企業法務戦士の雑感 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2011-01-14

[][]与謝野大臣の覚悟やいかに?

首相の思い入れほどには大きな効果をもたらしそうもない内閣改造だが、「たちあがれ日本を離党した与謝野馨氏の入閣」という点に関して言えば、それが、ある種のサプライズ的トピックとして政界に衝撃を走らせることになったのは間違いなさそうだ。

与謝野氏といえば、ついこの前まで、“反民主”の急先鋒として旗を振っていた方だけに、与野党問わず、業界は批判と怨嗟の声であふれているようで、先行きは思いやられるところ。

だが、「自民党比例復活議員として当選したのに、民主党内閣に入るのはけしからん」という野党の批判は、有力者が軒並み枕を並べて討ち死にした東京の25選挙区の中で、与謝野氏が比例復活できた数少ない議員である、という事実を十分に踏まえたものとはいえないように思われるし*1、「同一選挙区海江田万里議員と同時に与謝野氏を入閣させるのは民意に反する」といった類の批判も、少々手前勝手過ぎるのではないかと思う*2

さらに、「民主党批判の急先鋒にいた人がなぜ・・・?」という批判も、与謝野氏が「たちあがれ日本」を立ち上げた当時の鳩山‐小沢ラインで仕切られていた“超保守”的政権*3、今の“正統リベラル派”的政権の間に、“政権交代”に匹敵するような断層があることに鑑みると、そんなに的を射たものだとは思えない。


政治家である以上、日の当たらない野党のポジションで、指をくわえて政権運営を見守るよりは、権力の中枢に入って自分が目指す政策を少しでも実行に近付ける方が良いに決まっている。

そして、政策的共感も何もなく(というか、そもそも近いかどうか見比べられるような自分自身の政策を持ち合わせてすらいない)、単に「選挙でお世話になったから」という次元の話で、小沢一郎に付いて行こうとする哀れなチルドレンたちの姿と並べて見れば、今回の与謝野氏の“英断”は筆者としても大いに共感できるところである。


まぁ、これまでの経緯を考えれば、入閣によってあちこちで火を噴く、というのは十分に理解できたところだけに、与謝野氏には「まずバッジを外してから」入閣して欲しかったなぁ・・・という思いも少しはあるのだけれど・・・*4


なお、首相ご本人の資質はともかく、人材の集め方に関しては評価すべきところが多い管内閣だけに、メディアのバッシングにめげず、財政再建にメドが付くまで、もうひと踏ん張りお願いしたいところである。

*1:2009年の衆院選小選挙区で当選した自民党議員は僅か4人、比例復活した議員も5人しかいない。比例単独候補であればともかく、小選挙区での集票力(さらにそれとセットになった比例での政党票の集票力)が結果にある程度反映される重複立候補者について、この種の批判がストレートに当てはまるとは考えにくいのではないかと思う。与謝野氏がいなければ、そもそも復活議席を「5つ」確保できたかも怪しかった。

*2:南の島の選挙区と違って、首都圏では、自民党の候補と民主党の候補との間に、相容れないほどの明確な対立軸があったとはいえないわけで、東京1区での海江田、与謝野両氏の(他候補と比べての)圧倒的な得票数を考えると、少なくとも当該選挙区の住民の民意は、両者ともに国政の大舞台で活躍してくれること、にあったのではないか、といえなくもない。

*3:彼らが取ろうとした数々の愚策を見るに付け、この国に保守対革新という対立軸があった時代が、むしろ懐かしく思えたものだ・・・。

*4:与謝野氏自身の年齢が年齢だし、いずれ国会が難航することになれば、改革遂行のため潔くバッジを外す決断をされることになると思うのだが、追い込まれてからだとちょっと格好悪いのも事実。

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