世の中は本当に“改革刷新”を求めているのか?

福田康夫内閣が発足して、予想通り各メディアから攻撃が始まっている。


元々実務調整能力に定評があり言葉にも乱れのない首相のこと、攻撃できる材料など大してあるはずもなく、かといって、バッテリー以外はほぼ残留という状況では、“閣僚の資質”なるものをあらためて問う余地もほとんどない*1


それゆえ、各番組でも、表立って攻撃を仕掛けるのではなく、「代わり映えしない」とか「古い自民党に逆戻り」などという“街の声”をチョイスし、他人のふりして報じていたりもする。


だが、先の参院選で多くの選挙民が下した審判は、「新しすぎる自民党にNo!」というものだったのだから、安定した政権運営を目指し、性急な改革にブレーキをかける、“旧きよき自民党内閣”の復活は、まさに国民が待ち望んでいたものといえるのではないか?*2


大体、本当に「古い自民党」なら、いかに偉大な黄門様の子息とはいえ、“当選回数僅か6回”の福田康夫氏を総理総裁に選出するようなことはしなかっただろう。


時計の針を巻き戻すことは決してできない以上、たとえ「古さ」があったとしても、それは単なるイメージの問題に過ぎない。


善良かつ無知なる「国民の声」を、都合よく使いまわすのは勘弁してもらいたいものである・・・。

*1:個人的には鳩山邦夫法相などは、許容できない“失言”を連発してるんじゃないか、と思ったりもするが、そもそも法相の仕事などには誰も興味を持っていないし、抱えている政策課題を理解している人もほとんどいないから、今後もそんなに騒がれることはないだろう。

*2:少なくとも、選挙期間中に20世紀復古的なキャンペーンを張り(戦後復興期の映像を出して、「あの頃は良かった」的な郷愁を呼び覚ますようなキャンペーン。だが、あの時代、政治を支配していたのは、まさに「古い自民党」的なるものだったことが忘れられてはいないだろうか?)、「古い自民党」も真っ青のバラマキ政策を公約に掲げた政党に、彼らを批判する資格はないはずだ。

google-site-verification: google1520a0cd8d7ac6e8.html