↑正式名称なんていうんでしょうか?


どうも肌に合わない作家というものが存在するようで、
一般では評判もよくてファンもけっこういるような方の作品なのに
私が読むとどうもフィーリングが合わないことがあります。


そんな作家の名前が、倉阪鬼一郎氏と橋本紡氏。
どちらの作品も数冊買って読んでみたのですが、
倉阪氏の作品の場合は最後まで読むことができなくて、
橋本氏の作品の場合は読み終えても、全く感慨が浮かばないのです。


倉阪氏の場合はネット上の感想を読んで肌に合いそうな作品もあるのですが
あえて違う作品に手を出したのが失敗だったようです。
それなら合うと思った作品を読めばよかったのかもしれませんが
どうせだったら予備知識の全くないもののほうが楽しめるかなと思ったもので。
今度は面白そうだと思った作品を読むことにします。

「鳩が来る家」 (倉阪鬼一郎 / 光文社文庫) ISBN:4334734308

純度の高いホラー短編集。
13編収録、330ページ。


挫折しました。
「蔵煮」のように馬鹿馬鹿しい話も混じってはいるのですが
ほぼ全編残酷描写を淡々と見せ続けるような話ばかりで
精神的に疲れてしまって読む気力がなくなってしまいました。
馬鹿馬鹿しい話もかなり残酷だしねぇ。

「毛布おばけと金曜日の階段」 (橋本紡 / 電撃文庫) ISBN:4845222517

高校生・未明の姉は毎週金曜日に階段の踊り場で毛布をかぶり「毛布おばけ」になる。
未明にとって、その時こそが家族というものを実感できる時なのだ。
そんなのがよくないことだとは分かってはいるんだけど…


いきなり両親をなくすという衝撃に見舞われたという設定なのですが
あまりそいういった雰囲気を感じさせないところや
あまりに朴訥とした語り口調にだんだんと冷めた目にさせられます。
一体なにを見せたくてこういった舞台にしたのかもつかめないし、
なにより主題が見えてこないのが不満です。
どうせだったら投げかけられた問題には何らかのけりをつけてほしいです。
この作者の作品はそういったところが多いような…