企業法務戦士の雑感 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2006-05-19

[] 続・本音。

大体、自分は、人事屋などという種族が大嫌いである。


内定者に向かってはロクに情報を開示せず、

「うちの会社、楽しいよ! やりたいことできるよ!」

と耳元で囁くくせに、

入社式の次の日からは、

「君たちは、たるんでいる!社会人の何たるかを分かっていない!」

という決まり文句をのたまう。


彼らの得意技は、

「僕(私)は、新入社員の頃、こんなに頑張って、バリバリ仕事して、周りに認められてたんです〜。(だから今こんなに威張ってられるんです〜)」

攻撃である。


恥ずかしながら、

自分も新入社員の頃には、

そんな「僕ちゃん偉いの。」攻撃に騙されかけた時があった*1


だが、この歳になって、

人事族となった同世代の人間が、

同じポジションに就いて、

新入社員に空威張りしている姿を見て思う。

「お前が新入社員の頃にやってたことって、ただ周りに調子合わせて、太鼓もちしてただけじゃねーか、ばーか。」

*2


・・・っていうか、こんな子どもじみた悪態をつきたくなるほど、

筆者は今、怒っている。


こともあろうに、

コンプライアンスの唱道者たる企業法務戦士に向かって、

「嘘をつけ!」

というアホなオーダーを出す輩に対して。


ブログの読者の皆様は既にお気付きのとおり、

自分は極めてアンモラルな人間である。


勝負のためなら、時に人を騙すこともいとわない。


だが、それで心が痛まないほど腐った人間ではないつもりである。

ゆえに、それは最後の最後の切り札として使うべき手段だ、

ともいつも肝に銘じている。

なのに・・・。


いかに相手が学生とはいえ、

そいつの人生に少なからず影響を与えかねない“嘘”は

自分にはつけない。



だから今日は帰りがけに言ってやったさ。

「今日の飲み会の趣旨、分かってるよな?」

そいつの返事。

「ええ、薄々感づいてました。」

続けて言う。

「それじゃ、俺らが、言いたくてもはっきり言えなかったことがあるのも分かってるよな?(暗にたっぷりsuggestしてたけどさ・・・。)」

そいつの返事。

「ええ、もちろん。でも、最後は自分で判断して、決めますから。」

「誰にも遠慮する必要なんかないんだからな(辞退したくなったらいつでも辞退しろよ。)」

「そういっていただけることに、感謝してます。」


その時思った。


今日は完全にうちらの負け。

こいつの方が役者が一枚上だったな、と。


そして、こいつなら、

どこに行ってもそこそこやっていけるだろう、と、

ほんの少しだけ、安心した・・・。


もし君が、

1年後、懲りずにうちの会社に入っていたら、

思いっきり笑ってやろうw。


でも、その時は、思いっきり飲ませてやる。


もちろんその時は、自分の財布で、

そして、とびっきり高級の酒を!

[] 本音。

大人事部様の指令により、

大売り手市場にもかかわらず運悪く自分の会社の網に引っかかってしまった

後輩の学生の接待。


開始直前に笑えるメールが。

「本日はプライベートな飲み会というシチュエーションなので、領収書もらうところは見られないようにしてください。

えー・・・

嘘つきは泥棒の始まりというわけですが何か?


学生の採用にかかわることはやX年、

これまでに接待した内々定学生、はやX人。

その飲み代、プライスレス...(笑)。


何年か前、某官庁に内定していた学生に向かって、

「あの役所には、○モヲタが多いらしいぞ」

といって、大逆転入社ゲット!


その数年後、某大手SIに内定していた学生に向かって、

「S○みたいな暗い仕事やってると、婚期遅れるぞ!」といって、

大逆転入社ゲット!


修羅場をくぐった企業法務戦士にとって、

学生をたぶらかすことなどたやすい。


ちなみに、自分が接した学生の内定辞退率0%。

人呼んで、“ゴッドハンド”。


だが、ここでぶっちゃけ本音を言ってやろう・・・。




灯台出て、しかも法学部出て、

一民間企業に内定もらって「満足です」なんて言ったら、

親が泣くぞ、ごらぁ・・・!!!


確かに、今、自分は楽しく仕事をやっている。

「毎日、充実してますか?」

「もちろん」

と答える気持ちに嘘はない。


だが・・・

自分がここまで辿り着くまでに、

味わった苦労を可愛い後輩に味合わせたいとは思わない。


可能性のある20代前半の若者には、

ちゃちな“安定”に満足しないで、

もっともっと“楽な世界”を目指してほしい。


苦労しなくても20代を満喫できる世界は

この世に確かにある。

(その先はどうだか知らないが・・・。)

経歴ゆえの「偏見」という重い十字架を

わざわざ背負う必要などない。


それが自分の本音だ。


まだ5月だ。

チャンスはいくらでもある。


だから自分は、調子のいいことを言いながら、

心の底では泣いている・・・。



もし君が、

それでも、あえて、うちの会社に入りたい!

という、勇気ある人間なら、

迷わず言おう。

「企業法務戦士を目指せ!」と。

それが、君が幸福に生きる、

唯一の道だと、自分は思うのである。

*1:いわゆる、「言ってることは意味不明だが、何となくすごいのかも」的なノリ。

*2:そういう悪質な“嘘”は、近くで見ていた人間にはまるで通用しない。そういう場面に遭遇するたびに、JAROに訴えたくなってくる。

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