憂鬱な休日に捧ぐ

入社式が終わって最初の休日となったこの土日、研修やら配属先での挨拶やらで、目まぐるしく過ぎていった時間を抜けて、ふと我に返った時、麗かな日差しが恨めしくなるような春の憂鬱に襲われている人も決して少なくないことだろう。


筆者の場合、入社式が終わった4月1日の午後にちょっとした違和感を感じ、3日目には「あぁ、こりゃダメだ」と感じて、研修所から実家に戻った日の朝には退職願の書き方を調べていたものだ。


そんな自分が、ささやかな紆余曲折を経て、未だに10年も同じ会社に勤めている、というのは、平成七不思議のひとつに入っても不思議じゃないくらいのミステリーなのであるが、果たして、あの時の直感に素直に動かなかったことが良かったのかどうか、いまだ答えは出ていない・・・。



幸か不幸か、時代は変わった。


そもそも望むと望まざると一つの会社に一生勤め続けるなんてことはできない時代になっているから、新卒で会社に入っても、さっさと辞めることはちっとも不思議なことではなくなっている。


それに、この何年かで大学院進学という進路も充実したし、かつての難関国家資格もちょっと頑張れば手に入るようになった。


ゆえに、悩むより前に勉強を始めた方が今の時代は良いのかもしれないけど、それでもどうしても煮え切らない人は、鬱々とグチって友人や恋人を失う前に、とりあえず↓でも読んで見ると良い(特に、俗に言う“人気企業”“有名大企業”に入った人にはお勧めだ)。



もっとも、単なる「価値観のギャップ」といったレベルの問題で済んでいるならまだ良い方で、より深刻な危機が身に迫っている方もいるのかもしれない。


そんな方には、


労働法 第八版 (法律学講座双書)

労働法 第八版 (法律学講座双書)


をお勧めしておこう。


権威を嵩にきた「会社の論理」「人事の論理」に、新入社員が正論で抗するのは難しい。


唯一、自分の身を守るために使えるものがあるとすれば、それは「法」のみなのであって、法律をかじったことがある人だろうがそうでなかろうが、会社の中で働こうとするのであれば、「労働法」だけは身に付けておかねばならない*1


そして、自分に対する扱いが法の道理に反する、ということが分かったら、鬱々と悩む前に、さっさと内部通報(信頼できる制度が存在しないなら外部通報でも良い)するが勝ちである。


まぁ、あれこれ悩む前に、↓でも読んで、さっさと実践するのが一番効率的なやり方なのかもしれないが・・・・。



個人的には、会社を辞めた後でもつかえる情報(というかネタ)を収集するために、3ヶ月程度は勤めることをお勧めしたい。

*1:もっとも、法学のバックグラウンドがない人がいきなり「菅野労働法」と格闘するのは荷が重いだろうから、適宜、初学者向けのテキストを探してみてほしい。

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