4年に一度思い出すもの。

カーリングはやっぱり面白い。


他の競技が終わってしまった土曜のお昼時。しかも名門イギリス相手の試合ということで、人々の視線を引き付ける条件は揃っていたのだが、双方がスーパーショットを連発し、期待していた以上にレベルの高い良い試合だった*1


今回は、トリノでのフィーバーを見て商機あり、と睨んだ民放各局ががんがん予選リーグのカードの中継予定を入れていたりもするから、(前回と違って比較的他競技の日本勢に期待できる状況とはいえ)この先もっと盛り上がってくるのは間違いないように思う。


もっとも、自分の場合、冷静に考えればトリノの時もカーリングの試合はかなり見ていたし、遡れば正式種目に採用された長野五輪の時から、競技そのものの面白さは十分分かっていたつもりだから、今さら一緒になって盛り上がるのは何か気が引ける。


五輪の時だけ盛り上がって、その後の4年間はすっかり忘却の彼方。そしてまた4年たって、何となく思い出す、というのは、五輪のある年もない年も国内大会、国際大会で奮闘している選手たちに申し訳ないような気がして・・・。


これは別にカーリングに限らず、冬季五輪の種目になるような競技に対しては多かれ少なかれ共通することではあるのだけれど*2、4年前に自分のブログで、スキップ小野寺歩選手のスーパーショット(対カナダ戦)を絶賛したことすら忘れてしまっていた(苦笑)ことは、素直に反省することにしたい。

*1:目黒、本橋といった才色兼備の選手たちがいることに加え、時々“迷ショット”を打つ近江谷選手が、“新・カーリング娘。”の存在感を一層際立たせているような気がするのは自分だけだろうか(笑)。

*2:東京に住んでいて、身近に競技者を見掛ける機会があるのはフィギュアスケートくらいだろう。

ついに山は動くか?

法制審議会の民法改正案答申から14年。
賛否逆転、と騒がれた内閣府世論調査から8年。


ようやく、選択的夫婦別姓制度をめぐる民法改正の実現が見えてきた。

法務省は19日、今国会に提出を予定する民法改正案の概要を公表した。選択的夫婦別姓制度の導入が柱。法律上の婚姻関係にない夫婦の子(非嫡出子)の相続について、嫡出子の半分と定めた現在の規定を改め、「同一とする」とも明記した。」(日本経済新聞2010年2月20日付朝刊・第1面)

リベラル色の強い大臣の下で動いているせいか、非嫡出子相続規定、という全く別次元のトピック*1がくっ付いているあたりに、一筋縄ではいかなそうな嫌な予感を感じるのであるが、それでも、本格的に閣議決定を目指して進むという道筋は見えただけに、少しは期待してもいいだろう*2


こういうテーマになると必ず、

「家族の一体感が失われる」

といったアホなことを言い出す人たちがいるもので*3、今回もどこかの亀が猛烈に反対しているらしいが、「選択的」別姓なんだから、本気でそう思うんだったら、自分(とその周囲の人間)が同姓を選択すればいいだけの話。


それに、「名字が異なる」という理由で「一体感が損なわれる」家族なんてホントに存在するのだろうか?


幼い子どもの頃に、自分の親の名前を名字とセットで認識することなんてまずないし、ある程度大人になれば、どういう理屈で名字が異なっているのか、ってことは、ちょっと考えれば分かること*4


年を取れば、親子兄弟姉妹で名字が変わることなんて良くあることだけど、名字が変わったって、折々に仲良くしていたり、親子同居している「家族」はたくさんいるわけで*5、そうなると「一体感が損なわれる」云々、というのは、一体何を想定して言っているのか全く分からない。


別に今の政権に前向きな期待をするつもりはないのだが、歴代の自民党政権が、罪つくりにも長年たな晒しにしていた法制審の答申を片付けるくらいのことは、やってくれるだろうと、自分は信じている。

*1:しかも、夫婦別姓以上に国民的合意形成がなされているか否かが怪しいトピック。

*2:鳩山首相が改正に前向きな発言をした云々、といった話は、全くアテにならないのだけれど(苦笑)。

*3:中には、T大の民法の先生(しかもつい最近まで若手に近い世代だったはずの教授が)なんかも混じっているから厄介なのだが。

*4:亀某的なキャラの意地悪教師に、「君の家は家族の一体感がないのが問題だからしっかり指導する」とかなんとか言われて、昔の“カギっ子”みたいな扱いをされたりすれば、さすがにトラウマになってしまうかもしれないが。

*5:逆に、親子兄弟の名字が皆同じでも、相続その他で争うだけ争って、一切れの絆すら感じられないようなケースは良くある。

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