戦いの後の明暗とこれから。

4年に一度の大舞台に向けた熱い氷上のバトルも、土日で全て決着がついた。

日本スケート連盟は24日、全日本選手権終了後に選考会を開き、平昌冬季五輪のフィギュアスケート代表を発表した。男子は全日本覇者の宇野昌磨トヨタ自動車)、同2位の田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)がともに初の五輪代表となった。けがで全日本を欠場したソチ五輪王者の羽生結弦(ANA)も過去の実績が評価され、2大会連続で選出された。女子は全日本4連覇の宮原知子(関大)、同2位の坂本花織(シスメックス)がともに初めて五輪切符を手にし、グランプリ(GP)ファイナル出場の樋口新葉(東京・日本橋女学館高)は選外となった。」(日本経済新聞2017年12月25日付朝刊・第32面)

男子は、全日本を欠場した羽生選手以外の「2」枠に、宇野選手、田中選手というワン・ツーが順当に収まる結果に。
そして、試合が終わった時点ではどうなるか分からなかった*1女子も、結果的には、宮原選手、坂本選手という上位2名が切符を勝ち取る“順当”な結果となった。

こういうのは全て「結果論」だから、現時点で実績のある樋口選手ではなく坂本選手を選んだことがどう評価されるかは、2か月後にならないと何ともいえないところがある。
ただ、試合の度に調子もスコアも上げている坂本選手と、今季ベストスコアがGPシリーズ開幕前の大会、という樋口選手とで、どちらが「2カ月後」を期待させる雰囲気を持っているか、と言えばやはり前者なわけで、これが現状ベストの選択肢ではなかったかな、というのが、自分の素直な感想である。

もちろん、落選した樋口選手自身が語っていたように、ここからもう一度、シーズン終盤に向けて再調整した結果、「選ばなかった人を後悔させる」ようなピークの山が来ることだってあるだろうし、そうでないと、また来年度以降のシーズンに、自分自身が「枠」の少なさに苦しむことになる*2

また、男子も、羽生選手が正直本番に間に合うかどうかかなり微妙な状況だけに、ここでいったん夢を断たれた無良崇人選手にもまだ可能性は残っているような気がして・・・

そう考えた時、五輪代表の選考以上に、四大陸選手権と世界選手権の選考に、自分は唸らされるところが多かった(以下、太字は五輪代表に選ばれていない選手)。

四大陸選手権
男子 宇野昌磨田中刑事無良崇人
女子 宮原知子、坂本花織、三原舞依

【世界選手権】
男子 宇野昌磨田中刑事羽生結弦
女子 宮原知子樋口新葉

いつもの五輪イヤーよりも多くの選手の演技を、年明けも見ることができる幸運に感謝しつつ、ここに出てくる全ての選手にとって、1シーズン、終わりよければすべてよし、の展開になることを願ってやまない。

*1:http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20171223/1514073783

*2:各国の代表数を決める大会は、あくまで「世界選手権」であって「五輪」ではない。世界フィギュアの借りは世界フィギュアでしか返せない、のである。

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