マンダラバンド「曼陀羅組曲」(1975年)


 
 いやあ!待ったぞ。待望のリマスター。しかもうれしいことに紙ジャケットだ。一度、CD化されたのだろうが、長い間、廃盤扱いで、大切にLPを1年に1度ほど、大事に大事に聴いてきた。やっとデジタルデータを手に入れることができた。

 自らバンドを結成し、作曲も手がけたデヴィッド・ロール自らの手で行ったリマスターは音が素晴らしく良い!新ミックスで、しかも音がクリアになったので、最初は戸惑ったが、ステレオで大音量で聴くと、やはり一皮むけた透明感が加わり、結論として「あり」だと思った。もうすこし、背景音のぶいぶいいうシンセの音が大きくてもいいかも…。LPは長年聴き込んだので、2つの楽しみを得たと思えばいい。

 LPは英国盤で、今回、初めて歌詞を読んだ。何と、「解放せよと彼らが来るが 既に私たちは自由だ」と、中国のチベット侵略を非難した内容で、チベット国歌も歌詞に引用されている。

 単なる、オリエンタルな雰囲気を取り入れた重厚なプログレ音楽ではなかったのだな。

 それにつけても20分40秒、LPではA面全部を使った「曼陀羅組曲」の、主旋律の何と甘美なことよ。

 後は、ジャズだが、テリー・ハーマン・トリオの「アランフェス協奏曲」が未CD。関係者の皆様、よろしくお願いします。

 ロックでは、デヴィッド・リンドレーの「化けもの」が一番、リマスターで再発してほしいっす。