Gimの日記

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2007-02-14 やっぱり違いが分からない

やっぱり違いが分からない

賃金水準と生産性の論議の続き

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/d/20070214

指定されたページがみつかりませんでした - goo ブログ

を見てもやっぱり違いが分からない。

例えば、

山形氏の理論では、職業間の賃金格差の説明が付かないですね

Page Not Found - CNET Japan

という意見だ。(似たような意見は、引用の坂本多聞さんの他に池田さん本人、一研究者さん、等がしている)

へ? 説明付くじゃん。なんで、説明が付かなくなるの?


もちろん、平均労働生産性で決まるのは、社会のベースラインとなる所得/給与水準だ。それだけですべてが決まるわけじゃない。その次に社会の中での需給水準に基づいて、それぞれの仕事の所得/給与水準が決まってくる。そしてその仕事の中では、生産性に応じて所得水準が決まる。もちろん、これが完全にあてはまらない場合もある。

生産性の話の基礎 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

山形さんだって、平均労働生産性*だけ*で決まるなんて言っていない。

山形さんは、バカにわかるように「ベースライン+需要と供給+生産性」と書いてある。また、他の部分を良く読めば、正確には「ベースライン+需要と供給+生産性」で無いことも分かる。おそらく正確に書くと違うのだろう。ただ単に分かり易くするために、多少不正確に書いているだけだ。

価格は、どんな教科書にも書いてあるように、需要と供給で決まるのだ。その需要を決める要因の一つが所得だが、所得が上がれば価格が自動的に上がるメカニズムがあるわけではない。

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池田さんは正確に書くから、逆に何を書いているか分からない。

「タイと日本の床屋の価格が10倍違うのは、需要と供給で決まるからです」ではバカは理解できないのだよ。

読者レベルを想定して書く

山形さんと池田さんとでは、想定している読者レベルが違う。

山形さん:バカレベル

池田さん:経済学をある程度知っている人

これは書く目的が異なるからそうなる。

バカに向けて書くのはそうでないのに比べて3倍〜5倍の時間がかかるのだ。(そうでない高度な技術を持った人もいるが)

また分かり易くするために多少なりとも不正確にすることを潔しとしない人も多いだろう。それはそれで尊重する。

わざと曖昧に書いたんですよ。あっはっは。

だから、池田さんが「わざと曖昧に書いたんですよ。あっはっは。ひっかったひっかかった」とか、読者置き去りのおなぬー記述をしても、笑って流そう。

彼はバカのために書いているのでは無いのだ。

ただし、読者に向けて書かない記述は見向きもされないから、500もトラックバックはつかないんだよね。参考:反社会学講座

だから、池田さんは山形さんの間違いをこれでもかと書く。微に入り細に入り。そりゃあもう。

でも読者の知りたい、中国と日本の賃金格差の理由はほとんど書かない。あとは経済学を勉強しろで済ます。

そりゃそうだ。目的が違うんだから。

アルファブロガーたちの地位争いが優良コンテンツを量産する - 分裂勘違い君劇場

蓄積された剰余資本

結局のところ、蓄積された剰余資本が影響を与えているのだと思うが、

山形さんは、蓄積された剰余資本が底上げ=時給の底上げ

池田さんは、蓄積された剰余資本>所得の底上げ=需要の底上げ=時給の底上げ

で、池田さんの反論の趣旨は、「平均生産性は蓄積された剰余資本に影響は与えているけど、十分条件なので必要条件として平均生産性のせいにするのは間違ってるのよ。」ってことなんではないかな。

逆に言うと、剰余資本を蓄積する手段は製造業の高生産性以外でもいいし、所得向上は剰余資本を蓄積以外でも良いってことだと。

だからトヨタがインド工場を作っても、現地に剰余資本が溜まるより日本に剰余資本が溜まるのが多いからでは無いのかな。

リスクコミュニケーション

正確に書くと理解されない。理解できなきゃできないでええよ、ふーん。というのが許されない場合がある。

最近ではダイオキシンの与える影響がそうだ。

ダイオキシンの与える影響を正確に書いても一般人は理解できない。

そして不正確に書くと風評被害が起こったり、理解できないので予防原則に立ってしまい空騒ぎ騒動が起こったりする。

もちろん一般人に理解させるために多少不正確に書く場合でも、その不正確さが許容範囲でなければならず、何が許容範囲なのかを見極めなければならない。

正確に書くだけでは駄目なのだ(駄目な場合があるのだ)。

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