うそつきの手記

2012-02-29

『euphoria』クリア

| 01:54

どうみてもハード陵辱エロゲにしか見えない本作だが、意外にもシナリオがいいと聞くも、スカトロやグロ表現が多めと聞いて今まで手をつけませんでした。

結論を先に言うと去年出たエロゲの中で三本に入るシナリオ。グロは一箇所だけきついのがあったが他は大丈夫。映画『CUBE』や『SAW』のように物語は始まり、しだいに思いも寄らない展開をみせる。特筆すべきはTRUEシナリオの伏線回収で、世界観の逆転には脳内麻薬がドバドバ出た。合歓が可愛すぎて辛いです……。

欲を言えばエロとシナリオが不可逆的に結びつていればもっとよかったかなあと。エロもシナリオもどちらのレベルも高いだけに気になりました。これが丸谷秀人作品であれば違ったんだろうけど……まあそんなこと言っても仕方ないか。

ちなみに、アンケートハガキを出すと設定資料集がもらえるらしいが期限が過ぎていた。なんてこったい、もっと早く崩しておけば……単独で発売してくれないかしらん。

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2012-01-13

あけおめ(遅)

| 00:06

去年はあの体たらくだったので今年はもうちょっとなんとかしようかと

読書メーター始めたので1冊読んだら必ず感想書くことを今年の目標にします。


ちなみに去年読んだ中でいちばんのお気に入り小説はミルハウザー作品でした。

高野和明『ジェノサイド』もすごくよかったんですがミルハウザーの3作合わせ技一本という感じでひとつ。

去年は境界線上のホライゾンが素晴らしいクオリティでアニメ化されて、宇宙兄弟古典部という大好きな作品たちが次々アニメ化発表されて夢のようでした。今年もいい年になりますように。

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2011-10-26

・やっとサイドバー貼付けできた

| 14:07

一週間もかかって……。ほんとこういうの苦手なのです。



ところで『境界線上のホライゾンアニメが高クオリティすぎて信者感涙レベル。もちろんBD買います、アニメイトだと川上氏書き下ろしドラマCDつくのでそこかな。ゲマズのBOXも欲しいが二個はさすがに辛い……。メイト店頭でもう全巻予約できるのかしらん?通販だと送料+代引きで毎回700円かかって全巻だと4900円になるからバカにならない。

それにしても4話のバトルすごい、キャー鹿角サーン! 5話予告見ると鹿角さんの舌がeroticすぎてボクは何かを失いそうだ……。

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2011-10-19

今更ながらtwitterやってます

| 22:33

http://twitter.com/#!/Fumino16/

……本当に今更だ!

お試し感覚でかなり前に始めたけど飽きてすぐやめることは(暫く)ないかなと思ったので告知。


追記:twitterブログサイドバーに貼り付けるやり方がわからないにゃー。

https://twitter.com/about/resources/widgets/widget_profile

ここのプロフィールウィジェットのコードををフッダにコピペするだけじゃだめなのか。"ご指定のscriptタグは許可されていません〜"とか出て正常に表示されない。うーむ……数年ブログやってるけどこういうことにはとんと弱いのです。

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2011-09-23

市川春子『25時のバカンス』感想

| 23:50

ちょっとあまりにブログ更新してないので短いながら感想を。

個人的に今もっとも注目している漫画家市川春子の約2年ぶりとなる単行本がついに出たのですよ!

以下一言感想。

・25時のバカンス

いきなりの傑作。三十路の姉萌え。深海の謎生物に取り付かれ、人以外のものに変質した姉とその弟のお話。三十路の姉萌え(大事なことなのでry)。これ一歩間違えば完全にホラーなんだけど姉のキャラと謎生物の愛らしさがそれを防いでる。『星の恋人』ほどではないが、僅かに滲み出る性の匂いがたいへんよろしい。


パンドラにて

土星衛星にある女学校の話。

女の子ばっかりだからすわ百合か! と思いきやそんなことはなかった、あんまり。

追記:これは長編……せめて中編で読みたかった作品、2人はもちろん、会長やナナの仲間の話をもっと読んでみたかった。


・月の葬式

バランス取ったのかはしらないが、こちらは男が二人で同棲する話。

腐っぽいとまではいかないけれどそれに近いのもはある。少なくとも『パンドラにて』の百合よりは。見開きのあのシーンがすごくイイ。


25時のバカンス 市川春子作品集(2) (アフタヌーンKC)

25時のバカンス 市川春子作品集(2) (アフタヌーンKC)

それにしてもこの人は本当に「人の形をした人でないもの」を描くのが好きだなあ。基本的に彼女の漫画はみんなこの系統よね、俺得ですが。

もっともなによりすごいのは、同じような素材からまったく違うテイストの傑作を次々描いてることなんですが……。

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2011-08-18

アヴラム・デイヴィッドスン『どんがらがん』感想

| 21:24

河出の奇想コレクションは当たりが多くそのシリーズタイトル通りの奇想で楽しませてくれるがこの短編集も例に漏れない。本書がどんな小説かといえば解説で殊能将之が言う「変な小説」という形容がもっとも的確かもしれない。

「奇想」「社会的弱者の主人公」「多彩なジャンル」などシオドア・スタージョンと被るところもあり、似たような作風かなと思ったがそれほど似ていない。

私見だがスタージョン作品の方がより悲痛な叫びが作品に籠められていると思う。

以下特に印象に残っている三作品の感想。

ネタバレ注意。


・さもなくば海は牡蠣でいっぱいに

生物(?)が我々の日常で用いる道具そっくりの姿形をして潜んでいる……という話。恒川光太郎の某短編にこれに似た設定があったけど、もしかしたら着想はここから得たのかも。

これぞ奇想。本書の個人的ベスト短編。


・眺めのいい静かな部屋

養老院が舞台で主人公達はもちろん老人。全体的にオチの弱い作品が多いが、この短編は例外の一つでストーリーもよくできている。星新一のようにブラックな皮肉の効いたショート作品。


・ナイルの水源

収録作品中、もっとも奇妙なアイディアを用いている。新鮮でスリリングな展開にドキドキしながら読んだ。

奇想コレクションに相応しい奇想に溢れた短編集でした。

う〜ん、それにしても本は読めどもなかなかブログを更新できない……。

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2011-07-26

砂義出雲『寄生彼女サナ』感想

| 01:35

感想に入る前に一つ。

著者のsunagiさんを知ったのは田中ロミオとパラニュークの比較記事だった。当時この記事を見てなるほどと膝を打った私はsunagiさんのストーカー(ブログ読者)になった。コメントをするでもなく交流するわけでもなく一方的に私がsunagi氏のブログを読んでいただけであるが、その人となりや哲学に親近感を抱いたものだった。それから5年近くが経って小説家デビューするというのだから、これは読まずにいられるだろうか。

なにが言いたいかって「あー知ってたわー、この人5年前から注目してたわー」ってこと。

前置きが長くなったが感想。

・あらすじ

「今日からお前の腹に寄生することになった!  よろしくな!」平凡な高校生の僕の腹から、突然全裸で飛び出してきた謎の美少女・サナ。その少女は寄生虫が進化した新しい生命体「パラシスタンス」で、僕から栄養をもらう代わりに、僕を守ってくれるらしい……。さらに、いつも一緒にいるために僕の「彼女」にもなってくれるって!?  いや、可愛いんだけど、寄生虫の彼女なんて、ぶっちゃけありえないって! 平穏を望んでいた僕の生活はとんでもないことに!! 第5回小学館ライトノベル大賞・優秀賞受賞作はキセイ系ラブコメ!?

やはり田中ロミオ氏の影響は甚大であった。

sunagiさんがロミオ氏の大ファンであることは先刻承知であるし、ゆえに小説のテーマがどのような物になるかはある程度予想がついていたし、実際ほとんどそのとおりだった。私もsunagiさんほどではないかもしれないがロミオ氏のファンであるから、そのテーマ性──自意識や孤独、そこから踏み出すこと──については非常に共感するところだ。しかし問題はその見せ方だろう。率直に言えば本書はそのテーマと寄生虫擬人化した少女という設定ありきでストーリーは後付け(に見える)ということ。テーマについては主人公が露骨に語りすぎかなと。ストーリーについては前述した後付け感が気になる(特にラストの急展開には違和感が)もののおおむね楽しく読めた。良い意味でテンプレ的なキャラがうまく物語にハマっていた。

小刻みに挿まれるギャグも良い感じ。妹絡みのネタはどれもいい。童貞……。

お気に入りキャラは櫂実亜須香。続編があるなら彼女の物語を一番見てみたい。

すこし厳しいレビューになってしまったけど、あとがきを読むとsunagiさんには改めて深く共感してしまう。どうにも他人とは思えないのだ。だからこれからも頑張ってほしい。応援してます。

なんつうか、生きるのって大変じゃないですか。そんで、理不尽なことばっかです。(中略)そんな時にいつも自分を救ってくれたのは、物語でした。だから、今僕はこうして誰かのために物語を書いています。


本書あとがきより

寄生彼女サナ (ガガガ文庫)

寄生彼女サナ (ガガガ文庫)

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2011-07-08

高野和明『ジェノサイド』感想

| 00:23

あなたが「面白い小説」を探しているならすぐにでも本書を読むべきだ。

・あらすじ

急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。創薬化学を専攻する大学院生・古賀研人は、その不可解な遺書を手掛かりに、隠されていた私設実験室に辿り着く。ウイルス学者だった父は、そこで何を研究しようとしていたのか。同じ頃、特殊部隊出身の傭兵ジョナサンイエーガーは、難病に冒された息子の治療費を稼ぐため、ある極秘の依頼を引き受けた。暗殺任務と思しき詳細不明の作戦。事前に明かされたのは、「人類全体に奉仕する仕事」ということだけだった。イエーガーは暗殺チームの一員となり、戦争状態にあるコンゴジャングル地帯に潜入するが…。

いや〜素晴らしい。エンタメとはかくあるべしを見せ付けられた。

主な舞台はコンゴ共和国で任務を遂行する傭兵アメリカのある機関の極秘作戦の指揮官・そして日本の大学院生。一見関係のないはずのこの三者がとあるキーを中心に結び付いてゆく。

某国の陰謀。タイムリミット。逃亡生活。厳重に秘匿された謎。そして人類の存亡を左右する○○。読者が先の気になる展開を知り尽くしているのではないかと思えるほどの息つく間もないスリルの連続。

欠点を挙げるなら、再読しても初回の興奮はもう得られないことか。

しかしそんなことは問題ではない。

『ジェノサイド』は本年度No.1のエンタメ小説なのだから。いや、ほんと。これを超えるものがあるなら大歓迎っす。

ジェノサイド

ジェノサイド

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2011-06-16

パオロ・バチガルピ『ねじまき少女』感想

| 00:27

悪くない。

んだけども主要SF賞を総なめにするだけのパワーがあったかといえばとても……。

・あらすじ

石油が枯渇し、エネルギー構造が激変した近未来のバンコク遺伝子組替動物を使役させエネルギーを取り出す工場を経営するアンダースン・レイクは、ある日、市場で奇妙な外見と芳醇な味を持つ果物ンガウを手にする。ンガウの調査を始めたアンダースンは、ある夜、クラブで踊る少女型アンドロイドのエミコに出会う。彼とねじまき少女エミコとの出会いは、世界の運命を大きく変えていった。主要SF賞を総なめにした鮮烈作。


一番魅力的なキャラだったのはジェイディー&カニヤのコンビ。賄賂などの汚職が横行するなか、信念を貫き通す"バンコクの虎"はカッコイイ。

で、その次がホク・セン&マイのコンビ。とくにホク・センの人間臭い葛藤がイイ。

しかし彼らコンビが好きなのであって単体のキャラが好きかと問われるとかなり微妙だ。特にあらすじにも出てくるアンダースンとヒロインのエミコの魅力のなさときたら……!


他の国々の文明が崩壊し、タイでは辛うじて持ち堪え、人間が汚くも懸命に生きていて人の力強さ、しぶとさを感じさせるけど、それ以上のものはなかった。

それが、『ねじまき少女』をいまいち評価できない最大の原因かもしれない。

本書のカタストロフィを読み終えて思ったのはバチガルピという作家は厭世的──とまではいかないもののかなり悲観的なのだろうということ。希望がありそうで、ない。

なんだか貶してばかりなので良いところも挙げておく。すばらしいのは何よりその文章!

読みやすく簡潔でそれでいて、タイの情景、文化、食べ物、生物、人々の心情や葛藤がとてもリアルに描き出されてます。

辛目の感想になったけれど、帯に書かれていた『ニューロマンサー』よりは楽しめました。

自分はあれのよさがちっともわからないのです。もったいないことに。

ねじまき少女 上 (ハヤカワ文庫SF)

ねじまき少女 上 (ハヤカワ文庫SF)

ねじまき少女 下 (ハヤカワ文庫SF)

ねじまき少女 下 (ハヤカワ文庫SF)

あと「エコSF」などと言ってみたりイーガンテッド・チャンをの名前を持ち出すのはどうかと。

明らかに不適当な宣伝文句・比較対象ですよハヤカワさん。

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2011-06-05

リチャード・ドーキンス『神は妄想である』感想

| 09:27

このブログを始めるにいたって、私はいくつかのことを心に誓った。

宗教の話をしない、というのもそのうちの一つだが、今回だけはそれをちょっと破ろうと思う。というのも本書が予想をこえた名著だったからだ。


そもそも私はこの手の宗教に関する本はほとんど読まない。理由は宗教にいい思い出がまるでないのと、非常に胡散臭いからである。というか関わりたくない、宗教には。

それでも本書を手に取ったのは名著『利己的な遺伝子』のリチャード・ドーキンスが"アンチ宗教"本を書いたことに惹かれたからである。先進国後進国を問わず宗教(神)は世界中に蔓延っており、それを否定するのはとても勇気の要ることだろう。まずはその勇気に賞賛を浴びせたい。

宗教理論武装がきわめて強固なため、生半可な論理では烈しく叩かれるがドーキンス進化論を基盤とした理論武装はそれ以上の強度をほこる。

イスラムキリスト教を中心に教理や聖書の矛盾を突き、痛烈な皮肉をまじえて批判している。科学的思考と宗教的思考のバランスをとることにドーキンスはそれさえしない。徹底的に宗教を批判し完全否定する。


しかし私が一番驚いたのは本書で再三語られる、「世界がどれだけ宗教に"支配"されているか」ということだった。知識として知ってはいても、数多の実例を挙げられると、宗教色の薄い日本から出たことのない人間にはカルチャーショックである。狂信者が無神論者を殺害するなど痛ましい事件が多く挙げられているが、意外にも読後いちばん印象に残ったのは──。

その他の点では十分な資格をもつ次のような人物に投票するかどうかのアンケート。(1999年ギャラップ調査、対象はアメリカ人)。

・女性(95%)

ローマカトリック教徒(94%)

ユダヤ人(92%)

・黒人(92%)

モルモン教徒(79%)

同性愛者(79%)

無神論者(49%)

ネットにもこんな調査結果が。

http://labaq.com/archives/51270716.html

これらの調査で浮かび上がってくるのは人間は過去から何も学ばないという哀しい事実である。彼らは女性差別人種差別同性愛差別などの愚かな歴史をどう感じているのだろう。

そして今、我々が共有する"道徳"や"常識"は非常に危ういのだと、ドーキンスは警鐘を鳴らしている。なにせ、ほんの100年前まで女性は男性よりも劣るとされ、十分な権利が与えられていなかったのだから。

最後に、amazonレビューに的確な批評があったのでこれを引用して〆とする。

"アンチ・トンデモ"の最強版のような一冊ですし、信仰を持つ人々からすればはらわたが煮えくり返るようなところがあるでしょうが、ドーキンス氏はけっして人間否定でも科学万能主義でもなく、蒙を啓き限界を押し上げて、人間の歴史をより豊かにすること、そのために子供たちの精神を大事にすることを、心から願っているのだと思います。


神は妄想である―宗教との決別

神は妄想である―宗教との決別

ずいぶん真面目になってしまった。次はもうちょっと肩の力を抜いてレビューできるものにしたい。

ロリコン無神論者と並んで理不尽な迫害を受けているというドーキンスの主張に激しく同意しつつ、終わり。

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