企業法務戦士の雑感 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2016-09-13

[]2016年9月13日のメモ

何となく余裕があった夏の時期に深く考えずに入れてしまった予定が、自分の首を絞める状況になっていたりもする今日この頃。

あれもしたい、これもしたい、と数え上げればきりがないが、何よりも一番はぐっすり寝たい。

民事執行実務を大きく変える可能性がある法改正の動き

ここのところ、毎年のように法制審議会で基本法の大きな改正が議論されている、という印象があるが、今年も法制審議会に民事執行法に関する部会が設置される見通しとなっている。

そして、今日の日経紙の1面トップに、今後の議論の方向の一つを示す記事が掲載された。

法務省は、プライバシーに配慮しつつ債務者が口座を持っている可能性のある大手銀行や地方銀行に対し、裁判所が情報開示を養成する制度を検討する。」(日本経済新聞2016年9月13日付朝刊・第1面)

最近の例に違わず、今回の民事執行法改正についても、既に学者、弁護士らによる「民事執行手続に関する研究会」で先行して議論されており、おそらく実質的にはそこでの議論が、法制審部会での議論の下敷きになるのではないかと予想される*1。そして、新聞記事となった「債務者の預金口座」の取扱いについては、

「以上のような状況の変化を指摘することによって,今般,第三者からの情報取得制度を創設する必要性を説明する考え方があり得る。」(22頁)

と、慎重な言い回しながらも、引き続き検討する可能性は否定されていない。

前記報告書では、情報取得制度を導入することに伴う問題点も多数指摘されており、果たして導入されるのか、導入されるとしてどこまで使い勝手の良い制度になるのか、という点については何とも言えない状況なのだが、もし、預金口座情報に関する情報を裁判所が容易に入手することができるような法改正がなされた場合、これまで特定の困難さゆえに「債務名義は取ったけど・・・」と躊躇しがちだった民事執行手続に足を踏み出す債権者も増えると思われるだけに、ここからの1年、2年の議論が注目されるところである*2

来年の「解禁日」も6月1日。

ここ数年、二転三転してきた経団連ルールの「採用面接解禁日」が6月1日、ということで正式に決まったのこと。

これで、真夏の就活を余儀なくされた昨年のような事態は避けられたものの、“学期のど真ん中”にスケジュールが入れられることに変わりはない。

そして、「6月」を解禁日にした時点で、“海外組は別枠”というポリシーがほぼ明確になっているにもかかわらず、なぜ、春休みを有効活用できるようなスケジュールに戻せないのか、今年の状況を見るに「遅くとも6月1日には内定」というテクニックに走る大企業は益々増加するのではないか、といった疑問は当然出てくる。

自分は、こういう時にルールを破って抜け駆けする会社は、入社後の社員に対しても「ルール破り」な扱いをする危険性を秘めていると思っているし、痩せ我慢でも6月1日までは動かない、というポリシーを貫く会社の方が、後々得をすることもある(社員も会社も)、と信じているクチではあるが、これから就職活動に入っていく方々は、そういった点も考慮の上、“さっさと終わらせて日常に戻る”精神で、長丁場の就職活動を乗り切ってほしい、と願うばかりである。

テスラ「自動運転」のターニングポイント

自動運転モード中に死亡事故発生、というニュースが報じられて以降、常に議論の遡上に挙げられてきたテスラモーターズが、とうとう「自動運転モード」のソフト刷新=「高速運転時の手放し運転の制限強化」に踏み切ることになった。

新しい技術には比較的寛容、と思われてきた米国の会社ですら、こういう状況に追い込まれることになってしまった、ということに事態の深刻さを感じるべきなのか、それとも、まだ「自動運転」という壮大な実験そのものが中止に追い込まれたわけではない、というところに光明を見出すべきなのか。

個人的には、「自動運転モードはもともと人間の運転より安全だ。」というイーロン・マスク氏のコメント*3に共感するところが多いのだけど、世界の先頭を切って走ってきた会社のこの足踏みが追い風になる日本企業もあると思われるだけに、なかなか複雑な気分である。

迫りくるテニス界地殻変動のとき

錦織圭選手が惜しくもベスト4で敗退したテニス全米オープン男子シングルスは、結局、錦織選手を破ったワウリンカ選手*4が無敵のジョコビッチ選手まで倒して四大大会3度目の優勝を遂げることになった。

準決勝の錦織対ワウリンカ戦を見た時は、「どっちが勝ってもジョコビッチ選手まで倒すのは難しいよな・・・」と思っていたし、それゆえ錦織選手が敗退してもそんなに惜しい感はなかったのだが、決勝がこの結果になると、やはりいろいろと考えさせられてしまう。

長年トップの地位をキープしてきた選手たちが、シーズン中ずっとは完全な力を発揮できなくなってきている、という状況もある中で、来年こそは錦織選手が悲願の四大大会のタイトルを取ることができるのか、それとも、そこまでたどり着くまでに後ろから追撃してきた若手選手に刺されてしまうのか。

この先のことを考えると何とも言えないところはあるが、今はちょうど脂の乗り切った感じの錦織選手が、日々満足いくような結果を残し続けてくれることを心の底から願っている。

*1:研究会報告書はhttp://www.kinzai.or.jp/uploads/civilexecution_20160617.pdf

*2:もっとも法制審議会が答申した法改正がなかなか成就していない、という現実もあるだけに、仮に議論がまとまっても、改正法案が提出され、可決成立するのはいつの日になることやら・・・という懸念も残っている。

*3日本経済新聞2016年9月12日付夕刊・第3面。

*4:一部メディアではバブリンカ、とも言われているのだが、名前のスペルが“Wawrinka”なのだから、少なくとも日本人は「ワウリンカ」と呼べば良いのではないかと思う。

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