企業法務戦士の雑感 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2012-12-01

[][]あまりにシュール過ぎる「J2陥落」劇。

毎年恒例のこととはいえ、いつもになくインパクトの大きい“降格劇”が展開されたJ1最終節。

首位・広島と最終節で対決せざるを得なかった不幸なヴィッセル神戸はともかく*1、大方の人が、「最後は地力の差で何とかなるだろう」と思っていたガンバ大阪までもが降格の憂き目に遭うとは・・・。

利害関係を有しない立場でのテレビ桟敷観戦。

しかも、先週、愛するチームの“悲劇”を目の当たりにした・・・とくれば、雨の中応援していたサポーターの一喜一憂も含めて、元々シニカルな目で眺めざるを得なかった試合だったのだが、

・前線で孤軍奮闘する家長選手、レアンドロ選手といった攻撃陣を中盤が十分にサポートできない(サイド攻撃等との連携がイマイチで、専ら個人技任せ)

・守備陣は、相手のサイドからの攻撃への寄せが甘い、というか、たぶん足の速さ以外に大して取り柄がない左サイドバック(あえて名前は出さない)を筆頭に、動きが全体的に鈍く、あの今野選手がいるにもかかわらず、若さを武器に暴れ回るジュビロ攻撃陣に翻弄されていた感が強かった。

・中盤に遠藤保仁選手や、二川選手、というサッカー界屈指のテクニシャンがいるにもかかわらず、全速力ギアが入った後半の一部の時間帯を除けば、これまた動きが鈍く、連携も一息だった。倉田秋選手の同点ゴールは見事だったが、あれも結局“個人技”に過ぎず、若さゆえ一時アップアップになっていたジュビロ守備陣を完ぺきな形で崩すことは、最後までできなかった。

・メンバー的に、“長くやっているベテラン”が目立つ構成で、下手すると、平均年齢が30歳を超えそうな勢いだった。20代前半の選手がキャプテンマークを巻くジュビロと比べると、その違いは鮮明に・・・。

・先に点を取られてはいけない状況で、前半から早々に失点。後半、同点に追いついて以降は、かなりの時間帯で攻め続けていたが、最後の詰めにてこずっている間に、カウンター気味の攻撃を受けてあえなく失点。しかも、2点目を取られた前後の選手交代がちぐはぐで、攻め手の意図すら良く伝わらないまま、最後は“思いつき”のようなパワープレーに終始してTHE END。

とくれば、褒めたくても褒めるところが思いつかない。

名将・西野朗監督の下で、去年まで(特に1シーズン制になって以降の7シーズン)、常に上位を脅かし、1シーズン化の初年度に劇的な優勝を飾った後に、2008年シーズンを除けば全て3位以内、という結果を残していたガンバ。

2008年シーズンは、Jリーグでの順位こそ低迷していたものの、アジアチャンピオンズリーグを制し、さらに天皇杯まで制覇した、ということで、去年までは間違いなく「名門強豪チーム」というキャッチコピーが違和感なく定着していたはずだ。

それが、監督が代わって、戦略の基本的なスタンスが少し変わっただけで、こんなひどいことになってしまうとは・・・。

選手だけでなく、「クラブ」という存在そのものが“生き物”であり、舵取りの方向をちょっと間違えると、長年の伝統など一瞬にして吹き飛ぶ、ということを身につまされるシーズンの決着だったといえるだろう。


第一次暗黒期のジェフ同様、草創期から“悪しき自前主義”がはびこっていたこのチームが、それでも「名門」の座を長らくキープできていたのは、それなりに潤沢な予算を確保しており*2、育成がしっかり機能し、そして、西野朗という稀代の名将を長くつなぎとめておくことができていたゆえだろう、と自分は思っている。

それなのに、年初の予算は縮小気味、宇佐美選手に続くはずのユース出身選手たちは伸び悩み、挙句の果てに、生え抜きの松波監督と心中するかのような“先祖返り”作戦*3を取ってしまった、といったあたりも、間違いなくこの結果に影響しているはず。

もし仮に、現在のトップチームの主力級の選手たちが次々と流出するようなことになれば、いかに名門チームといえども、J2で早々簡単に勝ち抜くことはできない、と思うのだけれど*4、、

ついこの前まで、「一流」の名をほしいままにしていた組織が、大胆にグローバルなイメージチェンジを図ろうとして失敗。さらにその穴埋めを“日本的思想”でやろうとして、さらに傷口を広げて、一気に「普通じゃない」ところまで転落・・・。

という姿を見てしまうと、未だこのクラブに過半数以上の出資をしている、某大手電機メーカーの姿すらかぶってくるわけで、敵ながら、そんな陰鬱な「日本の縮図」をサッカーの世界でも見続けさせられるのはたまったものではない。

なので、個人的には1シーズンでさっさと戻っていただくことを、ただただ願うのみである*5

*1:とはいえ、開幕前は、野沢、田代、伊野波といったアントラーズDNAを受け継ぐ選手たちを次々と引っ張り込むなど、かなりの補強をして、「ACL出場」という壮大な目標を掲げたチームだったことを考えると(しかも一時期、西野朗監督まで担ぎ上げていたことを考えると)、このチームにも「いったいどうしちゃったの?」という感想は当てはまる。

*2千葉も他のチームとの比較でいえば、そんなに予算が乏しかったわけではなかったのだけれど・・・。使い方が下手なだけで。

*3:開幕1ヶ月で、呂比須ヘッドコーチを解任したところまではよくある話だが、その後コーチから昇格した松波氏(トップチームの監督は当然ながら未経験で、トップチームのコーチ歴も3年に過ぎなかった)にシーズン終盤まで指揮を任せた、というのは、あまりに意外、かつ無謀だったように思う。

*4:特に、今野選手がさっさとどこかに流れて行ってしまうようなことになると、大胆な攻撃を仕掛けてくる一部のJ2チームの前に、守備陣がズタボロにされてしまうであろうことは、容易に想像がつく。

*5:もし、このままズルズルJ2で暗黒時代を過ごすようなことになれば、親会社のDNAを引き継いで、大阪のもう一つの桃色のチームと統合、なんてことにならないとも限らないし・・・。

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