2005-08-20(土) 地に足つけてやらんかい!
■[音楽]生演奏2+α
阪神戦の中継も競馬中継も見ずに何をしていたかと言うと、生演奏を聴きに出かけてた。ハシゴで。まずは、5時からの大阪フィルハーモニー交響楽団「3大交響曲の夕べ」@フェスティバルホール。その前に、昨日探して見つからなかった本を求めてアバンザ堂島のジュンク堂大阪本店へ。見つかったわ。ついでに昨日、リストアップしておいた「競馬の文化誌」も落手。
- 作者: 三宅周太郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2005/08/19
- メディア: 文庫
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なんで文楽のお膝元ミナミに置いてないんや…。まあエエことよ。ここまで来たら徒歩でフェスティバルホールとなるが、通り道にあるのでティーハウスムジカでお茶を飲んでいく。
エレベーターを出ると小学1年生くらいのょぅι"ょが親御さんたちに囲まれてヴァイオリンでヴィヴァルディを弾いている。そらあの歳やし、おせじにも巧いとは言えへんけど、エエなあ。ょぅι"ょが、じゃなくて、表情が。親にむりやり習わされてるんじゃなくて弾いていて楽しいって雰囲気が溢れてる。何だかなごむ。なごんだついでに奮発してダージリンセカンドフラッシュを注文。つうても50円くらいしか差はないんやけどな。紅茶を飲みながら読書してマターリと過ごす。予定がなければこのまま読み終えるまでいてもエエんやけど、そろそろ時間。
チケットを買ったのが遅かったので2階の最後列。まあしゃあない。けど、高い位置から見下ろすのもたまにはエエやろ。全体が見えるしな。
小林研一郎指揮
ベートーヴェン「運命」
アンコール:「ダニーボーイ」
初っ端からアクシデント。開演時間なのにまだ入場してない客がいる! コバケンさんがMCで「シューベルトはベートーヴェンの後を尾行してました」とか始めて会場を笑いに包む。
シューベルトはゆったりとしたテンポで情感を持たせての演奏。引き続き、運命。出ました、コバケンの風車ムチならぬ風車タクト。唸り声をあげながら(2階まで聴こえるんよ)あの主題をタクト振り回しながらの指揮。魅せますね。シューベルトとは一転して速いテンポで第1楽章を進めると第2楽章からは再び落ち着いたテンポに。そして最終楽章に来るとまたテンポアップ。緩急自在の運命。よかったよ。
休憩が入ってドヴォルザーク。ちょっと観客の方が気が緩んだかな。そわそわゴホゴホ。まあステージに集中よ。「遠き山に日は落ちて」の第2楽章から一気に「ジョーズ」の最終楽章まで突っ走る。
やっぱり生演奏はエエよ。何百万積んでもこれよりいい音の出るオーディオセットなんか組めやしない。もちろんホールがいいのは言うまでもないが毎年恒例のレパートリーで手馴れた大フィルの演奏も素晴らしい。惜しむらくはオーディエンスの質の低さ。平気で開演時間になっても入場してくるわ、あちこちで咳き込むわ、演奏中に扇子や団扇でバタバタ扇いでるわ。マナーがなってない。ちょっと残念。まあしゃあないけどな。大阪の民度が低いとか言われてるけど反論はできへんよ。特におばちゃん連中はな。
7時半過ぎに終わり、今度は大阪ブルーノート。小曽根真トリオの最終日。開場前に行ったけれども良席は全部取られてるorz 正面の1席と上手の数席としかない。いっそのこと楽屋への通路がある上手席から一度観てやれってことで、通路の折れるところを押さえる。
夕飯を摂って入場してみるともう周りは埋まっている。みんな来るの早過ぎ。で、席に着く。隣はカップル。まあこいつらはエエ。自分らの世界に浸ってるからな。問題は、逆側よ。何か厚化粧で露出度の高い顔面偏差値がマズイのがおるんや、一人で。僕が座って本を読んでたら盛んにアピールしてくるんや。わざわざショールを出して羽織ってみたり。おことわりだ。目を合わせたらアカン。目を合わせたらヤッたも同然。
そのうちに明かりが落ちて小曽根さんが出てくる。小曽根さんは最初っから絶好調。何がってMCがw 実は僕が最初に名前を覚えたジャズミュージシャンは小曽根さんなのだ。今から15年ほど前に神戸にkiss-FMという全国的にも貴重な番組編成を組んでいたラジオ局が開局して、当初から小曽根さんが「Ozmic Notes」という番組を持っていた。まあ最初は何気なく聴いていたんだが、トークが面白い。フリーかなんかのアナウンサーかと思ったらミュージシャンでジャズをやっている。選曲もそういうので、まあ、当時のkiss-FM自体がジャズとかソウル、R&B中心の選曲だったので当然と言えば当然だが、海のない山国育ちの僕にとって神戸とか横浜とかいう港町はすんごい憧れの的やったわけよ。そこにお笑いみたいなピアニストのトーク。不釣合いで面白かった。今でも小曽根節は相変わらず。会場内から笑いが起こる。でも、やることはちゃんとやる。仕事やから当たり前やけど。
今日は珍しい物を持ち込んできてました。「フェンダーローズ」という電気ピアノ。キーボードじゃない。あれは電子ピアノ。小曽根さんの説明によると、中に音叉が入っていてそいつをハンマーでしばいて音を出す仕組みらしい。ホワーンとした反響音がある独特の音が出る。そいつを弾いて何曲か演奏。あ、何かこの音、聴いたことがあるような気がする。気付かなかっただけで音は聴いてたんやな。CDのクレジットが「electric piano」か何かになってて見逃してただけかも。ベースのジェームス・ジナスが作曲した「中央刑務所」(曲名の由来は聞かないようにってMCで言うてはりましたわw)ほか。
ドラムのクラレンス・ペンはもうじき結婚するらしくて、MCで「楽屋でフィアンセと一緒に何を見てるかと思ったら結婚指輪をネットで探してました」とイジられて(苦笑)。彼がダリの絵画をみて作った「ダリ」などを演奏。「ダリ」は小曽根さんも「初めてやるようなタイプの曲」ということ。小曽根さんがソロでアドリブ暴走すると、クラレンスがブルックナー休止みたいにドラムをシンバルから全部止めてしまう。で、またアドリブが始まり、止める。今度は立場変わってクラレンスがアドリブ。小曽根さんのピアノが止める。面白い曲です。
途中、今日はゲストが来てます。え、何? 矢井田瞳さんです〜(明かりチョンパ)。場内ざわめく。おいおい、どこよ、ヤイコ。完全に大阪のおばちゃんになってる、みんな。
アンコールは「Where do we go from here」。明日を不安に思うのではなく、明日があるから生きるんだという願いをこめて作ったそうです。戦争とかそういうのがなくなるようにと。小曽根さんのピアノを聴いていて10年前のことを思い出した。阪神大震災の時に「音楽で神戸の市民を励まそう」 ハービー・ハンコックとかとチャリティーライブやってたなあ。震災直後は番組も局自体が被災してままならなかった。僕は当時、まだ滋賀の実家に住んでいたわけだけれども、電波を通して神戸の状況が伝わってくる。高校のクラスの中でもしばらく登校できないのもいた。まもなく、神戸の復興もまだ始まったばかりで僕は上京することになった。その前に神戸の街を見ておきたかった。百聞は一見にしかず。三宮の駅を降りて港へ向かった。何も言うことはない。いや、何も言うことができない。
小曽根さんの静かなソロを聴いているうちに自然に涙がこぼれてきた。音楽を聴いて泣いたのっていつ以来か。今日の音楽尽くしを締めくくるのに最もふさわしい曲だった。終演してもしばらく余韻に浸りたい。帰りに聴く音楽なんかありえない。今日は「Where do we go from here」を心に留めたまま帰りたい。
今度、アルバム買いにいこうかな。
- アーティスト: 小曽根真ザ・トリオ
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