物語三昧〜できればより深く物語を楽しむために このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2016-02-11

ほう、この人は、オバマ政権を新秩序の形成という意味で、高く評価しているわけだ。米国の雰囲気と真逆だな。

米国の外から客観的に眺めれば、この大統領選の最大の焦点は、衰えたりとはいえ依然、世界最大の軍事力と経済力を持つ米国が、そのパワーを振り回しさえすれば世界を気儘に操れると思い込む帝国幻想からきっぱりと卒業できるかどうかにある。

本当は米国は、冷戦が終わると同時にそのことを考え始めるべきだったが、当時のブッシュ父大統領は「冷戦という名の第3次世界大戦に勝利した。旧ソ連がなくなって、米国は『唯一超大国』になった」と錯覚し、湾岸戦争を発動し、今日の中東大混乱に至る最初の火種を撒いた。次のクリントン夫政権は、軍事費を大幅に削減し、軍事技術を大胆に民用に転換して、軍事力よりもむしろITハイテクと金融で世界をリードする新しい米国を追い求めたが、それを確実な軌道に乗せるには至らなかった。その次には、間の悪いことにブッシュ息子が登場し、その暗愚に付け込んでネオコンが政権中枢を占拠したところへ、さらに間の悪いことに9・11が起きてしまった。

ブッシュ息子の歴史に対する罪の最大のものは、父の「米国=唯一超大国」という誤った時代認識を、「単独行動主義」や「先制攻撃主義」などの現実の専横的な対外政策として具体化し、やらなくてもいい2つの戦争に米国を引き込んだことにある。そのブッシュ父子の度しがたい誤謬の後遺症を何とかして克服しようと悪戦苦闘したのがオバマで、ひと言でくくれば、「米国は世界の警察官ではない」と宣言したり、「核廃絶」を口にしたり、中国やロシアを新しい世界秩序の中に引き込もうとしたり、帝国幻想からの脱却に力を注いだものの、旧秩序は崩壊しつつあるのに新秩序はまだ出来ていないという歴史の裂け目に填ってジタバタしている内にISと世界的なテロの横行という事態を招いてしまったということだろう。しかし彼が新秩序の形成に向かって努力したことは疑いのない実績で、それを引き継ぐ政権が次に登場するのかどうかが世界の関心事である。

ネオコン・ジュニアのルビオやネオコンにも繋がるキリスト教右翼のクルーズでは世界は闇だし、トランプでは世界は地獄である。サンダースは世界のことには関心がなく、クリントンは関心も知識もあるが、オバマよりタカ派で、オバマの悪戦苦闘を正しく受け継ぐことが出来そうにない。なぜならブッシュ父の「唯一超大国」論と民主党旧世代の「グローバル・リーダーシップ」論は、同じ帝国幻想の2つのバージョンでしかないからである。こんな米国と世界はどう付き合っていけばいいのだろうか。


絞られてきた本命。米大統領候補者「ザ・ビッグ5」ってどんな人?

http://www.mag2.com/p/news/146986


おお、この人は、オバマ政権のヘリテージに高い評価を与えるのだね。うん、僕も分析すると、凄くそう思う。けど、、、アメリカの雰囲気は、そんな感じ微塵も無いよなー。もう現実が変わらないのはいい加減にしてくれというのが噴出している感じ。。。

2016-02-09

ハーフタイムショーは、非常にアメリカ的

Lady Gaga - National Anthem - Super Bowl 2016 (HD 1080p) Full Video

先日のスーパーボウル。これ、いやーすばらしかった。歌のうまさがとんでもない。。。

Super Bowl 50 Halftime Show - Bruno Mars & Beyonce ONLY [HD] 2016

全然予備知識なかったので、UKっぽいColdplayの後に、Bruno Marsが出るとは思わなくて、おもわず家族で、うぉって叫んじゃった。2015年大ヒットなんですが、これを、ビヨンセと歌うとは!!。いやー感動した。つーか。Bruno Marsかっこようすぎっ。それにしても、ビヨンセすすごい太ってない??これ。



#Pokemon20: Pokémon Super Bowl Commercial

#Pokemon20: Pokémon Super Bowl Commercial

昨日のSuper BowlのポケモンのCMはよかったなー。

さすが町山さん、いろいろ読んだり見たけど、この大統領選の評価が最もわかりやすく、かつ深いところをついていると思う!

民主党支持だったドナルド・トランプ

町山智浩)90年代もビル・クリントン支持。っていうか、ものすごいお金を寄付しています。で、共和党っていうのはアメリカの保守党政権で、白人がほとんどで、キリスト教徒がほとんどで。キリスト教福音派とか、そういった人たちに支持されている保守的な政党なんですけども。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)で、ポリシーとしては女性の人工中絶を全て犯罪化するとか、同性愛の結婚を認めないとかですね。そういったことをポリシーとしてて。それで、オバマケアと言われている国民全員に健康保険を与えるというのも反対してるんですね。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)ところが、ドナルド・トランプはそういった共和党のいままでのポリシーに賛成したことはこの間までなかったんですよ。2010年まで。

(赤江珠緒)ふーん!

(町山智浩)徹底的に民主党側のポリシーを持っていたんですね。発言なんかでは。それが、2010年から急に共和党に寄り添って。共和党に入って。初めて登録をして、それで出てきたんで。共和党の内部の保守的な人たちは、ドナルド・トランプにバーッ!っと支持しましてですね。要するに、共和党が乗っ取られる形になっちゃったんですよ。

(赤江珠緒)へー!

(町山智浩)共和党内の右寄りの人たちが一気にトランプ支持に行ったんで、共和党は内部にもともとすごく右寄りの人たちを育てていたんですね。ティーパーティーって言われる人たちですけども。それが、ごっそりトランプ側に行っちゃったんですよ。

(赤江珠緒)はー。ええ、ええ。

(町山智浩)しかも、ティーパーティーの選挙の参謀とかまでトランプ側に付いちゃったんですよ。トランプの選挙参謀とか選対って言われている戦略家たちはもともとティーパーティーの人たちなんですよ。

(赤江珠緒)あ、そうですか。じゃあトランプさんはなんで民主党から出なかったんですか?


(町山智浩)突然ポリシーを変えて共和党から出てきたんですね。だから、共和党側は『トランプは共和党を破壊するために内部に入ってきたトロイの木馬のようなものなんだ』っていう風に言っていたんですよ。

(赤江珠緒)ああー(笑)。むしろ刺客だった。うん。

(町山智浩)そうそう。『共和党を内部分裂させて右派を全部持っていっちゃうために入ってきたんだ』って言って。それでなんとかトランプさんを共和党の候補にしないようにずーっと戦い続けていたんですけど。この間まで、それが上手く行かなかったんですよ。

(赤江珠緒)へー。ええ。

(町山智浩)で、このアイオワで今回、テッド・クルーズという候補者が共和党内で勝ちましたんで。ちょっと共和党主流派はすごくホッとしている状態なんですよ。

(赤江珠緒)ふーん!

(町山智浩)特に共和党って実はこんなに保守化してなくてですね。一時はすごく共和党支持のものすごい右翼の運動家がいたりして。ウェルチっていう人なんですけども。その人も大金持ちで、お菓子で儲けたお金で右翼運動をしていたんですね。で、そういう人たちがいるんで共和党の評判がよくないってことでもって、共和党は内部でずっと戦っていて。で、新しい正しい穏健な保守としての新保守主義とか、新自由主義っていうものを、イデオロギーを固めていって。それをレーガン政権にサジェッションして。レーガン政権に新保守主義をやらせて、やっと政権をとったんですよ。80年代に。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)だから、こういうものすごく右翼的な人が出てくると、せっかく作った共和党の基盤が崩れちゃうんですよ。



http://miyearnzzlabo.com/archives/35705

町山智浩 2016年アメリカ大統領選とドナルド・トランプを語る


なっ、、、なるほど!!!!。さすが、町山さんだ。この次に書いてあるサンダースさんが、そもそも民主党員でないこと。そして、ブルームバーグの出馬の意味にが、全部つながる。うーん、すばらしい。これで理解がまた深く進んだ。今まで読んだ、どの記事よりも、わかりやすい。いやーすごい。



Full Speech: Donald Trump Rally at Dubuque, IA Regional Airport (1-30-16)

2016-02-08

『女王、エリザベスの治世 先進国の王政記』 小林 章夫著  イギリスの現代60年史をざっと俯瞰するにはとても読みやすい新書

女王、エリザベスの治世 先進国の王政記 (角川oneテーマ21)


君主とはどういうものだろう?


半藤一利さんの昭和史を見ながら、昭和天皇独白録を読みつつ、君主としての昭和天皇については少しづつわかってきた。彼は親欧米であったし。自由主義を基調とする立憲君主主義者だったし、時々の日本の軍部に対する批判的な眼差しや行動から言っても、先の戦争における戦争犯罪人には見えない。


しかし、外国からや国内にも、強く彼の戦争犯罪を問う声がある。


これはなぜなんだろう?と思っていました。イギリスの情報部はとても優秀で、戦争中には、昭和天皇や重臣グループが開明的な自由主義者で、戦争に反対していることは掴んでいました。にもかかわらずこういう論調があるのはなぜだろうか?。


ということで、各国の君主はどういう行動をしているんだろうか?ということが興味になってこの本を手に取りました。


ちなみに、上記の昭和天皇の戦争責任を問うときにわかってきたことが二つあります。


一つは、昭和天皇が当時の水準からしても見事なくらい英明な君主で、自由主義的で立憲君主制を強く意識して、生涯その行動に忠実な人であったこと。


しかし同時に、憲法違反であったり、彼の受けてきた教育からすると「やってはいけないこと」ではあるにせよ、、、天皇大権を利用して、暴走する軍部を実力をもって排除しなかったことは、それはそれで君主としては罪なんですよね。外国の反応というか、冷静に各国の能動的な君主との比較を見ると、天皇は消極的すぎた。

もちろん、システム社会工学、立憲主義何でもいいのですが、天皇が自身の意志で、天皇大権を強引に利用することは、それはそれで大きな問題があります。それをコントロールする議会も貴族も育成されていないのに、そんなことすれば、国にどれほどの惨禍がもたらされるかわかりません。昭和天皇は英名でしたが、君主が独裁権を使用できるとなれば、暗殺して首を挿げ替えればいいわけですから。

まぁ長期的に見れば、天皇が独裁的な大権を使用することの可否はいろいろあります。

とはいえ、昭和のごく初期の短い間にこれができなかったことは、、、、それは、確かに問われるポイントなのかもしれない、、、と最近感じています。なぜならば、いくつかの意思決定で、彼は統帥権等にはかなり細かく介入しているわけだから。。。、できないわけではなかった、、、となる。可能であるならば、良心に照らしてなぜ決断できなかったか、という個人の問題は問われると思うのです。


昭和天皇や彼を取り巻く重臣グループの歴史や本を読んでいて、最初に凄く思ったのは、これほど自由主義的で、立憲君主の概念がよく分かっていて、軍隊、内閣、議会に裏切られ続けている人を、責めるのは酷じゃないか?ということでした。僕は団塊の世代Jrなので、基本的には心情が左翼よりは右翼の方向にウェイトがかかりやすいばバイアスがあると思うのですが、それもあって、非常に同情的に感じていました。しかも、もう10年ぐらいいろいろな本を読み続けていますが、この感覚を裏付ける資料や本ばかりで反対事実を見たことがほとんど皆無なので、まぁ、そうなんだろうな、、、と思っていました。

裕仁天皇の昭和史―平成への遺訓-そのとき、なぜそう動いたのか (Non select)


けれども、もう少し広く外国の意見を冷静に見てみると、、、、というか、海外の君主制の、、、もう少し言えば、元首の権限を見てみると、やっぱり、昭和天皇の帝国憲法の権限と似ているものは多くあるわけですよ。統帥権は、つまりは軍隊の運用権限や開戦の権利とか、結構大きなものが付与されているケースが多い。それを、あとから議会で手綱をかけるという形のようなんですね。


なので、当時の日本は、まず何といっても、暴走した軍部(統帥権)を抑える方法が簡単にあったんです。それは、予算の承認を議会がしなければよかったんですね。これが構造上難しくなったのは、大臣の現役武官制のせいで、これって広田弘毅首相の行ったことですよね。226事件の後とはいえ、、、これは大失敗だったと思います。広田首相のこのことは大問題と思いますが、、、、同時に、その前の若槻礼次郎内閣だっけ?、満州事変のために、朝鮮軍の越境を認めたことは、やっぱり大失敗だったと思います。あそこで予算つけなければ、陸軍の暴走は止まったはずです。なので、議会と内閣の罪は相当重い。


また同時に、同じように、統帥大権をあやふやながらもっていた天皇が元首として、戦争を認めないというのは、やはり構造上可能だったわけです。しかししなかった。理由はかなり同情できるとしてもです。実際には、内閣の奏上は無条件で承認する立憲君主制をほぼ貫いているわけだから、それを文句言うのは、、、難しいとはいえです。


ちなみに、しかし、これどっちが良かったかは、非常に難しい問題です。イギリスで議会制度が機能するようになるには、王様がめちゃくちゃ戦争しまくって、税金かけまくって、フランスとなんか100年くらい戦争してて、もうめっちゃくちゃやり続けるのを100年とか見続けて、、、こりゃー君主に自由にやらせんのはダメだってなった伝統があるわけですよ。日本はね―――そういうのないんですよね。なので、3権分立的な、権力のバランサーがうまく機能品かったんですね。そのバランサーがないところでは、君主が勝手にやらないで、議会と内閣に任せるという昭和天皇の姿勢は、とても先進的で開明だったと思いますよ。けど、それが利用された上に、議会も内閣も、、、、まともに牽制できなかった、、、。難しい話です。

仕事に効く 教養としての「世界史」



そんなことを考えているうちに、では、イギリスの国王は、どういう風なんだろう?と思って手を取りました。前置きが長すぎですね(笑)。前置き長すぎて、各気力が消えてしまいました。



ちなみに、『クイーン』『国王のスピーチ』や『鉄の女』など、イギリスの政治を扱った映画はたくさんありますので、このへんも勉強し直してもう一度みたいところです。やっぱり歴史の大きなマクロの流れと構造がわかってみるのとでは、意味合いが全然違って見えますもん。このへんがわかってくると、炭鉱もの素晴らしい映画である『リトルダンサー』や『ブラス』などのその他の英国映画の意味も文脈が全然変わってくると思うんですよねー。楽しみです。


英国王のスピーチ スタンダード・エディション [DVD]

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙 コレクターズ・エディション [DVD]


最近、歴史好き仲間でチャーチルがすごいって盛り上がっていて、同時に、ヴィンランドサガで、実はイギリスの成立は、クヌート帝国(ヴァイキング)のせいだったんだ!というのがわかって、連合王国が熱いんです(笑)。

ヴィンランド・サガ(14) (アフタヌーンKC)

ちなみに、この動画、面白かった。やっぱり大英帝国は、日本の近未来のモデルとしてみるべきフロントランナーだといつも思います。

【アゴラVlog】大英帝国はいかにして借金を踏み倒したか

イギリス 繁栄のあとさき (講談社学術文庫)

2016-02-07

Celebrating The Farewell Season: Opening Sequence - AMERICAN IDOL

Celebrating The Farewell Season: Opening Sequence - AMERICAN IDOL

TOP24が出そろうところまで見ました。今年で最後かと思うと感慨深いです。

Tristan McIntosh - Final Judgment - AMERICAN IDOL

僕のお気に入りは、Tristan McIntoshですねー。かわいい。しかもめっちゃ歌が上手い。これで15歳。

Mackenzie Bourg - "Can't Help Falling In Love" by Elvis Presley - AMERICAN IDOL

Mackenzie Bourgは、この歌でやられたなー。この子は才能があるタイプなんで、プロデューサーとかもできるでしょうね。いやーうまいです。

Dalton Rapattoni - Solo Round - AMERICAN IDOL

Rapattoniは、なんといっても、ファイナルファンタジーの出てきそう(笑)って奥さんといつも話している。イケメン。

Lee Jean & Sara Sturm - Solo Round - AMERICAN IDOL

この二人の初々しそうなのもよかったなー。

アメリカ大使館の情報が、とっても面白い。

http://amview.japan.usembassy.gov/

http://iipdigital.usembassy.gov/welcomeusa.html#axzz3zPflWH13


最近、Facebookでよくアメリカ大使館の記事を読んでいるんだけど、こっちに住んでいても気づかないようなことを、いろいろ紹介してくれて素晴らしい。日本語なのも、素晴らしい(笑)。いや、ほんとうに世界は変わったんだなと思います。こういう情報が直接、PCやスマホがあれば、誰でも好きなだけ直接見ることができるのだもの。グラウンドホッグデーなんか、もちろんのこと知りゃーしなかったけど、帰ってきたら、子供たちが意味不明のことを言っているんで、、、なんだろう???ってよくよく聞いてみたら、学校でこの話が盛り上がっていたみたいなんですよね。こういうのも、FBのフィードに流れてくるのを意味なく眺めてただけだけど、ああ!!それのことか!!とつながりました。こういうの大事だよなー。


こういう言うどうでもいいようなディティールの知識が積もり積もって、ドラマとか映画とかの見方が、めちゃくちゃ変わっていくんですよね。やっぱ長生きしたり、いろいろなところに行って、いろいろな経験すると、世界への見方が変わって楽しーです。



ホワイトハウスの内側:家庭菜園

大統領のパスポート

大統領先遣隊の舞台裏 パート1

ホワイトハウスの内側:海兵隊歩哨

昔読んだ、この本を思い出した。

大統領になったら―アメリカ大統領究極マニュアル

2016-02-06

『同居人の美少女がレズビアンだった件。』 小池みき著  僕の一番の感想としては、著者の小池さんが、すげーこの子いい子!というか、魅力的で、いいなーって全編思いました。

同居人の美少女がレズビアンだった件。 (コミックエッセイの森)

評価:★★★★星4つ

(僕的主観:★★★★★5つ)

僕は、レズビアンというかセクシャルマイノリティについては、まったくわからない。自分にそういう嗜好が全くないせいもあるし、そういう友達に出会ったこともほとんどない。なので、さっぱりわからないし、そもそも特別に興味もない。自分に関わらない限り、そもそもよくわからないのだ。むしろナルシシズムの病というかアダルトチルドレンというか、自分のことで精いっぱいだった若い頃(いまもかな?)は、そんな他のこと考えている余裕がそもそもなかった。まぁ、唯一少し変な部分があるとしたら、小説家の栗本薫さんが好きすぎて、BL黎明期に3ケタレベルの小説を読み込む小中学生であった(笑)ということと、凄い量の物語を読んだ結論としての最も美しい愛だなと思ったのは、栗本薫さんのBLの男同士の愛だった(笑)っていうことぐらいか。なので、現実にぶつかったことがないので、自分に偏見が強くあるのかないのかすらも、そもそもよくわからない。


なので、この漫画のことを特にうまく記事がかけるわけでもないんですが、、、、一番に思ったのは、p142あたりの話が、凄い僕には胸に響きました。というか、主人公である牧村さんよりも、それを眺めているというかそばにいる著者の小池さんが、いいなー、この人いいなーって、凄い思いました。このシーンはね、結局「なにもない」小池さんに比べれば、牧村さんって、凄い恵まれている「持っている人」なんですよね。別に、セクシャルマイノリティだろうがレズビアンだろうが、、、ただ単に彼女がうらやましい、と吐露する小池さんは、正直だと思うんです。僕も大変だというのはわかるけど「何も持っていない自分」から考えれば、若い頃ならば、絶対そんなドラマチックな人生に、うらやましさと嫉妬を感じただろうと思う。けど、、、あーーーって叫んで、クリスマスイブにこんなのは嫌だといって、牧村さんたちにワインを買って、プレゼントするんですよね。僕、胸がキューーーってなりました。この子なんて、いい子なんだ!ってぐっと来た。これって、ナルシシズムを壊す瞬間なんですよ。自分、自分、っていっていてもしゃーないじゃないか、まぁ、そこはぶった切って、ワインでもプレゼントしとくか、クリスマスだし!と思える、比較級の嫉妬の世界を、たった1Pの葛藤で、ぶっ壊せる。僕、こういうのが、正しい生き方というか、真っ当なものだと思うんですよねー。僕は全編で、ここが一番ぐっと来たなー。この漫画を、小池さんが書くからこそ意味があるものになると思うとあとがきで書いている牧村さんは、見る目あると思う。すごくよかった。


海燕さんが絶賛していた『百合のリアル』の方は、まだkindleになっていないんですよねー。これ、絶対読みたい。というか、漫画でも牧村さんが言っている「言葉の暴力」・・・・・言葉というものはカテゴライズして、レッテルを張ってしまう暴力性があって、あるがまま、でみることができないものなんですよね。このことに凄く自覚的なのは、僕は凄いイイなぁと思いました。僕は、「何者でもないパンピーな自分」「何の物語も発動しない普通の人生を生きる自分」が心底さびしく悲しく悔しく思って生きていた人なので、僕らの世代の頃のフェミニストでもヲタクでもレズビアンでも何でもいいのですが、権利を主張する第一世代の人々の「声高な様子」だけで、げんなりしてしまって、もう聞く気が失せてしまうんですよね。中身がどれほど意味があったとしても、おれが!おれが!!私が!私が!!!と自意識をぶつけられると、凹むというか、疲労するというか、、、、。自分の内面だけでも、それを飼いならすのが大変なのに、人のことまで聞いてらんないって思ったんですよねー。けど、牧村さんがどういう人かは、まだ本もに読んでいないので、この漫画だけで軽々しいことは言えないのですが、「なにかになりたい」わけではなくて、自分自身になりたいのですよね・・・・ああ、僕らの(僕は40台です)下の世代の発想だなーって、凄い読んでいて、等身大でナチュラルで、いいなって思いました。時代は、ここまで来たんだって、なんとなくホッとしました。『百合のリアル』これは、ぜひともよまなきゃです。


そういえば、この人を等身大に、あるがままに見るってのは、僕がずっと中学生の頃から、どうあったらそうあれるか!と考え続けてきたんですが、まぁ、なかなか難しいのですが、これを意識できること、言葉がどれだけ暴力があるのか、その限界を知り、それを道具としてどこまで使うのか?と思える人は、それだけでだいぶ等身大に近づけるようなので、そこはいつも意識したいと思います。ちなみに、この「あるがままをみる」って、やらねばならん!!と使命感に燃えたのは、栗本薫さんの名探偵伊集院大介シリーズですよねー。なつかしい。あれつながりで、西田幾多郎の純粋経験まで、すべて読みましたよ(笑)ぼくわ。でも結局、偏見の色眼鏡なしの、あるがままなんて、不可能なんですよね。最初は、色眼鏡を取ることをがその手法かと思っていたんですが、、、違うんですよね。たくさんの物語(=現実と他者)に触れて、自分でない何者かに少しでも触れる経験を、多様な軸で、たくさん積み重ねていくことで、自分の自我の牢獄から脱出して自由になって行けるようになるんです。僕には、レズビアンとして生きる人生も、フランスに住む人生も経験していないので、よくわかりませんが、でもこうして物語で追体験させてもらえると、へーそんな人生もあるのか、ありえるのか!とドキドキします。いやー面白いマンガでした。


早くkindle出てくれないかな、、、、。


百合のリアル (星海社新書)


追記


・・・・・本人が読むとは想定していなかった(笑)。こういってもらえると、なんだか恥ずかしいですが、本人に伝わるというのはうれしいです。凄い良かったです。



昨日の夜、海燕さんが、『百合のリアル』を絶賛している記事を見つけて、これは読んでみたいなと思ったんですが、kindleがなかったので、とりあえずマンガを読んでみようと、期待せずに手に取った(というかAmazonぽちった)のですが、本当に良かった。寝る前に3回ぐらい読みなおしたので、中身が良かっただけではなく、楽しかったんだと思う。



いまどきエンタメ解剖教室

モテるためにはどうすればいい? あるレズビアンの答え。

http://ch.nicovideo.jp/cayenne3030/blomaga/ar964870



他の人は、どうなんでしょうか、、、僕はこの漫画を全編、どうも牧村さんが主人公なのではなくて、「それを眺めている著者の小池さん」に感情移入して読んでいたようなのですね。なので、一番感動して心に刺さった部分は、小池さんの独白の部分でした。決して、このエッセイ漫画は、牧村朝子という特別なキャラクターの物語になっていないところが、素晴らしかったんだと思います。


えっと、わかりにくいので、もう少し敷衍するとですね、このエッセイ漫画は、著者の小池さんのニュートラルで、どちらかというと、特執着しない、冷めたともいえるような、冷静な視点で、対象を「眺めて観察している」という距離感のある視点で描かれています。彼女とあまり仲がいいわけではありませんでしたという途中の小池さんの説明は、非常に納得できるものでした。


たぶん、小池さんは主人公ではないので、背景が語られていないのですが、ちゃんと若者らしく孤独もあり、いろいろやるせない思いもあり、いろいろな人生の背景があるんでしょう。でも、そんな「私のことを見て!とアダルトチルドレンみたいなこと言ってもしゃーない!」という割り切りというか、凄くさっぱりとした感じを、著者の振る舞いから見て取れます。僕は、物凄くこういう人に好感を持ちます。だって、大人じゃないですか!!!。大人っているのは、「おれがおれが!という自分が主人公になりたい!!」と叫ばないで、それはいったん脇に置いておいて、やらなきゃいけないことやるってのが、大事なことだと思うんです。でも、難しいですよね。でも、そうやって、主人公の座を他者に譲り渡して生きる人生は、ちょっと寂しくもあり、せつなくもあるんです。そういうのを抱えて、みんな、血反吐を吐くように生活のために働くもんなんですよ(←経験から(苦笑))。金は、降ってこないですからねぇ。



たぶん、この漫画を少女漫画として考えるならば、牧村朝子さんは、主人公なんですよね。常にすべてにスポットライトが当たっている。そして、それを見ている脇役Bぐらいが、著者の小池さんの立ち位置。けど、僕がこの少女漫画で、誰が一番魅力的かって考えたら、この脇役Bの立ち位置のヒロインのサポート役の子です。少なくとも、僕にはそう見えた。こっちの物語ぼくに見せて!!と思うんですよね。なぜならば、主人公にはドラマトゥルギーがあるので、戦って生きていく必然の理由があります。けれども、脇役には、それがさほどない。その中で、自分をきちっとバランスを持って、嫉妬を吐き出しながらも、笑顔でそれをぶったぎって、主人公の祝福できる、、、これが、こんな、ええ子いないわっ!!!!って、思うじゃないですか(笑)。



はぁはぁ、熱くなった(苦笑)。まぁそれは置いておいて、エッセイ漫画というのは、対象をただ単に書いて、対象が面白ければ成り立つものではありません。漫画の書き手の視点の視座セットされていないと、つまらないものになります。いいかえれば、対象が全く大したことがなくとも、著者の独自の切り取り方で、とても芳醇な香りを放つ物語に変わるんです。



なので、この作品は、牧村朝子さんというドラマを、外から冷静に眺める小池さんという視座がセットされて成り立ったもの、素晴らしい出来なっていると思いました。それは、やはり読者にとっては、レズビアンや、そもそも芸能人である牧村さん、フランス人の恋人とフランスで暮らす彼女に対しては、感情移入はしにくいはずですし、それこそ、対象が「特別な存在である」というある種の切り離しの効果を持ってしまうのが普通です。いや、実際、どう考えても、僕らパンピーからすれば、特別ですよね。けれども、それを、等身大の僕らと同じ、しかも特に深くレズビアンなどメッセージに共感するでもない、小池さんが、適切な距離を持って、特別な存在としてではなく、等身大の一人の人間として友人として少しづつ関係が深まっている様を見ていくと、、、、これって、普通のパンピーである僕らが生きる生活とのリンクを感じさせてくれると思うのです。なので、このエッセイ漫画、凄いい出来だ!!と思いました。まさに、小池さんでなければ書けない距離感だったと思います。



ちなみに、僕は40台のおっさんなので、この20代の若者たちの話を聞いていると、いやーすっげぇー若いなーと思うんですが、、、、なんか読んでいて、凄いうれしかったです。なんというか、凄い大ざったぱなんですが、やっぱ日本いい国なんだな、日本って未来に希望が持てるんだなって思ったんですよ(笑)。だって、こんなにもナチュラルに、等身大に「自分自身になる」ことを、ちゃんと目指す若者が、いっぱいいるんだって思ったんですよ。小池さんと牧村さんの関係って、いいなって思いますよ。適度に距離があって、お互いの人生の物語に対するリスペクトがあって。ちゃんと自立したやりたいことがある同士で、出会えてよかったと思えて、、、、



僕は10年ぐらいこのブログ書いていますが、90年代から00年代にわたっての、ナルシシズムの檻に閉じ込められた大量の自意識の病のテーマを分析したんですが、いやー最近、そういうのがどんどん弱くなっている気がするんですよね。ああ、いい時代になっているんだ、と凄く思うのです。日本は、貧乏になっていますが(笑)、でもずっと豊かになっているんだ!って実感します。



別に人間のいる世界は、どこも変わりません。社畜リーマンとして、日本でボロボロになりながらアニメと漫画にまみれて生きていくんだなぁ、まっ、それでもいいや、楽しいから、とあきらめていた僕が、なぜかアメリカで暮らしていたりしてみても、こう数年住んでいると、どこの国にも良さと悪さがあって、結局、大事なことは「自分自身になる」ことで、それを本当の自由と呼ぶんだろうというのはわかってきました。どこにいても、何者でも関係ないんですよね。Be yourself。はやくにそれに気づいた人の勝ちです。人生は。



なんとなく意味不明の追記になったのですが、いやーなんか昨日の夜記事書いた後さらに何どこ読み返してて、なんか、いやーこの漫画いいなってしみじみしちゃいました。いやー漫画に出会えました。