物語三昧〜できればより深く物語を楽しむために このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2014-12-17

うんうん、、いいなぁ。。。

本好きの下剋上 〜司書になるためには手段を選んでいられません〜 作者:香月 美夜

第四部 貴族院の自称図書委員

わたしが帰る場所

http://ncode.syosetu.com/n4830bu/325/


最近、、、マジで忙しすぎて追い詰められているペトロニウスです(←っていつも言っている気がする)。けど、本当に記事書いていないので、忙しさはわかるはず(笑)。そんな苦しい毎日の、淡々とこなす、毎日の儀式が、帰ってきて、その日更新のこれを読むことです。最近、もうめっちゃ、ハマっています。書籍化もするんだよなーうれしいなー(涙)。でも毎日更新してくれるのは、ほんと、命を助けられています。これを1日一つ読むことで、少しの癒しで、前へ進む気力もらえている日々。ほんといいわーーーーこれ。大好き。マイン、ほんと好きです。この子いいわー。ああ、、、そうだね、、、ここで我慢ができなくなるところが、うん、ほんといいよ。この子は幸せになれる子だよ、、、、。


『本好きの下剋上 〜司書になるためには手段を選んでいられません〜』 香月 美夜著  対等な目線感覚が、異世界転生のチートさの臭みを消去する

http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20140719/p1


僕は、書籍化する前から大ファンだったもんっ!!!とか、どうでもいいこと言ってみる。。。

2014-12-14

ああ、、、素晴らしかったです。

ボクラノキセキ 11巻 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

やっと、「ここ」までたどり着きましたね。あるキャラクターの正体というか過去がわかったんですが、、、、、こういう作品って、素晴らしいなって思うのは、隠されていた設定が明らかになると、過去のさかのぼって全巻(一晩でkindleですべて買い直して、こっちに持ってきていなかったので)読み直したんですが、すべてコマワリや感情表現に、その謎がわかるとちゃんと「意味がつながる」ようになっているのが凄いよね、、、。日渡早紀さんの『ぼくの地球を守って』もそうだったけれども、作者が最初から「わかって」いるからなんだろうけれども、いやー本当に素晴らしい。インプロビゼーションをもう一回味わえる感じです。


ボクラノキセキ 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

2014-12-06

【2014年12月物語三昧ラジオ】たぶんいつもの14-15時ぐらいにやると思います。・・・・というか、やりたいです。

【漫研ラジオ】

http://www.ustream.tv/channel/manken

めっちゃ忙しくて、テンパにくっていますが、1年間何とか目標に掲げた毎月をコンプリートしたいので、なんとかやってみます。いつものごとくJSTで日曜日に。おだいはないっす(涙)。


昨日は疲労でガタガタで、大丈夫かと心底思ったけれども、なんとかできてよかったっす。これで2014年は、12回毎月連続のラジオを何とか目標通り達成できました。いやーうれしかったです。自分で掲げた目標が達成できると、感慨もひとしおです。


録音データです。

http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/44226c9ff057330d2bbb67c4747df452


ラジオでもいいましたが、これ、凄いおすすめです。でもできれば、ココロコネクトすべて読んだ後のほうがいいなーと思うんですが。。。

アオイハルノスベテ (ファミ通文庫)

■参考記事

『ココロコネクト』 庵田定夏著  日本的ボトムアップの世界でのリーダーというのは、空気の圧力を結集する特異点

http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20130930/p1

『ココロコネクト』 庵田定夏著 自意識の病の系列の物語の変奏曲〜ここからどこまで展開できるか?

http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20121003/p1

『ココロコネクト ミチランダム』 庵田定夏著 伊織の心の闇を癒すには?〜肉体を通しての自己の解放への処方箋を (2)

http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20121126/p1


『コロコネクト ユメランダム』 庵田定夏著 あなたには思想がない〜Fate/staynightの衛宮士郎のキャラクター類型と同型(3)

http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20121030/p2


『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』 渡航著 (2) 青い鳥症候群の結論の回避は可能か? 理論上もっとも、救いがなかった層を救う物語はありうるのか?それは必要なのか?本当にいるのか?

http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20130603/p2

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』  渡航著 (1)スクールカーストの下層で生きることは永遠に閉じ込められる恐怖感〜学校空間は、9年×10倍の時間を生きる

http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20130406/p2

ヒミズ』 (2012年 日本) 園子温監督 (1) 坂の上の雲として目指した、その雲の先にいる我々は何を目指すのか?

http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20130419/p1

ココロコネクト7 ユメランダム ファミ通文庫

2014-11-13

『まりんこゆみ "Marine Corps Yumi" 』  著 野上 武志  原案 アナステーシア・モレノ  とにかくめっちゃおもしろい!、だけでなく、凄い感動しました。

まりんこゆみ(3) (星海社COMICS)

評価:まだ完結していないめ未評価

(僕的主観:★★★★★星5つ)

素晴らしいビルドゥングスロマンだ!。ものすごい面白かった!!。まだ途中も本当に途中(83話ぐらいまでです)だけど、すっげぇ面白かった!!!。任官の時は、もうそうなるってわかっているにかかわらず、うるっときてしまった。野上武志さんは、僕はよく知らなかったのですが、『萌えよ!戦車学校』などで、ヲタク的要素と軍事オタクの組み合わせで有名な人みたいですね。いやーこの作品は、本当に良かったです。とにかくこまけーことは置いておいて、僕はめっちゃ感動しました。やっぱりエンターテイメントは、とにもかくにも面白くないといけませんからねー。

韓国の徴兵制を描いたマンガの『軍バリ』もだしゲームの『マブラブオルタネイティブ』の任官の時もそうだし(まりも軍曹!)、アメリカのTVドラマシリーズ『バンドオブブラザーズ』の時もそうだけれども、こういう軍隊の訓練キャンプの後の任官式って、問答無用で涙腺がゆるくなるなー。まぁ、あとこれらの系譜でいえば、ハートマン軍曹の『フルメタルジャケット』かな。これで全部網羅しているわけではないけれども、非常に幅が広いので、全部経験していると、なかなかいいっすよ?。


いつも言っていることですが、物語三昧のペトロニウスの理想は、境界を越境すること!です。このケースだと、漫画、ゲーム、ハリウッド映画とジャンルを越境しているし、かつ韓国軍、アメリカ軍、国連軍(架空の世界ですが)など忠誠の対象が異なるのがとてもいいです。軍の訓練を描けば、当然自分の国家への忠誠は描かざるを得ないので、主人公(=感情移入の対象)が、さまざまな忠誠の対象を持つと、とてもいい追体験になると思うのです。全然文脈と関係ないのですが、アメリカのドラマ『LOST』で、主人公格の最も頼りになるナイスガイの男性は、軍人だったんですが。彼はイラク人で、アメリカ人から「軍にいたのか!湾岸戦争か?どこの部隊だ!」(当然、アメリカ軍だと思っている)と聞かれて「イラクの共和国防衛隊だ!(イラクの最精鋭エリート部隊)だ」と答えるんですね。こういうのしびれるなーって思うんですよ。たとえば『グレイズアナトミー』で、スーパーツンデレの韓国系の女性と黒人の外科部長の恋愛の話もよかったと思うんだよねー。この韓国系の女性が、ほんと、憎ったらしくて、小生意気で、成長至上主義で嫌なキャラクターなんですが、、、、、それが恋に落ちて、ほとんど憎み合っていた黒人外科部長と関係が深まるにつれて、めっちゃ可愛くなっていくのとか、、、ロサンゼルス暴動で、アメリカでは韓国系と黒人は、相性が悪いってのを背景に知っていると、ぐっとくる。

僕は、この戦争ものの中で一番おっと思ったのは、韓国の徴兵制を描いた『軍バリ』でした。嫌韓などの隣国との諍いは絶えないものですが、それでもとても身近であり、かつ同じ自由主義陣営として共産党化の波を防衛してきた最重要な同盟国だったわけで(いまでもそのはずなのですが・・・)、その中身が具体的に見れたのは、たとえエンターテイメントでも僕には感動的でした、仲の良かった大学の同級生の韓国からの留学生や部下やビジネスのパートナーなどから、徴兵制の軍隊の体験はたくさん聞きましたが、エピソードは断片ですよね、そういうのは。人生の体験すべてを物語的な時系列でインパクトとコンパクトを合わせては聞けませんから。しかしその断片が、こういう物語を一度でも得ると、一気に結晶化して全体像がリアリティを持って感じれるようになるのです。なので、こういう類のエンターテイメントをたくさんみると、とっても、いいですよ。

フルメタル・ジャケット [DVD]

■よりよい兵士になるためのイニシエーションは、最も優れたビルドゥングスロマンの一つ


ということで、日本の女子高生からいきなり海兵隊に就職したゆみちゃんの成長のビルドゥングスロマン。いやー任官のシーンは、まさかまさかの自分でも、の涙でした。ぐっときちゃって。「日本の女子高生が海兵隊に就職するお話」というイロモノかなって思ったのですが、訓練が始まると、、、えっ、これ『フルメタルジャッケト』のハートマン軍曹の訓練そのままじゃねぇ?って驚きます。もともとの原作者(女性)が、実体験を基に書いているものなので、海兵隊体験記&自叙伝だと思ってくれていいです。なので、凄いリアリティがあります。今注文中ですが、日本人で海兵隊に努めている人の本もあるみたいなんですね、これ超読みたくなりました↓。

デビルドッグ

解説は、いつものごとく海燕さんに丸投げなので、こっちを読んでください(笑)。

日本の女子校生、海兵隊へ! 野上武志『まりんこゆみ』がいろいろ凄すぎる。

http://ch.nicovideo.jp/cayenne3030/blomaga/ar599738

ちなみに、僕と海燕さんの出会いとなった旧物語三昧のアメブロブログでの、この記事の話の続きのようなものですね、これ。海燕さん覚えていてくれたんだーとほんわかした気持ちになりました。

『HUNTER×HUNTER』 23巻 富樫義博著/偉大な物語の本質について

http://ameblo.jp/petronius/entry-10009768304.html




これを見ている時に、様々な作品が頭をよぎったけれども、、、『マブラヴ オルタネイティヴ』『バンドオブブラザーズ』『軍バリ』『フルメタルジャケット』『ネットワーク・ソルジャー 連邦宇宙軍シリーズ』などなどですが、やはりこの作品を語る上では、たぶんロバート・A・ハインラインの『宇宙の戦士』が一番いいでしょう。

宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))

ギリシア・ローマからのつながる伝統として、「兵役を経験した者は、自らの意志で、自分自身の利益より公共の福祉(社会全体・人類全体の利益)を優先させるからである」という理想というか倫理が、アメリカ社会にはあります。もちろんアメリカは建国において、ギリシャローマをモデルにして建国した国だってことは、押さえておきましょう!。なので、議事堂などの建物がみんな様式がギリシャローマ・スタイルなんですよ。要は一人前の市民は、自分自身のエゴではなく、公共のことが考えられなくてはならず、時に必要であれば自己犠牲もいとわないというのが、「あるべき姿」の理想としてあるわけです。これ、公共の福祉ばかり強調しすぎてファシズムや全体主義を生んだ歴史もあるので、現代では単純ではないんでしょうが、それでも、ある種の近代国家を運営する上での理想の一つであるのです。言い換えれば、近代国家に置いて普遍的な理想の一つであるんです。なので、日本でも十分に成立する発想です。


何を言うかっていうと、軍隊の訓練には大きな壁というかポイントがあって、それは、命をかけなければならない問う前提があることですよね。では、なんのために?という問題が常につきまといます。


「これ」が、通常の学園モノや部活モノと決定的に違うポイントで、より高次の価値(=公共の福祉)に対して、命(=自己)を捧げることができるか?ということが問われてしまうわけです。これって、凄い難しい問題ですよね。ただ現代国家の軍隊は、ここについては、シビリアンコントロールが徹底されてきているというか、軍人は政治に口を挟まずという建前もあって、国家のために命を捧げることに、いちいち惑ってはいないわけです。ましてや新兵の訓練だし、士官というわけでもないですからね。それは成長の後に問われる問題ではあるんですが、少なくとも、これが前提となる。そうすると、非常に、なんというか、価値が高いことへ参加している誇りが得られるんですね。そして、そのため(=命をかける)ための準備をするわけで、それって、並大抵のテンションではないことになるわけです。この『まりんこゆみ』では、そもそも現在戦争をやっていることへ参加するような『バンドオブブラザーズ』の志願兵や『フルメタルジャケット』ととは違うので、そこまでテンション高くないですが、構造上はそういうことですよね。

バンド・オブ・ブラザース コンプリート・ボックス [DVD]


そんでもって、この軍隊で、国家のため、より高次の公共へ自己犠牲をするというものは、アメリカでは、非常に無邪気に信じられていると僕は思うんですよ。もちろん、ベトナムや、イラン、アフガニスタンで、色々なものはかなり揺らいでいます。でも、とはいっても、たとえば、日本は、軍隊に関することは、国論を二分してしまうほど、はっきり定まった意思がありません。そういう国に比べると、アメリカは無邪気なほど、自国への誇りと信頼が成立している国です。まぁ、戦争で事実上負けたことがないですからね。


■アメリカ側から見た世界はどう見えるのだろうか?。歴史や世界は、様々な角度から見よう!


えっとね、僕この『まりんこゆみ』、最近何度も読み返しているんですが、、、、それはね、沖縄の問題を見るときに、僕らは日本人で日本語環境で情報を摂取しているのでしょう?。なので、日本からの一方的な視点でどうしても主観、感情的には固まってしまうんですよね。特に日本のマスコミは、左翼的な視点ばかりで情報を流す上に、何という洗脳的なので、なんというか様々な角度から多角的見るインテリジェンスの視点に欠ける。少なくとも僕はそう。アメリカ人から見る見方ってどうなのか?という視点は、なかなか感じにくい。けど、じゃあ、どうやってアメリカの視点で見るか?って考えたときに、僕は日本にいたころからそういうことを考える人だったんですが、、、、とても難しいんですよね。ようは、普通のアメリカ人やアメリカ軍兵士の日常の体験、教育、過去の景色みたいなものを自分のなかに構築してみなければ、主観の視点って作れないじゃないですか。歴史は好きなので、相当勉強したけれども、、、そもそもアメリカ史、大好きでしたし、、、でも、それってしょせんは知識なんですよね。もちろんマクロの知識はすごく重要ですけどね。けど、、、やっぱり、いまこうしてアメリカに住んでみると、自分が全く「他者の視点(=アメリカ人の視点)」を主観的には体感できていなかったんだな、ってびっくりします。いやーほんと、外国に住むのは、最高にセンスオブワンダーですよ。皆さんも機会があれば、絶対住んだほうがいいですよ。えっとね、要は知識ではなかなか主観の風景みたいなものは、構築しにくいよってことなんですが、けれども、これって自伝とか、漫画とか、物語で、そのキャラクターに感情移入すると、一発で理解できることが多いんですよね。なので、僕は、ゆみちゃんが、一人前の海兵隊になるまでの訓練課程を追っているうちに、今まであった自分の中の知識が急速に、一つの主観に紐づいて世界がくらーになっていくのを感じてびっくりしました。


僕は映画とかが好きなんですが、そもそも海兵隊がどういったものかは、知識でしか知りませんでした。たとえば、映画を見ていると、英語でどうも、変な英語を言っているケースが多いのですが、さっぱりわからないんですよね。たとえばデビルズドッグとか、なぜか船の用語(それも凄い古い言葉で、いまそんなの使っているかな?というよな)が多発するとか、、、なんでそんなこと言うのかわからなかったのですが、、、これで読んでて、すべて理解できました(笑)。あーーーーそういうことだったのかっ!!って。アメリカって、歴史が古いせいか、近代史の歴史を体験できる施設がいっぱいあって、空母とか潜水艦とかいろいろなものを直接乗り込んで見れる博物館がたくさんあるんですが、そこで船の用語(英語)って期限が古く特殊なものが多いので、よく目にはするんですが、うーん、これって、どういう意味なのか?とかどこで使われるのか?とか、よくわからなかったのですが、ゆみが、あっこれ船の用語なんだ!!と驚くシーンで、へーーーーーー!!!って感動してしまいました。なのでこれを分かった後で、アメリカの戦争映画見ると、英語が結構、あっ、あのこといっている!!みたいな発見がたくさんあります。僕は、ミリタリーヲタクになりきれない、知識のなんちゃってくんなので、こういうの凄いうれしいのです。『萌えよ戦車学校』そろえる覚悟です!。

萌えよ!戦車学校―戦車のすべてを萌え燃えレクチャー!

そういう小さなこともそうですが、たとえば、海兵隊の主要な基地は世界に3つあって、アメリカの東海岸と西海岸、もう一つは、何と沖縄なんですね。全然知らんかった。そんな重要な土地なんだ!って。そういえば、このまえアメリカの歴史の本を読んでいて、1970年代の沖縄返還の時に、アメリカの若者がたくさん死んで獲得したアメリカの領土をなぜ返還しなければならないのか?と物凄い反発があったようなのですね。そりゃそーだ。そもそも、日本がしかけてきた戦争でアメリカが勝ったのに、そこでなぜ返還する必要が?って。日本人からすると、いろいろ思うところがある意見ですが、アメリカ人がそう考えるのも、わからないではありません。そういう視点で見ているって思うと、沖縄の見方も凄い変わります。戦争と血で贖ったものは、絶対に死守するってのは、古今東西の市民、国民の基本感情です。それがどんなにおかしなものでもです。日露戦争で獲得した満州の権益を、それってどれほど国益に意味あるの?とよく考えれば思いつつも、日本の国民はそこから手を引くのを許さなかったのと同じです。そういうものなんです。理屈じゃねー。


あと、3巻から海兵隊に任官した後、沖縄に赴任するんで、、、今、3巻のあたりがその辺なんですが、僕は、沖縄は仕事で数回行ったことがあるだけで、特に深い知識があるわけではないんですが、沖縄の話は、このブログで何度もしていますよね。


『激動の昭和史 沖縄決戦(1971/東宝)』 岡本喜八監督 無名の人々のエピソードの緻密さが出来事の深さを感じさせる

http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20101015/p1


んで、沖縄って、とても面白いといっては失礼ですが、興味深い歴史を持っている。それは、なんというか境界の狭間にあるからなのか、いろんな国の影響がある歴史を持っているんですよね。基本的に、僕は日本人だし、日本語で情報を見ているので、日本よりの視点で見てしまっているんですが、、、、たぶん中国にも、アメリカにも、そして沖縄に住む人自身にもいろいろ視点があるだろうと思うんですが、なかなか外から見ることってないですよね。ゆみちゃんが、沖縄に赴任して、沖縄を米軍兵士の視点から眺めるのは、物凄いセンスオブワンダーでした。そうか、こういう風に見えるのかって。そんなこと想像したこともなかったので。。。。あっでもそうか、、、僕は、福生のベースに友達がいて何度も入ったことがあるんですが、、あそこはいった途端アメリカのような空間に様変わりするんですよね。というか、あそこアメリカの領土だし。あん時以来のセンスオブワンダーだなーと思って。なので読めば読むほど、海兵隊から見た視点が内在化されるので(というかそもそも面白いし!)なんか、何度も何度も読み返しちゃっています。こういう視点が自分のなかに不通になじんでくると、物事がすごく高くて気に見えて、広い世界が見えるようになった気がするんですよね。あったとえば『誰も知らない基地のこと』とかも面白いんですよね。僕には、米軍基地って日本の基地しか思い浮かばないけど、全世界に700以上ある。これはイタリア人の監督がとったドキュメンタリーですが、こういう視点が広がりを持つと、なんかいろいろ見えるようになって楽しいです。


映画「誰も知らない基地のこと」監督×小林武史 「我々には希望以外の選択肢はない」

https://www.eco-reso.jp/120427.php

誰も知らない基地のこと [DVD]

第1話日本語バージョン

http://sai-zen-sen.jp/special/4pages-comics/marine-yumi/01.html

第1話英語バージョン

http://sai-zen-sen.jp/special/4pages-comics/marine-yumi/01.html#en

ちなみに、英語バージョンもあるので、そっちで読むとまた違った雰囲気が味わえていいっすよ!。あと、独特の軍隊用語とかがあって、ぼくここで初めて、ええっ!この言葉ってここからきてたんだ!!とか発見がいっぱいあって、すげーー楽しいっす。作中でリタという登場人物の女の子に、父親が、僕のかわいい地獄のイヌちゃん!(←なんだよ、それ(苦笑))っていうんですが、これなんのことだろう?って思っていたんですが、Devil Dogsは、アメリカ海兵隊のことを指す俗称ですね。また「一度海兵隊員となったものは、常に海兵隊員である」という意味のOnce a Marine、Always a Marineとか物語中に何度も出てきますが、、、訓練の過程を、ずっと見ながら、要所でさしはさまれることのセリフには、思わず胸がじんと着てしまいます。それに擬音とかいろいろな部分が、原作者がバイリンガルなのもあって、よく作りこまれていて、アメコミと日本の漫画の違いも感じるし、これめっちゃいいっす。



■これこそ、軍隊は学校だ!学園モノなのだ!というこの前の話ととってもつながる気がします。

沖縄編はまだ始まったばかりなので、1-2巻は、ようは若者が海兵隊員になるために訓練所に入って、そこで仲間と苦労して任官するという体験記です。この部分って、一言でいうと学園部活モノとほぼ同じ構造なんだろうと思うんですよね。特にマクロもなにも必要がない。その話は以前下記で書きましたね。これって、部活とかで一生けん枚練習して、試合に勝つというような形式とほとんど物語としては同じなんだろうと思います。ただ、軍隊はそれにしては生々しいし、厳しさのレベルが違いますが、構造はほとんど同じだと思います。


そうか、軍隊って、たのしい学校だったのかぁぁぁぁぁ!!!!!

http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20140604/p1

ミリオタでなくても軍事がわかる講座 小田中 慎

http://ncode.syosetu.com/n2432bk/

まずは、最初に。

ミリオタの方々ならご存知の事実をひとつ。軍人さんで戦争が好きな人などほとんどいません。どちらかと言うと反戦ですね。

平和な時代の軍人さんは、災害救助や訓練、社交(宣伝)が主なお仕事となります。軍隊内は規律の厳しい学校そのものと思えば分かり易いでしょう。上下(先輩後輩)関係と同期(同級)生、単位としての部隊(クラス)の結束はとても強いものです。そして、実際に事が起きたら即応出来るように日々許される範囲内(予算・法律)でシゴかれ鍛えられています。 

で、平時の軍隊内では、実際に事が起きる事態を願う風潮などほとんどありません。何故ならば、一旦事が起きたら軍隊はたちまち楽しい「学校」ではなくなってしまうのですから。好戦的なのは政治家とポピュリズムに燃え上がった国民(=マスコミに煽られた世論)です。彼らは「やってしまえ!」と叫ぶだけで、実際戦場に赴く人たちを「人間」とは見ていません。軍は国の道具、武器だからです。



始めに・軍人さんは戦争がイヤ

http://ncode.syosetu.com/n2432bk/1/


ただ、、、学園より一つだけ違うのは、やっぱり、『MIND FACK』とこの話の中で言われている、海兵隊員を作りだす部分ですね。ハートマン軍曹式の軍人の鍛え方ですが、ここって、徹底的にいぅたん個人の精神をバラバラに解体して、「仲間」という概念にまとめなおすわけです。


これはもう、海兵隊がどうこうではなく、「仲間」という概念そのものが持つ両義性です。それぞれまったく異なる境遇を持つ少女たちが、ありとあらゆるバックグラウンドの違いを超えて、「同じ仲間」として認められるというシチュエーションには、たしかに「仲間っていいな!」、「アメリゴ合衆国って懐が深い国だな!」と思わせるものが存在しています。


 しかし、それは同時に「仲間の敵」に対しては限りなく残酷になれる条件が整ったということでもあるのです。


 つまり、ここで描かれている海兵隊の訓練とは、日本人とか、スパニッシュとか、資産家令嬢とか、腐女子wといったバックグラウンドの属性をいったん解体して、「海兵隊の仲間」と「それ以外」に再編するという作業であるのですね。


 この悪夢のような訓練を乗り越えたなら、金持ちであろうが貧乏人であろうが、チャイニーズであろうがスパニッシュであろうが関係ない! 同じ海兵隊の仲間だ!


 そして、ワンス・ア・マリーン、オールウェイズ・ア・マリーン、一度海兵隊に入ったなら生涯それは変わることはないのだ! そう云い切れることは実に感動的ではあるのですが、それは「海兵隊の仲間」と「仲間以外」を峻別する思考を生み出すわけです。



海燕の『ゆるオタ流☆成熟社会の遊び方』

日本の女子校生、海兵隊へ! 野上武志『まりんこゆみ』がいろいろ凄すぎる。

http://ch.nicovideo.jp/cayenne3030/blomaga/ar599738


これって、、、、けれども、よく考えると、学校空間というのも、、、、ミシェルフーコーが工場労働者を作りだすための監獄洗脳装置と喝破したように、同じものなのかもしれませんね、、、。最近いろいろ思います。


いやーなんか記事がまとまりないですが、まーとにかく面白いってことです。マジおすすめです。


まりんこゆみ(1) (星海社COMICS)

2014-11-08

【11月物語三昧ラジオ】内発性を得るためには?

【漫研ラジオ】

http://www.ustream.tv/channel/manken

日曜日の14時か15時ごろから始めるつもりです。

終わりました。

日本的意思決定の問題点

半藤一利 完全版 昭和史 第一集 CD6枚組


やっと昭和史の全体像がつかめてきました

http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20141106/p1


続きです。


それと、やっぱり問うべきは、誰もが無駄だと思っていた対米戦争を、なぜはじめたのか?という日本的意思決定の謎です。


【アゴラVlog】日本はなぜ開戦に踏み切ったか


日本はなぜ開戦に踏み切ったか―「両論併記」と「非決定」 (新潮選書)


これは、日本の大組織、国家のグランドデザイン、制度設計における最大のポイントなので、よくよく問わなければなりません。それも、けっこうわかってきた気がします。ようは明治憲法の問題点はなにか?という問いです。松本委員会の対応を見ても、当時の日本人エリートは、この憲法に問題があったとは思っていないのですね。制度的によくできているものだ、と。民主主義にも、自由主義にもいくらでも運用可能な憲法だ、と。これは、僕もよくよくいろいろ読んできた結果、そうなんだろうなーと思うのです。ただし大きな制度上のポイントあって、僕は今それを2つ仮説でおいています。


1)独裁権力者を生み出さないように多元的制度設計をしている=非常時(=戦争時)を無視した制度設計




2)非常時のリーダーシップは、(1)元老によって憲法外の統合的指揮権を発動し、(2)薩長閥を中心としたインフォーマルな組織で横断的なネットワークで組織の官僚主義・セクショナリズムの硬化に対応する



というふたつの仕組みによって、明治憲法の構造上の問題点をリカバーしています。ちなみに、明治建国から40年近く、日清、日露という大戦争を日本は勝ち抜くのは、この制度が非常によく機能していたからなので、これは制度設計上、付け焼刃で作った割には、素晴らしいものだったと思います。後期では、伊藤博文は、こりゃダメだ、とそのリーダーシップと戦争時の機能不全に、心配して政党政治を作ろうとしていますね。

伊藤博文―知の政治家 (中公新書)

・・・・ともあれ、五箇条のご誓文からはじまって、日本人が自らの手で自国を近代化させた誇りあるものといっていいでしょう。侵略されたり、植民地支配や、共産党による革命でもなく、自力で独力で近代化を成し遂げたことは、我々の誇りといっていいと思います。もちろん、そのために、戊辰戦争をはじめ、血で血を洗う内戦を経験しました。近代国家を作るというのは、そういった血の贖いが必要で、アメリカの南北戦争を見るまでもなく、我々の祖先は、そうやって苦しみ抜いて、近代化を成し遂げたのです。

風雲児たち (1) (SPコミックス)

さて、わかると思いますが、1)と2)は、明治建国の、建国時の具体的な過去の反発として生まれてきたものなので、これは欠陥ではありません。なので、40年たって、この1)と2)が機能しなくなったからといって、明治憲法が欠陥を持った制度というわけではないだ!というのが最近僕がびっくりしたことです。そもそも、1)は、将軍制度(=幕府制度)への批判として生まれました。日本的、ムラ社会構造が起源というよりは、そもそも制度設計として、独裁的な意思決定が生まれないように努力したみたいなんですよ。また、そうやって危機的な国の滅びるかどうかの瀬戸際に置いて、まずは、頂点に据えた明治天皇が、大帝といわれるくらいに、とても積極的な指導者であったこと、、、また革命の元勲である元老と呼ばれる革命を生き抜いてきたすさまじい修羅場を生き抜いた指導者がたくさん日本にはおり、その人たちのインフォーマルな権力が、明治憲法の構造的な問題点をリカバーしてしまったんですね。よく考えれば、こういう危ない革命児たちがいるなかで、制度を多元化してバランスを持たせるのは、非常に理にかなったことかもしれません。


ちなみに、ここから導き出せる結論は、ようは、大きな時代の変化が起きたときに、日本社会は自浄的に組織や社会のコモンセンスをリデザインできる力が弱いんです。なので、大きな時代のパラダイムが変化して、社会の制度設計が現実と合わなくなったときには、なんとしても、憲法(=社会の基盤構造)を変えなければならないんだ!ということですね。もしこれができなければ、外圧によって壊してもらうしかありません。この二つの選択肢しか日本にはないのです。そんで、憲法の変化などの基礎構造の変革は、日本人が強く拒否する、、、、というか、多元的に設計され、かつ、多元的なムラ社会をタコツボ化して生きる、デモクラシー的なボトムの権力が強い日本社会では、バラバラになった村社会がそれぞれに既得権益を握り、根本を変える制度変革を嫌うんですね、、、意思決定がマヒして、何も動かなくなってしまう。

日本人とは何か。―神話の世界から近代まで、その行動原理を探る (NON SELECT)

なので、暴走が起きて、自壊する。日米戦争ですね。ちなみに、外圧による変化は、日本の自滅的戦争による1945年のようなものです。その前を考えれば、徳川幕府と薩長による長く苦しい内戦ですね。ようは、そんな簡単なものではないんですよね、、、、。半藤一利さんが、戦前編の講義の最後で、日本人の何がダメだったかの2番目に、事実に基づかない抽象的な空論、観念論を弄んで、それに固執して現実を無視する傾向があるといっていて、それが、あの悲惨な戦争を導いているといっていました。僕は保守ではないんですが、いやー憲法9条を守ろうとする時の今の日本の感じが、まさにこれに思えてぼくにはしかたがありません。戦前の朝日新聞などの大マスコミや軍部の若手の究極の目標は、貧しく虐げられている人の救済でした・・・・その救済のための具体的な処方は、植民地を拡大して日本帝国の権益を増やすことでした。それが常識の時代だったんですね、歴史的に。。。。なので、そもそも発想のスタート地点は善意で、文句が言いいにくいことなんですよ。でも、結果は。。。。

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

・・・・・僕はですね、戦後日本の戦争をしなかったこの平和な日本で育ちました、とても愛しています。けれども、なぜ戦争がなかったかといえば、答えは明白で、(1)日米同盟、(2)自衛隊による防衛戦力の維持でしかありえないわけです。別に日本の特殊事情ではなく、戦争が起きないのは、バランスオブパワーで戦力が拮抗している時だけだというのは、もう歴史の疑いようがない事実です。


とするとですね、、、、高度成長期のシステムが、、、、1945年か以後55年体制なんて言われますが、戦後日本を繁栄に導いた制度って、もうたぶん制度疲労を起こしているんですね。それは随所に感じます。日本の世界的に強かった産業の世界における大敗北を見続けていると、もう旧日本軍の失敗にそっくりなのはみんなが共有するところですよね。日本政府や優秀な官僚の失敗も、みんな同じです。日本人、優秀だと思いますよ、勤勉だし。なのに、なんでこんなに失敗ばかりな上に、みんな不幸そうなの?っていうと、やっぱり時代の歴史的な構造の変化に社会の制度せ設計が合わなくなっているんだと思うんですよ。そんで、日本人はなかなかこれを、自分の力で自浄して、変えることができない。なので、日本を変えたければ、、、、僕は憲法を変えるしかないんだな、と思います。この場合の憲法は、なにも9条とかそういうみみっちいことではありません。別に、現代に合うようにリデザインできるならば、何でもいいと思うんですが、、、、ようは、国民的な意思の盛り上がりで、根本構造を一新しよう!という意識がいるんだなって思うんですよ。なので、たぶんどういう理由があろうと、現状を維持しようと叫ぶ人は、ほとんどの場合、究極的には日本をだめにすることの片棒を担いでいるわけです。ちなみに、大正時代とかには、明治憲法を変えようと凄い議論があったそうですが、欽定憲法を変えるなんて許さん!!という国民の意見で封殺されたそうです。ようは、変化は既得権益層やイデオロギーの観念論を信じたい人にとってすべて悪になるので、反対のための反対の観念論が、日本は随所に登場するのですね。これ、歴史的にダメなんだ、というのが、ずっと昭和史を調べてきてわかってきました。特に今の日本の左翼やリベラルは本当にダメだと思いますね。まぁ、右翼はもっとダメですが、、、何が気持ち悪いかっていうと、やっぱり現実が全く見えていないところだと思うんですよ。あと、理想がピュアで正しければ、どんな嘘も捏造も平気というのは、なんというか戦前から続く左翼思想の伝統のように見えます。別に、原発反対も再生エネルギーもいいか悪いかはわからないし、大局的にはその主義は決しておかしいとは思わないのですが、、、、見てて気持ち悪いのは、やっぱりたとえば原発稼働に関する適法な法治主義のプロセスを捻じ曲げるところとか、明らかに日本の景気が沈んでいることはエネルギーを足元みられて馬鹿みたいに高値で輸入していることなんですが、これは事実なわけですから、『これ』を前提に物事を考えて戦略なり戦術を僕は聞きたいと思うんですよ。その事実を前提に、ではどうするれば?その思想が貫徹できるのか、現実に対応できるのか?ってのをね。だって、すべての話は「事実」から始まるんだから。しかしながら、まったくそう言う事実を「含めて」ものを主張する人っていませんよね。

「空気」の構造: 日本人はなぜ決められないのか


大体において、悪いことは悪いんだ!というような、現実無視、ピュアな理想を信じて進行しない奴は悪だから叩け!みたいな、日本的意思決定の最悪手法である「空気による演出」・・・空気ファシズムとでもいおうか、、、そういもので抑え込もうとするじゃないですか? 科学的な議論も、客観性も何もない。もうそういうのって、思想の正しさ云々よりも前に、日本の近代史は、この空気による現実性の無視によってすべて失敗してきたのだから、まさに、その態度こそを壊してつぶさなきゃいけないものなのは、もうわかっているわけですよ。けど、マスコミを中心に、そこの構造的改革が全くなされていないのが、、、現代日本の問題点なのでしょうねぇ。憲法9条の問題も、思想としては面白いと思うんですが、、、、現実的にこれがあったから平和だった「わけじゃない」のは現実見れば当たり前のことだし、海外は誰もそんなこと思っていない。そんでたぶんこの手の憲法は世界中にたくさんあるし、もちろんパリ不戦条約だっけか?あの辺の思想の系譜の現実化したものなので、それほど珍しいものじゃない。まず、そういう全体像から語る人って、ほとんどいませんよね。僕も自分で近代史を勉強するまで、、、この歳になるまで、ほとんど知りませんでした。平和憲法なんて珍しくもないんだってこと、戦争しないなんていっているものはいくらでもあること。なんか日本の特別さの主張のように思っていましたが、、、それって、ナショナリズムやなんちゃって右翼思想とほとんど同じ感情の表出にすぎないんですよね、、、最近それがよくわかるようになってきましたよ。ユニークなのは、交戦権の否定とかそういう部分で、、、ではそれが、どう機能したか?、国際的な紛争をテクニカルに、現実的に処理する手法として、それをどう提唱できるか?とか、そういう現実的な分析なしには、平和素晴らしい!とか、何言っているわからないどうでもいい空念仏なんか、恥ずかしいだけなんですが、、、そういう恥ずかしい感情の表出以外の、具体的な平和思想の戦略やプラグマティツクな提案とか見たことがありません。。。。ようは、空気によるファシズム状況を作りだすための、道具にすぎないんですよ。専守防衛は、スイスの例からいって、国民皆兵の強大な軍事力の保持から、国土を灰にする気概(本土決戦)が前提になってしまう戦略だというのも、歴史的事実であって、それを語らないで、専守防衛なんて言うのも・・・。なので、本当は言っている人たちはだれも本気じゃないんだと思います。観念論に絶対帰依して、自分の動機の正しさを表出しているだけのナルシシズムなんですよ。本気で実現するってことが、どういうことか全く理解できていないんだ。現実にプラグマティツクにやろうとすれば、そんな唱えているだけで他者を圧殺するいじめ的空気の形成なんかしないと思うんですよね。空気によるファシズム的な状況の形成は、日本の最も失敗する大局を見失わせるやり方なんですから。僕は、そういうの見ていると、、、ああ、本気じゃないんだなーって、しらーっとします。

それでも、日本人は「戦争」を選んだ


半藤一利さんの日本をだめにしたものをまとめると、の、その1では、「日本人は熱狂するとダメな意思決定をするので、熱狂してはだめだ」というのがありました。最近の歴史学の最前線では、サンフランシスコ条約以来の日本の戦争責任の基本的な歴史認識である「すべては暴走した軍部が悪かった=なので、戦争指導者をA級戦犯として処刑」と意見は、もうそんなことは全くない、というのが主流のような気がします。加藤陽子教授の説を追っていると、いかに当時の日本が、民衆による熱狂、大マスコミによる扇動、政治家による追認のセットで戦争が拡大していったのがわかります。つまりは、軍部だけが悪いわけではないのです。軍部は、永田鉄山をはじめとするリーダーに恵まれ権力争いでも皇道派を軒並み追放して「一枚岩」になった珍しい日本の組織なので、そういう意味では、影響力がでかかったのも事実です。しかしながら、山本七平や様々な人が指摘していますが、日本は近代国家であったので、軍部が軍を動かすには、予算が必要なんです。内閣の承認も。昭和史の戦争を見ていると、様々な部分で、それが容易にその敷居を飛び越える。これは、国民世論の後押しがあったからの部分が、凄く大きいと思うのです。つまりは、日本は、いったんシステムがリニューアルされてから時間がたつと(だいたい40年ほど)制度疲労起こして迷走しはじめ、本来変えるべき根本のシステムを観念論で現実を見ないで反対し続けて、そしてその閉塞感を打破するためにもっともやってはいけない方向へ「空気による意思決定」でみんなが間違いだとわかっている一番ダメなところに暴走して自壊するってのが、まぁパターンなんですね。


ということで、日本人は熱狂して何かをするのは、それも危ないのですね。なので、じゃあーーー一気に憲法改正とか言うのがいいかとなると、、、うーん、それもだめそうだなーという気もします。どういうふうに時代の構造がずれたときに、リデザインをするのか?ってのは、実は大きな日本史の謎の、、、問うべき価値のある謎のような気がします。


一下級将校の見た帝国陸軍 (文春文庫)

「空気」の研究 (文春文庫 (306‐3))


ちなみに、なんであんなに、軍部と大マスコミの世論誘導に民衆が弱かったのか?、、、、もちろん、226の影響、、、クーデターと暗殺の恐怖が常に時代を動かしていたのも事実なんですが、この「空気の演出」の構造は、もっともっと知りたいと思っています。ちなみに、明治憲法においては、重臣リベラリズムという安全弁があって、本来は、皇室(皇室は伝統的に親イギリスで、リベラリズム重視の教育を受け続けている)及びそれを補佐する重臣群は、リベラリズムが深く強く根付いていて、これに海軍が結びついて、日本は簡単に極端な方向へ起動がずれないようになっていました。実際、昭和天皇以下、重臣は、君側の奸として陸軍に蛇蝎のごとく嫌われていました。昭和天皇自体も、性急な全体主義的な行動には、一貫して嫌悪しています。226事件の鎮圧に置いても、昭和天皇は、非常に怒り狂っていますよね、最初の最初から。こうした立憲君主主義的というか、華族制度に見られるような既存秩序の安定化のための制度設計の安全弁が、なんで軒並み機能しなくなるかというと、、、、


それは、226がそのコアの一つですが、僕は右翼によるテロリズムを基礎とした「空気の演出」だと思うのです。空気を演出するには、世論を感染させる必要があって、この世論の感染は、テロリズムによって形成されているんじゃないかな?という仮説を最近持ち始めています。きっかけは、『ゴーマニズム宣言SPECIAL 大東亜論 巨傑誕生篇』を読んで、このあたりのテロリストの生き様を、ちゃんと主観的に、一通り眺めたからでした。いろいろ読んではいましたが、いまいち、文章だと理解しずらくて、この漫画で一気に世界が広がった気がします。やっぱり漫画はいいですね。イメージができやすい。


ゴーマニズム宣言SPECIAL 大東亜論 巨傑誕生篇
ゴーマニズム宣言SPECIAL 大東亜論 巨傑誕生篇


でも、そうなるとですね、、、、この戦前の右翼思想を追っていくとなると、、、、必然的に、亜細亜主義の思想にぶつかるわけです。これがなんだったのか?ということ。西郷隆盛をスタートに頭山満と受け継がれていくこの思想のコアをかんがえなければならないと思うんです。もう一つ言うと、それは、日本人とは何か?、もう一つ言いいかえると天皇という存在は何なのか?という問いです。やっと、、、ここまで来たなって感じがします。ここに行くことはなんとなくわかっていたのですが、それ以前の勉強が不足しすぎてて、まったく理解できないうちはここに手は付けれないなって思っていたんですが、、、、やっと、、、という気がします。


「日本人」の境界―沖縄・アイヌ・台湾・朝鮮 植民地支配から復帰運動まで 単一民族神話の起源―「日本人」の自画像の系譜 近代日本の右翼思想 (講談社選書メチエ)


ちなみに、さすがに小熊さんとか片山さんは一気には難しいので、まずは、安彦良和さんの素晴らしい物語群で予習ですね!!!。


天の血脈(1) (アフタヌーンKC)


ちなみに、『ゆきゆきて神軍』の天皇への告発は、この文脈で考えると、感情的にわかってくる気がします。


【アゴラVlog】目的のない戦争 〜「野火」から「ゆきゆきて神軍」まで〜


いやー最近、すごい面白いです。


未完のファシズム―「持たざる国」日本の運命―(新潮選書)