day#3

Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
■A Day In The Life / The Beatles
なんとビートルズを取り上げるのは初めてなのだ。意識的に避けていたのは、うまく書けない(知らない)からなんだけど。おそらくは、ビートルズで一番知られた1枚の「Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band」('67)から。コンセプトアルバムとして認識されているこれが、実はそうではないと言うことは、レココレ増刊のムックで知ったけど、ライヴ活動をやらなくなったビートルズとしては最初のアルバム(「Revolver」ではまだライヴバンドだった)なんだけど、およそライヴ的ではない曲が並んでいる。そのムックでサエキけんぞう氏は、「それまでとは違ったR&B的なグルーヴの薄さから、プログレの父的な1枚」(大意)と書いている。確かに非R&B、非黒人音楽的な白人っぽさが充満(クラシック、現代音楽、ヴォードヴィルなどが引用されている)していて、それがまた僕になじまなかった。
但しこの"A Day In The Life"に限っては、このアルバムから独立してよくラジオでかかってた(もちろん、70's後半の話)こともあって、きっとこういうのをサイケデリックと言うんだろうなあ、と遠い昔思ったことを思い出す。ジョン・レノンの飄々とした歌声がなんとも染み入る。オーケストラを使って緻密にarrされたというか、ぶっこわしたような、壮大なホラ話を聞くようなおもしろさがある。ラストピアノの残響音が長く、曲の終了を示す為に、意味不明のおしゃべり(Sgt Pepper's Inner Grooveと呼ばれているらしい)があるとの説もある。
何故BBCで放送禁止になったのかよくわからないけど、プロモもあって、「Anthology」リリース時にこのプロモも再編集されて見られるようになった。