物語の単価

たとえばここに本が一冊あったとします。
ハードカバーで2000円くらい。300ページくらいなら読み終わるに1時間半程度。私は結構読むのが速い方ですが、1時間半の時間を2000円で買ったと考えると割高です。
映画が1500円くらいで2時間と考えるとそれよりちょっと高いかなって感じ。もっとも、本は後から読み返すこともできるので純粋な時間で考えるのはちょっとずるいかも。
テレビシリーズが全くからまないOVAだと1話約30分で5000円くらい。映画よりは割高ですね。これも繰り返し見ることを考えれば何とも言えませんが。
テレビシリーズをDVD化したものだと1時間半で5000円くらい。まぁ、単価をどう考えるかにもよりますが。OVAよりは安いかなって感じ。
で、ここでノベルゲームを考えると50時間で6000円とかいきなり時間単価が超絶やすくなります。フルボイスとはいかないまでもある程度のボイスがついていたり画像を使った演出があったりするとなんかすごいことに。
そう考えると1冊1時間で500円程度のライトノベルの時間単価ってまあまあなのかなーって気はします。実際のところ、300P位のライトノベルを書くのに一月くらいはかかるので(少なくとも私は。本腰入れれば一週間ぐらいかも)、何冊出るのかはともかくまあいいかーって感じです。
もちろん、普段は時間単価なんか考えませんが、RewriteのTerra編を気になる部分があったのでやり直していたらすごい時間がたっていたので。序盤のルイスの立ち絵とか、吸血ヒルの魔物グラフィックとか、欲しかったよなぁ、と思ったりするのでした。全体的にTerra編はリソース関係は不遇ですが。主人公にボイスがあるのが救いです。
ノベルゲームの開発期間のうち、シナリオを純粋に書いていられる期間ってどれくらいなのかなぁ、とか考えるのでした。私の感覚だと二月かけたらかけすぎな感じしますが、ゲーム全体の開発期間からするともうちょっと長くてもいいのかなぁ。別にシナリオなくてもイベントグラフィックぐらいかけるしなー(ひでー開発手段だ(^^;))。


真面目に作ったOVAシリーズや劇場用アニメ映画には企画の立ち上げから2,3年かかってやっと公開と聞きます。いや、ゲームだってそんな規模の企画にかかわったことないですが。
超分業の進んだアニメの世界でそれだけ時間がかかるってことは各工程での開始のタイミングとフィックスのタイミングを合わせていけばそれくらいなのかも、と考えられます。
消費される時間単価と、それの購買人数(この二つの積が人数時間単価になります。予算の目安ですね)が桁が違う世界をごっちゃにしているのかもなーって感じはしますけどね。だって、ゲームで30分で何千枚ものグラフィックなんか使わないもんな。
落ちはありません。