翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンションに参加して(その3)

読書地図がはじまりました。

【読書地図とは?】

  1. 書籍のタイトルをひとつ選びます。今回は翻訳ミステリー大賞授賞作『忘れられた花園』が選ばれました。
  2. 『忘れられた花園』と共通するキーワードを持つ作品を思いついたら作品名を書き、『忘れられた花園』との間に線を引きます。このとき線のどこかにキーワードを書くのを忘れずに。(例:花園つながりで『秘密の花園』、同じ作者なので『リヴァントン館』、オーストラリア発ということで『古書の来歴』……)
  3. 上の例で挙げた3作品にも、同じように共通するキーワードを持つ作品をつなげ、ようするに樹形図を書いていくわけです。

くわしくはTwitter上で読書地図を書こうという試み〈ツイッター読書地図@試運転〉さんのページを。

最初は(自分の読書量の少なさが露呈するこわいゲームだ)とおびえていたのですが、いざやってみるとさっきの不安はうそのよう。筆記用具を奪い合いながら(嘘)同じテーブルの人々と楽しくツリーを広げていきました。対角線上に位置する2作品が同じキーワードで結ばれたり、「執事といえばジーヴズだぁね!」と、ぞんざいに《ジーヴズ》だけ書いていたら、訳者さまじきじきに赤を入れてくださってたり(後日同じイベントに参加されたかたのブログを読むと、別のテーブルでも同じ教育的指導があったとのこと)。

大きな字で書いていたこともあり、いただいた模造紙いっぱいにツリーが広がったところで終了。つぎは別のグループのツリー見学会です。濃いっ! みんな濃い! 編集者、訳者はもちろん、博識なミステリ読みのかたがたが大活躍。どのツリーもたくさんの作品がおもいおもいの方向にみっちりと枝を広げていました。

『野獣死すべし?』
あるテーブルで疑問の声を上げたらすかさず「これはニコラス・ブレイクでしょう!」との声。そうだ、大藪じゃない同名の海外作品があったよ、あった! また逆に『新幹線大爆破』は高倉健主演映画だが、原作は海外の作品なのだと別テーブルでうんちくをたれてみたり。

企業研修でもパーティでも盛り上がるグループワークを経て、いろんなかたとお話できました。和気藹々のムードがさらに高まり、参加者はお目当ての分科会へと散っていきました。

今年のコンベンションでは、さっき読了した本の読書会に出て、途中からフランスミステリのお部屋に行く予定を立てていました。ほんとうなら宿泊してクイズと宴会まで楽しみたかったのですが、同窓会に行った家族が早く帰ってくるというので今回は自粛。11時には旅館の正面玄関が閉まるというし、これ以上企画を入れるわけにはいかないのです。

その4に続く(長いよ。でも次が最後だよ)