろう。
   このほかに、一昨年の秋に植えた芍薬シャクヤク)や4種類の薔薇も見事な花を咲かせている。アジサイは、日が当たりすぎる場所に植えたせいか10本ほど並び咲いていたのが2本に減ってしまったが梅雨になってから急に元気になったようだ。
 10年前に鉢植えのまま東京から運んだアマリリスは、この冬に地植えしたところ、鉢植えの時とは比べようもない大輪の花を開いた。

   カラフルなコスモスの混合種も昨年の枯れ枝から撒いた種が庭中から芽を出し、すでに開花したものもある。今月中旬、新たに種を播いた分も7月には花開いていくことだろう。

   

ポール・マッカートニー種の薔薇

 

梅雨になってから急に元気になったアジサイ

 

冬に地植えしたアマリリス

ハーブガーデンの中で落とし種から咲いたコスモス

 

   毎年夏の楽しみとなる、2メートルの高さのロシアヒマワリが作る200本ほどの並木は、先月書いたように、ロシアヒマワリの種(中国製)は入手が困難になっていたので、今年は数を減らして5月中旬に種蒔きをした。すでに芽を出してきたが、並木と呼ぶほどに咲きそろうかどおうかは分からない。

   港側の庭を中心に落とし種から自生してきたコスモスやロシアヒマワリが10~20センチの高さに育っているので、雑草の機械刈りができないのが悩みの種だ。
   5月10日に、植木屋さんに入ってもらって定例の「春の剪定作業」を行ってもらったが、その際の雑草処理は、先月紹介した雑草の役割を活かす「風の草刈り」という手法で、地上10センチより高い、草が風で曲がるあたりをビニールコードの草刈り機で刈ってもらった。
   今回は、虫の害で枯れてしまったオリーヴの樹の大枝も切り取ってもらったので、庭から港の景色がよく見えるようになった。切り取ってもらっても葉の残っている枝や 根元のひこばえ(木の切り株や根元から生えてくる若芽)から樹勢が回復できるということなので、気長に待つことにする。

  

大枝を切り取ったオリーヴの樹の陰で咲くタチアオイ

 雑草と言えば、30坪ほどの広さの前庭の芝生を刈る作業も5月から本腰を入れなければならない。芝生だけならマキタの電動芝刈り機を使っているので月に2度の作業で充分なのだが、年々、雑草に侵食される部分が増えており、芝生より伸びるのが早いので、その対応が大変だ。芝生を痛めず、雑草だけを除草するという触れ込みの薬剤を使ったこともあるが、ほとんど効果はなかった。
 芝生の雑草も先月紹介した「風の草刈り」の効果を狙って頻繁に刈り取り、雑草の減少を狙いたいと考えているのだが......。

 
   花々では、種を取るために収穫後も放っておいて1メートル近くの高さに育ったイタリアン・パセリやルッコラ、ディル、コリアンダー(香菜)の花も地味だが、庭に彩りを添えてくれている。

 例年5月に入ると、虫に食べられて収獲できなくなるサニーレタス、レタス、サラダミックス、ベビーリーフなどの葉ものも今年はなぜか収獲が出来ており、毎朝のサラダボールなどにつかっても減らないので、友人たち手伝ってもらっている。
 落とし種から遅れて出てきたイタリアン・パセリやミント、コリアンダーや4月初めに種蒔きしたバジルや二十日大根、ミニレタスも収穫が始まっている。
 4月中旬に苗を買ってきてネットを張った胡瓜の畝は、最初猫の被害が目に余ったのだが、裏庭のバジル畑同様、ある程度育つと不思議なことに猫が手を出さなくなった。猫にも生長する植物に対する畏敬の念というものがあると、好意的に解釈しておこう。

 胡瓜は花芽が付き初めているので6月上旬には収穫が始まりそうだ。この畝からの収穫は7月中旬には収穫を終えることになりそうなので、5月26日に新たにネットを張って準備した畝に、今度は苗からでなく、節成(ふしなり)胡瓜という、親づるの節ごとに雌花をつける性質があり、栽培がしやすく収穫量も多い品種を種から直播きした。本来はポットに種播きして苗に仕上げてから畝に移植すべきなのだが、わが家の菜園は日当たりが良いせいか直播きでも充分に育つ(はずだ)。

   

花芽が付き始めツルをネットに伸ばし始めた胡瓜

   5月の最大の収獲は4本の木から穫れる枇杷だ。前にも書いたように、長崎の露地枇杷は1月の零下5度の寒波で大被害を被り県内の収穫量は7割減の見込みというが、わが家の枇杷には、被害はほとんど見られなかった。
  5月28日に小学校の同級生3人のほか、その1人の子、孫まで手伝ってくれた。野菜の収穫カゴに大盛りで8杯分ぐらいの収穫があった。もちろん、食べきれる量ではないのでそれぞれジャムなどに加工して保存食とするようだが、今から「返礼品」が楽しみだ。
   私自身は、毎日収獲して昼食代わりの「おやつ」として食べている生フルーツ盛り合わせのヨーグルトに加えて消化しているのだが、鳥との収獲競争がいつまで続くだろうか。

 果樹では、アンズや枝垂れ桃の実、ジュンベリー、ブルーベリーもそろそろ収穫時期だが、これも1人では収穫しきれないので、友人たちの手助けを待つことになる。


     

収穫カゴに大盛りの枇杷

 野菜では、ジャガイモの収穫も始まっている。2月下旬に4カ所の畝にデジマ種の種ジャガイモ22個、メークイン種17個を植え付けていたが、メークイン種の枝葉が枯れてきたので先行して約2キロほどを収穫した。春作は植え付けを減らした上に、肥料の追加や土寄せなどの手入れを怠ったせいもあって、秋作の半分ぐらいの収穫見込みだ。デジマ種も6月初めには収獲できそうだが、長崎が平年より6日早い5月29日に梅雨入りしたので、毎年梅雨の時期に増える虫の害に耐えられるか心配だ。

   一年中収獲できている2つの畝とその周辺に広がるホースラディッシュ(西洋ワサビ)も、4月には葉がすっかり枯れて食用になる地下茎もダメージを受けたかと思ったが、5月に入って新しい葉が急に伸びてきて高さが70センチほどになった。すっかり元気を取り戻したようだ。試しに掘ってみたが充分に独特の辛みもあった。
   港側の庭に、2年前の擁壁修復工事で余った土を運んだら、驚いたことに、そこに紛れていた地下茎の切れ端から新たなホースラディッシュ畑が広がってしまっている。恐るべき生命力だ。
 ホースラディッシュはローストビーフやサラダなどに添えると大変美味しいのだが、ツルハシなどを使って掘り出すのが大仕事なので、引き取り手が少ないのが悩みの種だ。

    

ホースラディッシュとその後ろはイタリアン・パセリの花

 

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今回は、長崎の居留地にまつわる話しを2つ紹介しよう。

 

 

   長崎は、1859年「安政五カ国条約」の締結によって開港され、外国人の居住する地域として長崎港に面した大浦とその周辺の埋め立て、背後に広がる東山手、南山手の造成に始まり、1866年には、南は小曽根築地から北は旧出島まで約11万坪に及ぶ長崎外国人居留地が完成した。1899年には「居留地」の法的な位置づけは廃止されるが、その後も長崎の異国情緒の漂う一帯として存在感を示している。

   居留地の地図と概要は、「さるくマップ」https://saruku.nagasaki-visit.or.jp/saruku-map/の「居留地」をクリックするとPDFで開くことができる。
 わが家は「居留地」の外側に位置するが、マップには含まれており、「港内の船に時を知らせるタイムボールがかつてありました」と記されている。「タイムボール」については当ブログの「長崎のタイムボールについて」https://europedia.hatenablog.com/entry/20160715/p1をご覧いただきたい。

  長崎の居留地については、下記のホームページも参考になるだろう。

  □ナガジン  「長崎異人館ストーリー」
  http://www.city.nagasaki.lg.jp/nagazine/hakken0905/index.html

  □ながさきプレスweb magazine  〈長崎居留地vol.1〉
  https://www.nagasaki-press.com/kanko/column-kanko/nagasakipress-kankoka/nagasakikyoryuuchi-1/

 


通っていた幼稚園の建物が高級ホテルに

 

 その居留地にまつわる話しの一つ目は、1898年に南山手町16番フランスの修道会が建てた赤煉瓦造り3階建ての「マリア園」と呼ばれた、現存する洋館としては最大級の規模の建物に関してだ。
 戦前は、女子修道院、幼稚園、外国人子女のための学校「清心女学校」などが併設されていた。
   戦後は、女子修道院に加え、戦災孤児などの養護施設、清心幼稚園などが運営されていた。実は、私はこの清心幼稚園に通っていた。

   この「マリア園」については、智書房の出した  「大いなる遺産 長崎の教会―三沢博昭写真集」という本でも紹介されており、同書店のホームページで、マリア園は「清心修道院http://www.tomojapan.com/nagasakinokyoukai-web/kyoukai/seishin.htmlとして取り上げられている。
                     

   この建物を、不動産開発やホテル経営などを行っている東京の森トラストが買収して「22年度には“インターナショナルラグジュアリーホテル”の開業を目指すそうだ」と当ブログの2017年8月の記事で紹介したが、このほど下記の正式なプレスリリースが有り、一斉にメディアで報道された。

  □PR TIMES  5月24日 プレスリリース 
   「ホテルインディゴ長崎グラバーストリート」誕生
      https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000217.000018049.html

  それによれば、森トラストは、IHGホテルズ&リゾーツhttps://www.ihg.com/hotels/jp/ja/reservationが展開するホテルブランド『ホテルインディゴ』を誘致し、「ホテルインディゴ長崎グラバーストリート」という名称で2024年冬頃の開業を目指すそうだ。地上3階・地下1階で、客室数約70室、敷地面積5,505.29㎡、延床面積4,561.91 ㎡という概要。

   実は、この幼稚園の同級生たちと、改築工事が始まる前に最後の見学会と同窓会を開きたいねと話し合っていたのだが、コロナ禍などもあり実現できなかった。
 居留地から洋館や洋風住宅がほとんど消えていくなかで、「この赤煉瓦造りの修道院が外観だけでも残ってくれるのは嬉しい」というのが、幼稚園の同級生たちの共通の意見だ。

 幸い、私自身は2006年4月に、長崎市のウォーキングツアー「さるく」https://saruku.nagasaki-visit.or.jp/の「南山手洋館」コースに参加し、マリア園http://minamiyamatekai.or.jp/m_index.htmlの中に50年ぶりに入り、懐かしいチャペルなどを見学することができた。
 「南山手洋館」コースは、私の母方の先祖がアルハンブラアメリカン・ホテルを経営していた松が枝40番館と呼ばれた洋館の跡地でも立ち止まった。このホテルは長崎の市民の手によって「星眼鏡ノオト〜アルハンブラアメリカンホテル」https://europedia.hatenablog.com/entry/20040323/p1というミュージカルのモデルともなった。
 同ミュージカルは、2004年に長崎市民の手で上演され、出演者だけでも102人、3時間半に及ぶ大作で、全編に流れる素晴らしい音楽もこのミュージカルのために作曲されたもので、45名のフルオーケストラで生演奏された。


  

赤煉瓦造り3階建ての「マリア園」(2008年11月撮影)


「ルイザとアルハンブラアメリカン・ホテル」

 

 さて、居留地にまつわる話しの二つ目は、上記の外国人子女のための学校「清心女学校」に通い、市民ミュージカル「星眼鏡ノオト〜アルハンブラアメリカンホテル」の主人公ともなった私の母方の祖父の妹で大叔母にあたるルイザの生涯を豊富な資料と写真をもとに描いた本「ルイザとアルハンブラアメリカン・ホテル」(Flying Crane Press 2023/4/29刊¥1,650)についてだ。

   著者は、長崎居留地研究の第一人者として知られるブライアン・バークガフニ教授。教授は、長崎新聞の連載コラム「ながさき異聞」の2023年1月15日の記事に「ここ数カ月、私は長崎居留地研究を進める中でルイザという女性に魅了され、まるで夢の中の人を追いかけるように、領事文書、教会の記録、新聞や書籍、そして子孫が保管する資料からその足跡をたどっている」と熱を込めて書かれていたが、それが実を結んだのが4月29日に出版された「ルイザとアルハンブラアメリカン・ホテル」だ。
   amazonの同書紹介記事によれば「19世紀末から20世紀にかけて、長崎は国際貿易港として未曾有の繁栄を謳歌し、同市の外国人居留地には多国籍コミュニティが形成した。本書は、長崎外国人居留地の歴史と人間像に焦点を絞り、最初は大浦14番地の大きな建物で、後に下り松川南岸の元酒場で営業していたアルハンブラアメリカン・ホテルの経歴と人々に光を当てる。山口サクという勇敢な元潜伏キリシタンの日本人女性とその混血の娘ルイザの実話である......。(中略)一方、戦後の開発の中で忘れ去られ、取り壊しの危機に瀕していた旧アルハンブラアメリカン・ホテルは、和洋折衷のデザインと、朽ちかけたファサードから滲み出るロマンチックな美しさに魅せられた写真家や執筆者の目に留まり、姿を消した後もその残像を長崎の歴史に中に刻んだ」とある。

   この本は現時点では、amazonの詳細サーチで書名や著者名、ISBN番号などを入れても、出てこないが、面白いことにgoogleで「ルイザとアルハンブラアメリカン・ホテル」と検索するとamazonの該当ページが出てくる。

      

                                   
             


■今日のブックマーク&記事■

□トラベルボイス5月1日記事“世界中の空港で発生する「預け手荷物トラブル」、時代遅れの処理への、課題を解決する新たなテクノロジーとは?”
  https://www.travelvoice.jp/20230501-153185?media=tvm

□トラベルボイス5月25日記事“長崎・南山手エリアに「ホテル インディゴ」開業へ、伝統的建造物を再生、森トラストがIHGが協業で”
  https://www.travelvoice.jp/20230525-153545

□CNN May 27記事“Europe is trying to ditch planes for trains. Here's how that's going”
    https://edition.cnn.com/travel/article/planes-to-trains-europe-climate/index.html

□トラベルボイス5月26日記事“今後1年以内に「海外旅行に行く」は14%、20代男性が最多、60歳以上はまだ様子見、ネックは「為替」”
     https://www.travelvoice.jp/20230526-153549

□TRVLWIRE 5月26日記事“欧州で新寝台列車「ヨーロピアンスリーパー」が運航開始
https://trvlwire.jp/?p=34111&utm_source=mailnews&utm_medium=article&utm_campaign=20230529

GOETHE 5/29記事“建築家・谷尻誠、内緒にしておきたいホテル&温泉6選”
https://goetheweb.jp/lifestyle/travel/20230529-tanijiri-hotel 

□マネー現代5/29記事“「円安ニッポン」の救世主・超富裕層がやってくる…!ロンドンの超高級ホテルに泊まってみて分かった!本物のセレブのおカネの使い方”
https://gendai.media/articles/-/110493         

 

5月20日の朝、庭から見た「クイーン・エリザベスⅡ」(9万900トン)の入港

     
 
  
         

 

 

賑わうハーブガーデンと果樹豊作の予感

*[長崎日記]賑わうハーブガーデンと果樹豊作の予感 

    

  裏庭の小手毬。手前は、タチアオイ

 ここ2~3年、庭で蜂が飛び回るのを見る機会が減っていたが、今年はなぜか多く見かけるようになった。そのためか、果樹類の花芽や実のつきが例年より目立って良くなっているようだ。
   とくに、新旧合わせて9本ある甘夏は白い花が賑やかに咲き、年末から新年にかけての収獲は、わが家史上最高の800個の記録を塗り替えそうだ。

   長崎名産の露地枇杷は1月の零下5度の寒波で大被害を被り県内の収穫量は7割減の見込みというが、わが家の4本の枇杷は、被害はほとんど見られなかった。4月3日に小学校の同級生3人が手伝ってくれて枇杷の実の摘果(間引き)作業を済ませた。高い木は4メートル近くに成長しているので、竿で高い枝を引っかけての作業となった。充分に間引きしたつもりだったが、間引いた後で成長が早まったようで、もう一度間引いた方が良さそうな枝も多数ある。作業参加の報酬は1人バケツ3杯分の枇杷の実と約束したが、6月にはバケツ30杯分ほどの大豊作になりそうで、生食ではとても消費しきれず、ジャムやゼリーなどへの加工作業が必要だ。

   6月には、枝垂れ桃やアーモンド、1年前に植えたアンズや南高梅の実も収穫が見込まれ、いずれも豊作の見込みだ。
   ブルーベリーの収穫は7~8月の予定だが、鳥のエサになるか、台風で落果するかというハードルがあるので、どうなることやら。ブルーベリーに限ったことではないが、わが家はまともに強風を受ける吹きさらしの尾根にあるので、防護ネットを張ったり、簡易温室を作ったりという対策が出来ない。

   秋になれば、2本あるレモンと柚子、擁壁工事で移植したシークァーサーが収穫期を迎え、順調にいけばこれらも豊作が期待できる。

 現在、収穫のピークを迎えているのは、3面のハーブガーデンと3メートルの長さの畝2本、7つの大型プランターで育てているルッコラやサニーレタス、レタス、サラダミックス、ベビーリーフなどの葉ものだ。コリアンダー(香菜)、イタリアンパセリ、ミント、ディルなどのハーブ類も収穫が続いている。来月からはバジルも収穫できそうだ。
   朝食にボール1杯のサラダをとるのが習慣だが、これらの葉もの、ハーブ類、二十日大根に庭のホースラディッシュをおろしたソースやオリーヴオイルなどをかけて食べている。もちろん自家消費では処理しきれないので、友人たちにも自由に収獲してもらっている。
 しかし、5月になれば葉ものはレタス類やバジル、ミントなどを除いて虫の害がひどくなり、収穫量は半減するだろう。例年なら梅雨入り前に盛んに活動を始めるナメクジも温暖化のせいか早くも出没している。

  

手前からサラダミックス、ジャガイモ、高く伸びたイタリアンパセリ

朝食のガーデンサラダ

 

   害と言えば、猫の被害も目に余る。3日前の夕方にも風呂の窓からハーブガーデンを覗いていると大きな影が動いていた。猫が芽を出し始めたバジルの畑を踏み荒らしていたのだ。毎晩のように踏み荒らすのでおそらく自分専用のトイレとでの考えているのだろう。昨日は、鉄条網でそのハーブガーデンを囲んでみた。しかし、その日の夕方に風呂から見ると、今度は猫がつがいで出現し、畑で傍若無人なふるまい。風呂から上がると2匹の猫は、テラスでノンビリと夕日を眺めていた。
 港側の庭にも胡瓜の苗を植え、ネットを整備した上に、鉄条網でバリケードを築いたが、猫がものともせず畝を掘り返し、6本の苗の内、2本が回復不能になった。猫の嫌がるマーキングをするワンチャンに庭のパトロールをまかせるしか手がないようだ。

   もうひとつ大きな被害は、30坪ほどの広さの芝生やオリーヴの樹の周りなどに深いもので15センチほどの穴が100カ所以上掘られていたことだ。植木屋さんの話では、土中のミミズなどを狙う夜行性のアナグマだろうとのことだ。今朝は、花壇の隙間にまで穴が掘られていた。
   穴を埋めるついでに、芝生が痛んで薄くなっているところを中心に目土を30リットルほど散布した。目土は春の発芽を促し、芝の葉を細くし直立させる役割があり、この季節には欠かせないメンテナンス作業だ。目土を撒いた後には、芝生専用肥料を10キロほど散布した。肥料を撒いて数日で芝生は青々と甦ってきた。刈り取ったはずの雑草まで伸びてきたのには参った。

 6カ所ほどある花壇は、昨年から植えていた花は、寒波などにより壊滅的だったが、鮮やかな色のアメリナデシコが復活したのを始め、芍薬や薔薇が元気だ。鉢植えから地植えに移し替えたアマリリスも順調に育っている。
 新たに、ダリア、マリーゴールドディアマンティーナ、ゼラニウムペチュニア、ホワイトボール、シレネ・ピンクパンサー など16鉢の花苗を購入して植えたが、これも順調だ。
   

鮮やかな色のアメリナデシコが甦った


 

   花壇以外では、今月、モクレン、小手毬、モッコウバラ、花水木などが開花した。寒波と雪の被害を受けたブーゲンビリヤは残念ながら植木屋さんに回復不可能と判断され、来月の庭の剪定のついでに撤去してもらうことになった。
       

モクレン



花水木

モッコウバラ

 例年5月に、2メートルほどに立ち上がり見事な赤い花を咲かせるタチアオイは、30カ所ほどで開花のきざしを見せ始め、早いものは4月中旬に開花した。

   2月下旬に、デジマ種の種ジャガイモ22個、メークイン種17個をハーブガーデンの一角や新たに整備した畝2本に植え付けた。ジャガイモは同じ畝での連作が出来ないので、毎年場所を変えなければならないのが面倒だ。例年より発芽が遅れたものの、その後は順調に育ち、開花も始まった。今月に入っても芽かき(間引き)と土寄せ、肥料の追加といった手入れをしており、このまま順調にいけば、虫の害が本格化する梅雨入り前の6月初めには収獲できそうだ。

   毎年、4月初めから本格化するのが、草刈り作業だ。庭の土が緑肥で年々豊になるためか、温暖化のためか、雑草の成長が早くから始まり、繁茂の状態も濃密になってきている。こちらの体力の低下もあって、今年は手に余りそうだと友人に相談したら、近くに東京からユーターンしてきて便利屋を始めた知り合いがいるというので紹介してもらった。

 4月上旬に3日に分けて2人の便利屋さんに作業をしてもらった。まず、芝生に生える雑草を手で抜くという作業から始めてもらい、次に、害虫の襲撃を減らすためにオリーヴやイチジク、甘夏、柚子などの果樹の根元や周辺の雑草処理、そして、石垣や窪地などがあるため機械では刈るのが難しい裏庭のフェンス沿いの雑草の手抜きを頼んだ。
 さらに、風呂場や屋外シャワーのカビなどの汚れ、建物の外壁の汚れの除去もお願いした。
   作業を見ていて、道具類の使い方が勉強になった。実は、10年前にケルヒャー社製の家庭用高圧洗浄機を購入して、倉庫に寝かせっぱなしだったのだが、便利屋さんもこれを駆使するとのことだったので、取り出して使ってもらった。風呂や外壁の汚れのほか、コンクリートのテラスなどの黒ずみにも有効なことが分かり、使い方を教えてもらった。
 また、自分では、金属製の回転刃の電動草刈り機を使っていたのだが、ビニールコードの草刈り機を使えば、建物やフェンス、樹木などを傷つけず草刈りできることをあらためて教えてもらった。 

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 なお、便利屋さんたちの作業中に、私も、港側の庭で電動草刈り機を使って雑草刈りをおこなった。自生しているコスモスやヒマワリ、野花などの芽を残し、庭に潜んでいる有益な昆虫たちを傷つけないために、今までは地上10センチほどで刈り込んでいた。

 購読している長崎新聞に「風土の再生」という連載記事が有り、「風の草刈り」という手法が紹介されていた。地上10センチより高い、草が風で曲がるあたりをビニールコードの草刈り機で刈るという提案だ。早速試してみることにした。

   調べてみると、森林再生コンサルティングをおこなう Silva https://www.silva.or.jp/という事業体が「風の草刈り」を提唱していて、ホームページの「森知識・活動事例」→「風の草刈り」とたどると、「雑草にも様々な役割があります。その土地に必要な草が芽生え、細根で土壌を耕し、その身が枯れた時には、大地の肥料となり、少しずつ、より寿命が長い植物が育つことが出来る様にすることが雑草の役割です。雑草をすべて根元から刈ってしまうとその役割が果たせなくなってしまうので結果的に自然が回復するのが遅れてしまいます。そこで登場するのが優しく頭を撫で狩りし、細根と茎のバランスを整える風の草刈りなのです」と紹介されていた。
 「この手法では何回かに分けて草刈りを行う必要があり、かつ自然に枯れていくのを待つことになるため通常の草刈りに比べて草刈りが完全に終わるまでにかかる期間はやや多めになってしまいます。ですがその分1回1回の手間は軽減されますし、自然に枯れるまでの期間と枯れて行った雑草の栄養で土壌が豊かになるため結果的に総合的なコストや効果の面で通常の草刈りよりも優れているのです」とも書かれていた。
   詳しくは、下の「今日のブックマーク&記事」の冒頭に 「現代農業」連載記事“草を味方にする風の草刈り”へのリンクを張っておいた。興味のある方はご覧を。

 さて、毎年5月に待ち構えている庭仕事は ロシアヒマワリとコスモスの混合種の種を蒔く作業だ。両方とも、昨年の落とし種が自生を始めているが、補う必要がある。
   ロシアヒマワリの種(中国製)は入手が困難になっているようだが、通販で例年の1/4ほどの種を確保することができた。
   台風や虫の害、入手する種の品質の問題等で、数年前のように2メートルの高さのヒマワリが200本あまりの並木を作るという景観は望めなくなっているが、今年は蒔き方を変えて、整然と間隔を空けフェンスを支えにし、培養土や肥料を施して並木を目指すのではなく、港側の庭の空いた土地に種をバラマキ、自力で芽を出すのを待つという方針にした。
 したがって、景観よりも、枯れた後で土地を豊かにする緑肥としての役割を期待することになる。

       2013年7月のロシアヒマワリ  https://europedia.hatenablog.com/entry/20130729/p1

   一方、コスモスは充分に種も確保できたので、自生分に加えてカラフルな花畑となりそうだ。面白いことにコスモスも港側の庭に種蒔きしていたのだが、枯れた枝を裏庭の擁壁工事でできた新たな更地に持ってきて、種ごと緑肥にしたせいか、自生の数は裏庭の方が多い。ヒマワリにしろコスモスにしろ自然に近い生え方にするのが、これから目指そうと思っている自然農法にふさわしいように思える。


   草刈りや種蒔きなどの春の庭仕事の目途が立った4月11日から3泊4日で、春に恒例となっていた長崎港外の伊王島https://ioujima.nagasaki.jp/にある温泉付きリゾート・ホテル「アイランドナガサキhttps://www.islandnagasaki.jp/へ息抜きに出かけてきた。
   お目当ては、温泉はもちろんだが、4月から提供される伊王島漁港で水揚げされる伊勢エビづくしの料理とワイン。ツツジの咲く島内の散策も充分楽しめた。
 昨年同様、チェックアウト時に、「前回宿泊より3ヶ月以内のご宿泊」は50%引きという「Back To i+Land」というクーポンを頂戴した。前回は、予約のアクションを起こすのが遅れ、満室続きでせっかくのクーポンが利用できなかったので、今回は帰宅したその日に夏の海水浴シーズンの予約を取っておいた。
      

伊王島灯台ツツジ

     地元で穫れた伊勢エビのお造り

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国際クルーズ船の来航が続くが、アウトバウンドは

 

  3月から再開された国際クルーズ船の長崎来航は、4月も順調に伸びている。乗船客は欧米人が中心だが、その中でもドイツ人が目立つ。わが家の前を通る鍋冠山への登山ルートにもドイツ人客が多く、声をかけてみると、ドイツから香港まで飛行機できて、ドイツの旅行会社が所有する船で東南アジアの2週間のクルーズを楽しんでいるとのこと。長崎へは釜山からやってきて、次は鹿児島港に向かうそうだ。

 4月に2度長崎に来航したドイツの「Mein Schiff 5」(98,785トン)https://www.meinschiff.com/のホームページのクルーズ検索(Kreuzfahrt suchen)を見てみると早々と来年3月の募集コースが掲載されていた。それによれば香港への飛行機代込みで3.819 €(60万円弱)。長崎でのオプションツアーには伊王島散策昼食付き(99 €)、原爆資料館や中華街をめぐるサイクリングツアー(69 € )など12のコースが掲載されていた。

 5月4日と20日には、過去何度も長崎を訪れている優美な姿の「クイーン・エリザベスⅡ」(9万900トン、乗客定員2081名)が久しぶりに寄港する。     
   5月4日来航のクルーズを調べてみると横浜発着の「春の沖縄リゾートと台湾クルーズ10日間」https://www.cunard.jp/cruises/q317/で、乗客は日本人が中心のようだ。

     

鍋冠山より見た クイーン・エリザベスⅡの出航(2014年3月)

 
   ちょっと気になったので、ドイツと日本の経済力指標を調べてみると、現在世界3位の日本のGDP国内総生産)は、円安がさらに進めば現在4位のドイツに逆転される可能性もあるそうだ。2022年の日本の人口は1億2,560万人、ドイツは8,390万人と、日本が50%ほど多いにもかかわらずだ。1人当たり名目GDPでは、ドイツはとっくに日本を上回っており、日本はイタリアに次ぐ世界31位だ。

   4月28日に、日本円は対ユーロで150円台となり、2008年10月以来、約14年半ぶりの安値を記録した。両替手数料やクレジット・カード手数料等を考慮すれば、実質160円近いのではないだろうか。ユーロ高も、日本からヨーロッパへのアウトバウンド旅行復活の障害となっているようだ。

 外務省海外安全ホームページの“今後の水際措置について(2023年4月29日以降順次適用)”https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2023C022.htmlを見ると、“全ての入国者に対して、「出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書」及び「ワクチンの接種証明書(3回)」のいずれも提出を求めません”と書かれていた。本来なら、これでヨーロッパへの日本人のアウトバウンド観光需要も伸びるはずだが、アジアやアメリカ方面に比べてかなり出遅れているようだ。

    ロシア上空の迂回も続いているので、長時間飛行向けの機材や乗員の再配置には困難が伴い、ヨーロッパ路線便数のコロナ禍以前の水準回復は遠い先のようだ。
 そのためもあって、航空運賃は高止まりしている。日系・欧州系を問わず、ヨーロッパへの直行便は燃油サーチャージ等込みの往復価格で、ビジネスクラスで80~110万円、エコノミークラスで21~31万円程度とコロナ禍以前の倍近い実勢価格となっている。

 個人的にはそろそろ、コロナ禍以前に毎年行っていたウィーンを中心とする「秋のヨーロッパ旅行」の手配を始める時期で、魅力的なオペラやコンサートのプログラムも発表され始めている。しかし、昔は、むしろ楽しみにしていた長時間のフライトが、歳のせいか、思った以上に精神的負担を感じている。もちろん、ヨーロッパのエネルギー価格上昇とインフレ、人手不足、円安ユーロ高などによる旅行者物価の高騰もネックだ。

 


■今日のブックマーク&記事■

□現代農業 連載記事“【大地の再生】(動画あり)第3回 草を味方にする風の草刈り”
  https://gn.nbkbooks.com/?p=20842
             
IMF The World Economic Outlook https://www.imf.org/en/Publications/WEO/weo-database/2023/April
 オーストリアの消費者物価がここ1年で9%ほど上がったことなどが読み取れる。

□ウートピ 4月26日記事
  “デジタルに頼りすぎない! 久しぶりの海外旅行でコピーして持っておきたいものは?”   https://wotopi.jp/archives/143471

ITmedia ビジネスオンライン04月26日記事 “GW直前で販売好調のスーツケース 製造元に売れ筋モデルを聞いた”
   https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2304/25/news157.html

□PRESIDENT Online 4/26記事“海外旅行後に送られてきた利用明細に衝撃…現地でクレジットカードを使う時に絶対やってはいけないこと”
  https://president.jp/articles/-/68769?page=1

□Bloomberg4月27日記事“割高な空の旅、まだまだ続きそう-航空運賃が安くならない理由”
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-04-27/RTR3Z0T0G1KW01

□トラベルボイス4月28日記事“フランスの旅行市場の最新事情を、HISパリの責任者に聞いてみた、新たな旅行スタイルから仕入れ環境の変化まで”
    https://www.travelvoice.jp/20230429-153309

 





 

再生途上の庭で、枝垂れ桜や桃の開花

*[長崎日記]再生途上の庭で、枝垂れ桜や桃の開花


   

雨上がりの枝垂れ桃

   2021年夏の大雨による擁壁の大修復工事で、裏庭の4メートルほどの高さに育っていた桜の木や花桃、ボケ、フタツバタゴ、ジュンベリーを伐採せざるを得ず、庭が寂しくなっていたが、昨年の9月の2度の台風では港側(西側)の庭の方が大被害を被った。
 
  3メートルほどの高さのオリーヴの樹4本が吹き飛ばされ、2本が大きく傾き、1本の太い枝が吹き飛んでいた、そのうち2本は文字通り根こそぎ数メートル吹き飛ばされひっくり返っていた。
 被害に遭ったオリーヴ6本のうち、完全に吹き飛んで根から反転していた2本は諦め、飛ばされた残りの2本と、傾いていた2本は、植木屋さんに“丸太3本支柱”など、強風対策の手法で、支柱を組み直してもらった。
 現在、港側の北半分の庭には、ほとんど被害に遭わなかった2本と、なんとか残った4本の計6本が並んでいる。

    南半分の庭の4~5メートルの高さのオリーヴ6本は、昨年の初夏、天敵のゾウムシの被害に遭い、実のほとんどと葉の多くを落としていたせいもあって、風圧を受けず、樹齢も10年で根が深く張っていたので台風に持ちこたえていた。ゾウムシの被害で3本は、葉のほとんどが枯れたままだが、植木屋さんの話では根元のひこばえ(木の切り株や根元から生えてくる若芽)が50センチほどに伸びているので、いざとなったら枯れた本体を除去して、ひこばえを大きく育てればよいとのことだった。うまく樹勢が回復できれば、南北合わせて12本のオリーヴ並木が揃うことになるはずだ。

   この台風では、元々根が浅い3メートルの高さのミモザも吹き飛ばされ、再起不能の状態となった。毎年、3月に友人知人にプレゼントしていた鮮やかな黄色い花も、今年は配って回ることが出来なかった。ミモザを新たに植え直すことも考えたが、年々凶暴化する台風と根が浅いという木の性格を考え、諦めざるを得なかった。

 修復工事でできた裏庭の更地では、1年前に苗木を植えた枝垂れ梅、花白梅、南高梅の3種の梅が2月に開花していたが、3月に入って、華やかな紅白の花を咲かせる枝垂れ桃やアーモンド、アンズ、ブルーベリー、モクレン、バラ、小手毬、レンギョウも開花した。
   アーモンドの実は、8月頃に果肉が割れて中の殻が見えてくると収穫時期だが、中の殻が固く、オーストリアで買ってきたアーモンド割り器を使っても至難の業だ。
 アンズの方もすでに小さな実を結び始めている。6月下旬から7月上旬頃には初収穫が楽しめそうだ。

 

七年前に植えたアーモンドの樹の花


   

   

一年前に苗木を植えたアンズの木

   1年前に植えたときは60センチのただの棒だった枝垂れ桜は、枝が大きく広がり、可憐な花を開いている。昨年、「花見が出来るようになるには5~6年はかかりそうだ」と書いたが、どうやら再来年あたりには花見の宴が催せそうだ。

   

苗木を植えて一年目の枝垂れ桜も開花

   

   心配なのは、1月の異常寒波と雪のせいでダメージを受けた亜熱帯性のブーゲンビリヤやハイビスカスなど花だ。ブーゲンビリヤは、今まで元気がなかった隣りに植えていたモッコウバラに覆われてしまっているが、幹や枝が生きているようなので再生しそうなのだが。ハイビスカスは難しいようだ。
   長崎名産の露地枇杷も零下5度の寒波で大被害を被り県内の収穫量は7割減の見込みだという。わが家の4本の枇杷は、日当たりの良いところに植えていたせいか、根元の雪を放水で溶かしたためか被害はほとんど見られなかった。
 本来ならこの時期に枇杷の実の摘果(間引き)作業を済ませてなければいけないのだが諸般の事情で遅れている。近々、枇杷の引き取り手でもある小学校の同級生たちに招集をかけて作業を済ませる予定だ。

 例年5月に見事な赤い花を咲かせた裏庭のタチアオイも工事により半減していたが、30カ所ほどで元気に立ち上がり始めており、2メートルほどの高さに育つ見込みだ。
   タチアオイは、昨年移植した港側のオリーヴの樹が並ぶ庭でも2本が大きく育っている。このまま花開いて種を結べば、来年はさらに多くのタチアオイが立ち上がり、道行く人の目を楽しませてくれることを期待している。

   昨年の3月にも書いたが、庭では、この季節、自生している花々も賑わってきている。キイロハナカタバミホトケノザカラスノエンドウタンポポ、ヤナギタンポポシロバナタンポポムラサキカタバミハナニラキツネノボタンなどだ。
   カラスノエンドウは放っておくと、種が飛んで、さらに庭を埋め尽くす怖れがあるので、早めに草刈り機で刈り取ったり、芝生の上に出てきたものは苦労しながら手で抜いている。
   刈り取った花や草は緑肥の格好の材料となるので、野外バーベキュー用に買っていた古い木炭を粉砕して混ぜて、工事で出来た更地の土壌改良に役立てている。

   その更地に昨年新たに作った2カ所のハーブガーデンや従来からあるハーブガーデン、7本ほどの2~5メートルの長さの畝には、ふるいにかけた更地の土や培養土、堆肥、有機石灰、骨粉入り油粕などを入れ、今月、種蒔きや植え付けを済ませた。

   2月下旬に植え付けた、デジマ種の種ジャガイモ22個、メークイン種17個は例年より発芽が遅れ3週間してから芽を出し始めた。気候のせいもあるが、芽があまり出ていなかった種芋を選んでしまったためかも知れない。

   3月に入って、収穫時期をずらすために、日を開けながら、野菜やハーブ類の種蒔きを始めた。
 3日には、 新ハーブガーデンのひとつの畝と旧ハーブガーデンの50センチほどの畝ににガーデンレタスミックスを種蒔き。7日には、裏庭北側の畝に二十日大根を種播き。
 12日には、旧ハーブガーデンのひとつの畝にルッコラの種播き、もうひとつの畝にサニーレタスの種播きをした。

    更地には6つの大型プランターも用意している。あえて、プランターを使うのは、猫などの被害軽減と雑草に悩まされないためだ。14日にそのプランターの4つにべビーリーフ類のカラフルミックスの種を播き、2つのプランタールッコラの種を播いた。
 19日には、昨年ジャガイモを育てた更地南側の長さ5メートルの2本の畝に、レタス、東側畝にサニーレタス、カラフルミックスの種を播いた。この畝には、コリアンダー(シャンツァイ)が数カ所自生していたので、そこをよけながらの種蒔きだ。3月末現在、これらすべての種が芽吹き始めている。

   2メートル四方の新ハーブガーデンのひとつには、昨秋、枯れ枝から取っておいたバジルやディル、イタリアンパセリコリアンダーなどの種を播いておいた。それらが芽を出してきているが、その隙間には追加でハーブ類の種を播く予定だ。

 さて、現在庭で収獲できているものはと言うと、イタリアンパセリやディルなどのハーブ類と奇跡的に寒い冬を生き残っている、サラダミックスやサニーレタスなどの葉ものだ。

   

雪に埋もれながらも寒い冬を乗り切ったサラダ菜類

   ホースラディッシュ(西洋ワサビ)は庭の3カ所ほどに群生しているが、これも先週から若葉が元気に伸びてきている。若葉の下のホースラディッシュ自体は3年物もあるのだが、掘り出して摺り下ろしてみると充分な辛さがあった。毎朝のサラダやローストビーフ、ソーセージなどに添えて美味しく食べている。
 ホースラディッシュは若い芽を育てる必要もあるので、掘り出した本体の脇根を空き地に植え付ける予定だ。強力な生命力があるので培養土や肥料の心配をする必要がまったくない。

   

ホースラディッシュの若葉

   心配があるのは、植え付けたばかりの畝を荒らし、プランターを倒し、芝生や砂利の上に落とし物をばらまく猫などの小動物による被害だ。種芋が掘り起こされた畝もあったので、鉄条網で囲んだが被害は減らない。よく観察してみると通り道に丸めた鉄条網のトゲを気にすることなくすり抜けている。猫よけの団子のような薬剤を庭に撒いても、その上に猫があぐらをかいている始末で、無駄骨だった。

   猫に比べ、近くの山から飛んでくる種類豊富な野鳥たちは歓迎だ。もう少し暖かくなると、開け放しておいた窓から聞こえる芝生の昆虫を突き取りに来る鳥たちの鳴き声で目を覚ますことができる。

  

枝垂れ桃の枝に止まる野鳥


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国際クルーズ船来航の再開

 

   観光都市長崎にとって喜ばしい話題としては、国際クルーズ船の来航が2020年2月以来3年ぶりに再開されたことがあげられる。3月16日には、ドイツのオイローパ 2(Europa 2 42,830トン)https://www.hl-cruises.com/ships/ms-europa-2が長崎港に寄港し、その日から3日連続で寄港があった。18日には、私も昔乗ったことがある三菱長崎造船所で建造された初代「飛鳥」がAmadea(29,000トン)と改名されて里帰りしてきた。いずれも乗客はドイツ人を中心とした欧米人がほとんどで、コロナ禍以前、圧倒的多数を占めていた中国からの来航は未だ皆無だ。

   3月22日にはSEVEN SEAS EXPLORER(55,254トン)https://jp.rssc.com/ships/seven_seas_explorerに乗って、友人夫妻が来航され、わが家で半日過ごして帰られた。久しぶりに、長崎の名物料理“皿うどん”を作り、オーストリアのワインとともにおもてなししたが、コロナ禍で友人の来訪も絶えていたので、皿うどん作りも3年ぶり。作り方を忘れかけていたのに唖然。3年も“鎖国”が続いていたのだから無理もない。

   長崎の港湾管理当局によれば、3月7日に国際クルーズ船の入港予約を開始してから、3月15日時点で4月末までに20隻の寄港打診があるという。
 5月には、過去何度も長崎を訪れている優美な姿の「クイーン・エリザベスⅡ」(9万900トン、乗客定員2081名)が2度ほど寄港するようだ。  

      

わが家の庭から撮った「オイローパ 2号」の朝の入港


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■今日のブックマーク&記事■

□TRVLWIRE 3月1日記事“EU、ETIASの導入を再延期、2024年予定に”
     https://trvlwire.jp/?p=33010      TRVLWIRE https://trvlwire.jp/ 

長崎新聞3月3日記事“富裕層向けに『長崎の夜ツアー』 出島で食事、検番の唄や舞… 長崎バスホテルズ、旅行会社と連携し来月から”
  https://nordot.app/1004225643208769536?c=174761113988793844

□トラベルボイス3月29日記事“日本旅行業協会、海外旅行の需要回復へ通年プロジェクト、海外旅行を「当たり前に楽しめる環境を」”

   https://www.travelvoice.jp/20230329-153206

□Johnny Jet.com March 29記事“Rick Steves’ Advice For Finding the Best Places to Eat in Europe and Not Getting Ripped Off”  

   https://johnnyjet.com/rick-steves-advice-for-finding-the-best-places-to-eat-in-europe-and-not-get-ripped-off/





 

3種の梅が咲きそろい、春の植え付けも始まる。

*[長崎日記]3種の梅が咲きそろい、春の植え付けも始まる。

鍋冠山展望台からの長崎港の眺め

          

   例年、長崎では2月が1年で一番寒く、雪も1~2回降り積もるのだが、今年は、1月に2回の積雪があり、下旬に寒波が到来したためか、2月は比較的穏やかな冬となった。
   しかし、1月の寒波と雪のせいで、ブーゲンビリヤやハイビスカスなどの亜熱帯性の花がダメージを受けた。ブーゲンビリヤは幹や枝が生きているようなので再生しそうだが、ハイビスカスは難しいかもしれない。

   2月に入って元気に開花したのは、枝垂れ梅、花白梅、南高梅の3種の梅だ。いずれも1年前の12月と1月に苗木を植えたものだが、順調に育っている。
 3月になれば、華やかな紅白の花を咲かせる枝垂れ桃やアーモンド、モクレン、バラ、小手毬、レンギョウも開花するだろう。
   1年前に植えたときは60センチのただの棒だった枝垂れ桜は、枝が大きく広がり、花芽も膨らみ始めている。
                

南高梅

   同じ時期に、石垣の修復工事に伴って誕生した“更地”に、1.2mの高さの甘夏みかん3本、2mの高さのアンズ1本、1.2mの高さのトゲ無しレモン1本、1.2mのブルーベリー2本などの苗木を植えたが、こちらも順調で、アンズは来月あたり開花しそうだ。

   寂しいのは、例年この時期に鮮やかな黄色の花を咲かせていた3メートルの高さのミモザが、昨年9月の台風で根元から吹き飛ばされてしまい、3月9日のミモザの日に、友人知人に花をプレゼントして回ることが出来なくなったことだ。

 

2022年3月のミモザ

   1月8日から収獲を始めた4本の木を中心にした甘夏ミカンは、目標としていた600個の収獲には達しなかったが、2月20日の最終収獲日までに、453個の収獲ができた。
   ちなみに、今までの収獲実績は、2019年が今まで最高の823個、2020年が495個、2021年が262個、2022年は、6本あった甘夏のうち、2本が石垣工事のため伐採されたにもかかわらず377個の収獲があった。
 来年は、更地に1年ほど前に植えた3本の甘夏も加わるので、最高記録を上回る900個ほどの収獲を目指したいと考えている。
   甘夏やシークァーサーは収穫が順調だったが、同じ柑橘類の柚子やレモンは3年続けて収穫量が極端に少ない。日本全国で農薬などのせいで、花粉を媒介する蜂などの昆虫の減少がおきているが、わが家の庭でも蜂をあまり見かけなくなっているのが気がかりだ。


 現在、家庭菜園で収獲が続いているのは、2つの畝で豊作が続いているイタリアン・パセリのほか、サラダミックス、コリアンダー、ディル、ホースラディッシュなどで、毎朝のサラダボールを賑わわせている。
   ホースラディッシュは、植えてから6年目になり、毎年、若い根を植え付け直すのだが、世代を重ねるごとに、独特の辛みが薄れていっている。これは、ハンガリーのパプリカを山梨の知人の別荘に植えてもらったときにも経験したことだが、日本の風土に適応してマイルドになってしまう傾向があるようだ。

   菜園での新たな植え付けと種蒔きも始まっている。連作が出来ないジャガイモのためには2~4メートルの畝を4本作った。
   土台に、ヒマワリやコスモス、バジルの枯れた幹や枝を粉砕機にかけて細かくしたものを雨ざらしにしておいた“緑肥”を置き、その上に更地の土を被せ、蛎殻有機消石灰、菜種油かすを重ね、腐葉土、培養土、他の畝の土を再生したものなどを乗せて高さ30センチ、幅40センチほどの畝を作り、30センチ間隔で種芋を植え付け、間に肥料を埋めていく。本来、畝の高さも幅ももう少しあった方が良いのだが、わが家では高さの足りない部分は種芋の上の土を盛り上げ、幅の足りない部分は芽が伸びてきてから“緑肥”や再生した土を脇に寄せていくことにしている。
   今年の春作は、デジマ種の種芋を22個、メークイン種を17個植え付けた。秋作に比べて植え付け量を少なくしたのは、これまでの経験で梅雨入り前の収穫時期には虫の害が発生しやすいからだ。極力、無農薬で作りたいので。

   2月末から3月中旬までには、ズッキーニ、二十日大根、シシトウ、ニンジン、二十日大根、レタスミックス、サニーレタス、フェンネルルッコラなどの種播きもおこなう予定。そのための畝は、昨年のジャガイモの畝跡や、バジルなどのハーブを植えていた3つある2メートル四方のハーブガーデンを準備している。


   わが家で、春が近いと感じるのは、庭の花々の開花のほか、太陽熱温水器の活躍がある。冬の間は、風呂のお湯やキッチンの給湯は、大気熱利用のエコキュートなどは深夜電力でお湯を貯める仕組を利用することが多いが、最高気温が14度近くになった快晴の日は太陽熱温水器(ソーラー給湯システム)が45度前後のお湯を350リットルほどのバスタブに供給してくれる。真冬では、晴れていても充分な温度の湯は出ないが、春が近づくにつれて、風呂の湯は太陽熱温水器だけで満たされる。

   エコキュートもソーラー給湯システムも稼働には電気を必要とすが、大気の温度が高くなると使用電力も減るようだ。
 先月もレポートした電気料金の今月分を見てみると、2月分は1,814kwh使用で45,379円だった。1月分は1,909kwh 使用で58,632円だったので、前月使用量の98%という割りには、安くなっている。料金明細を見てみると「燃料等調整額」が1月分は15,501円 だったのに対して、2月分は2,817円となっていた。国の「電気・ガス価格激変緩和対策事業」による割引で13,062円(7円/kWh×1,814kwh)ほど安くなっているようだ。ほぼオール電化のわが家としては大助かりだが、2023年9月使用分までの限定措置ということなので、円安と原油高が今後も続けば「燃料等調整額」がさらに高騰するのではないかと心配だ。

  □資源エネルギー庁「価格激変緩和対策事業」特設サイト  

   https://denkigas-gekihenkanwa.go.jp/

 

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長崎の散歩コースとウォーキングツアー

 

 異国の土地の路地裏を探訪するときに役立ったのは、ローカル観光局などが用意しているウォーキングマップやガイドが案内するウォーキングツアーだった。その影響もあって、イラストマップ付きの「ウィーン旅の雑学ノート」や「フィレンツェ旅の雑学ノート」(ダイヤモンド社)という本まで書いてしまった。

         

             

 

   isbn:4478077398:detail

 

    わが街 長崎にも「長崎さるく」https://saruku.nagasaki-visit.or.jp/という、さまざまなガイドやまち歩き団体が実施するまち歩きツアーがある。「さるく」とは、まちをぶらぶら歩くという意味の長崎弁だ。
   「さるく」のホームページを見ると、季節によりラインアップが変わる数十のウォーキングツアーコースが案内されている。

    ガイド付きのツアーも魅力的だが、個人で気まま間に歩いてみたいという向きには、「さるくマップ」https://saruku.nagasaki-visit.or.jp/saruku-map/が役立つだろう。
 当初は、印刷された折り畳みマップとして観光案内所などで無料で配られており、私も長崎を訪れる友人たちの興味に応じて貸し出していたが、いつのまにか絶版になっていた。

 今日、久しぶりに「さるく」のホームページを見て気づいたのだが、有り難いことに全15種類あった「さるくマップ」がホームページからダウンロードできるようになっていた。スマートフォンタブレットでこの地図を見ながら街歩きができるので便利だが、惜しいことにこの存在は観光客にはあまり知られていないようだ。
    全15種類の「さるくマップ」を列挙すると、「居留地」「まちなか」「ベイエリア」「平和」「龍馬と寺町」「ふたつのはな街」「長崎街道口」「浦上と稲佐」「外海」「伊王島 深堀 香焼」「高島」「野母崎 三和」「茂木」「矢上 古賀」「琴海」。

 わが家は「居留地」のマップに含まれており、「港内の船に時を知らせるタイムボールがかつてありました」と印されている。「タイムボール」については当ブログの「長崎のタイムボールについて」https://europedia.hatenablog.com/entry/20160715/p1をご覧いただきたい。

   ついでに、わが家周辺のおすすめ散歩コース「グラバースカイロードから鍋冠山展望台へ」を紹介しておこう。これに似たコースが一時期「さるく」のウォーキングツアーにもあったが、現在は催行されていないようだ。
  「グラバースカイロード」https://www.at-nagasaki.jp/barrierfree/64076路面電車5番線の終点石橋電停前の案内板からスタートする斜行エレベーター(高低差50m)と垂直エレベーター(高低差18m)を乗り継いで、グラバー園の裏口に当たる第2ゲートまでのルートで、当初の計画では、鍋冠山まで結ぶ遊歩道として計画されていたようだ。

                        

グラバー園第2ゲート前の案内板

 この第2ゲートから徒歩で15分強で鍋冠山公園(標高169m)の展望台 https://www.at-nagasaki.jp/spot/60842に登ることが出来る。展望台からは、旧グラヴァー住宅や軍艦島など「明治日本の産業革命遺産」の構成資産5カ所を遠望することができ、世界遺産の紹介パネルも設置されてる。
   長崎の夜景を眺めるのにも絶好の場所で、夜間来訪者のため足元に照明灯も取り付けられているが、残念なことに展望台までの公共交通機関はない。夜景ファンなら石橋電停からタクシーで登ってみてもよいだろう。帰り道の足下を照らす懐中電灯もお忘れなく。
   鍋冠山 については、当ブログの「鍋冠山展望台リニューアル・オープン」           https://europedia.hatenablog.com/entry/20160402/p1でもふれた。

             

鍋冠山への遊歩道


   鍋冠山への登り道の両脇には水仙や蕗、ドクダミ、野いちご、カラスウリなど、さまざまな花や果樹、野草が見られる。この付近の植生については、岸川真氏の「赫獣」という、長崎大浦地区と鍋冠山を舞台にしたモンスター・パニック小説に詳しく描かれている。

             

中ノ島の陰に軍艦島の一部が見える

                 

   ASIN:B07YLRFLMC:DETAIL      
                           

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海外旅行について

 当欄でも度々記事を引用させてもらっている “日本と世界を近くするメディア”TRVLWIRE https://trvlwire.jp/ の今月の記事に興味深いものが2つあった。

 ひとつは、2月9日の“「ブラタモリ」的旅行会社が英国で誕生、地質学と文化・歴史の関わりに焦点”https://trvlwire.jp/?p=32600という記事で、米Travel Weekly1月26日記事“New tour company explores the link between geology and culture”https://www.travelweekly.com/Travel-News/Tour-Operators/GeoCultura-launching-tours-in-2023を次のように紹介している。「英国のスタートアップ旅行会社GeoCultura https://www.geoculturaworld.com/が同社初となるツアーを発表した。GeoCulturaは地質学(Geology)に着目して創業しており、地形の成り立ちがその地域の歴史や文化、自然景観の形成にどのような影響を及ぼしたかを専門家が解説するツアーを企画。第1弾は19本で、英国のストーンヘンジやジュラシックコースト、スペイン・カタルーニャピレネー山脈などをテーマとした。米国やカナダへのツアーも用意している」とのことだ。

   もうひとつは、TRVLWIRE 2月13日の“「どこに行くか」から「何をするか」へ、新時代の旅行会社の姿とは”https://trvlwire.jp/?p=32665という記事で、「酒をテーマに世界各地を訪れるツアーに取り組み始めた」会社や「英国の豪華列車ブリティッシュ・プルマンが車内での殺人事件をテーマにしたドラマ仕立てのツアーを専門業者と組んで企画した」ことなどを紹介している。


 このような、地理や歴史、文化、芸術など知的好奇心を刺激しながら遊び心に溢れているツアーをどこかで見たなと記憶をたどると、当ブログでだいぶ昔に紹介していた2つの記事を思い出した。

   ひとつは、当ブログの2009年3月10日の「スタンフォード大学卒業生向けのカルチャー・ツアー・プログラム」https://europedia.hatenablog.com/entry/20090310/p1で紹介したプログラムだ。記事の一部を引用すると“10年近く前に、スタンフォード大学に留学していた友人から、「スタンフォード大には同窓会員とその家族のための素晴らしい旅行プログラムが用意されている」と聞いたことがある。その時も、同窓会サイトStanford University ALUMNI  https://alumni.stanford.edu/から、Stanford Travel/Study https://alumni.stanford.edu/travel-study/という旅行ページにたどり着いてその旅行プログラムの素晴らしさに魅了されたことを覚えている。ALUMNI (アラムナイ)とはラテン語語源の卒業生総体すなわち同窓生を意味する言葉だ”

   久しぶりに、Stanford Travel/Study を開いてみると、トップページの下段に
“Hidden gems and unexplored treasures Japan  Delve into a Japan that few visitors ever see while gaining a deeper, richer perspective as we travel to the remote Naoshima Island, Hiroshima and the town of Matsuyama”といった日本探訪のツアーや“A classic voyage to the Greek Isles and Turkey
Aegean Sea  Explore millennia of human history and mythology on a cruise from Athens through the islands of the Aegean Sea to the ancient city of Ephesus”といったプログラムが多数紹介されていた。
   トップページ上段のタグからは目的地別検索のDestinationsや旅行形態別のCollections
(Arts and Culture、Active Adventures、Nature & Wildlife、In-Depth Learning、Rail & Train、Sea & River Cruisesなどの項目がある)、オーダーメイドのCustom Journeysと開いていくことができる。
 当時の記事の末尾に「日本の大学で、このような同窓生ツアーを多品種少量生産して催行できるところが果たしてあるだろうか」と書いていた。
  もっとも、お値段もそれ相応で“A springtime sojourn through Japan's alpine country” https://alumni.stanford.edu/travel-study/destinations/japan-alps-2023/という2023年5月12日から15日間の日本旅行のお値段はFrom $10,895 per personと書かれていた。


                   
 もうひとつの当ブログの過去の関連記事は、2007年11月1日の「旅行業界のプロが公開する旅行情報サイト その1」https://europedia.hatenablog.com/entry/20071101/p1というものだ。ここで、紹介した「ユーロツアー システムズ」http://www.euro-tour.co.jp/のホームページでは、“21世紀における「知的欲求を満たし、自己実現を可能にしてくれる『旅』の役割ははかりしれない」という認識の元にヨーロッパ方面の「目的のある旅行計画・企画に役立つ」情報ページを早くから公開している”
  このページの紹介内容はトップページ下段にある「山口俊明氏のメールマガジン「海外個人旅行・特別講座」で当サイトが紹介されました」http://www.euro-tour.co.jp/kojin-ryoko.html
の方が詳しい。下記に一部を引用する。

 トップページ上段の「情報ファイル」には「グルメ・レストラン」「ハイキング」「スパ・温泉リゾート」「ワイン・ビール」「文学・映画」「美術・工芸」「庭園・園芸」「都市再開発」「環境保全」「医療・福祉」「教育・生涯学習」など23項目に分けて450件以上の貴重なツアーのヒントがファイルされており、各ファイルからは関連サイトへのリンクも張られている。
 トップページ下段には、オフィシャル・サイトを中心にプランニングやオンライン予約に役立つホームページを厳選した「トラベル・リンク集」が設けられている。リンク集は「マラソンの旅」「庭園巡りの旅」「美食の旅」「陶磁器の旅」「テーマ博物館」「オペラ座・劇場」「世界遺産の旅」「ファッション見本市」「観光局・地域情報」「鉄道会社・列車」「空港」など17項目に分類し、分かりやすく整理されている。
 リンク集の各項目を開くとアイコン的画像が添えられており、直感的に情報源の選択ができるように工夫されている。

   引用以上、

           

ナッシュマルクト市場とアール・ヌーヴォー建築(ウィーン)

■今日のブックマーク&記事■

PR TIMES 2月6日記事
“世界中の飲食店と消費者を繋ぐプラットフォームの開発・提供を行う株式会社TableCheckは世界最大級の旅行サイト「Tripadvisor」と連携開始。世界中の4.6億ユーザー、言語・時差の壁なくネット予約が可能に”
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000091.000023564.html 

NHK ちばWEB特集02月15日記事
    どうする「飛び恥」!?環境先進国ドイツで聞いてみた
    https://www.nhk.or.jp/shutoken/chiba/article/009/28/

□トラベルボイス 2月20日記事“日本の観光情報11万件を⼀元化したデータベースが完成、全国47都道府県1741市区町村を網羅、閲覧サイト「JAPAN 47 GO」https://www.japan47go.travel/jaも新規開設 - ⽇本観光振興協会”    https://www.travelvoice.jp/20230220-152995?media=tvm 

□トラベルボイス 2月24日記事“JAL、2023年4月〜5月の燃油サーチャージを値下げ、ハワイは2万3600円、欧州・北米は3万6800円に”
   https://www.travelvoice.jp/20230224-153026?media=tvm

 





 

*[長崎日記]新旧正月模様と寒波襲来の自家菜園

*[長崎日記]新旧正月模様と寒波襲来の自家菜園

 

        

ランタンフェスティバルのメイン・オブジェ「牛郎織女」

   新年を迎える長崎は、目立ったイヴェントもなく静かなものだ。零時を回った頃に、汽笛が一斉に鳴らされるのが港町らしいイヴェントとも言えるが、外国航路の船がほとんど入らなくなったせいもあって今年は少し寂しいカウントダウンだった。

   わが家では、恒例となっている小学校の同級生たち6名との持ち寄り新年会を2日に行った。五島沖などで穫れる近海ものの刺身や伊勢エビなどを中心に白ワインで新年を祝った。
        

近海ものの刺身や伊勢エビなどが並ぶ新年会のテーブル


 中国文化の影響が色濃い長崎では、旧正月の方がイヴェント盛りだくさんで、今年はコロナ禍で中止となっていた「長崎ランタンフェスティバルhttps://www.at-nagasaki.jp/lantern-festivalが3年ぶりに、1月22日から2月5日までの間、開催されている。

   市内数カ所の会場で、1万5000個の極彩色のランタン(中国提灯)や大小さまざまなオブジェが飾られ、龍踊りや中国雑技、二胡演奏の公演、中国変面ショー、媽祖行列、皇帝パレード、露天市といった催し物が繰り広げられている。
   毎年、中国に発注して作られたメイン・オブジェが加えられるが、今年は、七夕をモチーフとした高さ10メートルにもなる「牛郎織女」が新たに作られ、天の川を渡って会うことができる二人が表現されている。

   コロナ前の「ランタンフェスティバル」は2019年2月の当ブログ https://europedia.hatenablog.com/entry/2019/02/15/105926でも紹介した。


   さて、わが家の庭は、度重なる寒波と雪のせいで、レタスなどの葉ものや花壇の花に被害が出ている。毎年、庭に自生する水仙も例年より開花が遅れているようだ。
 季節外れに花を開いたのが、オリーヴの根元で、こぼれ種から、1メートル半の高さに育ったロシアヒマワリだ。

        

オリーヴの根元から立ち上がったロシアヒマワリ

   先月17日に続いて、今月も24日の夜から雪が舞った。気温も未明にマイナス3.6度まで下がった。事前に市水道局から寒波の到来に伴う水道管の凍結に注意というビラが配られていたので、それにしたがって蛇口から糸状に細く水を流しっぱなしにしておいたので、凍結は免れたが、屋外のシンクや散水ホースは凍結して水が出なかった。ご近所では屋外の配管が凍結のため破裂したところもあったようだ。

 屋外の水道が使えなかったので、翌朝早くから、ブーゲンビリヤやジュンベリー、薔薇、花壇の花々の根元に積もった雪を除くために、風呂から残り湯をじょうろで運んで撒くという作業を繰り返すことになった。
   わが家から近い南山手にある長崎地方気象台の発表では、25日朝の積雪は5センチとのことだったが、気象台より50メートルほど高い丘にあるわが家の芝生の上は10センチ、裏庭の吹きだまりでは20センチの積雪だった。

 24日前後の1週間ほどは、あまりの寒さのため、床暖房だけでは室温を18度まで上げるのが難しかった。そこで、寝室では加湿暖房機、書斎兼リビングでは遠赤外線電気ストーブを併用した。これ以上の寒波が来れば、冬は使うことがなかったエアコンも稼働せざるを得ないだろう。

   電気・ガス料金の値上げが報道されているが、わが家が利用している九州電力は値上げ申請を見送ったようだ。そのひとつの理由が、原子力発電所が3基稼働しているからというのは決して喜べないことだが。値上げはなくとも、わが家の1月分の電気料金は、昨年の41,259円の42%増しの58,632円だった。

 わが家は、キッチンのガス以外は、暖房も風呂も温水器も電力なので、ほぼオール電化と言える。電力会社とは“季時別電灯”という契約なので、22時から8時までの料金は、10時から17時までの料金の約1/3だ。温水器に利用している大気熱利用のエコキュートなどは深夜電力でお湯を貯める仕組みとなっている。
 床暖房は、日中の電力も使うことになるが、外気の熱を利用しヒートポンプで温水を作って温める方式で、外気温が下がると電力も多く必要となる。

 したがって、普通の家庭より電気代が高いのは覚悟の上なのだが、この1年間の値上がりの原因を「使用量のお知らせ」でチェックしてみると、寒さのせいもあって使用量も5%ほどアップしていたが(昨年の1月分は1,814kwh、今年は1,909kwh)、原油液化天然ガス・石炭の燃料価格によって上下する「燃料等調整額」が599円から15,501円となんと25倍に急上昇していた。「再生可能エネルギー発電促進賦課金」も5,244円だったものが6,586円と25%ほど上がっていた。

   今後の電気料金の値上がりや災害時の停電などを考えると、近所に住む友人が導入している炊事にも活用できる新型の薪ストーブの設置なども考えていきたい。
 太陽光発電については、わが家の環境では、設置費や維持管理費、廃棄時の処分代などを考えると費用的に採算が取れないし、環境への負荷もかえって大きいことが分かった。わが家にセールスに来ていた太陽光発電設置業者に、目の前で、採算の計算式を解いて見せたら、二度とセールスに来なくなった。

              

部屋の窓から港側を撮った朝の雪景色

   この時期の収穫物は、サラダ菜類のほか、イタリアンパセリ、ディル、コリアンダー、人参などだ。
 果実では、甘夏ミカンの収穫を1月8日から始め、この日は、直径11センチ前後の大玉を100個ほど収穫。1月31日現在で300個ほど収穫を済ませた。まだ、40%ほど未収穫で残っているが、2月中旬までに目標としていた600個の収獲に達するかどうかは微妙だ。
 わが家の甘夏は、酸味が強い旧来の品種なので、収穫から1ヶ月ほど寝かせて追熟させなければ食べられたものではない。ジャムなどへの加工はすでに始めている。
 ほかの果実では、シークァーサーが小粒だが40個ほど獲れた。柚子とレモンは、いずれも不作年だったので、柚子が15個ほど、レモンは3個だけだった。
 
       

甘夏ミカンの初収穫

   収獲作業以外の庭仕事としては、草刈り機で、庭一面で目立ってきていた雑草を刈り、数百本のバジルやコスモスの枯れ枝を手で刈り取り、裏庭に集積しておいた。バジルは、茎が発達して堅くなり、木の表面や幹のような状態になる木質化がおきているものがほとんどで、スコップなどで根を掘り起こし、粉砕機にかけて緑肥とするために、その根を切り取るという面倒な作業が必要となった。

   これからは、3月上旬までに植え付けるジャガイモや人参、ズッキーニ、二十日大根などの春作作物の畝作りの作業が待っている。とくに、ジャガイモは連作が出来ないので新たな畝を作るために、人参やレタス・ハーブ類などを収獲した畝をジャガイモ用に造り替える必要がある。そのための土を、2年前の擁壁工事で出た土から石や砂利を漉して取り除いて、緑肥や油粕、木炭屑などを加えて作るという手間のかかる作業が必要になる。

 昨年の台風で吹き飛ばされた3本のオリーヴの跡地には、試しに、中南米が原産でニュージーランドで品種改良されたフェイジョアというグアバに似た果物を実らせる高さ35センチほどの苗木を2本植えてみた。別名はパイナップルグアバだそうだ。5月頃には、薄桃色のエキゾチックな花を咲かせ、花は食べることも出来るようだ。
 完熟果の味はリンゴ、パイナップルにバナナをミックスしたような、甘酸っぱさがあるそうで、ジャムや果実酒としても利用できるとのこと。高さも2~3メートルほどまで育ち、塩害にも強いようなので防風林としても期待したい。うまく根付くようなら、さらに本数を増やしたいと考えている。
                           
              

フェイジョアの苗木


                
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「ヨーロッパ旅行について」

 

 ヨーロッパへの旅行者も徐々に増えてきているようだ。私の関心は、ウィーンを中心とした中欧旅行だが、コロナ禍で一時休止となっていた航空路線の再開も始まったようだ。

   大韓航空(KAL/KL)は、ソウル(仁川)発着の欧州4路線を夏ダイヤ期間に約3年ぶりに再開する。プラハチューリッヒイスタンブールマドリードを週3往復ずつ運航する。なお、ウィーン線はすでに再開している。

 全日空は、2020年3月から運休していた羽田-ミュンヘン線を3月26日開始の夏ダイヤから再開し、週3往復運航する。
   成田-ブリュッセル線は、夏ダイヤ開始前の3月11日から運航を再開し、週2往復運航する。ウィーン線の再開は未だのようだ。
   
 日本航空のヨーロッパ線運航状況は、「JAL 欧州線路線計画変更内容(2022年10月1日~2023年3月25日)」https://www.jal.co.jp/jp/ja/info/2022/inter/europe-russia/で確認できる。現在、ロンドン、パリ、フランクフルト、ヘルシンキ線が運航中だ。

 オーストリア航空は、冬スケジュール期間中は期間運休となっていた、東京/成田〜ウィーン線の運航を5月2日から再開する。東京/成田発は水・金・日曜とウィーン発が火・木・土曜の週3往復で運航を再開。5月17日からは、東京/成田発 木・土曜、ウィーン発 水・日曜の運航を追加し、週5往復となる。所要時間は成田発が14時間15分、ウィーン発が12時間20分。機材はボーイング777型機。

   オーストリア航空スイスインターナショナルエアラインズも含めたルフトハンザ・グループののフライト運航状況は、「日本路線のスケジュール」        https://www.lufthansa.com/jp/ja/local-page/schedule-for-japan-routesで見ることができる。

  
       

カタール航空 羽田発ドーハ行きQR813便の航跡(2019年11月)


 ヨーロッパ旅行の、ネックは円安とコロナ禍による減便、燃料費高騰による航空運賃と燃油サーチャージの高止まり。高止まりの一因は、ウクライナの戦乱に伴う迂回ルート使用で燃料を多く消費し、所要時間が延びたことにもよる。

 もうひとつのネックは、「日本入国時のワクチン3回接種もしくは72時間前の陰性証明の取得」が必要なことだ。

   日本の旅行業界がコロナの5類移行に合わせて、その「水際措置の撤廃を含めて、季節性インフルエンザと同等の対応が必要」という要望を出しているので、このまま行けば、水際措置の早期撤廃も見込めるだろう。
  「5類移行 海外旅行」などと検索してみれば、最新の状況が判明する。

  「ヨーロッパ旅行について」の記事に関しては、末尾の「今日のブックマーク&記事」リンク先の記事も参照していただきたい。

 

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■今日のブックマーク&記事■

 

□トラベルボイス01月02日記事“2023年に注目したい世界の旅行系スタートアップ25選、旅行の「REコマース」や「NFT航空券」など一挙公開”
   https://www.travelvoice.jp/20230102-152613?media=tvm

□ダイヤモンド・オンライン01月07日記事「全国紙の元日社説読み比べ」
      https://diamond.jp/articles/-/315699

□Skyscanner 2023年01月06日記事 投稿者 【今年導入予定】ヨーロッパに行く際必要な「ETIAS(エティアス)」について知っておきたいこと
              https://www.skyscanner.jp/news/etias

□The World Beach Guide記事“10 of the Most Dangerous Beaches in the World”
  https://www.worldbeachguide.com/10-dangerous-beaches-world.htm

□Aviation Wire 1月17日記事 “ANA、羽田-ミュンヘンなど再開へ 成田から4路線移管=23年度計画”https://www.aviationwire.jp/archives/268783

□トラベルボイス01月18日記事
  “今年の「旅行フィンテック」の進化を予測した、自国通貨で「決済」望む旅行者から、事業者の連携まで”   https://www.travelvoice.jp/20230118-152766?media=tvm

□日本ビジネスプレス 1月21日記事“新型コロナ「5類」変更を契機に異常な水際対策も即撤廃を”    https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/73600

□Aviation Wire 1月20日記事“大韓航空、欧州4路線3年ぶり再開 夏ダイヤでプラハチューリッヒイスタンブールマドリード”  https://www.aviationwire.jp/archives/269086

□日本ビジネスプレス 1月21日記事“新型コロナ「5類」変更を契機に異常な水際対策も即撤廃を”    https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/73600

□トラベルボイス01月27日記事「日本旅行業協会、新型コロナの5類への移行を歓迎、ワクチン3回接種など水際措置の撤廃も求める」https://www.travelvoice.jp/20230127-152859

□トラベルボイス01月30日記事“旅行好きシニアのデジタル活用、「ながら視聴」は女性が活発、スマホ利用は1時間以上が7割”     https://www.travelvoice.jp/20230130-152802