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進化の「適応」を説明するふたつの側面、生存と繁殖。
- 生存→自然淘汰
- 繁殖→性淘汰
これまで性淘汰の観点からの説明がなおざりにされてきた。しかし「心」は、性淘汰から説明した方がうまくいく。
男性は、何人の子どもを持つかにおいて女性よりもずっと変異が大きいが、そのために、有性生殖は、男性にとってよりリスクが大きく、より報酬の大きいゲームなのである。女性は、子どもの数における変異が小さいので、子どもの質により多くの注意を払う。
女性が卵子の成長と妊娠と授乳のために当てている余分なエネルギーを、男性は何に費やしているのだろうか。繁殖のための競争と、求愛行動である。求愛の努力と子育ての間には、本質的なトレードオフがある。(p.120)
第一の要因は、「両性間の遺伝相関」と呼ばれるものだ。両性はほとんど同じ遺伝子を共有している(22組の染色体は共通、性染色体のたった一組のみが異なる)
繁殖上有利となるような突然変異遺伝子は、両性に伝えられるだろう。性的好みも両性に伝えられるだろう。ダーウィンはこれを「平等な遺伝の法則」と呼んだ。
男性と女性の身長には高い遺伝相関がある。これは、男性と女性の平均身長が同じという意味ではない。背の高い親から生まれた異性の子と同性の子とをみると、異性の子がその性の集団内でどれくらい背が高いのかという度合いと、同性の子がその性の集団内でどれくらい背が高いのかという度合いとが、おおよそ同じだということだ。
しかしながら、遺伝相関の効果は一時的である。(p,126)
第二の要因は、オスの優秀さを判定するには、メスのその能力が一歩先にいっていなければならない、というものだ。バカに相手の頭の良さは判断できない。誇示の生産者と誇示の判定者には重複が生じるはずだ。
特定のタイプの求愛行動を生み出すのに使われている脳の部位と、それを判定するのに使われている脳の部位とが重複していることが、実際に神経科学によって発見されれば、そして、行動遺伝学が、文化を生み出すのに関わる遺伝子と、文化を判定するのに関わる遺伝子とが同じものであることを示せば、この仮説は支持されるだろう。
(→研究をチェック!)
きわめて納得のいく説明ではないだろうか。
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