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2008年05月29日

ルルーシュという少年に欠けているもの

| 23:02 | ルルーシュという少年に欠けているものを含むブックマーク ルルーシュという少年に欠けているもののブックマークコメント

 『コードギアス』のルルーシュに足りないものはここら辺のことだったんだよね。


Landreaall』がおもしろい。 - Something Orange

http://d.hatena.ne.jp/kaien/20080529/p2

ルルーシュは責任を自らが引き受けるという覚悟が、いまだに出来ていない。それは、まったくの事実です。ルルーシュは、自らの生を正面から受け入れ、全うするという生き方を選択できない。それゆえに、ルルーシュという少年は、どれだけ大がかりな、壮大なる歴史的事件の渦中にあっても、どこか満たされない、心に欠落を抱えて生きているんですね。

もっとビッグになりたい。俺に力があったら!俺に金があったら!あんなこともこんな事もできるのに!そう思い込んで、全てを手に入れてみたところで、その心の空白は決して埋める事が出来ない。

このコードギアスという作品は、そんなルルーシュの心の空白をどうやったら埋める事が出来るのか。そこに至るまでの心の旅…嫌な言葉で言えば「自分探し」の物語なんですね(笑)

そういった栄光と挫折の物語の体裁をとりつつ、コードギアスが決定的に違うのは、ルルーシュの打ち立てた計略、戦略というのは短期的に見ても長期的に見てもことごとく失敗―敗走―を繰り返しているんですよね。そもそも、ルルーシュという少年には成功のカタルシスが与えられない。もう一方の主人公であるスザクに、いつになっても勝つ事が出来ないのがルルーシュに与えられた宿命なんです。これは、本当に辛い。そして滑稽でもある。コードギアスをギャグアニメとして見る見立てというのはこのルルーシュの滑稽さ、運命に抗いながら結局運命に流されてしまう天運に見放された少年のもののあわれを笑うという事なんですね。それはそれで一つの見方だとは思います。

R2第7話での決定的な挫折の後、ルルーシュは今まで目にもくれなかった周囲の人たちのが、ずっと自分を支えてくれていたという事実に気付きます。そしてその恩に報いるために身を捨てる覚悟で…自分が居なくなった後も彼らが彼らの日常を維持できるように尽力する事を誓ったんですね。これは実は、R1第4話ころの、ユフィと出会うまでのスザクの心境に実は近いんじゃないかと思っています。「それでダメなら、自分はこの世界に未練はありません」茶番の法廷に自ら再び赴こうとしたスザクの放った台詞。賭けるものが己の身一つと、100万市民の命という決定的な差があるものの、R2第8話でのルルーシュの心境は、この時のスザクのものと非常に近いように思うんですね。「これでだめなら、俺はこの世界に未練はない」それがルルーシュの偽らざる心境でしょう。

だけどこれはまったくの自己満足自己欺瞞でありまったく責任の回収にはなってないんですよね実は。己の意志では如何ともしがたい部分が世界にはある事を認めつつ、その中で最善を尽くそうとあがいてこそ、そして実際にそれを形にしてこそ、初めて責任を果たした事になる。そこから目を背けたルルーシュに再び絶望が叩きつけられる日はそう遠くはないでしょう。そして、その絶望の淵から再び立ち上がるルルーシュの姿に、私は、我々は涙するのです。

とまあ途中でかなり妄想に突っ走ってますが(笑)。真正面から責任を果たす事を主人公に求める向きには、是非ともスザクに注視して欲しいななどと思っています。スザクサイドからの視点。ルルーシュサイドからの視点。その両方ともが高度に構築されているのがコードギアスという作品なので。

ルルーシュは、ユーフェミアの思想を乗り越えられたか?〜第一期はスザクの物語だったのだと思う - 物語三昧〜できればより深く物語を楽しむために http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20080528/p1

あと、ランドリオールは傑作ですので、是非みなさん読むと良いですよ〜。

Landreaall 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

Landreaall 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

Gaius_PetroniusGaius_Petronius 2008/05/30 00:08 うーむなるほど、そういわれると、そう思えてきた(笑)。さすが、GiGiさん。僕は、1)ゼロを象徴化して記号化するという部分と、2)これがリアリティあるものかどうか?という問いかけは自分の中ではっきりしていなかったのですが、これを取り込んだ上で、上記の貴兄の流れは、うん、なるほどですね。まっ、どーなるかわかりませんが、こういう推理こそ醍醐味ですよね(笑)。

Gaius_PetroniusGaius_Petronius 2008/05/30 00:11 ああ・・そうそう、TBするためにブログを立ち上げた・・というのならば、お情けでも、僕のブログにくれれば…同じコードギアスの話をしている仲じゃないです・・・・うっ・・・(涙が・・・・(笑)。

GiGirGiGir 2008/05/30 00:33 ☆いっぱいありがとうございます(笑)。すみませんまだあんまりブログの書き方に慣れてなくて…トラバこれで飛んだかな?これからもガンガンペトロニウスさんの文章は援用させていただくつもりですのでよろしくお願いしますね−。

Gaius_PetroniusGaius_Petronius 2008/05/30 00:45 嫌われたかと思って、草葉の陰で泣いていました・・・・よよよよよよって。

sirensiren 2008/05/31 03:10 楽しく読ませてもらいました。
ただスザクは再評価されて欲しくないです(笑)

GiGirGiGir 2008/05/31 10:19 >sirenさん
コメントありがとうございますー。スザクダメですか―。いや、私もルルーシュのほうが圧倒的に好きなんですけどね(笑)。ルルーシュがスザクを愛するくらいにはスザクの事も好きになってあげてくださいな(笑)。

とおりすがりとおりすがり 2008/06/01 11:23 事前に身元確認をしていたら、その段階で黒の騎士団のメンバーはとっ捕まって会場に入れないですね。なので百万人が云々ではなく(そういう意味もあるかもしれませんが)、主に作戦決行のための身元未確認措置でしょう。

えこにわえこにわ 2008/06/01 20:17 今回の戦略的価値は黒の騎士団全員が国外追放処分になった
すなわち正式な刑を受け、それ以上罪に問えなくなった
それが一番だと思うんですけどね
あれだけの規模のテロを行ったのにブリタニアから追っ手がかからないのはでかいですよ
それと100万人の身元未確認は式典の開催日時を逆手に取ったルルの戦略でしょう。参加人数0人だったのが急に100万人、手続きにどれだけ時間かかると思いますか?確認を取るのと式典を時間通りに開催するのでは後者のほうが重要度が高いと思いますよ

GiGirGiGir 2008/06/02 04:37 >>通りすがりさん、えこにわさん

そうですね。身元未確認はルルーシュの戦略に折り込まれていると思います。というかそうでなければ私の仮説は崩壊しますw。演出の不備と言ったのはそれを自然に見せる演出が足りてなかった(強引に押し通した)という話で、例えばナナリーの鶴の一声で身元確認やボディチェックをスルーすると言ってもらえればすっきりする話なので、演出の不備と言ったんですね。

もちろん、想像で埋めるには足りております。えこにわさんがおっしゃるとおりのお話でしょうね。恩赦については、面が割れている騎士団メンバーに関しては有効かもしれませんが…特区参加が条件な以上、それを反故にしてますので無効かなー。んーまあこれもナナリーの意志決定のさじ加減次第かな、とw。

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