藤子・F・不二雄短編集 SFものがたり 四畳半SL旅行 (藤子・F・不二雄 / 小学館 MyFirstBig) ISBN:4091081355

四畳半SL旅行

少し(S)・ふしぎな(F)物語を集めた短編集。
6編収録。
今巻はふとしたきっかけから不可思議な現象に遭遇した人を描いています。


「四畳半SL旅行」
浩美は思い込んだら一直線の変わり者。
最近何かに夢中で、外のことが目に入らない様子なのだ、
そして彼が夢中になっていたのは鉄道模型だったのだ。


SFではありがちな現実←→仮想のメタものといったところか。
しかしこのオチは本当にシュールだ。


「ひとりぼっちの宇宙戦争
鈴木くんはUFOなどのオカルトめいたことが大好きな新聞部員。
だけど彼の提案する記事は全く受け入れられなくて…


想像の裏側をいくスケールの英雄物語。
そしてなんともセンチメンタルな内容で、
思いというもの、そして想いというものの強さを感じさせる
ちょっとした感動短編かもしれません。


「ぼくのオキちゃん」
沖縄海洋博覧会へやってきた男の子が入ったパビリオン、
「海洋夢見館」は夢の未来、未来の海を見せるちょっと不思議なパビリオンだった。


未来の海と表現されているのが「21世紀」だったりするところが
なんともむずかゆいですね。
この未来では2000万人の人が海中で暮らし、
特殊なガムを口に含むことにより、
海中での自由な行動ができるようになっているという。
まだまだこういった未来は遠い未来のようですね。


人類は海へと回帰するのか、はたまた宇宙へと旅立っていくのか、
その行方は見えてはいないようだけど。


「ベソとコタツと宇宙船」
空想好きのベソくんは、今日もコタツで空想びたり。


のび太の宇宙開拓史」だね、と一言で言い表せられる内容。
これが元ネタになったったんでしょうね。


「白亜荘二泊三日」
大人気の白亜紀二泊三日の旅行を当てた家族四人の旅行記


藤子氏の大好きな恐竜をふんだんに扱った話で、
解説役に回ったお父さんがひとりで大興奮、大暴走しているさまがなんとも微笑ましいです。
目を離すとあっという間に悪のりしてしまう子供達、
お母さんに内緒で悪のりしてしまうお父さんと
なんて男は子供っぽいんだろう…
なんて。


「ユメカゲロウ」
雑木林でセミの羽化を観察をしていた男の子と女の子(女の子の名前が出てないよ…)が
出会った男性、浅野さんは「ユメカゲロウ」という幻の虫を探しているのだという…


これこそまさにちょっとそこまで大冒険といった感じで、
都会の裏に残された自然とそこに隠されたある秘密という
相対する題材が最後のロマンチックな結末につながっていて面白かったです。
中盤からこんなラストになるとは思いもよらないかったですね。


好みの作品が多く、かなり充実感が得られました。
個人的には今まで刊行されたこのシリーズでは二番目にランクされます。
一番は、当然第一巻の「ミノタウロスの皿」になります。

第一弾 

http://www.center-of.jp/mt/archives/31_mystery.html (俺センター
これでいいのかなあ… (不安)
今回の購入品のうち、本の二冊は倉知淳氏の作品なのですが
購入のきっかけとなった文章です。
倉知淳氏の作品は未読で、しかも未所有… と思ったら持ってました。
まほろ市の殺人 春―無節操な死人」ISBN:4396330464 で、これは祥伝社400円文庫ですね。
地雷多発のこのシリーズで初読みというのはキツイと思われるので、
傑作と評されている「星降り山荘の殺人」ともう1冊なにか、ということで買ってみました。(しかし、古本)
この本に関しては優先順位を高めにしなくてはいけませんね。


ちょっと変更しました。

第二弾 

http://d.hatena.ne.jp/Hayashida/20040420#p1 (id:Hayashida
こちらのリンク先からの写真をご覧になれば分かると思いますが、
この薄さは素晴らしいですね。
今のアルゼ系列に導入されている筐体はアドアーズ社が買収される直前に当時のシグマ社が新規導入した
これもまた設置面積が小さいなかなかいい筐体なのですが
これもまたいいものだと思います。
問題は値段と、今この筐体に入れるような作品があまりないということでしょうか。


各ACメーカにはもっと基板作品を発売してもらいたいところです。
サミー社ばかりにまかせてしまっては将来不安だし。