「農業とエネルギー」更新終了のお知らせ


 2007年09月に開始いたしました当ブログの更新を終了いたします。


 おかげさまで現在でも1日200-1000程度のアクセスをいただいており、当ブログのテーマは旬を迎えつつあるのだろうと思います。本来であれば各テーマをどんどん掘り下げてゆくべき状況なのですが、公私ともに責任が大きくなり、ブログに費やす時間がとれなくなってしまいました。


 とはいえ、自由貿易地産地消、資本主義と農本主義の中庸はどうはかられるべきかを考えることは止められないと思うので、同じ視点を持つ方とはどこかでお会いするかもしれません。


 というわけでこれまで「農業とエネルギー」をお読みいただきまして誠にありがとうございました。


 また、どこかでお会いしましょう!

農業と放射線 日本農業新聞から


 私の地区も稲刈りが始まりました。


 前年の稲わらから高い放射線量が測定されたというニュースもあり、新米への原発事故の影響が懸念されていましたが、実際どうなのでしょうか。日本農業新聞から「放射性物質」を含む記事を1カ月分抽出してみました。



■「放射性物質」を含む記事 日本農業新聞


 安全な新米どうぞ 東京のフェアでPR/JA千葉中央会県農対本部
 2011/09/11 日本農業新聞 0ページ 458文字


 農産物の対中輸出/早期再開要請へ
 2011/09/11 日本農業新聞 1ページ 453文字


 「川中島白桃」甘さ良好 園児も応援、出発式/秋田・JAかづの生産部会
 2011/09/11 日本農業新聞 35ページ 472文字


 新米 前年の1割高/原発事故 先行き不安強く
 2011/09/10 日本農業新聞 0ページ 1741文字


 急げ復興 被災3県中央会会長に聞く
 2011/09/10 日本農業新聞 2ページ 2462文字


 復旧遅れ浮き彫り 被災3県全JA調査
 2011/09/10 日本農業新聞 2ページ 1809文字


 3次補正検討項目/農地除染技術を確立 再生エネ施設も支援
 2011/09/10 日本農業新聞 2ページ 512文字


 セシウム低減法 中旬にも/土壌処理量減が鍵
 2011/09/10 日本農業新聞 3ページ 1491文字


 米全銘柄で上げ/全農みやぎ 概算金決まる
 2011/09/10 日本農業新聞 35ページ 1127文字


 米検査始まる 品質良好/県内各地のJA
 2011/09/10 日本農業新聞 67ページ 1787文字


 支払い間隔短縮を/東電に筒井副大臣 本補償で要請
 2011/09/09 日本農業新聞 1ページ 583文字


 福島県知事と首相が会談
 2011/09/09 日本農業新聞 1ページ 315文字


 [ニュースアイ]リスク管理 大きく前進 BSE発生から10年/飼料の規制など成果
 2011/09/09 日本農業新聞 3ページ 957文字


 国の支援体制強化を/大震災・原発事故で全中 3次要請まとめる
 2011/09/09 日本農業新聞 3ページ 870文字


 米放射性物質 本調査始まる/東北初、宮城・岩手県
 2011/09/09 日本農業新聞 35ページ 1964文字


 牛ふん堆肥の放射性セシウム検査/抽出検査、4県で終了
 2011/09/09 日本農業新聞 35ページ 630文字


 ブランド米「なすひかり」 香港輸出に向け収穫/栃木・JAしおのや 独自検査で安心確保へ
 2011/09/09 日本農業新聞 40ページ 786文字


 あきたこまち初検査 良質米に仕上がる/長野・JA松本ハイランド
 2011/09/09 日本農業新聞 41ページ 473文字


 茶園で体力づくり 消費者招き農作業 兄弟でアグリアスレチック/静岡・富士宮市の櫻井さん
 2011/09/09 日本農業新聞 42ページ 611文字


 土壌の放射能汚染浄化を研究協力 ヒマワリで被災地救え/神奈川県立平塚農業高校 種子空中散布へカプセル化考案
 2011/09/08 日本農業新聞 0ページ 772文字




■コメント


 日本農業新聞で「放射性物質」を含む記事は、ここ1カ月間で162件ありました。凄い量ですね。すべては読めないので、しかたなく最新の20件を上に抽出しました。この中では「新米 前年の1割高/原発事故 先行き不安強く」に全体的な傾向が書かれていましたので、次回触れてみようと思います。というわけで今日はここまで。


 

仏核施設で爆発、「原発」が大統領選で争点化も


 原子力発電を推進するフランスの低レベル放射性廃棄物処理施設で12日に爆発事故があり、施設職員1人が死亡、4人が重軽傷を負った。


 原子力安全当局は「極めて低レベルの放射性物質が出た恐れがある」としたが、仏原子力庁は施設外への放射性物質の漏えいはないとしている。

 毎日新聞によると、爆発は低レベルの金属製核廃棄物約4トン(約6万3000ベクレルに相当)を溶融炉で溶かす過程で発生。溶融炉は建屋内にある遮蔽(しゃへい)された空間に設置されており、爆発で遮蔽壁が吹き飛んだものの、建屋自体に大きな損傷はなかったという。

 フクシマと今回の事故により、フランス大統領選で「原発」が争点化する可能性も出てきた。


■コメント


 核廃棄物の溶融炉が爆発したものの建屋で漏えいを防いだってことでしょうか。隣国ドイツの見方は厳しいようですし、まずは情報公開がどの程度なされるか、ですね。

「オーランチオキトリウム」筑波大・東北大・仙台市が事業化へ


 「オーランチオキトリウム」事業化の話がついにきましたね。



新エネルギー:被災地から 藻類から石油成分、筑波・東北大と仙台市が事業化へ
http://mainichi.jp/select/science/news/20110903dde041040018000c.html

 仙台市と筑波大、東北大は今秋から、藻類の油脂成分から石油の主成分である炭化水素を取り出す実証実験を始める。東日本大震災の被災地が中心となり、国内で自給自足できる新エネルギー研究を目指す。

 仙台市によると、この実験は、同市が、オーランチオキトリウムの成長に必要な有機物を多く含む生活雑排水や産業排水を茨城県つくば市の筑波大に運搬。筑波大が培養した藻を仙台市の東北大で搾り、油分を取り出す。取り出した油の活用方法については検討中という。


 国とか宮城県じゃなくて、仙台市か。
 仙台市、すげー。



 実証実験のフローは、仙台市有機廃棄物を筑波大に運搬、筑波大が「オーランチオキトリウム」を培養、東北大が油分抽出ですか。「オーランチオキトリウム」への注目度を考えると、事業会社作って資金を市場から調達するべきではないかと思います。今なら、あつまるでしょ、資金。なにしろ、夢があるし。




■関連記事

土壌汚染マップが文部科学省のホームページにアップされました


 土壌汚染マップが文科省のホームページにアップされたようです。
 URLを教えていただいた方々、ありがとうございました。



  文部科学省による放射線量等分布マップ
  (放射性セシウムの土壌濃度マップ)の作成について
  http://radioactivity.mext.go.jp/ja/distribution_map_around_FukushimaNPP/0002/11555_0830.pdf




調査目的


 さて、調査目的は下記の通り。

 文部科学省は、地表面に沈着した放射性物質による住民の健康への影響及び環境への影響を将来にわたり継続的に確認するため、梅雨が本格化し、土壌の表面状態が変化する前の時点において、東京電力(株)福島第一原子力発電所から概ね 100km圏内の約 2,200 箇所で、空間線量率を測定するとともに、各箇所 5 地点程度で表層 5cm の土壌を採取し、土壌についてゲルマニウム半導体検出器を用いて核種分析を実施した。

 調査目的は「地表面に沈着した放射性物質による住民の健康への影響及び環境への影響を将来にわたり継続的に確認」ということなので、この目的は文科省だけで完結すると思えず、厚生労働省農林水産省国土交通省などとも連携し、医療動向や農産物などもモニタリングしながら立体的な評価をしてほしいなと思います。


 まずは行政情報の一元化から行ってはいかがでしょうか。




■関連記事

【文部科学省】土壌汚染マップの元データってこれかな


 29日にアップした「文部科学省の土壌汚染地図が見つからない」に約2000件の訪問があり驚きました。やはり、注目度が高いものがあります。


 ということで、また文部科学省のホームページを見に行ったのですが、やはりマップが見つかりません。プレスに配っただけなのかな。


 その代り「土壌モニタリングの測定結果(平成23年6月1日〜平成23年8月30日までの測定結果)」なるものを見つけました。これが土壌汚染マップの元データということでよいのでしょうか?



 土壌モニタリングの測定結果
 文部科学省
 http://radioactivity.mext.go.jp/ja/monitoring_around_FukushimaNPP_soil_monitoring/2011/08/11296/index.html



 これを見ると、すごい数字が並んでますね。
 6月の段階でもまだ放射性ヨウ素が検出されています。


 放射性ヨウ素半減期が8日として、6月5日に100Bq/kgが検出されていたとすると、3月15日は単純計算で102,400Bq/kgですか。10万Bq/kg超えって、どうなんだろ。ただちに健康に影響があるレベルじゃないのかな。この時期に、露地栽培のほうれん草や小松菜を食べちゃったらどうなっちゃうんだ?


 なんか、もう、色々と、凄まじすぎます。
 ネット上にマップがあれば教えてください。



■関連記事

 

本日、野田佳彦氏が首相に

 昨日、民主党の代表選が行われ、新代表に野田佳彦財務相(54)が選出された。これを受け、菅内閣は本日午前に総辞職し、午後には衆参両院本会議で野田氏が第95代、62人目の首相に指名される。代表任期は12年9月まで。


 本日中に党役員人事を行い、組閣は9月となる見通し。注目の幹事長人事は鹿野道彦農相が濃厚か。野田氏は松下政経塾の1期生で、政経塾出身者の初の首相となる。


 財政規律を重視し、増税を視野においている。また3党合意を重視。原発事故対応の姿勢は未知だが、財政規律の観点から原発には厳しい視線を持つものと思われる。


 とにかく長期間、内閣を維持してほしい。日本国のリスクは、内閣が安定しないことである。我々も政治家を厳しい視線で見るだけではなく、少し支える意識を持ってもよいのではないだろうか。