戻らなかった手綱。

予想していた展開とは若干違っていたが*1、やはり結果として、ダービーの大舞台、大本命馬の鞍上に、武豊騎手が戻ってくることはなかった*2

「レース中の落馬による骨折で療養中の武豊騎手(41、栗東・フリー)は16日、京都競馬場で記者会見し、復帰の目標としていたダービー(30日、東京競馬場)の騎乗を断念すると発表した。左肩の回復に時間がかかっているためで、ダービーで騎乗する予定だった皐月賞馬のヴィクトワールピサには前回に続いて岩田康誠騎手(36、栗東・フリー)が乗る。」(日本経済新聞2010年5月17日付朝刊・第37面)

「プレートが入っていて動きが制限される」左肩の状態はかなりまだ深刻な状態のようで、それゆえ、“技術”以前の問題での“乗り替わり”となったのは、かえって武騎手にとって不幸中の幸いだったのではないか、という気もするのだが*3、だからといって、この後時間をかければ夏から秋にかけて順調に復帰できる、という保証もない。


ちょうど今の武豊騎手と同じくらいの年齢の時に大きな落馬事故にあった岡部幸雄騎手が、その後10年以上もトップクラスのジョッキーとして君臨したのは有名な話で、良い意味でも悪い意味でも競馬界を代表する武豊騎手には、もう少し看板を張っていてほしい、と個人的には思っているが、果たして運命の神様はそんな優しいストーリーを描いてくれるのか・・・。


今年の夏は、いろんな意味で、注目される夏になりそうな気配である。

*1:http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20100419/1271692543参照。

*2:内心、岩田騎手とのコンビでの一発をトゥザグローリーに期待していた身としては、別の意味で残念な結果となった。

*3:ヘタに早く復帰しても、その1,2週の調子を見て、角居調教師に同じ判断を下されてしまうようなことになっていたら、その後に大きく響いただろう。

google-site-verification: google1520a0cd8d7ac6e8.html