サマー・シェイド / やまがたすみこ

Finyl2005-02-12

昨日意を決して(^^)あるボードに書き込みをした。すぐ丁寧なレスが付いていたが、驚いたのは、そこをリンクして、このブログを見てくださった方が何人かいらっしゃったこと。スミの事全然書いてなくて申し訳ないなあ。

ティール・ギター・セレクトを作るに当たって、絶対外せないなあと思ってたのが、やまがたすみこの”ホリディ”だった。現在は井上鑑(元パラシュート)夫人として一部で知られる、フォークシンガー、やまがたすみこは、高校生の時にデビューし、あどけないルックスと清楚な歌声で人気を博した人(でもヒット曲はない)。
といってもその時代は全く知らなくて、僕が好きになったのは「サマー・シェイド」という傑作アルバムから。
75年頃は、フォークからニュー・ミュージックへ、という風潮があって、フォークロックから派生したこういう音楽が、商売になると踏んだレコード会社が、大々的にプッシュし始めた時期。一般人になじみがある「ニュー・ミュージック」は、アリスとか長渕とかさだまさしとか中島みゆきとかそう言うのだろうけど、この頃の「ニュー・ミュージック」はニューと付いてるだけあって、既存にない新鮮さはあった。シティ・ポップス的なメロディーは、フォークと呼ばれるものよりはずいぶん垢抜けていたし、同時代の洋楽からの影響もあった。
スミがその時代に出した「サマー・シェイド」は、それまでの作風とかなり変わって(おまけにルックスも急に大人びて、レコード屋で見つけたとき別人かと思った)、古くからのファンには、これ以降のアルバムはあまり評判が良くないらしい。
逆に、クラブ世代の若い人たちからジャパニーズ・レア・グルーヴの1枚として、Jボッサ(誰が付けたんだろう、このネーミング)の名曲として”夏の光に”が語られたりと評判がいい。個人的には、なんといっても”青い径”。ペダル・スティールの入った、”ホリディ”(これはファンの間で評判の「虹」に入っている)の路線を更に進めたようなカントリーロック。♪もしも青春がこの人生の一番最後にあったなら〜という、寂しさをたたえた歌詞が素晴らしい。

一番可愛かった頃がこの「オルゴール」の頃。但し音楽的にはこれ以降の方が断然好みだけど。