水惑星年代記 月刊サチサチ/大石まさる

いいな、幸さん。
そういう生活したい。


大学から社会人になったくらいのころ、「どこでも出来る仕事」として小説家を志した時期がありました。今でも書いてるので「ありました」も何もないのですが、当時は「小説家として食っていこう」という野望があったので。今は「小説家になるだけならなれるけど、これで食ってくのは難しいなぁ」という感じです。才能がどうのという話ではなくて(いっちゃぁ何だが、「デビューできる程度の文章能力」なら訓練でいくらでも補える)、世界に対してきちんと売れるかどうかは難しいよね、という意味で。
当時は今のように日本全国にブロードバンド回線が整っているわけではありませんでしたので、PHSPDC経由で原稿を編集さんにFAXする(テキストデータじゃない辺りが、時代を感じる)という流れで日本各地を渡り歩こうとしていました。永住の地なら、北海道は鶴居村にある牧場の師匠の所に無償で住み込もうと思っていたくらいです。晴耕雨読。普段は牛や馬の世話をしながら締め切りに追われて小説を書く。素晴らしいプランです。
今なら作家なんかどこにいても問題ありませんし、携帯電話の普及はますます場所の問題を曖昧に解決しています。モバイルノートパソコンにこだわっているのはその頃の名残もあるのでした。Willcom D4は小説を書くには激しく向いてないけどな。